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皐月賞の編集履歴

2022-05-19 23:01:05 バージョン

皐月賞

さつきしょう

中山競馬場芝2000mで行われる重賞(GⅠ)競走。牡馬クラシックの一冠目である。

施行条件

  • 競馬場:中山競馬場
  • 施行距離:芝2000m
  • 施行時期:4月中旬(3回中山競馬8日目)
  • 格付け:GⅠ
  • 出走資格:サラブレッド系3歳牡・牝
  • 最大出走可能頭数:18頭
  • 負担重量:牡馬57kg、牝馬55kg
  • 賞金:1着賞金1億1000万円

概要

創設は1939年。

イギリスのクラシック2000ギニーを手本に、「横濱農林省賞典4歳呼馬」の名称で創設された。

名の通り当初は横浜競馬場(現在は廃止)で施行され、1943年から横浜競馬場の閉鎖に伴い東京競馬場に移設。1949年に中山競馬場での開催となり「皐月賞」へと改称、翌年に芝2000mへと距離が変更され、現在に至る。


なお、4月中旬の開催なのに旧暦の5月を意味する「皐月」という名称であるため、ウマ娘プリティーダービーゴールドシップがゲーム内で「4月開催なのに皐月賞なのはかわいそう」と疑問を口にしたり、競馬初心者からもしばしば疑問を持たれるが、これは開催当時は4月末~5月上旬に開催されていた名残である。


東京優駿菊花賞と共に牡馬クラシック三冠を構成しており、本競走はその一冠目に位置付けられている。

中山競馬春の大一番であり、冬季からの3歳重賞は、その多くが皐月賞を意識し2000m前後の距離で施行されている。

三冠競走の中で最も距離が短いため、「もっとも速い馬が勝つ」と言われる。

なお、本競走で5着以内に入着した馬には日本ダービーへの優先出走権が与えられる。


レースの傾向としては本競走の次に日本ダービーではなくNHKマイルカップに向かうマイラータイプの先行馬がハイペースで飛ばすことが多く、しばしば人気薄の差し馬が激走して波乱の決着となる。一方で中山競馬場は直線が短く、後述のようにフルゲートが18頭のため、人気の差し馬が馬群を捌ききれずに敗れるケースも多発しており、一概に差し馬有利というわけでもない。

また。この時期の中山競馬は前年の9月から短いスパンで冬場に開催されるため馬場が荒れており、荒れた馬場を苦にしないパワーが求められる年度もある。(2012年など)


ちなみに、中山競馬場で開催されるGⅠではホープフルステークスのGⅠ昇格までの間、唯一18頭まで出走可能な競走であった。

代替開催

本競走は原則中山競馬場で施行されるが、諸事情によって東京競馬場で開催された例が何度か存在する。

それら代替開催の皐月賞を勝利した馬は、なぜか例外なく後も大レースを勝利している。

年数回次勝ち馬代替理由備考
1956年第16回ヘキラク改修工事後に安田記念・クモハタ記念を勝利
1963年第23回メイズイストライキ後に日本ダービーを制し二冠達成
1964年第24回シンザン改修工事後に東京優駿・菊花賞を制し史上2頭目の三冠馬となる
1974年第34回キタノカチドキストライキ後に菊花賞を制し二冠達成
1976年第36回トウショウボーイストライキ有馬記念と宝塚記念を制し、「天馬」と称される活躍を見せた
1988年(第48回)ヤエノムテキ改修工事後に天皇賞(秋)を制した
2011年(第71回)オルフェーヴル震災及び原発事故後に史上7頭目のクラシック三冠馬となる

主なステップレース

トライアル競走

レース名グレード施行競馬場と距離優先出走権付与条件
弥生賞ディープインパクト記念GⅡ中山競馬場芝2000m3着以内

トライアルの中でも、本競走と同条件で施行されるレースのため有力馬が集まりやすい。

スプリングステークスGⅡ中山競馬場芝1800m3着以内

弥生賞と比べ距離が短縮されているが、こちらも有力馬が集まる。

若葉ステークスOP阪神競馬場芝2000m2着以内

開催地以外の条件は本競走と同一。皐月賞トライアルの中で唯一関西圏で施行されるが、有力馬は上記の重賞を狙うためこちらにやってくる有力馬は少ない。

その他のステップレース(施行時期順)

ジュニアカップOP中山競馬場芝1600m

かつては3年連続で勝ち馬が本競走を制したこともあり、歴代の勝ち馬には本競走以外のG1馬も名を連ねる隠れた出世レース。

京成杯GⅢ中山競馬場芝2000m

皐月賞と全く同条件でのレースだが、施行時期が早いため朝日杯フューチュリティステークス及びホープフルステークスに出走した有力馬がここに出てくる事は少ない。

シンザン記念GⅢ京都競馬場芝外回り1600m

かつては施行時期の関係から京成杯に近い扱いを受けていたが、オルフェーヴルが出走(2着)した2011年以降、出世レースと目されるようになり、マイラータイプの馬がここを経由することが多い。

若駒ステークスOP京都競馬場芝内回り2000m

ディープインパクトの2戦目となって以来出世レースとして知られる一戦。2005年以降、このレースを経由して上記のトライアル競走を制した馬がこのレース以後のクラシックで中心的存在になりやすい。

きさらぎ賞GⅢ京都競馬場芝外回り1800m

栗東所属の有力馬が、関東圏での連戦を避けるために出走させるケースが多い。

共同通信杯GⅢ東京競馬場芝1800m

後の日本ダービーに向け東京競馬場での経験を積ませるために、この競走を使う陣営も居る。

すみれステークスOP阪神競馬場芝内回り2200m

開催時点で3歳馬の出走できるオープン以上の競走で最も距離が長く、好走例は少ないが長距離に適性のある馬がここからクラシック戦線に名乗りを上げるケースも多い。

毎日杯GⅢ阪神競馬場芝外回り1800m

皐月賞の前哨戦としては最も遅く施行されるため、「東上最終便」と言われるレースであるが、時期的な関係で日本ダービーNHKマイルカップに向かう馬もいる。


優勝馬

※☆は三冠達成、★は二冠達成

※回次にリンクがあるものは個別記事あり

※1945年と1946年は中止

年数回次馬名  騎手  備考
昭和時代
1939年第1回ロツクパーク稲葉幸夫横浜1850m
1940年第2回ウアルドマイン野平省三横浜1850m
1941年第3回セントライト小西喜蔵横浜1850m、史上初の三冠馬
1942年第4回アルバイト小西喜蔵横浜1850m
1943年第5回ダイエレク中村広東京1800m
1944年第6回クリヤマト境勝太郎東京1800m
1947年第7回トキツカゼ佐藤嘉秋東京2000m優駿牝馬との変則二冠達成、後に顕彰馬
1948年第8回ヒデヒカリ蛯名武五郎東京2000m牝馬の皐月賞制覇は現時点で最後
1949年第9回トサミドリ浅野武志中山1950m、この回より「皐月賞」、後に顕彰馬
1950年第10回クモノハナ橋本輝雄ここから中山2000m、1勝馬の皐月賞制覇は初
1951年第11回トキノミノル岩下密政後に顕彰馬となった「幻の馬」
1952年第12回クリノハナ八木沢勝美種牡馬としても天皇賞馬を3頭輩出
1953年第13回ボストニアン蛯名武五郎菊花賞はハクリヨウに敗れ三冠ならず
1954年第14回ダイナナホウシユウ上田三千夫デビューから11連勝で皐月賞勝利
1955年第15回ケゴン野平好男
1956年第16回ヘキラク蛯名武五郎東京2000m
1957年第17回カズヨシ山本勲
1958年第18回タイセイホープ渡辺正人
1959年第19回ウイルデイール渡辺正人
1960年第20回コダマ渡辺正人「カミソリの切れ味」、後に顕彰馬
1961年第21回シンツバメ野平好男
1962年第22回ヤマノオー古山良司
1963年第23回メイズイ森安重勝東京2000m、菊花賞はグレートヨルカに敗れ三冠ならず
1964年第24回シンザン栗田勝東京2000m「鉈の切れ味」、史上2頭目の三冠馬
1965年第25回チトセオー湯浅三郎
1966年第26回ニホンピローエース田所稔
1967年第27回リユウズキ郷原洋行
1968年第28回マーチス保田隆芳鞍上の保田はこの勝利で史上初の八大競走完全制覇を達成
1969年第29回ワイルドモア森安重勝
1970年第30回タニノムーティエ安田伊佐夫
1971年第31回ヒカルイマイ田島良保
1972年第32回ランドプリンス川端義雄
1973年第33回ハイセイコー増沢末夫「アイドルホース」、後に顕彰馬
1974年第34回キタノカチドキ武邦彦東京2000m
1975年第35回カブラヤオー菅原泰夫「狂気の逃げ馬」
1976年第36回トウショウボーイ池上昌弘東京2000mTTGの一角
1977年第37回ハードバージ福永洋一
1978年第38回ファンタスト柴田政人鞍上の柴田はこれがクラシック初勝利
1979年第39回ビンゴガルー小島太
1980年第40回ハワイアンイメージ増沢末夫
1981年第41回カツトップエース大崎昭一
1982年第42回アズマハンター中島啓之
1983年第43回ミスターシービー吉永正人史上3頭目の三冠馬
1984年第44回シンボリルドルフ岡部幸雄史上4頭目の三冠馬
1985年第45回ミホシンザン柴田政人「シンザンの最高傑作」
1986年第46回ダイナコスモス岡部幸雄
1987年第47回サクラスターオー東信二
1988年第48回ヤエノムテキ西浦勝一東京2000m
平成時代
1989年第49回ドクタースパート的場均
1990年第50回ハクタイセイ南井克巳ハイセイコーとの父子制覇
1991年第51回トウカイテイオー安田隆行日本ダービーとの二冠
1992年第52回ミホノブルボン小島貞博トウカイテイオーに続く無敗の二冠
1993年第53回ナリタタイシン武豊武豊はこれが皐月賞初勝利
1994年第54回ナリタブライアン南井克巳史上5頭目の三冠馬
1995年第55回ジェニュイン岡部幸雄サンデーサイレンス産駒初の皐月賞馬
1996年第56回イシノサンデー四位洋文2021年現在、存命最高齢の皐月賞馬
1997年第57回サニーブライアン大西直宏低人気を覆し二冠達成
1998年第58回セイウンスカイ横山典弘菊花賞との二冠達成
1999年第59回テイエムオペラオー和田竜二GⅠ7勝を挙げて顕彰馬となる
2000年第60回エアシャカール武豊菊花賞との二冠
2001年第61回アグネスタキオン河内洋4戦無敗で皐月賞を勝つも屈腱炎のため引退
2002年第62回ノーリーズンブレット・ドイル
2003年第63回ネオユニヴァースM・デムーロ日本ダービーとの二冠
2004年第64回ダイワメジャーM.デムーロ後にGⅠ5勝
2005年第65回ディープインパクト武豊史上6頭目の三冠馬
2006年第66回メイショウサムソン石橋守日本ダービーとの二冠。後に天皇賞の春秋連覇も達成
2007年第67回ヴィクトリー田中勝春鞍上の田中はヤマニンゼファー以来15年ぶりのGⅠ勝利
2008年第68回キャプテントゥーレ川田将雅
2009年第69回アンライバルド岩田康誠ネオユニヴァースとの父仔制覇
2010年第70回ヴィクトワールピサ岩田康誠後に日本調教馬史上初のドバイワールドカップ制覇を成し遂げる。ネオユニヴァース産駒・岩田騎手共に2連覇の快記録
2011年第71回オルフェーヴル池添謙一史上7頭目の三冠馬。前述のとおり、東京競馬場での開催
2012年第72回ゴールドシップ内田博幸後に菊花賞有馬記念を制した。最後方から荒れた馬場の内側を通ってまくった際、ワープしたと形容された。父ステイゴールド×母父メジロマックイーンの配合が2連覇
2013年第73回ロゴタイプM・デムーロ1分58秒0のコースレコードを樹立
2014年第74回イスラボニータ蛯名正義騎手、調教師ともに初制覇
2015年第75回ドゥラメンテM・デムーロ後に日本ダービーとの二冠
2016年第76回ディーマジェスティ蛯名正義
2017年第77回アルアイン松山弘平1分57秒8でレースレコード更新。後に2019年の大阪杯を制覇
2018年第78回エポカドーロ戸崎圭太
2019年第79回サートゥルナーリアC・ルメールホープフルステークスからの直行で制覇 デビューからの4連勝で制覇
令和時代
2020年第80回コントレイル福永祐一新型コロナウイルス感染拡大及び緊急事態宣言発令の為、無観客開催 2年続けてホープフルステークスからの直行 福永祐一騎手はクラシック完全制覇達成 史上8頭目の三冠馬
2021年第81回エフフォーリア横山武史デビューからの4連勝で制覇 横山武史騎手はGⅠ初制覇
2022年第82回ジオグリフ福永祐一福永祐一は2年ぶりの皐月賞勝利

関連タグ

競馬 競走馬 中山競馬場 日本ダービー 菊花賞

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