基礎データ
全国図鑑 | No.0930 |
---|---|
パルデア図鑑 | No.086 |
ローマ字表記 | Oliva |
ぶんるい | オリーブポケモン |
タイプ | くさ/ノーマル |
たかさ | 1.4m |
おもさ | 48.2kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | こぼれダネ/しゅうかく(隠れ特性) |
タマゴグループ | しょくぶつ |
進化
各言語版での名称
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | オリーヴァ | オリーヴ+diva(ラテン語で女神) |
英語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Arboliva | arbor(東屋・木陰・樹木)+árbol(スペイン語で樹木)+olive(オリーヴ)+oliva(オリーヴ)+diva(ラテン語で女神) |
ドイツ語 | Olithena | Olive+Athena(アテーナー) |
韓国語 | 올리르바 | olive(オリーヴ)+diva(ラテン語で女神)+hierba(スペイン語でハーブ) |
中国語(簡体字) | 奥利瓦 | 日本語名の音写 |
中国語(繁体字) | 奧利瓦 | 日本語名の音写 |
概要
第9世代『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』から登場したポケモンで、オリーニョの進化系。
進化した事で随分大きくなった。
オリーブの木でできた女神のような姿をしており、それぞれ三つずつオリーブの実がついた羽のように大きく広がる両腕が特徴的。
戦闘ではその両腕を上げてオリーブの冠を彷彿とさせる円を形作るという、独特の体勢を取る。
その見た目に違わず性格は穏やかで慈悲深く、弱ったポケモンがいれば栄養満点の美味しいオイルを分け与えて元気にしてくれる。
一方、敵と相対すると両腕についた実がまるで砲台のように展開し、そこから岩石を撒く砕く勢いでオイルを噴射し返り討ちにする。
常時瞑ったような細目になった為分かり辛いが、その目はオリーニョまでと違う赤一色の鋭いもの。万が一睨まれようものなら結構怖い。
ゲーム上ならレッツゴーで外に出してしばらく待つなどして、眠っている様子を見ると分かりやすい。
なお、♀限定のアマージョやデカヌチャンなどとは違い、ミミロップやハハコモリと同じく普通に♂も見かける。
ネーミング
- 名前の由来はスペイン語でオリーブを意味する「oliva」と「葉」、ローマ神話の女神ミネルヴァと思われる。ミネルヴァ(アテナ)はオリーブをシンボルの一つとしている。これは海神ポセイドン(ネプチューン)ととある都市の守護神の座を巡り、ポセイドンが市民に海水の湧く泉を贈った一方で、アテナは人々の生活に役に立つオリーブの木を賜与した事で市民はアテナを守護神に選び、現在のギリシャ首都「アテネ」が生まれたというエピソードに由来する。ローマにおける名称である「ミネルヴァ」もまた、ユピテル/ユノと共に国家の守護神として尊ばれた。
- ドイツ語名の「Olithena」もオリーブとギリシャ神話の女神アテナを掛けたネーミングとなっている。
- 一見するとアテナの戦闘神としての要素はオリーヴァからは見出し辛いが、ステータスは攻守共に高い数値を誇るため、名前負けはしていない。
- この他にも、「シグルドリーヴァ」、「ディーヴァ」など名前の由来に関しては様々な考察があり、特にディーヴァは歌姫という意味以外にもイタリア語で"女神"を意味する(そもそも語源が「デウス」や「デーヴァ」と同じである)。なお、オリーヴァが覚えられる声を使った技はハイパーボイスのみ。
- 英語名の「Arboliva」は「oliva」にスペイン語で木を意味する「Arbor」をかけたものだろう。
ゲームでの特徴
スカーレット・バイオレット
中間進化のオリーニョ同様に野生では通常出現せず、テラレイドバトルにのみ出現する。
ストーリークリア後においては、本編でのジム戦でミニーブを使っていたボウルタウンのジムリーダー・コルサの手持ちとして登場する。
性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
78 | 69 | 90 | 125 | 109 | 39 | 510 |
とくこうが突出して伸び、次いで特防と防御が高い。
素早さは39と低いが、トリトドンを同速であるなど絶妙な数値。調整のし甲斐があるだろう。
旅パではホゲータ系統の補完としても優秀だが、ボスクラスの大半に弱点を突かれてしまうので更に補完するポケモンは必須。
特性「こぼれダネ」は攻撃でダメージを受けるとその場でグラスフィールドを展開するという、「すなはき」のフィールド版のような性能。フィールド変化の恩恵を受けやすいだいちのはどうとも相性が良く、これがメインウェポンになり得るだろう。サブウェポン候補にはかふんだんご、だいちのちから、マジカルシャインがあり、ノーマルタイプとしてみればやや狭いが、くさタイプとしては及第点どころか十分な技範囲の広さであると言える。
ほか「こぼれダネ」は「グラスシード」とも好相性。火力を削って物理耐久に厚く振った型を育てるのも1つの手。
弱点はほのお、むし、どく、ひこう、こおり、かくとうと6タイプもあるものの、耐久性能はそれなりにあるため、ミラーコートやじゃくてんほけんの発動を狙うのもいいだろう。
やどりぎのタネ、ギガドレイン、ちからをすいとる(タマゴわざ)、こうごうせい、ねむるといった回復手段も豊富であり、アンコールといった相手の技を限定する技も習得可能。
ミラーコートが変化技ではないので、あえて変化技を覚えさせず、とつげきチョッキで特防を固めてフルアタ構成にするのも有り。
以上のことから「受けて殴る」が基本戦術となると言える。
隠れ特性のしゅうかくは耐久戦術と好相性。「ギガドレイン」で攻めつつ、HPが減ったらオボンのみ発動。「みがわり」「まもる」で時間を稼いでオボンのみを回収し再度「ギガドレイン」……を何度もループし相手を追い詰めていく。
素の状態だと弱点が多すぎるためテラスタルが前提になる節はあるが、火力に乏しいポケモンでは突破不能なほど堅牢になる。
テラスタイプは相手のかくとうタイプの技をスカせるゴーストタイプがおススメの1つ。道中で何とかみがわり人形を用意すれば、慌ててオリーヴァを処理しに来たドラパルトなどの高速ゴーストアタッカーを「テラバースト」(ゴースト)で吹っ飛ばす機会も生まれる。
余談だが、「だいちのはどう」は本作ではDLC『藍の円盤』時点でこのポケモンの専用技と化している(一応もう1匹覚えるが、そもそもあちらはどんな技も覚えられるので比較対象として問題がある)。
対戦での変遷
初期環境
ランクバトル初期環境ではヘイラッシャやキョジオーンに有利な枠として使われることがある。「こぼれダネ」発動後の特化「いのちのたま」「エナジーボール」でその2者がHD特化していても確定1発に仕留められる。この2者には素早さ種族値で勝っているのもミソ。
だが実際はそれよりも「ちからをすいとる」や「やどりぎのタネ」で粘る害悪枠としての活躍が主体。
シリーズ2においてはこだわり系アイテムを持ったハバタクカミへの対策として独特の需要がある。「シャドーボール」は素で流せる上にどくテラスタルやほのおテラスタルを切ればフェアリーウエポンも怖くない。
シーズン4終盤には「しゅうかく」で「オボンのみ」を延々とリサイクルする型が上位陣の間で使われた。
このシーズンの最終9位構築にはどくテラスタル「とつげきチョッキ」「ギガドレイン」「ミラーコート」型という、耐久プランとそれが通用しない場合の1:1交換プランが取れる型がエントリーされていた。
シリーズ3になるとノーマルテラスタル「とつげきチョッキ」型がディンルーとハバタクカミのコンビに強いとして一定の需要を保っている。
テラレイドバトルにて
長所としてはドレイン技を持っているのが強みで、こぼれダネでくさタイプを強化してくれる。主にいわタイプ、じめんタイプ、みずタイプには滅法強い。一方で特性こぼれダネの影響で、グラスフィールドを展開し、更には敵の強化に繋がりかねない点である。
悲しい事にNPCのケンイチが使用している個体が原因で迷惑ポケモンと認識されやすい。
大きな理由としては、ミライドンを選出した場合にミライドンが展開したエレキフィールドをオリーヴァが後からグラスフィールドで上書きしてしまうからである。
味方にオリーヴァが混ざった時点でそのバトル中はグラスフィールドが高頻度で展開されるため、一部のポケモンにとってはソロレイドにリスクが常に付きまとう。
攻撃方面では上記のミライドンを筆頭に、サイコフィールド下でのエスパー技やエレキフィールド下での電気技を狙い辛くなる。特にグラスフィールドで半減されるじしんを使うアタッカーには大打撃となる。レイドポケモンの攻撃技がくさタイプだった場合は言わずもがなである。
防御方面でもキノコのほうしなどの眠り状態にエレキフィールドで先んじて対処する事が出来なくなる。あくびならば喰らった直後にエレキフィールドを貼れば問題無さそうに思えるが、タイミング悪くグラスフィールドを挟まれるリスクは付きまとう。
特性がほぼ毎ターン発動するために演出が挟まり、バトルがスムーズに進まないという弊害も起こっている。
そもそもNPCという性質上基本的にタイプ相性が考慮されておらず、タイプ相性が良い場合でも半端に体力を削ってバリアを不必要に誘発してしまうなど邪魔になる事も多いが、オリーヴァが戦況に与える影響力は上記の様に他のNPCのポケモンと比べても突出している。ソロで高難易度レイドバトル(特に期間限定イベントで出現するさいきょうシリーズ)を攻略する際にこちらの戦術を阻害されてはたまったものではないだろう。
上記では相性が悪いポケモンばかり述べたが、逆に他のポケモンを使用する場合はしっかり味方として活躍してくれる。
グラスフィールドを勝手に貼ってくれるため、レイドポケモンの火力が高い場合は自動回復の有無が勝敗を分ける事もある。
というか早い話、一番悪影響を被るのがミライドンなのであり、向けられたヘイトの多くがミライドン使用者からなのである。であればオリーヴァの影響が小さい他のポケモンを育てて起用すれば大体の場合解決するのだ。
ミライドンは初期こそ最強と謳われたが、現在ではワンパン特化型アタッカー以外の適性がやや低いことが分かっており、レイド自体ワンパンに限界がある以上特にソロでは出番が少なくなってきている。
発売から1年も経過すればミライドン以外レイドで起用できないという事態はさすがにないだろう。もしそういう状態に陥っているのであれば、オリーヴァを叩くのではなく機を見てハラバリー等他のレイド用ポケモンを育成すべきである。
なお、その嫌われぶりから『5匹目の四災』と呼ぶ人もいるが、明らかな蔑称なのでそのような言及は(特に公の場では)避けること。
最強レイドでは有利が取れるテラスタイプのポケモンが元々くさタイプだったり、そもそもくさ弱点を突けるタイプだったりと案の定不遇続きだったが、ピカチュウとドダイトスの2匹に対しては例外。
前者はかみなりとなみのりを軽減しつつ、唯一弱点を突けるくさ技で対抗することが出来る点が評価されており、後者に至っては最初こそ元がくさタイプゆえに敵に塩を送るだけではないかと懸念されていたが、蓋を開けるとじしんのダメージを軽減しつつ弱点を突く戦術が奇跡的に噛み合い大活躍するという予想外の結果を見せていた。
使用トレーナー
ゲーム版
- コルサ:ジムリーダー(パルデア)
- ケンイチ:テラレイドバトルサポートトレーナー
- ネア:パルデアエステート社長
アニメ版
アニポケ・第8シリーズ
- 森のオリーヴァ
- 森にいるポケモンで、通常(1.4m)よりも遥かに身体が大きい個体(おそらくぬしポケモン?)首にロイの持ついにしえのモンスターボールを着けている。10話でコルサの話で明らかになり、11話から登場する。
- 詳細はこちら
関連イラスト
関連タグ
0929.オリーニョ→0930.オリーヴァ→0931.イキリンコ(グリーンフェザー/ブルーフェザー/イエローフェザー/ホワイトフェザー)