「俺はゼロであってゼロではない。そうだな……ゼロダークネスとでもしておくか」
データ
概要
アーマードダークネスに憑依していたウルトラマンベリアルの魂が、一瞬のスキをついてウルトラマンゼロの体に乗り移り、その体を乗っ取ることで誕生した最強最悪の戦士。
そのため、姿こそゼロのままだが体のラインや体色がベリアルに酷似した禍々しい赤と黒を基調としたものに代わり、ウルティメイトブレスレットも黒く染まってしまっている。目もベリアルを思わせる赤黒い色を帯びた黄色になり、カラータイマーもベリアル同様黒紫色になってしまっている。
肉体は完全にベリアルが支配しているため、声も性格もベリアルのものへと変わっており、ゼロの意識は残っているものの、身動きが取れずにただ周囲を傍観することしかできない状態に陥っている。
主な必殺技は掌から放つカッター光線デスシウムショットでマイティベースを両断した。ゼロツインシュートと似た構えで放つダークゼロツインシュート。また、真っ黒に染まったダークゼロスラッガーでグレンファイヤーを両断したこともあった。
その圧倒的な力でウルティメイトフォースゼロのメンバーをその場からほぼ動かないまま次々に惨殺し、その光景をゼロに見せ付けることにより彼の精神を追い込み、地獄のジャタールを除くダークネスファイブのメンバーとタイラントらと共に全宇宙制覇に乗り出そうとする。
しかしピグモンや仲間達の魂の声に励まされ復活したゼロがシャイニングウルトラマンゼロへと覚醒、その圧倒的な力によりベリアルの魂はゼロの肉体から追い出されてしまい、肉体を失ったことにより実体を維持できなくなり、断末魔の叫びを上げ、消滅していったのだが…(この後の詳細はこちらで)。
必殺技
ダークゼロツインシュート
ゼロツインシュートとほぼ同様の構えで放つ、広域に照射する必殺光線。
ジャンナインの上半身と下半身を切断して機能停止に追い込んだ。
デスシウムショット
掌から放つカッター状の破壊光弾。
ジャンボットやミラーナイトを一撃で葬り、マイティベースも一撃で破壊する威力を持つ。
ダークゼロスラッガー
黒く染まったゼロスラッガー。両手で構え、すれ違いざまに相手を切り裂く。グレンファイヤーを倒した。
ダークゼロフラッシュ
手から放つ光弾。ミラーナイト(が作り出した鏡)に対して使用した。
ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズ
本作では、ウルトラダークキラーの作り出した「ダークネス」の一員として登場する。
EPISODE 8にてダークキラーゾーンに囚われているゼロとグリージョを救出すべく駆けつけたロッソとブルを迎え撃ち、追い詰めたダークキラーが「光は闇には勝てない」ことを証明するために、ダメ押しとばかりにゼロから奪ったエネルギーと自身のキラープラズマを使って作り出した。
正式名称はウルトラマンゼロダークネスであり、他のダークネス個体と同じ、ウルトラ戦士の光の力から作られた闇の偽物である。
そのため『ゼロファイト』のゼロダークネスとは姿こそ同じだが全く別の存在。
しかし、同じ姿なことについては説明がされており、公式サイトによれば「ゼロの心の傷を元に具現化されているため、かつてのゼロダークネスと同じ姿をしている」とのことで、方向性的にはエタルダミーにも近いものである。
実際にさすがのゼロも動揺・戦慄していた(後述の際にも「嫌な思い出もあるしな」と語っているため、克服はしているとは思われるがやはりトラウマであったようだ)。
掛け声は別のものになり、戦闘スタイルも自ら積極的に格闘戦を仕掛けにいくなど全く異なるが、トラウマから生み出されたためか「首を鳴らしながら回す」「手を払う」といった他のダークネスに見られないベリアルのような仕草が見られた。(BGMもアークベリアルのテーマを使用している。)
その闇の力でエネルギーが尽きかけていたゼロを苦戦させるが、奮起したグリージョの力で光のエネルギーを取り戻したロッソとブルが“お兄ちゃん達の反撃”と称してウルトラマンルーブに合体変身したことで形勢が逆転。ワイドゼロショットと思しき光線を放つも片手で弾かれてしまい、ダークキラー共々その力に圧倒され、最期はルーブボルテックバスターの直撃を受けて爆発四散した。
しかしウルトラマントレギアの干渉で復活。ゼロビヨンド(ギャラクシーグリッター)へと変身を遂げたゼロと再び相まみえる。
この際、超巨大化したダークキラーと異なり見た目には変化はないが、蹴りに闇の軌跡か現れるようになるなどこちらも闇のエネルギーを大量に得て強化された可能性がある。しかしゼロビヨンドには手も足も出ず「偽物が本物に勝とうなんざ2万年早いぜ!」と二刀流のツインギガブレイクを受け倒された。
NEW GENERATION THE LIVE スターズ編 〜奴らがウルティメイトフォースゼロ〜 in 博品館劇場
ウルティメイトフォースゼロとトライスクワッドが宝探しに訪れたイメージを具現化する遺跡に、ゼロの恐怖の象徴として出現。
ベリアルと自身の罪を恐れていると指摘し、それを否定しようとするゼロの目の前でかつてと同じ様にフーマ、ミラーナイト、タイタス、グレンファイヤーを殺害。ゼロの恐怖が増大したことによりさらにパワーを上げて怪獣達を復活させる。
しかしタイガの言葉によってゼロが立ち直り、さらに会場のウルトラチャージで倒された戦士達が復活したことで自身はゼロとの一騎打ちとなる。それでもなお優勢に戦いを進めるが、駆けつけたタイガ トライストリウムの提案により遺跡の力でニュージェネレーションヒーローズの力を具現化してゼロビヨンドとウルトラマンレイガとなったことで完全に形成が逆転。
最後はバルキーコーラスとレイガ・アルティメットブラスターの同時攻撃を喰らって敗北した。
しかし光線を撃たれる直前「恐怖は、消えない」と呟いており、その言葉通りゼロダークネスが倒されたことで新たなる恐怖が解き放たれることになる。
ウルトラマンライブ プレシャスステージ
並行世界の地球で知り合ったタツヤ少年の心の闇を受け止める為にタツヤ少年と一体化したゼロが心の闇を受け止めきれずに闇落ちした姿。
セブンと抱擁を交わす事で元の姿に戻る事が出来た。
何気にゼロダークネスがセブンと対面するのはこれが初であり、また久々のゼロが闇落ちした姿としての登場となる。
その他のステージでの活躍
ウルトラヒーローズEXPO2021ニューイヤーフェスティバル
他のダークネス同様にウルトラダークキラーによって生成され、駆けつけたジードやグリージョを高い戦闘力と数の暴力で苦戦に追い込むが、子供達の思いを歌に乗せた『ウルトラチャージ』でゼット達が復活、さらにタイガトライストリウム、エックス、ゼロが参戦。
因縁のゼロとの戦いではダークキラーとのタッグで戦うが、さしてダメージは与えられず、最期は他のダークネス軍団ごと合体光線を浴びせられて倒された。
ニュージェネレーションヒーローズライブステージ
ダークルギエルによって召喚された個体が現れる。当初はギンガと交戦していたが、駆けつけたハルキがゼットに変身、交代する形で戦う。
最終的にゼスティウム光線をくらって倒される。
偽物とは言えゼロの闇落ち姿だが、これと言った特別な掛け合いはなかった。
余談
ゼロの父であるウルトラセブンもかつて発泡怪獣ダンカンに操られて街を破壊した事があるほか、『ウルトラマンギンガ』では闇に染まったウルトラセブンダークと化した事がある。
また、このゼロダークネスは公開までの情報統制がとにかく厳重であったことでも知られ、同じくネタバレを極力回避していたカイザーダークネスがamazonなどのネット通販サイトでのソフビ情報からある程度情報が漏れていたのに対し、こちらは放映まで完全に情報が流出することなく、ファンからは「実はカイザーダークネスはあくまで気を逸らすためのおとりでこっちを隠すのが本当の目的だったのでは」と言われている。
かつてゼロは光の国のプラズマスパークの力に魅入られ、コアの力を手に入れようとしたことがある。もし触れようとしたあの時、父であるセブンが止めていなかったか、その前にゼロが触れていたりしていたら、ベリアルがそうだったように彼もコアの強大な力に耐え切れず、ベリアルのように悪に堕ちてしまう可能性を示唆されていた。
ゼロダークネスは、まさにその可能性を現実とした姿ともいえるかもしれない。
当初は造形を変えずにカラーリングの変化のみという案だったが、カラーリングを変えるのみでは難しいため、ボディ全体も変える事になった。
そして、セブン一門の闇落ちは更に続いてしまうことになる。
関連タグ
ウルトラマンベリアル カイザーベリアル アークベリアル カイザーダークネス キメラベロス アトロシアス
サンダーブレスター:ある意味後輩?
ウルトラセブンダーク:ゼロの親父が敵の手によって闇になった姿。
ベリアル融合獣:玩具のジードライザーではゼロダークネスは怪獣と同じ扱いになっている。なお、ウルトラカプセルで変身する珍しいパターンでもある。
レッドダメージ:ゼロの弟子入り志望が敵に乗っ取られてしまった形態
バーストモード:ベリアルと同じレイオニクスでありゼロの戦友でもあるレイが暴走した姿でこちらもゼロダークネスとベリアルに近い配色になっている上に、他のレイオニクスと惨たらしい戦いを展開した。
仮面ライダー鎧武・闇:同じく敵に操られて姿が変わった正義の戦士。
メタルクラスタホッパー:仮面ライダーゼロワンの暴走形態。自分の体が暴挙の限りを尽くす姿を中から見せつけられながらも何もできないという描写が成された点が酷似している。しかし彼はその後、悪意の力で似たような最強最悪の姿になってしまう事に…
ベジット ゴジータ:ドラゴンボールにおける主人公とその宿敵が融合した形態だが、実際は様々な面で正反対な存在であり、こいつに近い。