キャラクターとしてのゴブリンスレイヤー
概要
「これは小鬼を殺すだけの男が、“冒険者”になることを願う物語───────。」
ゴブリンスレイヤー【GOBLIN SLAYER! ~He does not let anyone roll the dice~】
原作著者:蝸牛くも
イラスト:神奈月昇
作品一覧
- ゴブリンスレイヤー (イラスト:神奈月昇 漫画版作画:黒瀬浩介)
本編。
- ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン (イラスト:足立慎吾 漫画版作画:栄田健人)
本編開始から5年前、ゴブリンスレイヤーの駆け出し時代の冒険を描く。本編で後に登場する人物達との意外な関わり(互いに気付いていないが)や、槍使いと魔女、重戦士の一党などもまだ銀等級ではなかった頃が描かれている。
- ゴブリンスレイヤー:ブランニュー・デイ (作画:池野雅博)
短編集である小説4巻をコミカライズしたもの。そのため、ゴブリンスレイヤーの出番は比較的少なめ。
2018年5月25日 - 2019年5月25日まで連載していた。完結済。
- ゴブリンスレイヤー外伝2:鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》 (イラスト:lack 漫画版作画:水口鷹志→青木翔吾)
本編開始から10年前、「死の迷宮」に挑んだ六人の英雄の軌跡を追う。
wizardryを元にしたTRPG風の安価スレを小説としてリファインした作品である。漫画版は諸事情につき一旦打ち切られた後、担当者を入れ替えての連載再開となった。
- ゴブリンスレイヤーTRPG (著者:川人忠明 監修:安田均 イラスト:神奈月昇、珂弐之ニカ)
ソード・ワールドやモンスター・コレクションTRPGなどをまとめてきたグループSNEを監修とした、ゴブリンスレイヤーの世界を舞台にしたTRPG。ルールブックとしてだけでなく、ゴブリンスレイヤーの設定資料としても読む事ができる。
後日、このTRPGをベースにしたリプレイ本も発売された。
文庫版はGA文庫より2016年2月から刊行。出版はSBクリエイティブ。
「このライトノベルがすごい! 2017」(宝島社刊) 文庫新作部門第1位。
ジャンルはハイファンタジー及びダークファンタジー。
辺境のギルドにおいてゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた男─────“ゴブリンスレイヤー”と、その仲間達による活躍が描かれる。
伝説や英雄になれないキャラクターの苦闘や死闘、生活など世界観が明確に描写されると共に、雑魚モンスターの定番ながら「一般人では対処できない冷酷且つ狡猾な敵」として再定義されたゴブリンによる容赦のない残酷な描写など、既存のイメージを打ち破る衝撃的一作として知られる。
ファンタジーRPGライクな作品にありがちなHPやMPなどの概念はなく、斬られれば手足は欠損し、頭を殴られれば昏倒したり潰れ、死亡する。
例え百戦錬磨の冒険者でも「流れ弾や下級モンスターの不意打ちがダメージとなり得ない」「魔法が何十発何百発単位で打てるようになる」「体力がわずかでも残っていれば治癒魔法で回復する」ような事はなく、一つ誤れば些細な理不尽で死傷に至る現実寄り、あるいはタイトなTRPGライクの世界観が特徴的。
一方で、原作者がリスペクトする作品からの引用やパロディが幅広く取り入れられる傾向があり、作中では度々スラング的に用いられている。
リスペクト元はTRPGを始め、古今東西の映画や小説・アニメやゲームなどと多岐に渡っており、引き出しの多さが窺える(そのため、原作者が平成生まれだと知って驚く読者も多いとか)。
ただし、版権的に名前が出せない物に関しては(これとかこれとか)、『名前を言ってはいけない』扱いにして配慮している。
来歴・メディアミックスなど
元々AA作品として投下されたものを、著者本人によって小説スタイルにリファインされたものが書籍化されたという、やや特殊な経緯をたどっている。
誤認されがちだが、本作はWeb小説発祥ではなく、小説家になろうの同名作品とは無関係である。
原案となっているやる夫スレ版は、現在でもまとめサイトなどで読む事が出来る。
ストーリーは小説版1巻と概ね同じ内容なので、試し読み感覚で読んでみるのも良いだろう。
ただし、やる夫系掲示板の一部では、ゴブリンスレイヤー及び作者の話題を出すのは禁則事項となっているので注意されたし。
……とはいえ、ここまで大事になって一番困惑しているのは原作者本人であり、著者自身も何故こうなったのかわかっていない事は確かである。
(後書きで、『そろそろベッドから起き上がるんじゃないか?』と度々心配するレベル)
それ故に、原作者は後書きにて関わってきた多くの人達に感謝の言葉を書き記しており、決して天狗になどなってはいないと御理解していただきたい。
(ちなみに、書籍販売して間もなくコミック化も決定した際、それを聞いた友人氏に『妄想乙』と切り捨てられた。……まあ、そりゃあねぇ……)
なお、原作者は各関係者の了承を取った上で、執筆活動の傍らやる夫スレに小ネタを定期的に投下するなど、WEB上でも引き続き活動を行っている。
2014年1月 | やる夫スレにAA作品版の投下を開始 |
2014年 | 小説用にリファインしたものを富士見ファンタジア大賞に投稿(三次選考落選) |
2015年 | 『天下一蹴 -氏真無用剣-』をGA文庫大賞に投稿 |
2015年 | AA作品版がGA文庫編集部の目に留まり、書籍化が決定 |
2016年2月 | GA文庫より小説版の発売が開始 コミカライズ版が正式発表される |
2016年5月 | コミカライズ版の連載が開始 |
2017年10月 | 『ゴブリンスレイヤー外伝:イヤーワン』の連載が開始 |
2017年12月 | グループSNEによるテーブルトークRPG化が決定 |
2018年2月 | テレビアニメ版の製作が決定 |
2018年5月 | 『ゴブリンスレイヤー:ブランニュー・デイ』の連載が開始(2019年5月完結) |
2018年10月 | テレビアニメ版放映(2018年10月~12月) |
2019年2月 | 『ゴブリンスレイヤー外伝2:鍔鳴の太刀《ダイ・カタナ》』の連載が開始 |
2019年3月 | 劇場版アニメの製作が決定 |
2019年5月 | 『ゴブリンスレイヤーTRPG』発売開始 |
2020年2月 | 劇場版アニメ『GOBLIN'S CROWN』上映開始 |
2021年1月 | テレビアニメ版第2期の製作が決定 |
テレビアニメ
2018年2月にテレビアニメ化が決定した。
キャストはドラマCD版と同様で、2018年10月7日放送開始。アニメーション制作はWHITEFOX。
監督は尾崎隆晴。キャラクターデザインは永吉隆志、シリーズ構成は倉田英之が担当しサブライターとして黒田洋介が参加。
地上波ではTOKYOMX及びサンテレビ、BSではBS11、CSではAT-Xでそれぞれオンエア。
その他dアニメストアやニコニコ動画など多数の動画配信サイトでオンエアされている。
アニメ化決定当初から、残酷かつ過激な描写への規制が懸念されていたが、一部陰影やカメラワークで婉曲に表現されているものを除き、概ね原作やコミカライズに忠実な描写がなされており、初見者だけでなく原作既読者も驚きを隠せなかった。
なお、一部視聴者の中には残酷で過激な描写を指してテレビで放送するべきじゃないと批判する者もいるが(主にニコニコ動画などの動画サイトやAmazon)、
青少年委員会は『性的な描写はあるものの、深夜アニメである事を踏まえて充分に配慮されている』と回答している(特にニコニコ大百科では、青少年委員会の回答が出たのを境に、性的な描写に対する批判が無くなっている)。
また、やる夫スレにて原作者直々のリアルタイムコメンタリーを行っており、本編の描写に対する詳しい解説もされている。
あらすじ
辺境の街で新人冒険者となったとある女神官は、初めて組んだパーティーと共に“初心者向け”・“簡単”と言われるゴブリン退治へと向かうも、洞窟で全滅の危機に陥ってしまう。その窮地を救った者こそ、自らを“小鬼を殺す者”と名乗る1人の戦士だった。
油断せず、淡々と、徹底的にゴブリンを殺戮し続ける“彼”は、ゴブリンの退治依頼のみで銀等級にまで上り詰めた稀有な冒険者である。
「────────俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
“彼”は決して、神々に骰子を振らせようとしなかった。
故にこそ、その冒険者の結末は神々でさえも予想できない。
復讐に取り憑かれしゴブリン族の殺戮者。
狂気の職人気質を持った孤高の戦士が繰り広げる、冒険と死闘。
新たな仲間や人々との思いがけない出会いは、この男に何をもたらすのか。
小鬼討伐に命を懸ける男の本格派ダークファンタジー、ここに開幕!!
登場人物
詳しくはゴブリンスレイヤーの登場人物一覧を参照
世界観
天上にて世界の支配権を巡り争った神々は、骰子(ダイス、さいころ)での勝負に飽きて“世界”という遊戯盤と駒である“様々な者達”を創造し、数多の歴史を紡ぐ彼らを見守り、そして愛した。
時に平和があり、時に戦乱が起こるその“世界”では、古代より2つの勢力が戦いを繰り返していた。
一方は光や秩序、宿命のもとに社会と文化をつくりあげた者達。
只人(ヒューム)、森人(エルフ)、鉱人(ドワーフ)、蜥蜴人(リザードマン)、圃人(レーア)などを代表とする『祈りの言葉持つ者(プレイヤー)』。
また一方は闇と混沌、偶然のもとにプレイヤー達と敵対する怪物達。
小鬼(ゴブリン)、人喰い鬼(オーガ)、巨人(トロル)、悪魔(デーモン)、竜(ドラゴン)などを代表とする『祈り持たぬ者(ノンプレイヤー)』。
国家を築き、救世の勇者を輩出してきた秩序の勢力と、邪教を広め、魔神王が脅威する混沌の勢力。
これらが相対立し歴史を刻んでゆく一方、“冒険者”達は財宝を見つけるために遺跡や迷宮を踏破し、武勲を得るために怪物を退治する。
各地のギルドが管理し、社会への貢献を成す“傭兵”として、武装した成らず者たる彼らは機能していた。
それは、本作の舞台となる「辺境の街」に暮らす彼らもまた、例外ではない。
ただひとつ。───────手段を選ばず、手間を惜しまず、ゴブリンだけを執拗に狩る・・・そんな、とある“変わり者”の存在を除いては。
※Player(遊戯者)とPrayer(祈る者)を掛けたネタになっている。ただし、「祈る者」を意味するPrayerの発音は「プレイヤー」ではなく『プレアー』に近い。
剣と魔法のファンタジー物の例に漏れず、中世時代のヨーロッパを意識した文明になっている。
また、古代ローマ文明を意識した遺跡も存在し、その機構を利用した都市や、上水道や下水道も完備している。
そのため下着も存在しており(現存するもので最も古いのが15世紀のもの。
古代ローマの壁画にも下着をつけているものもある)、当然お風呂もサウナも大浴場もある(とはいえ、水が貴重な村落では濡れタオルで体をふいて洗っている)。
また、コンクリートについても紀元前から存在しており、現代のそれより優れているローマン・コンクリートもあるため、四方世界にもコンクリートは存在している。『あいすくりん』についても、アイスクリームの紀元が殷時代の中国と古代エジプトまで遡る。
そのため、『中世ファンタジーに下着なんかある訳ない!』などと怒る読者もいるが、その辺の歴史に詳しい読者に『あるよ』と言われて論破される事がある。……この件に関してはゴブリンスレイヤーに限った話ではないのだが……。
ちなみに、古代ローマ時代には蒸気を利用した自動ドアやコインを入れれば一定時間水が出てくる自動販売機もあり、自動販売機については書籍8巻にて似たようなものが登場している。……ローマ万歳。
ただし、乳製品の一般化に関しては怪しかったものの、それに関しての批判がまったく来なかった事に原作者は首を傾げていた。
地理
- 西方辺境
物語の舞台。四方世界のとある大陸にある、とある王国の、そのまた西のすみっこ。
現在の国王は、10年前の魔物の軍勢との戦いで武勲を建てた冒険者。
戦乱の傷跡は未だ深く残っているが、若き王の手腕で着実に復旧しつつある。
- 王都
若き王が治める、白亜の大理石を積み重ねて築き上げられた門と城壁に囲まれた、とある王国の中心都市。
城壁の裏側には田園が広がり、続いて石畳と古代から建つ街並みを持つ街路が待っている。街路にある街灯は魔術を学ぶ学徒達が火を入れる。
冒険者ギルド結成以前よりある古い酒場『黄金の騎士亭』、運動場やマッサージ等が備われている大浴場など、色々娯楽もある。
- 鉱人の地下都市
西方辺境の近隣にある、とある山の下に掘られた鉱人達の街。
- 森人の里
西方辺境の近隣にある、大密林の中にある森人達の集落。妖精弓手の故郷でもある。
- 兎人の村
西方辺境の北方に連なる、雪深き山々の中にある兎人の集落。尾根と尾根の狭間の、裂け目の様な谷間を巣穴としている。
村の中央の広場には、至高神のシンボルの意匠を持つ杖が柱の様に立てられている。
- 水の街
西方辺境の交易の中心となる都市。大きな川が流れており、水に恵まれている。
この街を治めているのが、魔神王討伐一党の一員・剣の乙女である。
地下には古い遺跡を利用した下水道があり、沼竜が水路に徘徊しているため、ジャイアントラットやジャイアントローチの姿がない。
- 辺境の街
物語の主な舞台となる街。ゴブリンスレイヤー達はこの街近辺を拠点に冒険している。
街から南方には、ゴブリンスレイヤーの居候先であり、牛飼娘が住んでいる牧場がある。
下水道があり、新人冒険者向けの溝掃除や害獣・害虫駆除の依頼が出ている。
- 訓練場
魔神王討伐に伴い、建築された施設。
引退した冒険者も招かれ、新人の育成に勤めている。
……ただし、ここで訓練したからといって、死ぬ時はやはり死ぬ。また、早く宿賃を稼がねばならないなど理由があって訓練を受けない冒険者もいる。
故に、訓練場で訓練できるのは、学ぶための余裕がある者だけである。
つまり、チュートリアルを受けたから、訓練したから賢く強いのではない。
生き残れた者が賢くて強く、失敗した者や死んだ者が軽んじられるのだ(分かりやすい例だと戦国武将)。
なお、訓練場が建てられた場所にはかつて小鬼禍によって滅ぼされた村があり、ゴブリンスレイヤーと牛飼娘の故郷だった場所である。
- 城塞都市
鍔鳴の太刀の舞台。北の最果て、霊峰の近くにある。
その地下には元は練兵場だった『死の迷宮』があり、10年前に剣の乙女達は地下10階に潜む魔神を討伐した。
現在は冒険者や人々が離れたために廃墟となっているが、死の迷宮の陰惨な気配は健在である。
- 砂漠の国
西方の王国の東にある、砂漠の広がる隣国。
流砂や、一晩で生物を塵の塊にしてしまう砂嵐、砂海鷂魚(サンドマンタ)などの特有のモンスターといった危険が多く、当然文化も西方の王国と異なる。
西方の王国とは仲が良くない。
特筆すべきは、この国には冒険者ギルドが存在しない事と、この国の冒険者は冒険者を自称する非公式な冒険者である。すなわち、この国では認識票が役に立たない。
先代の王が健在の頃は人の行き来も盛んだったが、宰相のクーデターにより王が殺害され、外国人への締め付けが強くなり、戦力増強など不穏な動きを見せている。更には民を護るはずの騎士達も犯罪者や人攫いと結託していたり、因縁をつけては荷物を確認するフリをして金品を奪うなど汚職に手を染めており、かなりマッポーめいている。
描写としてはゲヘナやプリンスオブペルシャを意識している他、肌に合うのかシャドウランの要素もある。
- 北方辺境
兎人の村がある山を越えた先にある、荒涼とした物寂しい土地に横たわる、暗い夜の国。
ヴァイキングを彷彿させる北の蛮人達の英雄譚の舞台であり、ゴブリンスレイヤーも含めた多くの人々の間で知れ渡っている。
作中では、北方の言葉は日本東北地方の方言で表現されており、嫁取りや嗜虐神への信仰など、砂漠の国と同様に西方辺境の国とは文化が違う。
冒険者ギルドもないため砂漠の国と同じく認識票が役に立たない。かつては西方辺境の国と争っていた事もあったが、『死の迷宮』の魔神による被害復興のために同盟を結ぶ事になり、ゴブリンスレイヤー一党が視察に赴く事になる。
描写として、英雄コナンを始めとした蛮人の英雄譚を意識している。
種族
主に、冒険者となる種族を挙げる。
- 只人(ヒューム)
種族名は『どこにでもいる人』という意味。
言葉を持つ者の中で、最も大きな勢力圏を作っている種族。
外見は我々人間そのもの。組織や集団を作って他人を従える事に優れている。中世時代を意識してか寿命は50歳から80歳ほどであり、15歳から成人となる。
特徴的な能力に関して各種族に劣ってはいるが、同時にどの能力もそれなりに備えており、身体の構造上、投擲能力や持久力においては他種の追随を許さない。
また、四方世界の何処へでも行ける上に、何処へでも生き抜く手段を持つのも特徴であり、他の種族より行動範囲が広い。長時間の徒歩移動にも優れる。
ファンタジー世界で多く見かける「特徴のない平凡な種族」ではなく、このように明確な「長所と短所を持ち合わせた種族」なのだ。
我々と同様に人種が異なるものがいる(アマゾネス、褐色肌人など)が、全部ひっくるめて只人と一括りにされている。
しかし、中には只人至上主義を掲げ、他種族を差別し、酷い時には混沌側と結託して殺害も躊躇わない只人も存在する。
そんな者達にとっては他種族と交流する国王も敵であり、国家転覆を狙っている(もっとも、国王側はそれに気付いており、金剛石の騎士や仕掛人が送り込まれて成敗されるのがオチなのだが)。
- 鉱人(ドワーフ)
種族名は『鉱(あらがね)を鍛える人』という意味。
言葉を持つ者の中で、只人に次いで勢力を広げている。山の下に掘られた地下都市や、朋友たる只人の街を拠点とする。
身の丈150センチ程の樽のような体系であり、性格は無骨で頑固。手先が器用な職人気質で、酒と飲食をこよなく愛する。また、女性であっても髭が生えるが、最近は只人に被れて髭を剃る鉱人の女性もいる。力においては只人に勝るが、手足が短いため機動力に劣る。30歳から成人であり、寿命は800年から900年ほど。
職人気質の腕と観察眼から、冒険者や戦士以外だと鍛冶職人や細工物の製作者、鉱夫になるものが多い。また、鉱人の戦士の中には、手鉤を用いて敵の盾を剥がして屠る、『盾砕き』という称号を与えられた熟練の戦士がおり、自らの勇気を証明するためにこの道に歩もうとする鉱人の若者は多い。他種族も『盾砕き』の称号を得ようとする者もいるが数が少ない。
只人とは朋友、圃人とも友好的だが、森人とは古来より仲が悪い。また蜥蜴人とは、そもそも彼らが武具を好まない為にあまり交流がない。
主に鍛冶神を信仰し、生前の戦女神が鉱人と友であるため、戦女神の信者も多い。しかし、彼らにとって技術とは秘匿にして受け継いでいくもののため、知識神とは相性が悪い。
また酒豪なので、彼らと飲み比べを挑むのは無謀である。
- 森人(エルフ)
種族名は『森に住まう人』という意味。
言葉を持つ者の中では最も少なく、しかし最も古くから存在する種族。
笹葉のような長耳を持ち、彫像のような細身で華奢な体格を持つ。賢いが故に慎重で、聡明である故に誇り高い(若い世代はそうとは限らない)。非常に長命であり、上森人(ハイ・エルフ)ともなるとその年齢は4桁からそれ以上に及び、寿命の概念が無い事を匂わせる描写がある。そのため成人の概念は無く、弓矢など各種技能の試験に合格したなら、年齢に関わらずその分野での発言権が認められる。
弓の扱いに非常に秀でている。また知力や詩は只人より優れているが、投擲能力はからっきしである。更に、移動力は高いが、体力と持久力は劣っている。
神を軽んじている訳ではないが、共に生きてきた自然を信仰する傾向があり、神官職とは相性が悪い。特に、金銭の概念を理解しにくい気質から、交易神と相性が悪い。
只人の中には『森人耳税』を作るなど森人を極端に嫌う領主もいるらしく、そのため人里へ下った森人は狩人や野伏、役者や詩人、あるいは冒険者になる事が少なくない(尤もこれは、領地内なのに税金を払わないにも拘わらず、森を開拓しようとすると出て来て文句を言うスタンスが原因)。
多くのファンタジー作品同様に獣肉食の文化を持たないが、本作においては生態系におけるコストパフォーマンスの観点からという理由付けがなされている(代わりに繁殖力に優れた昆虫類を主な蛋白源としており、それに合わせて絹織物を始めとした、虫を活用した独自の工業技術を発展させている)。
ただし、生態系のバランスを調整する為に、獣を狩る習慣は残っている。
ちなみに妖精弓手の故郷である森人の里にはレゴラス級の戦士がぞろぞろいるという。……なにそれ怖い。
- 蜥蜴人(リザードマン)
言葉を持つ者の中で、最も武力に長け、最も猛々しき種族。……要するに蛮族。獣人の一種である。
外見は直立した蜥蜴のようなもの。かつて地上を支配した恐るべき竜たる祖の子孫を自称し、そのためか戦いを好み、武力から謀略まで全てを是とする。勝つためなら、手段も選ばない。
あらゆる者が神に作られた世界において、海の塵芥が魚となり、陸に上がって竜となったその末裔を主張する野蛮な部族である。
そのため武器を使う事は軟弱の証と捉えており、武器は専ら奴隷に使わせている。爪、牙、尾が彼らの武器である。
また、毒素に強い。部族にもよるが寒さに弱いものの、こう見えて恒温動物なので行動不能までには至らない。
13歳から成人であり、常に戦場を求む性分からか戦死する者がほとんどであり、寿命は不明。一応、当人達は「殺されない限り成長する」と述べているが、年齢の件で言い争う妖精弓手と鉱人道士に蜥蜴僧侶が「定命の拙僧らには肩身が狭い」と発言しており、少なくとも森人や鉱人より短い事は確かのようである。
強き者を倒し、心臓を抉り出して食らう事でさらなる高みに赴けると信じており、強者と戦うためならば、秩序勢力につく部族もあれば、混沌勢力につく部族も存在する。
懸命に生きようとする者に敬意を持つため、生きることを諦めた者は躊躇いなく早々に殺し、より強い生命に循環させるべきだと考える。
恭順する意思があれば、他種族を槍持ちの奴隷として飼うが、強者に対して敬意を示す性格であるため、待遇は良いらしい。
前述の通り父祖を信仰しているが、異教徒との決闘に負けたり、あるいは更なる高みを目指すために他の宗教に改宗する者も存在する。特に戦いを尊ぶ戦女神と、旅による生存域拡大を是とする交易神とは相性が良い。また、性的魅力も『強さ』と捉えているため、子宝に恵まれたいために地母神を信仰する者もいる。
一方で、勝者こそ正義と捉えているため、至高神とは相性が悪い。
なお、武術を極めた蜥蜴人の勇者が行き着く先はこいつなのだとか。……まさに蛮族。
ちなみに蜥蜴僧侶は、そんな血気盛んな蜥蜴人の中でも比較的知的且つ温厚で常識的な性格である。
- 圃人(レーア)
種族名は『圃(畑)を耕す人』という意味。決して圃(ホ)人(ビト)では無い
元ネタはハーフリングと思われる。寿命は只人の二倍で、30歳から成人である。
『草原の民』とも呼ばれる、言葉を持つ者の中で最も謎めいた種族。
只人の子供ほどの背丈であるが、背丈が只人の半分程度なだけで幼児体型ではなく、プロポーションは只人の成人と大差ない(最もわかりやすい説明)。
屋外であっても裸足で生活しており、地面の状態が悪くても靴を履くことは無い(ホビットは雨で地面がぬかるんでいる時などはドワーフのブーツを履く)。しかし、中には只人に被れて靴を履く者もいる。
俊敏で姿隠しの名人。臆病者で平和をこよなく愛し、派手好き遊び好きで総じて責任感に欠ける。稀に肝が据わった勇気のある者が輩出され、その俊敏さを生かして斥候や野伏として技量を発揮する者が多い。また、意外に大食いである。
安寧とした日々を好むあまり、基本的に地元以外の事には無関心である。そのため、下記の獣人と同じく政治に向いていない。
のんびり屋の気質から地母神や交易神と相性が良く、堅苦しい至高神とは相性が悪い。
俊敏さは只人より優れているが、集中力が低いため呪文を扱うのは苦手らしい(とはいえ、少女巫術師の様に呪文遣いの道を歩む圃人もいないわけではない)。
- 獣人
言葉を持つ者の中で最も千差万別な種族。
鳥や犬、猫、鼠、馬など獣の容貌を持った多くの種族・部族の総称。
どの部族が主導権を握るかで揉めているらしく、政治には向かず、良くも悪くも傭兵気質。
四肢や耳だけだったり、直立した獣のような姿だったりする。『肉球持ち(パットフット)』とも呼ばれるが、ケンタウロスなどにとってはそんなものが無いため蔑称にあたる。
寿命は人間と同じく80歳までであり、15歳から成人となる。
また、人間が獣に変身する人狼も、厳密には獣人ではないため同一視されることも蔑称にあたる。
蜥蜴人と同じく父祖信仰だが、蜥蜴人ほどけったいなものではなく、祖先を大事にする程度である。
旅先で出会った巡回神官から教えを説かれて信者になる事もあり、特に至高神や戦女神と相性が良い。
ただし地母神は、狩猟を生業とする部族とは相性が悪い一方、穏やかな気質の獣人と愛称が良い。
なお、香辛料の類いが苦手で、カカオや玉ねぎなど、摂取してはいけない食物もある(ただし、気付けのためにあえて少量摂取することもある)。
なお、獣人の中には鳥の特徴を持つ鳥人(ハルピュイア)や、昆虫の特徴を持つ蟲人(ミュルミドン)などもいる。数が多すぎるため、詳しい種類についてはTRPGサプリメントを参照。
- 獣憑き(ビーストバインド)
獣の姿に転じる力を持った人間、あるいは人間の姿に転じる力を持った動物を指す。人狼もこの一種であり、狼だけでなく虎などの肉食獣に転じる獣憑きもいる。
ほとんどは混沌の勢力に与しているが、中には人として生きようとする個体もいる。しかし、基本的にモンスターとして恐れられる立場であるため、正体を隠している。
祝福を受けた銀製品を苦手としている。
- 闇人(ダークエルフ)
森人に対応するかの如く存在する、混沌の勢力に属する種族。
その名の通り、夜闇のような肌を持ち、森人より体格が良い。医学的な知識や闇の魔術に精通し、魔術師や斥候、野伏としての技量にも優れている。
基本的には里で陰謀を巡らせて勢力争いを楽しんでいるが、森人と同様に出奔する若者もいる。森人同様に寿命の概念は無く、成人の基準も森人と同じである。
稀に善なる心を持って秩序の勢力側に与する者もおり、行商や冒険者になる者もいる。身分を隠すために、白粉を塗って森人に扮する者もいる。
また、嗜虐神を信仰している者が多い。
- 昼歩く者(デイウォーカー)
吸血鬼に弄ばれて吸血鬼にされた人、またはダンピールの事を指す。
吸血鬼のハーフである「ダンピール」、吸血鬼と戦う宿命を与えられた「クルースニク」、そして生ける風という霊体を操る「ズドゥハチ」の3タイプがいる。
只人だけでなく、鉱人や森人など、どんな種族でも昼歩く者として生まれる可能性はある。
- 半(ハーフ)
主に只人と他種族の間に産まれた者を指す。
場合によっては、迫害の対象になる事もある。
用語概略
- 冒険者
ギルドに管理された『武装した無頼漢たち』。
ある程度読み書きができるのならチンピラでも冒険者になることができるが、昇格するには昇級審査にて社会貢献度・獲得報酬金総額・人格査定を合格しなければならない。
そのため、実力があっても人格に問題があれば昇格できない上に、違反行為を犯せば降格、更には街から追い出される場合もある。
昇級審査には偽証対策に《看破》の奇跡を使える監察官と、立会人としてベテランの冒険者も控えている。
中にはギルドに属さず、非合法の依頼を請け負う冒険者もいるが、当然騙して悪いがされる確率が上がり、身ぐるみ剥がされて路地裏に転がされても文句が言えないなど、まっとうな冒険者以上の自己責任が付きまとう事になる。
また、冒険者は皆、冒険記録用紙に体力点・技量点・運勢点・呪文・技能・持ち物・金貨・宝石・食料・怪物遭遇表を書いて登録し、ギルド職員達によって管理・維持されている。
そのため、昨今の『なろう系主人公』の様に、真の実力を隠して、後で『これが自分の本当の力です』とやらかすと、管理・処理が面倒になるため叱られる羽目になる。
ただし超勇者ちゃんの様に、あとから力に覚醒したりする例外もある。
ハーレム一党を作る様な冒険者は査定に影響が出ると言われるが、邪な理由で意図的に異性を侍らせている冒険者はともかく、公私をしっかり分けて冒険に支障が出なければ問題なく昇格できる。
冒険者になる理由は千差万別だが、貧乏すぎて冒険者以外だと農奴や娼婦になるしかないほど追い詰められていたり、政略結婚を嫌った貴族の御子息だったりと、色々と複雑な事情を持つ者達もいる。
女性冒険者が多いのも同様の理由である。
- 冒険者ギルド
冒険者を管理し、仕事を斡旋する組織。
史実のギルドやライトノベルに多く見られる職業組合ではなく、国の政策によって作られた国営組織。そのため務めている者は公務員であり、多くの町・都市に支部を有する。
酒場や武器・防具店、宿屋も完備しており、受付にて冒険に役立つポーションの販売も行われている。ただし、これらは冒険者を一ヶ所に纏めて管理するのと同時に、彼らが不正な金(例として、仲間に黙ってダンジョン内の宝をネコババしたもの)を所持してないか監視するためでもある。
- 十段等級
冒険者にとっての「身分」であり、格付けによる社会的な評価。
上から白金・金・銀・銅・紅玉・翠玉・青玉・鋼鉄・黒曜・白磁の十段階に分かれている。駆け出しの冒険者は、それが誰であれ白磁等級から始める。
在野のほとんどは最下位の白磁級から第三位の銀等級までであり、第二位たる金等級は国家規模の難事に関わる人物、第一位の白金等級は史上でも数人である。
このうち白金等級は当初の時点では存在しなかったが、後になって規格外の存在が現れた事により、国が支援する手前、新たに制定されたという経緯がある。
原作者曰く、『白金等級ができたのはもょもとがやらかしたから』、『こいつとかゼルダじゃない方とかも白金等級』。
- 認識票
ギルドに登録した冒険者に支給される身分証明書。
等級に合わせた素材で作られており、名前、種族、外見的特徴、年齢(生年月日?)、職種などが刻まれている。
偽造品も出回っており、ならず者を中心に使用されている。ただし、品質が低いと刻まれている情報がいい加減であり(森人なのに認識票では只人になっている。など)、こういった物は調べられると直ぐに偽物と分かる。
元ネタはそのままドッグタグ。偽造品はシャドウランの偽造SIN(システム登録番号)か。
- ならず者の集まり(ローグ・ギルド)
街の影を走る、闇の仕掛人が集う溜まり場。ギルドと名乗っているが、あくまでも体裁である。
酒場もあるが、騒がしい正式ギルドのものと異なり、静寂でお洒落なバーに近い。
仕掛人は皆、ギルドに登録していないモグリの冒険者であり、冒険者ギルドを信用できずにこちらに流れる者もいる。
金さえ払えば公にできない非合法の依頼を請け負うし、ご禁制の武具やアイテムも扱う(呪的強化された義肢、岩喰怪蟲の幼虫、フリントロック式拳銃、雨馬が引く馬車など)。
雇い主は貴族や商人、祈り持たぬ者、または街を護る衛視長など。依頼によっては善玉にも悪玉にもなる。
しかし、前述の通り非合法故に正式な冒険者より更に過酷な自己責任が付き纏う。
ならず者といえど、依頼するにも請け負うにも礼儀作法は必須であり、裏取りせずに出された情報だけを鵜呑みにして騙して悪いがされても文句も言う事ができない。
ましてや、仕掛け中に失敗しても責任を取ってもらえない上に、濡れ衣を着せられて汚名を背負う羽目になる場合もある。
自由に生きるという事は、どこかで野垂れ死ぬ覚悟もしなければならないのだ。
また、請け負う依頼もヤバい案件なものもあり、あまり深入りや余計な詮索をしないようにしている。
表向きは別の職業を営んだり、冒険者に偽装して身分を隠している(中にはカッコつけて殺し屋の姿をする者もいるが、当然目立ってしまうので通報されるのがオチである)。
元ネタは『シャドウラン』だが、一部の専門用語の日本語表記(「起こり(依頼人)」「蔓(元締)」「仕掛人」)は池波正太郎の時代小説が元ネタと思われる。
- 職業
冒険者の職業技能は大まかに8種類に分類されている。
戦士:剣や斧、槍などの武器の扱いに優れる前衛タイプ。強固な鎧を身に付けられるため、攻撃や防御に安定した力を発揮できる。
武道家:己の肉体を武器に戦い、時には椅子などの周囲の物を武器として扱う。極めればこの人やこの人みたいになれるらしい。武器や防具に大きな制限がかかるが、その分身軽に動けるのが利点である
斥候:云わば盗賊職。罠の察知・解除、偵察で情報を集める。主に短剣が武器
野伏:斥候と同様に偵察と罠解除を使えるが、こちらは弓や投擲武器などの飛び道具の扱いに長けている。また、森などの自然環境での立ち回りに優れている
以上4種類が戦士系の技能である。
魔法系技能は、奇跡を扱う神官と竜司祭、魔法を扱う魔術師と精霊使いの4種類である(詳しくは下記参照)。
また、複数の技能を持つ事で魔法戦士や聖騎士、司教、君主、忍者などの上級職に就く者もいる。
- 奇跡
聖職者が祈りと嘆願によって神と魂を繋ぐことで賜る御業。
信仰する神によって授かる奇跡の傾向が異なり、例として相手を傷つける事を善しとしない地母神からは直接攻撃の奇跡を授かる事はない。
加えて、教義に反する形で奇跡を行使した場合、神が直々に信徒を戒めるケースも存在する。
現在確認される範囲では、攻撃よりも味方をサポートするものが多い。
蜥蜴僧侶も同じく奇跡を扱うが、彼の場合は信仰対象が先祖である恐るべき竜である竜司祭であり、系統がやや異なる(TRPGでは「祖竜術」として別カテゴリに分けられている)。なお祖竜術は蜥蜴人に限らず、恐るべき竜を信仰する心があれば他種族でも行使できる。
また、祈り持たぬ者達も祈祷によって邪神から奇跡を授かる事もある。自分達が信仰している邪神こそが『聖』であるという理屈から、邪神に仕える聖騎士もいないわけではない。
ただし、複数の神を信仰する事はできず、僧侶技能と竜司祭技能を両方習得する事はできない。
- 呪文
本編では大きく分けて二種類の系統が確認されている。
- 魔術師(真言呪文):真に力を持つ文言を組み合わせ、杖などの発動体を通して世界の法則を改変する。学者としての側面もあり、様々な知識に通ずる
- 精霊使い(精霊術):触媒と祈祷を用いて精霊の力を使役する事で、超常現象を起こす。場所によって術の効能が変化する。また、精霊からの警告により、第六感に優れる
その他にも系統がある事が示唆されており、いずれにおいても多彩な能力を持つ。
なお、この世界における呪文や奇跡の行使については、マジック・ポイントのような専用のコストを持たず、体力を直接消費するソーサリーのシステムを意識したものとなっている。
1日ごとに使える回数に限りがあり、休息を取る事で消耗分を回復出来る反面、限度を超えての使用には生命の危険が伴う。
- 魔法のアイテム
この世界には他のファンタジー作品と同様、魔法の武具や魔法の力そのものを封じ込めたアイテムが数多く遺されている。ただし、その製法は失われて久しい為に(高位の魔術師ならば、既製品に細工する程度の事は出来る)入手手段は限られており、いずれも高値で取引されるのが常である。
ゴブリンスレイヤーはゴブリンに武具を奪われるという最悪の状況を想定した結果として魔剣の類を所持しようとしないが、代わりに魔法の巻物などの品物を馴染みの工房に取り置きしてもらうなどして調達しており、いざという時の切り札として用いている(特に《転移》の巻物は転移先が海底やはるか上空なので、万が一ゴブリンに奪われても不用意に開けば勝手に自滅するだろうという考え方もできる)。
乳房と股関節のみ装甲があり、申し訳程度に肩当てのある鎧。
当然、腹や背中が露出しているため防御力は皆無に等しく、こんな物を身に付けて公の場で出歩けば痴女扱いされても文句は言えないだろう。
少なくとも、防御力が命の盾役が着用していい装備ではない。
主に、恋愛に焦った女冒険者の最終手段として着られる事が多い。または闘技場で戦う女剣闘士が興行を盛り上げるために着用され、元剣奴である戦女神を信仰する女性冒険者も装備する者が多い。
もしくは、他の衣装や鎖帷子を併用し、部分鎧にする使い方もある。……普通の鎧を買った方がいいかもしれないが。
なお、イメージ的に女性専用と思われがちだが、胸部装甲がない所謂グラディエータースタイルの男性用ビキニアーマーも存在する。
- 卓上演習(テーブルゲーム)
一枚の盤面といくつかの駒、カードやサイコロなどを使って遊ぶ冒険者ごっこ。要はTRPG。
ギルドの采配を鍛えたり、冒険者達に各々の行動と役割を再認識させるなどの目的で遊ばれる事もある。
しかし、メタ的に見るとTRPGの世界でTRPGを遊ぶという何だか変な感じである。
なお、劇中での描写では、だいたいパーティーが全滅して終了する。
- 核撃(フュージョンブラスト)
同名の魔法と同じ名が付けられたカードゲーム。
中央の札から真言が書かれたカードを手札と交換し、役を作って競う。ポーカーに似ている。
劇中の描写から一番強い役が《核撃》で、一番弱いのは《着火》と思われる。
元ネタはティルトウェイトというカードゲームで、こちらはルールとしてはウノ。
作中におけるゴブリン
祈り持たぬ者(ノンプレイヤー)の筆頭である小型種の怪物、その中でも最弱に分類されるモンスター。小鬼とも書き呼ばれる。
成体でも膂力・知能は人間の子供並程度で、原始的且つ簡素な武具を扱う程度の知力は有している。
只人の間で『誰かが失敗する度に1匹湧いて出る』と揶揄されるほどに数が多く、繁殖力も強い。単体では弱小だが、徒党を組んで襲撃してきた時の脅威は馬鹿に出来ない。
詳細はゴブリン(ゴブリンスレイヤー)を参照。
関連イラスト
PV
関連タグ
ジャンル:ハイファンタジー ダークファンタジー TRPG ソード・ワールドRPG
モンスター:ゴブリン
他作品の白金等級(規格外)の一例:赤毛の冒険者 ゼルダじゃない方 破壊神を破壊した男
「親族を殺され、狂人的な執念深さで復讐の途を歩み続けるダークヒーロー」といった要素が共通。タイトルも「○○スレイヤー」(○○にはダークヒーローの撲滅対象が入る)と語感が似ている。なお、原作者はニンジャヘッズでもあり、ジッサイ各巻のあとがきの書き出しはドーモ。から始まる。ちなみにこの作品のアニメイシヨン版のナレーション担当は、なんの因果かゴブリン=サンである。コワイ!。
ニンジャスレイヤーの登場人物。フィジカル面はこちらの方が近いという声もある(「肉体的にはそれほど強くない」「戦術を駆使する戦闘スタイル」)。
マーベルのヒーローと比較した場合は一番彼が近いことを作者が明言している。自分自身は特殊能力を持たず、自身の能力も鍛え上げた末に会得したものであること、各種道具を使いこなして敵に立ち向かうこと、基本的に行動範囲が広くないことが共通している。なお勇者の場合はスーパーマンが近いとのこと。
彼を主役とした時代小説を応募し最終選考に残った事から出版の運びになったとの事。
こちらも紆余曲折の末、単行本&コミカライズ化。
期間限定コラボイベント。ゴブリンスレイヤーと女神官が出演し、とある村を襲ったゴブリンの群れをレナスたちと協力して殲滅した。ちなみにゴブリンスレイヤーはクラウシュの鎧を「重そうだ」と評し、ゴブリン退治の際にはクロエと那岐にも容赦なく臭い消しの洗礼を行った。
アニメ版が同時期放送かつゴブリンが登場する事から、共演したイラストがよく描かれている。ただしこちらの世界のゴブリンは雄雌存在し、多種族とも共存可能。
こちらもアニメ版が同時期放送かつ(出番は多くないものの)ゴブリンが登場するほか、ある人物が「ゴブリン以下」とそしりを受けるだけの外道を働き、その回放送の際にはゴブスレ氏のエントリーを想起するツイートも続出した模様。小鬼英雄の中の人はこちらでもゴブリン役を担当するという珍事も発生。
期間限定コラボイベント。ゴブリンスレイヤー、女神官、妖精弓手の3人が参戦。
期間限定コラボイベント。ゴブリンスレイヤー、女神官、妖精弓手の3人が参戦。敵キャラとして小鬼英雄や小鬼王が登場した。
戦記RPGオルタンシア・サーガとの期間限定コラボイベント。
エピソード前編である『ゴブリンスレイヤー異聞:オルタンシア~邂逅~』と後編の『ゴブリンスレイヤー異聞:オルタンシア~決戦~』が1月24日(金)~2月10日(月)で開催。
ゴブリンスレイヤー、女神官、妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶が参戦。
転移の鏡に纏わる界渡りとオーベルで頻発し始める小鬼禍、そして異界の門番の暗躍を主軸として、ゴブリンスレイヤーの一党とオーベルの面々が交流し、協力して事件に相対する様が描かれた。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか メモリアフレーゼ との期間限定コラボイベント。映画『ゴブリンスレイヤー -GOBLIN'S CROWN-』公開記念。
2020年1月28日、コラボ決定が発表。大森藤ノ氏と蝸牛くも氏のW原案、共同執筆、2章構成の大ボリュームシナリオ『Dungeon&Goblins』として展開され、1月31日(金)~2月27日(木)で開催。
ダンまちの世界観をベースとして、ゴブリンスレイヤー、女神官、妖精弓手、牛飼娘、剣の乙女、令嬢剣士がコラボイベントキャラとして参戦。さらに桜花が重戦士、千草が牛飼娘、リューが妖精弓手、アミッドが剣の乙女のコラボ衣装をそれぞれ纏ったビジュアルのイベントキャラとしても登場。ゴブリンスレイヤーと女神官の専用連携必殺技も実装される。
また、コラボ記念としてゴブリンスレイヤーの世界観をベースとした新生ファミリアイベント『真・派閥闘劇(シン・ファミリアロワイヤル)』も開催。
外部リンク
このやる夫スレ、まとめてもよろしいですか? ゴブリンスレイヤー
アニメ公式サイト蜥蜴僧侶