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追跡者

71

ねめしすてぃーがた

その名の通りどこまでも追いかけてくる人物、キャラのこと。ここではバイオハザードシリーズのB.O.W.について説明する。

主に

  1. ゲーム内においてどこまでもプレイヤー側を追いかけてくる敵キャラのこと。ホラーゲーム等で主人公が無力である場合、敵からは必然的に「逃げる」ことしかできなくなるので、ホラーゲームに登場する敵はほとんどが追跡者といえる。フリーゲームで例を挙げるならば青鬼オニヒメサマ
  2. 別名と言うなればストーカーである。
  3. バイオハザードシリーズに登場するB.O.W.「ネメシス」の通称。本記事で解説。
  4. 夢喰いメリーに登場するジョン・ドゥの別名
  5. 劇場版名探偵コナンに登場する敵となる人物。
  6. トミー・リー・ジョーンズ主演の1998年のアメリカ映画。逃亡者のスピンオフ作品。

ネメシス-T型

「S.T.A.R.S. ……」

バイオハザード3で初登場した、同作のメインクリーチャー

T-ウィルスによって作り出されたB.O.W.(有機生命体兵器)全般の欠点であった「知性の低さからくる制御不安定」を改善すべく、究極の完成体とされた「タイラント」に寄生生物「NE-α」を埋め込むことで作り出された新たな生物兵器。

開発はアンブレラ本社直属のヨーロッパ第六研究所に主導され、洋館事件で撃破されたタイラントの復讐を為す者として「ネメシス(復讐の女神)」の名が与えられた。

作中では主人公であるジル・バレンタインを含む「S.T.A.R.S.」隊員を抹殺するべくラクーンシティを徘徊し、プレイヤーを執拗に追跡し続ける。

怨念さえ感じさせる恐ろしい声で「S.T.A.R.S. ……」と唸り、咆哮を上げながら迫り来る姿は、追跡者にして復讐者の名に相応しい。

ベースとなっているのは「T-103型」と呼ばれる改良型タイラント。

組み込まれた「NE-α」は触手を持つ寄生生物の一種で、生物に寄生するとその体内のT-ウィルスを取り込み自己増殖、延髄付近に独自の脳を形成して宿主の脳機能を乗っ取り、知能を支配する能力を持つ。

ネメシス-T型はこのNE-αの寄生により知能が格段に上昇しており、「複雑な任務の自己判断による継続遂行」「専門的知識を要する武器の使用」「簡易な言語の発音」までもが可能

また、細胞賦活成分を分泌し再生力を急激に高めるNE-αの作用により、タイラントが重篤なダメージを引き金に生じる「暴走」も抑制されている。

NE-α寄生の副作用から皮膚はケロイド状かつ土気色に変化しており、タイラントの本来の用途である潜入任務には適さないが、その醜悪な外観が齎す恐怖は圧倒的である。

対象の抹殺を任務とした場合、抹殺対象が絶命するまで執拗に追跡し続ける。更に抹殺対象と接触・会話している者や自身に攻撃を行う者も敵と認識して攻撃を行い、進路上の邪魔な生物(ゾンビを含む)も容赦なく殺傷して処理するなど、任務の妨げになると見做した対象への攻撃性は極めて高い。

インパクトがありすぎるその外見、ゲーム中でプレイヤーにトラウマを植え付けた戦闘力と執拗無比な追跡力からバイオシリーズのクリーチャーとしては屈指の人気を誇り、バイオ以外のゲームでもたびたび登場している。

特に、ULTIMATE MARVEL VS. CAPCOM 3ではプレイヤーキャラクターとして参戦しており、原作で散々トラウマを植え付けられた彼を自分の手で操作ができるということに驚いたファンも多かった。

また、バイオハザード始まりの地であるラクーンシティを舞台とした『1』『2』『3』の初期三部作における最後の敵としてプレイヤーの前に立ちはだかったクリーチャーでもあり、シリーズの一つの締めを担ったという意味でも印象深い存在と言える。

(時系列的に見てもタイラントG生物などが撃破される中、ラクーンシティ消滅寸前まで活動していたクリーチャーである)

外見・能力

タイラントがベースであるため、シルエット完全な人型。

外見は黒いコートに身を包んだ黒衣の巨漢であるが、その顔面には鼻や耳、唇がなく、常に歯茎と歯が剥き出しとなった異様な頭部を持つ。頭部の大きな手術痕により右目は潰れており、左目は常に白濁している。

タイラントと寄生体との融合という悪魔じみた発想で生み出された凶悪な改造種だけあり、機動力・耐久力・攻撃力のいずれもT-103型を遥かに上回る

グレネードなど弾速の遅い擲弾を躱すほどの俊敏さに加え、人間に容易に追いつける速度で走行し続けることが可能。上記の怪物じみた容姿の巨漢が猛然と迫ってくる様は恐怖そのもの

タイラント由来の怪力に加えて、NE-αの鋭い鞭のような伸縮自在な触手の束を用いて攻撃を行う。触手を絡ませ敵を捕える、ワイヤーのように用いて機動力を高めるといったほか、対象の顔面を鷲掴みにして持ち上たまま触手を突き出して脳天を貫くことで即死させるという恐ろしい攻撃を持つ。

だが何においても特筆すべきは、「武器の使用が可能」という点に尽きる。作中ではロケットランチャーを携えて現れ、主人公を容赦なく爆撃するのみならず、正確な狙撃で救出用ヘリも撃墜した

これまで数々のボスを屠ってきたシリーズ最強武器であるロケットランチャーを、あろうことか敵クリーチャーが使用してくるというインパクトと絶望感は絶大で、初見プレイヤーを恐怖のドン底に叩き落とした。

前述した運動能力の高さや知能も合わせ、その火力と戦闘力は対人兵器の域を大きく逸脱していると言っても過言ではないだろう。

そしてNE-αを由来とする触手防護と細胞賦活分泌液が齎す再生能力により、とにかく異常なまでの耐久力を誇る

作中携行可能な武器で完全な機能停止に追い込むことは不可能で、撃破しても一定時間で復活し、即座に対象の追跡を再開する。また一時的な撃破に必要なダメージも桁違いに多く、総合的な耐久値は第一形態の時点で「2」に登場したタイラントの約3倍を誇る。

また、前述の通りNE-αの触手が耐爆の役割を果たしているため、防弾衣が破損した状態でもロケットランチャーで肉体を粉砕することはできない。それどころか『RE:3』では武器の脅威性を理解し、ロケットランチャーの弾を腕の触手で受け止め投げ返すという離れ業も見せた。

更にNE-αはT-ウィルス細胞を取り込むことで増殖する性質を持っており、ゾンビや他のB.O.W.などを捕食吸収することで肉体の欠損を強引に修復することが可能。

ただし、この捕食再生はタイラントと寄生生物が融合した不安定な遺伝情報を暴走させ、予測不可能な変異を遂げる危険も孕んでいる。

作中では、洋館事件の真相を知るS.T.A.R.S.隊員を抹殺するためにアンブレラによってラクーンシティに解き放たれ、主人公のジルを執拗に追い詰める。

要所で突然姿を見せては猛然とジルに襲いかかり、何度撃退しても復活し、度重なるダメージからくる肉体とNE-αの拒否反応から醜悪な異形への変容を繰り返しつつもその強さに衰えを決して見せず、米軍が持ち込んだ実験段階の特殊兵器『パラケルススの魔剣』(レールガン)を用いないと倒し切ることができない、まさに死神のごとき強さと執念深さを見せつけた。

原作では不死身とも思える耐久力を持つものの、人型の第一・第二形態においてはガス爆発で一定時間気絶したり、隙を突いてバルコニーから突き落とす形で撃退できたりもする。

処理工場の処理液によりダメージを負って弱体化する展開などを含めて無敵の怪物感はそれほどなく、どちらかと言えば圧倒的絶望よりは何度でも復活してどこにでも現れ、凄まじい勢いで襲いかかってくる恐怖とストーカー的執拗さの方が印象的な敵と言える。

対して、『RE:3』では後述の通り途轍もない膂力で壁をぶち抜きまくり、凄まじい速度で回り込んでの奇襲を仕掛け、自動車による特攻+高所からの落下でもほぼノーダメなど、理不尽なスペックを持つ化物感が強調されている。

一方、その強さもあって遭遇および戦闘の一連の流れ自体が半ばイベント化しており、また逃走の際も一本道のルートをひたすら逃げるだけなので逆に恐怖感が減ったとの意見も見受けられる。

プロジェクトクロスゾーン』では原作通り「S.T.A.R.S.!」と叫ぶが、クリスから「今はBSAAだ」と言われると律儀に「B…S…A…A……!」と呼びにくそうに叫んでいる。続編でも、登場する度にボイス付きで叫ぶ(ただし、行動する時は「S.T.A.R.S.!」と叫ぶ)。

また、後輩にあたるウスタナクとも共闘している。

NE-α寄生体

『Re:3』で初登場。ネメシスによってNE-αを寄生されたゾンビの成れの果て。

寄生されたゾンビは頭部が砕け散り、中心部の黄色く光る口部とそれを囲む八本の鉤爪、頭頂部の触手からなる異形の頭と化す。遠くから触手を伸ばして攻撃しながらゆっくりと近付き、相手を捕まえて頭を丸齧りしようとする。この攻撃で死亡すると、犠牲者もNE-α寄生体となってしまう。

弱点は口部だが、銃で攻撃すると鉤爪で防御してしまう。そのため、足などを狙って防御を解かせるか、ショットガンなどの強力な武器で防御ごと粉砕させなければならない。

ゾンビの頭部が弾けて異形の頭が出てくる様子は、バイオハザード4ガナードを彷彿とさせる。

形態一覧(『3』)

第一形態

『3』のパッケージや他作品で登場する、最も有名な形態。

防弾・耐爆仕様の黒いコートを着用しており、このコートには自身の暴走を抑える役目もある。

この形態で既に右肩や首の周りから「NE-α」の触手が常に露出している事が確認でき、右腕に巻かれたベルトは触手を固定する拘束具である。

攻撃方法は剛腕による殴打に加え、ロケットランチャーを携行している場合は遠距離からの狙撃を行ってくる。ロケランは当たればジルの体力をごっそり消し飛ばす威力を持つため、武器を持って現れた場合は細心の注意が必要(一応、6発躱すことで弾切れとなり砲身が崩壊する)。

腕から触手を一本出して貫く・鞭のように振り回す場合もあるほか、触手で貫いた生物に高濃度のT-ウィルスをダイレクトに叩き込むというえげつない攻撃も繰り出す。

『2』のタイラントとは違い、広大なラクーンシティを徘徊し、一度見つかると出現エリアから離脱できても追いかけてくるのが最大の特徴。ドアを難なく開けて避難先のエリアに侵入し、恐ろしい専用BGMとともにダッシュで迫ってくるその姿は、当時の数多のプレイヤーに多大なトラウマを植え付けた。

どのエリアに出現する場合も相当な広範囲を追跡領域とする上、警察署廊下や変電所内などの屋内や、駐車場路地裏といった非常に狭いエリアにも容赦なく侵入してくる。このため、その場凌ぎで離脱すると移動先の狭いマップにそのまま追跡侵入され、逆に絶対絶命に陥るケースもある。

HPは800。前述の通り凄まじい俊敏性を誇る上、撃破にはグレネードランチャーの炸裂弾が実に14発も必要なため真っ向勝負は危険。

倒して追跡停止させることは可能だが、一回撃破しうつ伏せに倒れたかと思えば、恐ろしい咆哮と共に立ち上がり復活するという恐怖のギミックがあるため油断は禁物。二回目のダウンでようやく機能停止し、ゾンビとは異なるグロテスクな紫色の血の染みを広げて動きを止める(HEAVY MODEだと隠し武器を落とす)。

なお完全撃破すれば、以降は次の出現タイミングまで追ってこない。いつ現れるとも知れぬ恐怖に怯え続けるくらいならばと、腹を括って立ち向かったプレイヤーもいたようだ。

作中では警察署前で初登場。S.T.A.R.S.隊員のブラッドを奇襲し、手の触手で頭部を貫いて抹殺。その後はセントミカエル時計塔へ向かう路面電車を修理すべくアップタウンとダウンタウンを探索するジルの前に、幾度となく現れては襲いかかる。

路面電車内にてミハイルの捨て身の自爆により火達磨になって列車から吹き飛ばされるが、それでも機能停止せず追跡を続行。

最終的に時計塔にまで侵入し、ジルをT-ウィルスに感染させて絶体絶命の状況に追い込むも、決死の抵抗により撃破された上に火災に巻き込まれ、沈黙する。

第二形態

時計塔中庭での決戦以降に変異する形態。

寄生生物「NE-α」とタイラントの融合より不安定となった遺伝情報が肉体損傷を治癒する過程で暴走を始め、異形化が加速度的に進行した状態。

センシティブな作品

拘束具を失ったことで解き放たれた触手が肥大化して攻撃性を高め、延髄から中枢神経や脳幹を侵食する「NE-α」本体も大型化し、上半身に歪な肉管が多数隆起する悍ましい姿へと変貌している。

異形化の影響か防弾衣装着時よりも武器への耐性が高まっており(「アンブレラクロニクルズ」では触手が邪魔でダメージが入らないという描写があるので、おそらく肥大した触手が防御力を高めているものと思われる)、弱点である冷凍弾の効き目も薄い。

利き腕の触手により火器携行は不可能となったが、複数の触手がそれを補って余りある脅威となる。

攻撃方法は腕を覆う触手を用いた中・近距離攻撃。攻撃範囲やリーチが劇的に伸びているほか、触手を絡めてジルを足元に引き寄せてからの追撃など知能の高さは健在。

特にジルの脚に触手を絡めてオモチャのように何度も地面に叩きつけるという猛悪な攻撃は、連続で数回食らうとゲームオーバーになるほどの威力を誇る。

HPは第1形態と同じく800だが、武器への耐久力が上昇しているため、実質体力は1.3倍ほど強化されていると思って差し支えない。

作中では昏倒したジルを狙って時計塔を徘徊しており、カルロスが操作キャラとなったタイミングで襲来し戦闘となる。あくまでも目的はジルであるため、戦闘を放棄して逃げ回るとジルが寝かされている部屋のドアを破壊し始め、ドアが壊されると動けないジルがネメシスになす術なく殺害されるムービーが流れてゲームオーバーというトラウマものの演出がある。逃げ出さずにしっかり戦おう。

その後、アンブレラが廃工場に偽装する形で隠匿していた実験体処理工場にジルを追って出現(ライブセレクション次第では、この過程でニコライをジルの関係者と判断し惨殺する)。

大型化学処理室でのジルとの決戦の末に頭部を失って機能停止したところで、廃棄されていたゾンビや化学兵器の山とともに廃棄物処理液が満ちた分解プールに落下して溶解した。

大型化学処理室の追跡者戦は事実上の準ラスボス戦で、HPを0にするか薬液コックを武器で攻撃することで噴出する廃液を3回浴びせることでクリアとなる。

ここでの追跡者は戦闘開始前のイベントで廃液を浴びて右脚が分解しかけており、ダッシュが不可能となっている。更に戦闘中に廃液を浴びせると身体が溶けていき、最後はあの特徴的な頭部も溶解して追跡不能に陥らせることが可能。

なお、この戦いは時限イベントとなっており、モタモタしていると処理プロセスが開始されて床が開き、追跡者や廃棄物の山と一緒に仲良く分解プールに落ちて即死するので注意。

『アンブレラクロニクルズ』では処理室での決戦時よりも更に醜悪なデザインとなっており、NE-αの肥大化が著しい。また、後述の第三形態を思わせる水泡も見受けられる折衷形態となっている。

行動は触手でコンクリートを砕いて奇襲を仕掛けてきたりとよりアグレッシブになっているが、ダッシュで迫ってくることはない。

第三形態

最終形態にして3のラスボス。

大型化学処理室での決戦の末に廃棄物処理に巻き込まれて肉体の大部分を失ったネメシス-T型が、スーパータイラントの死骸を喰らうことで変異再生した暴走形態。

連動するタイラントの頭部及び脳の破壊に伴い「NE-α」の生存本能が制御不能となり、寄生細胞が異常増殖。タイラントとNE-αの細胞が肉体の主導権を奪い合って歪に変形しながら急速に成長し、結果として原形を留めない巨大な異形の怪物へと変貌を遂げた。

全長は目測にして元の人型の3倍以上。極めて大雑把なシルエットは触手が無数に生えた王蟲を思わせる。

上記イラストは2.5形態とも言えるデザインで、実物の頭部は失われたタイラントのそれに代わって異常増殖したNE-αそのものが捕食・吸収のための器官を形成しており、複眼頭足類の触手が無数に絡み合ったかのような醜悪な形状の頭部を持つ。

頭頂部から背部にかけて存在する巨大な目玉のような部位の正体は水疱で、処理施設の廃液から取り込んだ毒素を含んだ強酸性の膿が満ちている。

画面では判別し辛いが、実態は追跡者の身体が反転し、仰向けの状態で四足歩行化した代物。欠損した手脚は肥大化を極めたNE-αの触手によって代用され、這いずるようにして移動する。背中から突出している長い牙状の部位は胸郭から張り出した肋骨であり、その内部にはこれまで隠されていたNE-αの脳髄が剥き出しの状態で脈動している。

攻撃方法は全身に生えた触手と、水疱内に蓄えられた強酸性の体液噴出。巨体を這いずって移動するため動きは鈍重だが、触手の攻撃速度は非常に速く、体液噴出も範囲が広いため一筋縄ではいかない。更に攻撃するとカウンターで強酸を噴射してくるため、近接攻撃はダメージを免れない。

切り札として、背面から突き出た肋骨でジルを捕らえて挟み潰すという攻撃を持つ。この攻撃、なんとロケラン直撃の2倍以上という凄まじい威力を誇り、体力がCaution以下だと問答無用で即死する。背後にいる時確率で使用してくるため、不用意な回り込みは禁物。

体力値と耐性は第二形態と概ね同様だが、ロケットランチャーへの耐性が高まっており、HPを0以下にするためには4発を撃ち込まなければならない。弾薬への耐性を含めた総合的な体力値は前作ラスボスであったG第五形態をも凌駕しており、その不死身ぶりにはもはや脱帽である。

作中では最終盤、実験体処理施設に併設された焼却処理工場にて邂逅する。

度重なるダメージと廃棄物処理液による分解の影響で、もはや左腕の一部と右脚と胴体しか残っていない肉塊の如き姿で出現。その場で米軍特殊部隊と相打ちになり息絶えていたスーパータイラントの死骸を摂食したのち、異常変異と巨大化を遂げてジルに襲いかかる。

戦闘は特殊で、通常武器で撃破することは絶対にできず、HPを0にした状態でレールキャノンパラケルススの魔剣』の砲撃を叩き込む必要がある(パラケルススの魔剣の砲撃自体にもダメージがあるため、起動後に上手く誘導して砲撃を当て続ければ武器使用なしでも撃破可能)。

なお通常武器でHPを0にした場合、ジルを放置し、触手を振り回しながらスーパータイラントの死骸をひたすら喰らい続けるようになる。恐らく生命の危機に対し、他の細胞を追加摂取して再生しようとしているのだろう。

最後はパラケルススの魔剣の砲撃で頭部と半身が砕け散り、肉体の大部分を再喪失。それでもなおジルに這い寄るが、(ライブセレクション次第で)至近距離からマグナムの連射を浴び、紫色の体液を噴出しながら黒ずみ完全に沈黙した。

形態一覧(『RE:3』)

第一形態

『3』のリメイクであるバイオハザード RE:3では、リデザインされる形で登場。

顔がやや面長のデザインになって鼻が横に歪む形で残っており、タイラントの心臓を彷彿させるシルエットをした制御装置らしき機械が胸に装着されている。上半身衣装は黒い防弾コートというより大量の拘束具で、ダメージを与えることで衣装が剥ぎ取られていき、ロケットランチャー装備時の外見が既に『3』時計塔中庭戦に近いものとなっている。

『RE:3』体験版では後半にて交戦可能。火器は装備していないが、最初から触手の遠距離攻撃を使い、その上に「触手を用いたワイヤー移動」や「串刺しされたゾンビに寄生体を送り込む」などの新技が追加されている。そのため今回はダッシュでジルを追うだけではなく、時にはスタイリッシュなワイヤー移動とスーパーヒーロー着地で先回りすることもある。

RE:2』におけるタイラントと同様に、リメイク版のネメシスもまた設定通りの不死身ストーカーとなり、残念ながら通常戦闘では彼を一時的に跪かせることしかできなくなった。しかし彼のダウン回数が体験版の人形と隠しアイテムに関わる(製品版では一部の武器カスタムパーツを落とす)。

ちなみに、『RE:2』体験版ではある場所に行くと追跡者の声を聞くことができるという小ネタが存在する。このネタ、製品版の『RE:2』には無いので、見てみたい人は体験版をプレイしてみよう。

本編では当初、拘束衣に顔まで覆われた状態で登場。

ゲーム開始から数分(まだゾンビとさえ遭遇していないタイミングで)、ブラッドから危機を知らせる電話を受け取ったジルを壁をぶち抜きながら襲撃してきた(あまりの登場の早さに、旧作プレイ済みのプレイヤー達も度肝を抜かれた)。壁や天井をぶち抜きながら追いかけ、巨大なコンクリートの塊を軽々と投げ飛ばすほどの圧倒的な力で丸腰状態のジルを追い詰める(厳密にはサムライエッジを持っていたのだが、追跡者の猛攻から逃げる時に紛失してしまう)。

救助に駆けつけたヘリコプターをジルの目の前で破壊するも、ジルの機転で車による体当たりを受け(ただし、この時ボタン操作にもたつき過ぎると触手で喉を貫かれて即ゲームオーバーになる)、その車の爆発で起こった炎でコートが焼けた事で、漸く素顔が露わになる。

なお、拘束具が顔を覆った状態でも「S.T.A.R.S.……!」と喋る事ができる。

しかし、素顔が露わになった直後、カルロスのロケットランチャーで一時機能停止する。

その後は電車を動かすためにラクーンシティを走るジルの前に再び現れ、体験版で使用した触手によるワイヤーアクションでワープしながら、ゾンビに寄生体を寄生させて差し向ける。また、咆哮で相手を怯ませる新能力も披露。

また、前作のタイラントのようにセーフルームに逃げ込んでやり過ごそうとしても、出入口近く(それもセーフルームの扉越しからの攻撃が届きにくい所)に陣取って出て来るのを待つため、一時しのぎにしかならない。攻撃が届かない窓からこちらをジッと見つめる姿は、人によっては逃げ場を失った恐怖、もしくはある種の微笑ましさを感じるだろう

場所にもよるが、扉を開けた途端に歩き出し、武器を構えた途端にダッシュで急行するため、ケチってハンドガンなどで倒そうとしようものなら地獄を見る羽目になる。

地下鉄まで追いかけてきたため、ジルはネメシスを誘導するため自ら囮となり、下水道へ逃げる事で一度は撒く。しかし、ネメシスは地上に出てきたジルの行く手に先回りしており、今度は火炎放射器ビルごとジルを焼き殺そうとする

戦闘では、火炎放射器で周りを燃やしながら迫る上に、近付かれると火炎を放ちながら薙ぎ払おうとし、障害物に隠れても銃口を上に向けて広範囲に炎の雨を降らせて炙り出そうとする。正面からの攻撃も、火炎放射器を盾にして防ぐ事もある。また背中に背負った大きなタンクが仇となってジルに爆破されても、すぐさま火炎放射器を棍棒のように持ち変えて振り回して攻撃する

一度ジルに敗れた後は、アンブレラから支給されたのかレーザー照準付きロケットランチャー入りのケースを肩に抱えて再び現れ(この時のネメシスがロケットランチャーを装備するシーンは、かなりかっこいいため必見である)、旧作同様、ゾンビや町を巻き込みながらロケットランチャーを発射してくる。プレイヤーの視線の関係上、照準が真っ赤になったら発射される様になっている。

なお、この状態でネメシスに捕まると、砲口で持ち上げられて零距離で爆殺される

低難易度では移動速度はそれほど速くなく、手榴弾やグレネードランチャーなど高い威力の武器を使えば撒く、もしくは撃破するのにあまり苦労しないが、高難易度では異常な速度で距離を詰めてくるためすぐに追いつかれてしまう。更に攻撃を加えようにも、旧作同様グレネードランチャーのような弾速の遅い武器は結構な頻度で躱され、その後高確率でものすごい速度で走ってくる。(躱すこと自体は低難易度でも行う)

難易度Nightmare以上ではアイテムの配置変更の影響もあり、手に入る手榴弾の数が減っていたりするので、ロケランを持っていたとしても割と苦戦する。

一度はカルロスの援護もあってジルを取り逃がすが、旧作と同じく地下鉄に乗り込み、同時に乗車していた避難者達を虐殺した(この時、ニコライは本性を表してジルとミハイルを見捨てて逃げてしまう)。

第二形態

列車の爆発で火達磨になりながら川に落ちた後、肉体損傷を治癒する過程で凄まじい変異・巨大化を生じた形態。

ダメージによって拘束具が消失し変異した形態という点は同様だが、触手の肥大化が見られつつも人型を維持していた「3」とは大きくデザインが異なる。

体格が2倍近い大きさとなり、自重を支えるために二足歩行の獣型となった。頭部からは目と鼻が消失して特徴的な大顎のみが残り、倍近く巨大化した前腕と後脚には歪な爪が備わっている。

体表は筋繊維が剥き出しになっており、急速な細胞変異に巻き込まれる形でこびりついた焼け落ちた拘束衣の名残と併せ、全身に出鱈目に包帯が巻かれた化け物にも見える。

また川の中で魚を取り込んだのか、あるいは水中の環境に適応すべく変異したのか、魚骨を思わせる突起や鰭のような形状の器官が見受けられるのも特徴。

一方、原作第二形態の特徴であった夥しい数の触手は全く存在しない。

巨大化と四足歩行化に伴い敏捷性は落ち、火器の使用も不可能になったが、それを補って余りあるパワーと跳躍力で縦横無尽に暴れ回る。爪で引っ掻く、飛び掛かる、捕縛して噛み付くなど、その挙動はまるで超巨大なリッカー

腕を切断されると、その代替として太い触手を一本生やし、伸ばして振り回す、叩き付けるなど様々な攻撃を行う。この触手は「3」のそれ同様に高濃度のT-ウィルスを保有しているが、毒性は更に強力で、T-ウィルスに完全な抗体を持つはずのジルが貫かれた直後にウィルスに侵され、泡を吹いて昏倒に至るほど。欠損した肉体を巨大な触手で補うという特性は、「3」における第三形態を彷彿とさせる。

作中では2度対峙することになり、初戦は時計塔前の広場で、2回目はアンブレラの極秘研究所である『NEST2』で戦う。どちらのステージでも街や壁を駆け回りながら攻撃を仕掛けてくるその姿は、同社の別ゲームさながら。全体のシルエットや挙動・攻撃パターンもあるモンスター達に似ている

広場戦で車の上や壁を走り回っている時、または高所からこちらを見下ろしている時に戦闘前に手に入れられるマインスロアー弾を使うと、追跡者を建物から引き剥がし落下させることが可能。落下した追跡者はしばらくダウンし、胸から急所である「NE-α」が顔を出す。第二戦目でもある仕掛けを利用すれば、同様に高所から落とす事ができる(万が一見失ってもカルロスが教えてくれる)。

「NIGHTMARE」以上の高難易度では、一撃一撃が食らっただけで即死が見えるほどのとんでもない威力になっており、回避をマスターしていなければあっという間にゲームオーバーに陥る羽目になる。

更に耐久力も半端なく、弾薬を節約しておかないと戦闘中に弾切れを起こしてゲームオーバー(ry。

もっとも、これはShopゲーム内の実績解除で得られるポイントを通貨として便利アイテムを入手できる機能による追加アイテム等を使わなかったらの話で、所持していると攻撃力や防御力を上げることができるコインを持っていけば安定して戦えるほか、無限ロケットランチャーを連打すればほとんど何もさせないまま撃破も可能だったりする(それでも平然と数発耐える辺りは流石ネメシスと言ったところだが)。

時計塔広場において撃破されるも、直後に復活。ジルの機転で左腕を切断されるが、代わりとばかりに巨大な触手を生やして彼女に傷を負わせ、T-ウィルスで汚染・昏倒させる。

その後、病院地下の極秘研究施設「NEST2」に出現。タイレルを触手で貫いて殺害した。

最後は「3」同様、NEST2における実験廃棄物を溶解処理する巨大処理場での決戦の末、カルロスの援護もあって撃退される。そして処理室に収納されていた大量の実験体とともに処理液の海に沈み、分解されたと思われたが……。

最終形態

原作同様に廃棄物処理液の海に沈んだ追跡者が、異常変異と増殖の末に超巨大クリーチャーと化した形態。

当初は数多の肉片を融合させた山脈の如き肉塊として、巨大な研究施設の壁を破壊する形で出現。直後に肉塊全体がまるで花開くようにして展開し、内部に格納されていた超巨大な触手の群れ、そしてネメシス-T型の特徴的な頭部を戴く巨体が露わになる形で最終形態に移行する。

優に数十mはあろうかというその体躯は原作の第三形態はおろかG第五形態をも遥かに上回り、巨大な地下研究棟の一角を天井まで埋め尽くすほど

触手を張り巡らせて巨体を固定し、甲殻を花弁のように展開させ、各部位をマグマのように赫々と輝かせて蠕動する異形は、ネメシスを核とした触手の要塞さながらである。

その頭抜けたサイズから、物理的破壊力においてはバイオシリーズに登場した歴代クリーチャーでもトップクラス。タイミングを誤った場合、叩きつけにより全身ミンチにされて即死の結末が待っている。

耐久力もまさに規格外で、シリーズ伝統の最強武器であるロケランを撃ち込んでも核を外すと怯みすらしない(ジルも一発打った時点で「こんなのじゃ効かない」と即断する)。更に溶解処理液を大量に吸収したことで細胞分解に対しても耐性を得ており、逆に体内に保有する処理液を口内や核から噴出することで攻撃してくる。

巨大化に至った要因は明言されていないが、ネメシス-T型の「遺伝情報の不安定さ故に損傷再生の過程で異形化するケースがある」という特性 、NE-αが有する「危機的状況に対して大型化する」「T-ウィルス細胞を取り込み増殖する」特性が複合的に重なり合った結果か。

巨大処理場にはペイルヘッドを含む大量の実験体が格納されており、それらの肉体を捕食吸収することで凄まじい体積増加を果たした可能性が高い(「3」でもスーパータイラントを捕食することでT-ウィルスを摂取し、同様に巨大変異している)。

攻撃方法は触手の束が歪に絡まり形成された超巨大な両腕で、サイズにモノを言わせてエリア全域に及ぶ薙ぎ払いや叩き潰しを繰り出してくる。

また、一定条件下ではジルを手で捕まえ、握り潰した後に捕食するというえげつない即死攻撃も繰り出す。

なお、上記の通り今作ではタイラントとしての頭部(NE-αと連動する本体頭脳)は破壊されておらず、健在である。このため、頭部喪失に伴って生存本能に歯止めが効かなくなり暴走する怪物と化した「3」とは異なり、今作の最終形態はネメシス-T型としての知能を失っていない

レールキャノンの破壊力を認識すると再起動のために電力を回復させようとするジルを妨害すべく即死攻撃を繰り出す、高難易度では連続攻撃にフェイントを絡めて緊急回避狩りを仕掛けるなど、規格外の巨体と高い知能を併せ持つ点でも極めて危険。

作中では巨大研究棟に辿り着き、「NEST2」からの脱出を目前にしたジルの前に出現。その巨体で脱出口を埋め尽くした追跡者を突破するため、最終決戦に臨むことになる。

「3」同様、通常武器では絶対に倒せず、撃破には決戦の舞台に備え付けられたレールキャノン『FINGeR』による砲撃が必須。一度レールキャノンを食らわせた後、ネメシスの弱点となる肉腫のような赤い核を破壊してダウンを奪い、レールキャノンの外部電源を押し込んで電力をチャージして再度砲撃を叩き込むことになる。

低難易度ではイベント戦の色が強く、戦い方さえわかれば消化試合に近い。

だが高難易度になるにつれ破壊に必要な核の数が増え、攻撃力、モーションスピードが格段に上昇していき、手強さも段違いに上がっていく。

特に最高難易度「INFERNO」での強さは異常で、実質即死技となる超高速触手叩きつけ6〜8連打咆哮で拘束からの即死攻撃ディレイをかけながら叩きつけコンボ3連打(初撃に引っかかると連続ヒットで即死)処理液弾幕攻撃でジルを足止めしての即死級叩きつけなど、もはや緊急回避込みですら死にゲーレベルの理不尽さ。

加えて破壊に必要な核が増えている上にダウン後の復帰も早いので、外部電源を押し込みレールキャノンを再起動するためには前述の即死攻撃の嵐を掻い潜りながらネメシスの核を計24個破壊し、3回ダウンさせなければならない

緊急回避マスター、クリア後購入できる各種便利アイテムフル装備(特に鉄壁のコインは無所持だと全攻撃で即死)、無限ロケラン装備と三拍子揃えて漸く渡り合えるレベルの難易度に仕上がっており、歴代バイオシリーズ最強と言えるほど凶悪なラスボスである。

晴れて2回目のレールガンを叩き込むとイベント。最終形態となってなお原型を留めるネメシス-T型の特徴的な頭部の口内にジルが直接レールガンを突っ込み、ゼロ距離射撃をぶちかます。研究施設を貫通するほどの爆発的なエネルギーで忌まわしい巨体を消し飛ばしてトドメを刺し、ジルは遂にラクーンシティ最大の障害を退けるのだった。

余談

作中で街に追跡者が投入された理由には、事件の真相を知る『S.T.A.R.S』隊員一掃に加えて、能力を実証するための実験的な実戦投入という面もあった。このため、抹殺任務はラクーンシティ内に限定されている。

投入にあたっては前作のタイラントのように専用のキャリアーが用いられ、ヨーロッパからパリ(CDG)→ニューヨーク(JFK)→ラクーンシティ(RC)のルートで空輸された模様。

  • なお、強い衝撃を与えると自動起動する性質やその破壊力から、当然にして取扱種別は第一種危険指定である。

設定によればネメシス-T型は複数個体の開発が確認されており、ラクーンシティに投下され作中で登場したのは、中でも特に性能が高いとされる個体である。他の個体の行方は不明だが、その高い知能から自我を持って仲間と共に施設から脱走を企てた個体も確認されていたらしい。

  • ネメシス-T型の実戦投入はラクーンシティが最初で最後の事例となったが、これは作中で示された暴走のリスクに加え、高すぎる知能ゆえに自我を持ち制御不能となる恐れがあった(兵器どころか脅威となる)ためとも考えられる。

バイオハザード2』と『バイオハザード3』は同時期同舞台の物語である(『2』が1998年9月29日夜〜30日明け方、『3』が1998年9月28日昼〜10月2日未明)。

したがって、舞台となるラクーンシティではG生物(G-バーキン)と追跡者(ネメシス-T型)という二大ラスボスが同時に徘徊するという地獄絵図が繰り広げられていたことになる。

各々が異なる目的を持っていたため奇しくも接触はしなかったものの、万が一にも両者が邂逅すれば恐ろしい死闘が繰り広げられていたかもしれない。

……アンブレラの研究を探る目的で街に残った後に追跡者の標的になってしまったジルにとっては、勝った方が敵になるだけだが

  • ちなみに旧作のデータではロケランを除いた攻撃力は互角程度で、形態数ではG-バーキンに、各形態における耐久値ではネメシスに軍配が上がる。予測不可能な進化を無限に繰り返すG生物の特性と、NE-αの影響で異常なまでの再生能力と耐久力を誇る追跡者の特性が現れていると言えるか。
  • G生物もネメシスも個体は違うが、タイラントと接触した(前者は『RE2』でタイラントを奇襲して撃破し、後者は『3』でスーパータイラントの死骸を捕食している)という共通点もある。

人型の追跡者という点で「2」のタイラントの発展系と言える存在であり、現在はリメイク版での印象を含めて比較されるケースも多い。

公式でもタイラントシリーズの看板クリーチャーとして両者を比較する特集記事を掲載している。

  • なお身も蓋もない話だが、ネメシス-T型はタイラントの素体(T-103型)と寄生生物の融合により知能と武器を備えた強化版であるため、概要の通りスペックは追跡者の方が遥かに高い。

オペレーションラクーンシティ』ではNE-αをベースとした寄生生物であるネメシスβが登場しており、あちらもタイラントと融合している。

『RE3』でネメシス最終形態との決戦兵器となった『FINGeR』こと『Ferromagnetic Infantry-use Next Generation Railgun(強磁性歩兵連隊用次世代レールガン)』は、合衆国単体で開発された『3』の『パラケルススの魔剣』とは異なり、アンブレラ社と合衆国が提携し共同開発された代物である。

  • その性能は60mmの弾体を目標初速6000m/秒(マッハ17相当)で射出するという、1998年どころか現代ですら完全にオーバーテクノロジーな代物。B.O.W.を一撃で痕跡さえ残さず撃滅可能とされ、英語版でタイラント複数体が暴走しても余裕で制圧可能と太鼓判を押されるのも納得の超兵器である(少なくともこれを一発打ち込まれた程度では全く戦闘に支障を来さないネメシス最終形態の怪物ぶりも大概だが)。

実写映画版

「バイオハザード2」で登場。こちらでは単にネメシスと呼ばれている。

「バイオハザード」で登場した一般人であるマット・アディソンがアンブレラに肉体改造された姿であり、外見こそ原作の第1形態と同じ姿であるがゲームのようにタイラントにNE-αを寄生させたという設定ではないため、ディエゴ・ゴメスに近い改造人間と言える。

原作同様ロケットランチャーを使用するほか、本作ではさらに携行用に改造されたガトリング銃を武器として使用する。

視界はヘッドアップディスプレイのように様々な情報が逐一表示され視界に入った人物の武装状態を認識、脅威と判断され次第攻撃を行う。アンブレラの通信衛星を介し指令を受け取り、その指令は文字となり視界に表示される。

実戦データ収集のため銃砲店に籠城するS.T.A.R.S.隊員らの実力が見たいというティモシー・ケイン少佐の意向で、隊員の抹殺を命じられたことを皮切りにアンブレラからの命令で次々と生存者を殺傷し、かつての仲間であったアリス・アバーナシーと敵対していたが、戦闘中に記憶を取り戻して彼女を手助けした。

最期は撃ち落としたアンブレラのヘリの下敷きになって死亡。

ゲームでのネメシスは目が白濁だが、実写映画では素体となったマット同じ青い瞳だったため、アリスがネメシスの正体がマットと気付くきっかけとなった。

因みに、他のクリーチャーが割としっかり出来てるのにネメシスだけは一世代前の着ぐるみみたいに見えるとの声もあった。

着ぐるみは実際その通りであり、この映画におけるネメシスは着ぐるみによるスーツアクトで演じられている。

担当したスーツアクターはスタントマンとしても知られるカナダ出身の超大柄な俳優マシュー・G・テイラー氏。2m越えの伸長を誇る氏を見て他の出演者たちは非常に驚いたという。

「RE2」におけるスーパータイラントが実写映画版のタイラントをモチーフにしていたことを踏まえ、「RE3」におけるネメシスのモチーフは同じく実写映画版のリッカーとする説がある(実写版のリッカーはネメシス第二形態と同じ四足歩行をし、形態変化を行い、主人公たちを執拗に追跡する行動をしている。さらにノベライズ版では知性と思考能力を持っている描写があり、明確に主人公らを標的に定めている)

Dead by Daylight

『バイオハザード』とのコラボで新キラーネメシス(NEMESIS)」として『Dead by Daylight』に参戦。

RE:3で使用頻度の増えた触手が特殊攻撃としてフィーチャーされている。

触手をムチのように叩きつけることで中距離攻撃を行うことができ、通常の攻撃を遮る「壁」である板越しに攻撃することが可能。ただし、最初の触手攻撃は負傷ではなく「汚染」となり、汚染した相手に当てて初めてダメージとなる。代わりに何度も汚染することで変異レベルを上げていきレベル2で素早く触手で板を破壊できる、レベル3で射程が伸びるといった強化を受けられる。

また、マップ上にゾンビが2体徘徊するようになり、生存者はゾンビからも逃げなくてはならない。

これが割と鬱陶しくフックや発電機周りに居座られるとかなり厄介、その上追跡者はゾンビのシルエットが常時表示されてるためゾンビが追跡状態になった→大まかな生存者の位置を把握できる。と索敵面でも役に立ってくれる。

ゾンビはAI操作で指示もできないが、うまく嚙み合えば儀式を優位に進めることができる。

触手攻撃による射程のおかげで迂闊に窓枠や板倒し、障害物周回を行わせないのが強みだが、触手攻撃は相手が汚染状態でないと負傷させることが出来ないことや(その上初撃の汚染だけの付与でも負傷ブーストが発生し生存者に距離を取られる)、

汚染を進める、ゾンビを倒すなどで感染ゲージを進めて無いと触手による立ち回りがしにくいなど全体的にスロースタートな印象を受ける。

特に感染ゲージを多く貯める系のアドオン無しでは変異レベル3になる頃にはほぼ試合終盤になってるか変異レベル2止まりで終わることもある。

かといって普通の拳だけで戦う場合ゾンビによる索敵があるだけの徒歩キラーに成り下がるのがネック。

レベル2の触手による速攻板破壊だけでも十分な強みなので開幕は触手攻撃を行い変異レベル2にすることを最優先で動き、レベル2から積極的に生存者を吊りに動くでも良い、その際には触手攻撃と拳攻撃の使い分けを意識するといい(触手攻撃は窓枠や板を越えられそうな時や相手をマップ端の切り返しが必要なポイントに追い込んだ時だけなどに絞るなど)。

何にせよ初動でこけると巻き返しが困難なキラーなのでチェイス一つ一つを効率よくこなし積極的なダウンによる発電機修理の手を止めるのが重要。パークはそれを助けるチェイス能力アップ系のものを装備させるといい、迫害のような手軽かつ強力な発電機遅延パークもスロースターターなネメシスには相性がいい。

開始時に敵のスタート地点を知る事が出来る"死を呼ぶ追跡者"、条件を満たすと負傷している敵全員がキラーの接近に気付きにくくなる"集団ヒステリー"、敵をダウンさせると周囲の発電機を破壊し、それらを修理中の敵を叫ばせる"イラプション"といった、主に敵を素早く見つける事に特化した固有パーク(最初はそのキャラクターのみで使える補助能力。条件を満たせば他のキャラクターでも使えるようになる)を備えている。

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初登場シーン

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コメント

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