ランドロス
らんどろす
「どろるるるるっ!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0645 |
---|---|
イッシュ図鑑 | No.200 |
ヒスイ図鑑 | No.233 |
ローマ字表記 | Landlos |
ぶんるい | ほうじょうポケモン |
タイプ | じめん / ひこう |
たかさ | 1.5m/1.3m(れいじゅうフォルム) |
おもさ | 68.0kg |
せいべつ | 100%♂ |
とくせい | すなのちから/ちからずく(隠れ特性)/いかく(れいじゅうフォルム) |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ランドロス | land(英語で大地)+Aiolos(ギリシャ神話の風神アイオロス) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Landorus | 日本語に同じ(ただしアイオロスのつづりがラテン語、Aeolus) |
ドイツ語 | Demeteros | フランス語に同じ |
フランス語 | Démétéros | Dēmḗtēr(ギリシャ神話の豊穣神デメテル)+Aiolos(ギリシャ神話の風神アイオロス) |
韓国語 | 랜드로스 | 日本語名の音写 |
中国語(簡体字) | 土地云 | 土地+云(雲) |
中国語(繁体字) | 土地雲 | 土地+雲 |
ロシア語 | Ландорус | 英語名の音写 |
タイ語 | แลนโดลอส | 日本語名の音写 |
概要
『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』で初登場した伝説のポケモンの1種。
下半身に白い雲のようなエネルギーを纏い、白いひげに3本の角、米俵のような頭髪を持った、オレンジ色の筋肉質な老人じみた容姿を持つ。
尻尾からエネルギーを降り注ぎ、土に栄養を与え豊穣をもたらす。
ランドロスが訪れる土地は作物がたくさん実るため、畑の神様と言われて大切に崇められている。
モチーフは恐らく「豊穣神」。
かつて2匹がイッシュ地方の家や畑を荒らしまわったときもランドロスが2匹を懲らしめ、しばらく2匹は大人しくなったという。
なお、ランドロスは風と雷を取り込んで大地に豊穣をもたらすエネルギーに変換するため、人々に迷惑をかける2匹も、豊穣には無くてはならない存在なのである。
『ポケットモンスター ブラック2・ホワイト2』から登場したフォルムチェンジ「れいじゅうフォルム」は虎(白虎)型。
顔はおっさんのまんまである。ある意味すごいインパクト。
ピオニー曰く、顔から悪い奴に厳しい性質まで隣人にそっくりとの事。公式でオッサン扱いが確定となった。むしろそこまでそっくりなら是非お目にかかりたいものである。
出現場所
クリアー後に行けるエリアの1つ「ほうじょうのやしろ」へ「トルネロス」と「ボルトロス」の2匹を連れて同エリアの祠に話しかけると空中から舞い降りてくる。
会うためにはトルネロスとボルトロスの2匹が必要になるが、2匹のポケモンはそれぞれ『ブラック』ならトルネロス、『ホワイト』ならボルトロスと一方のバージョンに片方しか出現しない。
その上必要な片方は自分が捕獲したものでなければならないので誤ってGTSで放流してしまえば、そのソフトでは入手が不可能な状況に陥るので注意が必要である。
それ以前に片方は見つけられない=GTSが使用できない…等々揃えるだけでも一苦労する。
知人が自分と違うバージョンのソフトを持っていたら持っていない方を少し借りて捕獲に行きたいところ。
…と、出会うまでの難度が高いためか、『ブラック・ホワイト』のイッシュ図鑑完成には必要とされていない。一応クリア前に送ってもらえば151番で登録される。何の意味も無いが。
イッシュ図鑑第1版のNo.152「…俺普通にゲットできるんですけど…。」
『ブラック2・ホワイト2』では『ポケモンARサーチャー』で入手できるため、図鑑完成に必須になってしまった。『ポケモンARサーチャー』の入手にはニンテンドー3DSの通信環境が必要な為、通信環境の無い人にはてんで優しくないポケモンとなってしまった(一応、作中に本が登場するため、見つけた数には追加はできる)。
出現するエリアである「ほうじょうのやしろ」は「たきのぼり」と「なみのり」が必要なエリアである。
ランドロスはLv70で出現し、且つ一撃必殺の「じわれ」なども使ってくるため捕獲が非常に大変。
ちなみに、マップ上に一度出現させてしまえば、トルネロスとボルトロスを手持ちに入れていなくてもちゃんと戦える。なので他人のものを借りっぱなしになる必要がない。
前述の事もあるので出現させ終わったら必ず持ち主に返そう。もちろんこのまま厳選も行えるので対戦志向の強い人でも安心できる。
『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』ではウルトラホールの赤色のホールに出現。
相変わらずボルトロス、トルネロスを手持ちに加えないといけない。
『ポケットモンスター ソード・シールド』ではダイマックスアドベンチャーでゲットできる。
今回はトルネロスとボルトロスを手持ちに入れる必要がなく、捕まえられなくても居場所を記録してもらえるため、遭遇するだけなら今までよりも格段に容易になった。
ただし、「じしん」や「いわなだれ」といった全体攻撃が豊富で、さらに4倍弱点を突いてくるこおり対策として「きあいだま」まで習得しているという隙のなさ故、突破難易度は非常に高い。さすがにグラードンやジガルデほどではないが、それでもこれらの技への対抗策をきちんと考えながらルートを進めていかないとクリアは難しいだろう。
『Pokémon LEGENDS アルセウス』ではクリア後に裏ボスを倒した後にコギトから情報を聞くことにより黒曜の原野に出現する。
他のコピペロス共々バリアを張っているため、逃げ回るランドロスを追いかけながらアイテムを3発当ててダウンさせる必要があるのだが、フェザーボール(あるいはその強化版)を使うか使わないかで難易度が大きく変わる。
まずフェザーボールを使った場合だが、何とオヤブンゴウカザルが徘徊するエリアからでもぎりぎりランドロスに一撃喰らわせることができる。ランドロスが徘徊するエリアからはかなりの高低差があり、まずランドロスがこちらに気づくことがないので、まずここで2発当ててしまおう。そうすると残り1回当てればダウンする状態になるので、ランドロス近くのくさむらで待機→近づいたらフェザーボール投擲でダウンまで持っていける。
このプランの場合、オヤブンゴウカザルに妨害されては台無しなので必ず倒すか捕まえるかしておこう。また、バリアを解除した後にうっかりフェザーボールそのものを投げてしまわないように注意。そのまま捕獲できれば問題はないが、ボールから脱出されてしまうとまた最初からやり直しになってしまう。
それではさすがにヌルゲー過ぎるという人や、フェザーボールで遠投するのが苦手な人はしっかり追跡してバリアをはがすのがよいだろう。
ランドロスはただ逃げ回ってるわけではなく、接近すると「ねっさのあらし」でこちらをやけど状態にしてくるので、気配を隠しながら近づき、アイテムを投げよう。幸い、出現位置は見晴らしがよく、障害物が少なく身を隠すことのできる草むらも多い事が救いであり、他のコピペロスと比べるとまだ追跡は容易な方である。
オヤブンゴウカザルの無力化は必須ではないが、やっておいた方が楽なのは間違いない。ダウン後、直接ボールを投げずにバトルに持ち込んだ方がいいのは上のプランと同じ。
能力
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
けしんフォルム | 89 | 125 | 90 | 115 | 80 | 101 | 600 |
れいじゅうフォルム | 89 | 145 | 90 | 105 | 80 | 91 | 600 |
「じめんタイプ」と「ひこうタイプ」だけあって、弱点は少なく非常に優秀。しかし、「こおりタイプ」4倍弱点がネックとなっている。
種族値はトルネロスやボルトロスとは違って素早さは101と低く、攻撃と特攻の値が逆転している。じめん技は物理技が多いので好都合だろう。
防御が90、HPが89まで上がっており、合計値では600となっている。
特性は「いたずらごころ」では無く「すなのちから」。有効に使うなら砂嵐を中心とする構成に是非ともお供させたい。自身の格闘タイプ耐性からバンギラスとの相性は良く、通称バンギランドと呼ばれた。これは砂あらし無制限の『ブラック・ホワイト』では猛威を振るい、アスキーアートまで作られた程。
しかし、この時はまだ大人しかった方。『ブラック2・ホワイト2』で本格的な開花を見せ、以降全ルールでトップレベルの活躍を見せる事になる…。
『ポケモンARサーチャー』産のものを「うつしかがみ」で化身フォルムにすると、隠れ特性の「ちからずく」になる。メイン技が強化される特殊型にかなり向いている。
『ポケットモンスター サン・ムーン』から導入されたZワザは「じしん」をダブルで単体対象にダメージ与える、「そらをとぶ」で地面と相性のいい飛行技を高威力かつ溜め無しで使えると有用。
但し枠が厳しいのでZ技採用は稀。
対戦では圧倒的にれいじゅうフォルムの数が多く、けしんフォルムは空気気味である。
とは言えそれは後述の化身フォルムのメイン特性の入手が困難な為そう思えるだけである。入手さえ出来ればこちらも反則レベルの強さを見せるので留意。
なお、当時の使用率を考えれば意外かもしれないが、第7世代レーティングバトルシングルバトルでは、1シーズンも最終1位構築に投入されていない。こおり4倍弱点のせいで対策されやすく、「めざめるパワー」も存在していた第7世代では無理からぬことではあった。
物理、特殊ともに多くの技を覚えることができるが、現在の物理型はれいじゅうフォルムが基本。
高い能力値を更に向上させる「こだわりスカーフ」や「とつげきチョッキ」を持たせ、「とんぼがえり」で場をかき乱しながら何度も「いかく」を発動し、相手を弱体化させつつ戦う。勿論、弱点を衝ける相手なら高い攻撃力から放つ抜群技でイチコロ。
実に単純だが、強力でスキの無い戦い方であり、ルールを問わずに高い採用率を誇っている。
一方、『ポケットモンスター X・Y』以降は砂のターン数が減ってしまい、現在ではけしんフォルムの物理型はほぼ消滅してしまった。
『ポケットモンスター ソード・シールド』ではダイマックスして「ダイロック」を放てば自発的に「すなのちから」を発動できるようにはなった。
『スカーレット・バイオレット』では新たにちょうはつを習得したことで型を読みづらくなった(採用率はそこまで高くはないが)。
れいじゅうフォルムのテラスタルはシングル・ダブル共に圧倒的に飛行タイプが占めている。というのも、ランドロスを含めディンルー、アカツキガチグマと強力な地面タイプが増えていることから相対的に電気タイプが少なくなっているというのもあるが、ランドロスは現在に至っても飛行技はそらをとぶしか習得しないため、タイプ一致飛行技はテラバーストに頼るしかないという点が浮き彫りになっているためである。
特殊型は化身フォルムの隠れ特性「ちからずく」でありえない威力を引き出せる上、「いのちのたま」を持たせれば多くのポケモンが確定2発圏内である。
メインウェポンの「だいちのちから」はあのHP252振りギルガルド(シールドフォルム)を確定1発どころか多くの調整ギルガルド(シールドフォルム)もほぼ確定1発という文面だけでも凄まじい威力を誇る(ちなみにその威力は下記の補正と一致補正がかかって脅威の228)。対格闘のサブウエポンの「サイコキネシス」も、不一致なのに無補正フーディンの一致「サイコキネシス」をほぼ同等の威力が出る。そして補正をかければその無補正フーディンの火力を上回る。なんなんだこのおっさん。
「きあいだま」に至っては、多くの格闘タイプですら苦戦するHP振りメガガルーラを上から確定一発で仕留められる超火力で、これらはほぼ確定と見て良い。その他、マリルリを高乱数1発で仕留められる「ヘドロウェーブ」、物理だがリザードンやファイアローに下降補正ですら確定1発で落とせる「いわなだれ」も十分候補。「めざめるパワー」はちからずく対象外のため優先度は低い。なおこれらのダメージはすべてちからずくにいのちのたま補正がかかった状態である。
ただし、隠れ特性のけしんフォルムを扱うには、あの厳選困難と悪名高い『ポケモンARサーチャー』でしか入手出来ない為要注意。その分手に入れられればかなりの活躍をしてくれるだろう。ただし、「ちからずく」ランドロスは現行レーティングでは使用出来ないので注意。
そして時は『ポケットモンスター ソード・シールド』、特性「ちからずく」のランドロスがランクマッチで解禁。思う存分高火力の特殊技を振るえるようになった。
…とはいえ、れいじゅうフォルムの汎用性が高過ぎるため、使用率はトップ100にも入れてはいない。
上記でも記載したが、一撃必殺技として「じわれ」も覚える事が出来る。
『ブラック・ホワイト』で捕獲する際はこれを含めて低PPの技が多いので、悪あがきをさせないように注意したい。
ちなみに教え技で「なりきり」を覚えられるので「ノーガード」をコピーすると…。
『Pokémon LEGENDS アルセウス』においては上述にもある専用技のねっさのあらしを手に入れている。
『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』では、『Pokémon HOME』の連携と共に解禁。
今作は「じわれ」や「どくびし」等の技を多く使われ、それらを躱せるのは非常に優秀。
ただし、汎用性はやはりれいじゅうフォルムに劣ってしまうため、前作品までと同様の立ち位置となるだろう。
ただし専用技の「ねっさのあらし」はランドロスが覚える技の中でちからずく適用のタイプ一致の最高威力の特殊技である。むしろ、こちらのフォルムの方が使いやすいので差別化は出来る。
参考までに、けしんフォルムのランドロスはシーズン8で使用率85位を記録している。
敢えて使うなら、れんげきウーラオスやドヒドイデへの打点となる「サイコキネシス」、四災やガチグマに抜群で入る「きあいだま」、広い等倍範囲を誇る「ヘドロばくだん」、れいじゅうランドロスやカイリューへの打点となる「テラバースト(こおり)」辺りがおススメか。性格は100族を抜ける素早さを活かしたおくびょうがベター。
この世代のダブルバトルにおけるけしんランドロスは、シリーズ4で解禁されてからシリーズ5に至るまで使用率は概ね40位台から50位台を推移している。持ち物は9割以上で「いのちのたま」。
一番大きいのは「ヘドロばくだん」でオーガポンやゴリランダーに十分な打点を持てることであり、次いでじめん打点でテツノカイナ、サーフゴー、ヒスイウインディを処理できるのが大きい。
実際、テラスタルは「ヘドロばくだん」と相性の良いどくが最有力候補となっている。元のタイプは根本から違うが、攻撃面では過去の世代で言うニドクインのような立ち位置である。
シーズン13までは基本的にはやはりれいじゅうフォルムが使われたものの、環境の変化により「ねっさのあらし」の需要が増加。シーズン12では最終1位・2位の構築に組み込まれるまでになった。
そしてシーズン14では藍の円盤から復帰したガオガエンや新パラドックスポケモンタケルライコを処理できることから、ついにれいじゅうフォルムとの立場が逆転した。
WCS2024世界大会でも活躍し、準優勝パーティに収まっている。
番外作品
ポケモンGO
こちらでもコピペロスでは3番目に登場。覚える技は通常技が「マッドショット」「いわおとし」、ゲージ技は「だいちのちから」「げきりん」「いわなだれ」「きあいだま」。残念ながらひこう技は一切覚えられない。そのため、ひこうタイプは耐性としてのみ機能する(ランドロスに限らずもう1つのタイプがほぼお飾りになるようなポケモンは少なからずいるが)。
「マッドショット」と「だいちのちから」の組み合わせはガブリアスでも同様のことができるため、差別化を図るなら2つ目のスペシャルアタックを開放させよう。「げきりん」はガブリアスも習得するため「いわなだれ」の方が相性補完としては無難か。
なお、ステータスとしては攻撃面ではガブリアスと同じ数値、防御とHPは残念ながらガブリアスに負けてしまっているためステータスの数値だけならガブリアスの劣化になりかねないが、そもそもタイプが違うのであまり問題にはならないだろう。
グラードンにも攻撃力では劣るものの、あちらと違って「だいちのちから」を使えるためさほど問題にはならないだろう。
なお、れいじゅうフォルムに関しては別項目を参照。