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編集者:清瀬桜李
編集内容:いろいろと加筆

概要

埼玉県和光市駅から東京都新木場駅までを結ぶ東京メトロ地下鉄路線である。1974年10月30日開業。路線の記号はY、ラインカラーはゴールド。和光市〜小竹向原間は副都心線と線路を共用(正式には有楽町線区間に副都心線が乗り入れる形)、小竹向原〜池袋間は副都心線と複々線で併走する。

有楽町線系統の列車と副都心線系統の列車は小竹向原で同一ホームの接続をする。

和光市駅から東武東上線森林公園駅まで、小竹向原駅から西武有楽町線経由池袋線飯能駅まで、及び狭山線西武球場前駅まで相互直通する。

1994年から2008年まで支線として有楽町新線が存在したが、これは副都心線の前身。

副都心線に続き、有楽町線も2022年から全線でワンマン運転を行っている。

運行形態

有楽町線内

過去には5両編成時代などもあったが、現在は全車が10両編成で運行されている。副都心線で運用される8両編成の車両は運用では乗り入れない。

種別は基本的に各停。平日朝夕のみ西武線直通の座席指定列車「S-TRAIN」が運行される。過去には準急も運行していたが、クレームが多かった為に廃止された。

線内行き先はA線で新木場行きと豊洲行き、B線で和光市行きと池袋行きが設定されている。

S-TRAINについてはA線は豊洲止まりとなっている。

西武線との直通形態

先述の通り途中駅の小竹向原から西武有楽町線を経由し池袋線へ直通する。

石神井公園行き、保谷行き、清瀬行き、所沢行き、小手指行き、飯能行きが設定されている。

直通種別は各停の他準急、快速快速急行が設定されている。有楽町線からの直通は主に各停と準急が多い。有楽町線からの快速急行は平日2本しか存在せず、レア種別と化している。

同線内で折り返す列車がほとんどだが、夏期を中心に西所沢から分岐して同社狭山線西武球場前まで直通する便もある。

両社の車両が互いに乗り入れており(相互乗り入れ)、西武の車両が一旦新木場まで行き、折り返しが和光市行きになる事がしばしばある。西武の車両は東上線内には乗り入れない。

2017年3月からは平日ダイヤに限り座席指定列車「S-TRAIN」が設定されている。有楽町線内では小手指行きは乗車専用、豊洲行きは降車専用。停車駅に池袋が含まれていないのも面白い点。

東武線との直通形態

東上線内では全て各駅停車になる。副都心線では東上線内急行や東上線内Fライナーの快速急行の列車が設定されているが、有楽町線には現在ない。和光市駅での東上線池袋発着の列車は向かい側ホームに停まるので、急行などの優等種別への乗り換えは楽である。

志木行き、川越市行き、森林公園行きが設定されている。

森林公園行きは本数は僅かなので、川越市から先へ行く際、小川町、森林公園行きの優等種別への乗り換えは最低1回必須と考えて良い(日中は基本的に急行が森林公園か小川町まで運行する。日中の時間帯の有楽町線直通電車は途中駅の緩急接続はせず和光市、川越市まで先着電車となる、日中は下りの東上線の直通電車は和光市での急行の乗り換えは不可能、日中以外だと和光市駅での混雑緩和のためか上り電車は急行など優等列車→地下鉄直通電車、下りは地下鉄直通→急行に乗り換えられない場合があったりする(志木やふじみ野で接続するダイヤになっていたりする場合もある)。西武線同様、東武鉄道の車両がメトロへ乗り入れる相互乗り入れである。

副都心線開業による変容

有楽町線では副都心線開業に先立って副都心線対応の新型車両10000系を導入した他、7000系の一部(01~05,09,10,15,16,18~20,27~34編成)にワンマン対応工事・帯色変更・一部8両化などの副都心線対応工事を施工。対象外となった編成は10000系によって2010年までに玉突き廃車となった。10両のまま残ったのは僅か6編成のみとなり、有楽町線から7000系は34本体制から一気に減少した。

また、副都心線では開業当初からホームドアの設置が予定されており、ホームドアとドア位置が合わない07系東武9000系9101編成は2007年の小竹向原駅ホームドア設置によって運用不可能となり、07系は東西線への転属、9101編成は東上線地上専用車化というそれぞれの形で有楽町線から撤退している。

副都心線で導入されたシステムの一部は後に有楽町線にも取り入れられており、2023年現在全駅のホームドア設置が完了した上、全線でのワンマン運転を行っている。

駅一覧

和光市〜小竹向原駅間は副都心線と線路を共用する。

和光市駅は東武の管轄。

乗り換え路線は車内の乗り換え案内放送に準ずる。社名表記のない路線は東京メトロ路線。

  • 座席指定列車S-TRAIN:●は停車、レは通過、※は運転停車。平日ダイヤのみ有楽町線へ乗り入れ
  • (注):S-TRAIN停車駅の飯田橋駅と有楽町駅は、豊洲行きは降車専用、小手指行きは乗車専用になるので注意すること
駅番号駅名S-TRAIN乗り換え路線
東武東上線森林公園駅まで直通運転
Y01和光市東武東上線成増池袋方面
Y02地下鉄成増
Y03地下鉄赤塚
Y04平和台
Y05氷川台
西武有楽町線経由西武池袋線飯能駅西武狭山線西武球場前駅まで直通運転→
Y06小竹向原副都心線渋谷方面・西武有楽町線練馬方面
Y07千川副都心線
Y08要町副都心線
Y09池袋
  1. 丸ノ内線/副都心線
  2. 東武東上線
  3. 西武池袋線
  4. JR東日本山手線/湘南新宿ライン/埼京線
Y10東池袋都電荒川線(東池袋四丁目停留所)
Y11護国寺
Y12江戸川橋
Y13飯田橋●(注)
  1. 東西線/南北線
  2. 都営大江戸線
  3. JR東日本中央・総武緩行線
Y14市ヶ谷
  1. 南北線
  2. 都営新宿線
  3. JR東日本中央・総武緩行線
Y15麴町
Y16永田町
  1. 半蔵門線/南北線
  2. 銀座線/丸ノ内線(赤坂見附駅)※1
Y17桜田門
Y18有楽町●(注)
  1. 日比谷線/千代田線(日比谷駅)※1
  2. 都営三田線(日比谷駅)※1
  3. JR東日本山手線/京浜東北線
Y19銀座一丁目銀座線/日比谷線/丸ノ内線(銀座駅)※2
Y20新富町日比谷線(築地駅)※2
Y21月島都営大江戸線
Y22豊洲ゆりかもめ
Y23辰巳
Y24新木場
  1. JR東日本京葉線
  2. 東京臨海高速鉄道りんかい線

※1:改札外だが、地下連絡通路で乗り換え可能。

※2:改札外・地上乗り換え。

使用車両

現在の使用車両

東京メトロの車両は副都心線との共通運用。全車10両編成。

過去の使用車両

  • 東京メトロ07系:1993年に本数増便の為導入された車両。先述の通り、客扉の間隔が小竹向原駅のホームドアと合わないため運用不可能となり、2007年までに全ての編成が東西線に転属した。東西線車両のB修繕工事は新木場で施工される為、車両基地に限るが有楽町線に一時帰省したことも。
  • 東京メトロ7000系:1974年に導入された初代有楽町線車両。10000系による一部置き換え廃車や副都心線対応工事を経て副都心線開業後も残存したが、17000系により残った7000系は全て置き換えられ、有楽町線の7000系(10両編成)は2021年10月に運用を終了した(8両編成は2022年4月)。現在は新木場車両基地に7101Fが動態保存されている他、7122Fと7123Fが海外で活躍している。
  • 東武9000系9101編成:試作車であるためホームドアとの互換性がなく、また地下鉄線内での故障が相次ぎメトロ側から乗り入れ拒否がなされたことから、副都心線対応工事の対象外とされた。副都心線開業後に一度だけ有楽町線の代走に就いた後地下鉄直通機器が外され、東上線地上区間専用車として使用される。東上線の最古参車両で、現在は長期の休車中。
  • 小田急電鉄60000形MSE):2008年から2011年まで、特急「ベイリゾート」として運用。有楽町線内の停車駅は豊洲と新木場のみで、地下鉄線内のみの利用は不可能だった。
  • 東急5050系4000番台東急東横線と副都心線の相互直通運転開始に際し、「乗務員訓練」のため東京メトロへ貸し出し。この時は東京メトロ車との共通運用だったため、一時期有楽町線の定期列車に充当された。直通運転開始後は有楽町線での定期運用はなくなったが、現在も代走で入線することはある。

その他

  • 相鉄20000系:東急線を介した副都心線と相鉄線との直通開始前、乗務員訓練試運転として有楽町線にも何度か入線した(定期運用はなし)。副都心線直通開始後は乗り入れていないが、5050系4000番台のように有楽町線での非常時運用も可能となっている(ただし、メトロ線内完結運用のみ)。

その他

  • 車両基地・留置線など

有楽町・副都心線で使用されるメトロ車両は、全車和光市駅奥に位置する和光検車区に所属している。また、新木場駅奥にも和光検車区新木場分室が存在し、主にこの二か所に車両は留置される。それぞれの基地は駅から距離があり、その間の線路に留置されることもしばしば。

池袋駅の要町方にも1本留置線があり、池袋止まりの列車はここで折り返す。

飯田橋〜市ヶ谷間には過去存在した飯田橋検車区用の線路が残っており、現在も留置線として活用されている。

小竹向原〜千川間にも留置線があるが、こちらは主に副都心線の池袋止まりの列車が折り返すために使用している。

車両の全般検査については千代田線北綾瀬支線北綾瀬駅奥に位置する綾瀬検車区で行っている。

  • 連絡線

市ヶ谷駅付近に南北線との連絡線、桜田門駅付近に千代田線霞ヶ関駅付近との連絡線が存在する。これは有楽町線と南北線の車両の全般検査を千代田線の綾瀬検車区で行う為の回送線であり、通常旅客列車は使用しないが臨時列車(上記のベイリゾートなど)がこの連絡線を使用した実績はある。臨時列車には千代田線6000系などが使用されたことも。

また、新木場CRへの入場や回送の為に上記の2線の車両以外にも半蔵門線の8000系08系、南北線と相互直通している埼玉高速鉄道2000系、果ては南北線と一部区間を共有する都営三田線6500形までも入線実績がある。

今後の予定

  • 豊住線東京直結鉄道

豊洲駅から分岐して東西線東陽町駅・半蔵門線住吉駅を経由し、亀有駅方面へと延伸する計画が立てられており、豊洲駅や住吉駅もそれを見越した島式2面4線のホーム構造となっている。実際に実現しそうなのは豊洲駅~住吉駅間(2030年代の開業を目指す)だけで、住吉駅~亀有駅間は実現のめどはたっていない。

2021年の東京オリンピック輸送に伴うスペース確保のため、一旦豊洲駅の内側2線は鉄板で蓋をされ、ホームドアも一部を除いて開放され架線も撤去されているが豊住線整備に際し復元(ついでに既存の新木場方面行き線路の外側にホームを増設して混雑解消も図る予定)。また、住吉駅の未使用線は現在柵で覆われ回送列車の留置に使われているが、こちらも乗降用ホームとして整備される見通し。

なお、住吉駅~押上駅間は豊住線の一部として以前から計画されていたが、半蔵門線の一部として"先行開業"している。

豊洲駅~住吉駅間が開業すると、東武鉄道の2大看板路線の伊勢崎線と東上線が有楽町線を介して結ばれることになる。

なお、周辺自治体では更につくばエクスプレス八潮駅武蔵野線越谷レイクタウン駅東武野田線野田市駅を経て関東鉄道常総線下妻駅方面に至る延伸構想もなされているものの、「東京メトロが郊外線建設に消極的」「並行するつくばエクスプレスの投資効果に影響を与える」などの理由から未だ調査段階に留まっている。むしろ八潮駅~野田市駅間を先に作ってつくばエクスプレスに乗り入れてしまおうという構想すらあり、こうなると有楽町線の延伸区間というよりも完全新規路線と化す可能性すらある。

編集者:清瀬桜李
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