「お医者さんごっこなんてやめて、ゲームを楽しもうぜ!」
「仮面ライダーは俺1人で十分だ」
演:松本享恭
概要
『仮面ライダーエグゼイド』の登場人物。
仮面ライダースナイプに変身する青年。
黒髪に白髪の混じった髪型が特徴。第3話OPでも「髪が一部白いのは仕様です」と説明されている。ただし、5年前の時点では黒髪のみだった事が同話の回想シーンで確認できる。
公式グッズ及びキャストブログによれば誕生日は1987年11月27日生まれの29歳で血液型はAB型。因みに2016年11月27日は『エグゼイド』第8話(スナイプレベル3初登場回)の放送日だった。ついでに『仮面ライダー555』で園田真理、『仮面ライダーキバ』でパールシェルファンガイアを演じた芳賀優里亜と生年月日が同じである。
下記の経緯から登場当初は仮面ライダーへの変身ツールを失っていたが、テレビ本編第2話終盤にて檀黎斗と接触。彼に「新しいゲームの開発費の支援」として大金を渡し、その見返りにゲーマドライバーとバンバンシューティングガシャットを入手して仮面ライダーに返り咲いた。
自分と同じ仮面ライダーの変身者に対しては名前ではなく、変身後の名前で呼んでいる(宝生永夢→エグゼイド、鏡飛彩→ブレイブ、九条貴利矢→レーザーetc)。
過去の経験から「ライダーは自分1人で十分」との考えを持ち、他の仮面ライダーとの戦闘を肯定する好戦的な性格。
その上、先んじて仮面ライダーになっていただけあり、生身の状態でもバグスターウイルス(今作の戦闘員)を圧倒する高い戦闘能力も有する。
人物像
物語序盤での彼の目的は「ライダーガシャットを全10本揃え、全てのバグスターをぶっ潰す力を手に入れる」事。ゲーム病患者を救う事よりもガシャットを優先しており、第8話では患者の命(と直結しているバグスター)を人質に取る真似までしでかした。なお、第1話ラストでのポッピーピポパポの発言及び第3話でパラドに持ち掛けられた「一番強く一番多くのゲームをクリアする仮面ライダーは誰か」と言う賭けとの関係は不明だが、恐らくはガシャットの危険性を知るが故の行動だと思われる。
その序盤での展開から、いつしか視聴者達から「ガシャット泥棒」「妖怪ガシャットよこせ」などと(本人としては不名誉な)通り名を授かる事となる。
当初は身勝手にも見える行動が多かったが、行動の根底にはとある理由が存在し、決して言動通りの身勝手さだけではない。第8話では「仮面ライダーは自分1人で十分」だと誰もいない夜の病室で1人呟いたり、同話終盤で永夢と飛彩からガシャットを奪った際にライダーガシャットを使い続けることに何らかのリスクがあるかのような言葉を残している。
更に良識もちゃんと持ち合わせており、第12話で消滅していく貴利矢が爆走バイクガシャットを永夢に託しても文句を言ったり奪おうとはしなかった他、第13話でもバレバレの仮病を訴えた西馬ニコの検診もきちんと行った。このことから言動は荒いが根は真面目であることが窺える。また永夢や飛彩の戦いを指して「お医者さんごっこなら病院でやってろ」と悪態を吐くことが度々あったが、自身は医師免許を剥奪されたにもかかわらずまだ闇医者として患者を救おうとすることを止めないため、命に対する責任感はかなり強いことがわかる(先述の人質にとったバグスターも、最終的にはエグゼイド達もろとも自分のキメワザで撃破しており、あくまで餌として利用しただけだと思われる)。
2クール目に入ってからはガシャットは奪おうとせずに黎斗を止めるため電脳救命センター(CR)と共闘することになり、その中で彼の戦う覚悟が垣間見えるなど、徐々に人間性が明らかになっていった。
そして3クール目では第27話での心中の吐露から、ドクターの資格を失いながらもドクターの精神は決して捨て去っておらず、ガシャットを奪おうとするのも「未来の無い自分だけが戦えばいい」という他人の未来を尊重するが故の行動と判明した。
また第34話で「粗暴で厄介な闇医者」は飛彩にわざと恨まれる為のキャラ付けのような物である事が判明する。
飛彩が裏切り、更に復活した貴利矢が敵に回る中で、永夢の協力者となって共に戦う場面が増え、「仮面ライダークロニクル」を終わらせる事にも真摯に向き合った。
本来の真面目で思いやりと責任感のある人間性が判明した事と、永夢の周りに問題児が増えたおかげで番組当初のアウトローぶりは鳴りを潜め、寧ろ一番マトモな協力者となっている。
尚、第20話にてお化けが苦手である事が発覚した。因みに彼は廃病院を根城にしているのだが、大丈夫なのだろうか(病院は人が亡くなる事が多い所ゆえ、メジャーな心霊スポットのひとつである)…?
因みに、普段はぶっきらぼうな態度が目立つが、終盤で小さな子供の母親に対しては普通に敬語で話しており、普段の素行がキャラ付けである事が分かる。
過去
元々は聖都大学附属病院所属の天才放射線科医師であると同時にCR所属の仮面ライダーであり、5年前のゼロデイ勃発以降は次々と現れるバグスターとたった1人で戦っていた。
しかし、5年前にグラファイトバグスターとの戦いに敗れて取り逃してしまい、結果的に鏡飛彩の恋人・百瀬小姫の命を奪うことになってしまった。
この出来事により変身に必要なアイテム全てを没収され、さらに医師免許も失う。
丁度バグスターが沈静化し始めていたこともあってかCRも追い出されてしまい、現在は廃病院を拠点に闇医者として活動している(この事件の詳細は下記の『エピソードZERO』を参照)。
病院関係者からは疎まれており、仮野明日那からもライダーの使命を放棄したとして好まれておらず「あいつ」呼ばわりされている。そして、鏡飛彩からは「自分の大切な者(=小姫)を奪った男」として敵意を向けられている。
また、バグスターの幹部となったグラファイトバグスターには第3話で再び会合した際には強い敵意を持っており、グラファイトを見つけると積極的に攻撃を仕掛けている。
かつてCRに所属していた事や幻夢コーポレーションと面識がある事を自分の武器として活用しており、『【裏技】ヴァーチャルオペレーションズ』第2話においては、無人のCRに容易く侵入したり、同社の秘密を盾にして脅迫するような言動も取っている。
彼の過去についてはスピンオフ作品『【裏技】仮面ライダースナイプ エピソードZERO』でも語られている。興味のある方は、Blu-ray COLLECTIONを購入するか、ネタバレ防止に記事下部に移動している文章を参照されたし。
医者として
命を軽んじるような発言に対して激昂するなど、医者としての仕事に関しては相応の責任感と自身の技量への高いプライドを持っている。CR追放後は超一流の闇医者として活動しており、病院から見放された患者たちが大金を持って診察に来るため、それで生計を立てていることがポッピーピポパポの部屋(11回分)で語られた(手術料などは要相談らしい)。
また、活動資金は株取引でも稼いでいる模様(実際、劇中でも大我のスマホやパソコンに株価の推移が映っているシーンが確認できる)。キャラクターブックによれば、第2話終盤でゲーマドライバーとライダーガシャットを手に入れた際に黎斗に渡した大金は株取引で稼いだ金らしい。
適合手術も受けずにエグゼイドに変身できる永夢には前々から疑問を感じており、第14話では彼の血液を分析して、ゲーム病患者である事を突き止めた。
劇場版作品『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』では、敵との戦闘で重傷を負った他のライダー達を同じくダメージを負った飛彩に代わって治療する姿も見られ、飛彩からも「無免許医と言えどもやはりドクターなんだな」と評された。
「やり残した過去に決着つけるまでは……グラファイトをぶっ潰すまでは……倒れる訳にはいかねぇんだよ!!」
第37話ではブレイブがパラドクスと対決する中、自身は因縁に決着をつけるべくレベル99に「超絶進化」したグラファイトと再戦する。しかし40以上ものレベル差を埋めることはできず、変身解除されてしまう。
それでも生身のままガシャコンマグナムを使い必死に立ち向かったが、グラファイトの強力な一撃を腹に受け、喀血するほどの重傷を負ってしまった。
明日那の診断によると臓器破損と全身打撲が見られており、更に心臓にも損傷が見られていた事から、第38話では彼の手術ができるのは飛彩しかいないと告げられる。
それにより灰馬が飛彩に連絡を入れて呼び戻すも、この時の飛彩は正宗から「大我の手術を失敗させなければ小姫のデータを抹消する」と脅迫を受けており、小姫と大我のどちらを救うべきか揺れ動いている状態だった。しかし迷いを抱えたまま執刀する中、これまで大我から投げかけられてきた激励が脳裏に過った事で迷いを振り切り、小姫を失う事を覚悟に大我の手術を成功させた。
その後、意識が回復した大我は飛彩から花家先生と呼ばれた上で今までの恨み節を謝罪され、大我も飛彩を自分の命の恩人だと称し、彼に感謝の意を告げる。
5年前から続いていた飛彩との確執は、これにより完全に切除されたのだった。
第43話では仮面ライダークロニクルのクリアに一番近いプレイヤーであるニコの抹殺を目論んだゲムデウスクロノスによってニコがゲームエリアに連行されてしまう。
彼女を助ける為にCRが患者から回収した仮面ライダークロニクルガシャットの内の1本を使い、ゲムデウスクロノスとニコがいるゲームエリアに潜入。
ニコの仮面ライダークロニクルガシャットも使ってゲーマドライバーで仮面ライダークロノスに無理やり変身した(最初に仮面ライダーに変身してから5年間分耐え続けた分のバグスターウイルスの抗体により、「あらゆるバグスターウイルスの抗体が必要」なクロノスへの変身をどうにか成功させた)。
クロノスとゲムデウスクロノスが一騎打ちを繰り広げるが、そもそものスペック差、無理やり変身したことによる体への負担によりクロノスの力を完全には使いこなせず、必殺技同士の対決で押し負け、変身が解けてしまう。
それでもニコを守ろうとする彼は「たとえ免許がなくたって、俺はドクターでありたいんだ…!」と本音を明かし、意地でもゲムデウスクロノスに食らいつこうとする。
そこへ檀黎斗神によるチートコードを利用してゲームエリアに永夢と飛彩が駆けつけ、『ドクターは多くの患者の命を預かっている身』『患者の命を救うためにも、自分達ドクターこそ生き抜く責任がある事を忘れてはいけない』と永夢に諭された彼は、仲間達と共にチーム医療をこなす事を決意。永夢から受け取った白衣をその身に纏い、『ゲムデウス並びにクロノスの切除手術』を開始、ゲムデウスクロノスとの決戦に挑んだ。
最終回の後日談では特別措置としてゲーム病専門医としての活動が認可され、廃病院で活動を始めた様子が描かれている(現実の医師免許は剥奪されると極一部の例外を除いて再発行されないため、それを考慮した描写だと思われる)。
主な人間関係
第3話にて初対面。彼の振る舞いを「お医者さんごっこ」と断じ、ライダーガシャットだけが目的であることを示した。
同話にて、彼に「どちらが速くリボルバグスターを倒せるか」と言う賭けを持ちかけて勝利し、マイティアクションXガシャットを奪い取った(後に第4話でレーザーに奪い返された)。
永夢がなぜ適合手術を受けずに変身出来るかなど疑問を持っており、彼がゲーム病であったと分かってからは体内に潜伏しているかもしれないバグスターを炙り出すためエグゼイドを攻撃する事にした。
物語中盤以降は、決して"仲間"にはならずに相も変わらず「ガシャットを寄越せ」と彼に言っている大我だが、何やかんやで協力及び共闘の機会自体は増えて来ている。
かつて面識があり、明確な描写は無いが仮面ライダーとそのサポート役として共に活躍していたと思われる。
5年前の事件を境に関係が悪化しており、向こうからは「あいつ」呼ばわりされている。
第3クールで彼女が洗脳されてバグスター側に付いた時は、大我は彼女を敵と見做して躊躇する素振りを見せずに倒そうとした。その後、彼女が永夢の必死の説得でCR側に戻った時には、大我は「今度裏切ったら容赦しない」と警告こそしたものの、敵対心そのものは捨てた。
5年前、グラファイトを取り逃してしまったことが原因で、彼からは「大切なモノ(恋人の百瀬小姫)を奪った」男として敵意を向けられている。
明日那同様に印象はかなり悪く、第3話では仕事に私情を持ち込まないはずの彼が患者そっちのけで大我に戦いを挑んだ。
グラファイトが敗れた事で多少は蟠りが消えたのか、相変わらず不仲ではあるが二人だけで話し合ったり、共闘したりする機会も増えてきている。
第20話では、ガシャットギアデュアルβの負担により動けなくなった飛彩を自分の病院に収容・治療しており、バーニアバグスターの再活性化を聞いて無理に出撃しようとした飛彩を制止、説得した上でガシャットを持って行くなど、飛彩を守ろうとする面が見られた。
第34話で飛彩が檀正宗に従っている理由と本音を明かした際は、去り行く彼を強く止める事ができず「ずっと俺の事だけ恨んでりゃ良かったのに…!」と告げている事から、担当医として患者である小姫を救えなかった事に関しては強い責任を感じており、小姫を大切に想っていた飛彩に対しても負い目を背負ってきた様子が窺える。
そんな責任感の強さから、第37話では彼がパラドクスと戦っている間に自身がグラファイトと決着をつけるべく戦いを挑む。グラファイトとの戦いで苦戦する中、未だ小姫の件で苦しんでいる彼に対し「お前が今向いてる先は過去じゃない、未来だ!恋人との未来だけを考えて、前に進んでりゃ良いんだよ!!」と彼と小姫の幸せを後押しする言葉を投げかけるが…。
第38話では飛彩が手術を行った事で無事に回復し、命の恩人である彼に感謝の意を告げた。
バグスターの幹部。初対面時に「一番強く一番多くのゲームをクリアする仮面ライダーは誰か」と言う賭けを大我にけしかけた。ちなみにパラドは最古参のライダーである大我の事を評価しており、第21話で相打ちとは言え初めて自分を変身解除に追い込んだ彼を「流石経験値が違うな」と評した。
バグスターの幹部であり因縁の相手。5年前に大我を直接戦闘で下し、彼が担当していた患者を死に追いやった。大我の方もグラファイトを激しく敵視しているが、第5話の描写から人間態の事は知らなかった模様。
第10話の戦闘で他のライダーと協力した大我に倒されたが、「仮面ライダークロニクル」の完成により復活して第26話で再び対面。大我に「自分のレベルまで勝ち上がって来い」と挑発の言葉を投げかけた。
第37話で再び大我と激突。圧倒的なレベル差で変身解除に追い込むも生身で立ち向かって来た彼にトドメを刺すべく、強力な一撃を繰り出し大我に重傷を負わせた。
かつての自分に仮面ライダーとしてバグスターと戦うことを依頼してきた人物。その縁で面識があり、第2話終盤では大我から数千万の「ゲーム開発資金」を提供されたことで彼を仮面ライダーに復帰させた。
なお、彼が社長を務める幻夢コーポレーションが5年前の大惨事である「ゼロデイ」を引き起こしたプロトガシャットを破棄せずに所有していることを大我は把握している。しかし、大我は黎斗がゲンムであった事など彼について知らない点も多かった。
正体発覚後は大我には一際強烈な敵意を向けられており、第22話で彼がゲーム病を患い助けを求めた時、大我だけは悪人でも治療をしようとする永夢や飛彩を非難し、第23話にて2人が「ドクターとして彼の命までは奪わない」と言う方針を定めた際にも大我は諸悪の根源である黎斗の危険性を危惧し徹底的な排除を主張した。
黎斗がバグスターとして復活した際も、生前と同じ高圧的な態度だった事もあり、彼に掴みかかる程の嫌悪感をみせた。しかし、気に食わない相手とはいえ、バグスターに対抗できる必要な人物に変わりない為、彼を利用する姿勢で接する事にした。
九条貴利矢 / 仮面ライダーレーザー / 仮面ライダーレーザーターボ
永夢のガシャットを巡って戦った監察医。彼がゲームオーバーとなった際は永夢が託されたガシャットに手を出すことなく、その消滅を静かに見守った。
ポッピーピポパポの部屋第11話では篠宮氏の「レーザーレベル2に乗ってみたい?」という質問に対して、「ガシャットだけよこせ」と相変わらずの大我節を発揮した(ちなみに飛彩は「必要ない」とのこと)。
ちなみに「(普段の言動に反して)仕事は真面目に務めている」という点はお互い共通している。
勝手に診察室に出入りし、馴れ馴れしく話しかけたり「天才ゲーマー『M』を倒して」などと好き勝手な事を言う為、辟易している(ただし永夢の過去を知っているような素振りも見せるので、さほど邪険には扱っていない)。
第15話でゲーム病を患ってしまった彼女の為に、自らの意志で永夢に勝負を挑んだ。
彼女のゲーム病が完治して以降は彼女から一方的に「私の主治医」認定され、それ以降は大我ある所にニコありと言う程に劇中での大我単独の活動シーンが減ってきている。第20話では一緒に遊園地にまで行っており、カップリングタグまで出来ている⇒大ニコ
そして、第27話で自らを「もはや何も失うものが無い男」と評し、誰から嫌われ恨まれ蔑まれようと、命がけの戦いで未来を使い潰すような貧乏くじは自分1人が引けばいいと、己が胸に秘めていた覚悟のトリアージをニコに明かす。しかしそんな彼を気にかけ「私の主治医=医者」として認めてくれる彼女の事を、大我は内心「嬉しい」と思っていたのだった。更に同話ではこれからゲーム病に侵される危険を伴いながらもバグスターとの戦いに身を投じる覚悟を決めた彼女を何回でも治療して見せるとの覚悟を決めた。
牧治郎
本編開始前である5年前の大我の同僚であり友人。聖都大学附属病院放射線科に所属。
大我の腕を称賛しており、「天才に誤診をさせる訳にはいかない」と病理医として彼のサポートを担当している。
大我と共にバグスターウイルスの発見に関わっており、仮面ライダーの適正試験も彼と共に受けたが満点とまではいかなかった様子。また、「天才」である大我にどこか嫉妬している様な一面も。
その後、現在自分が請け負っている仕事を理由に仮面ライダーへの変身を拒否した大我を「天才の自分の手にも負えないモノに対してビビっているだけ」と非難し、自らが仮面ライダースナイプの変身者になると宣言したが……。
余談
白髪が混じっている黒髪や闇医者と言う設定から彼のキャラ造形には『ブラック・ジャック』の影響があると思われていたが、東映公式にて否定されている。彼の髪が一部白いのにはちゃんとした理由があるらしく、『エピソードZERO』で語られる模様 (実際、『アメトーーク』の「仮面ライダー芸人」では「ブラックジャック」がモチーフの1つとして出されていたため、このこともこの噂を広げる一因となったようである)。
また、最初は大我の髪を白くする予定は無かったり、衣装合わせの過程で髪を全部白くする案もあったらしい。
ちなみに、ブラック・ジャックは頭部右側から前面にかけて、大我は頭部左側と右側の一部、後頭部の一部が染まっている。
名前の由来はミリタリー系のガシャットを多く所持しているためタイガー戦車から取られた思われる…が、実際は「茨戸大我」という名称が考えられていたものの、パラドと被ってしまうために、バンダイから届いた衣装がバラと虎をモチーフにしていた事にちなんで「花家大我」という名称に決定したとのこと。
会話の途中で「エアクオート」というジェスチャーをすることがある。(顔の横にピースサインっぽいものを作り、指を数回曲げる動作)
演じた松本享恭氏は、『ウルトラマンX』に貴島ハヤト役で出演している。
外部リンク
仮面ライダークロノス(花家大我Ver.) | 仮面ライダー図鑑 | 東映
関連タグ
木野薫:闇医者でサブライダー。「アギトは俺一人でいい」と似たような発言もしている。
芝浦淳:人命よりもゲーム(ライダーバトル)を優先しようとするサブライダー。だが、その実の思惑は大きく異なっている。
不破諫:プロデューサーと脚本家が同じ作品の銃使いのサブライダー。敵怪人の撲滅を強く誓って戦っており、「ぶっ潰す」が口癖。独断専行で荒っぽい手段や体への負担を厭わない変身に走る事がある点も共通。
吾妻道長:脚本家が同じ作品のサブライダー。言動や過去の戦いでやさぐれた点や性格の奥底の優しさが隠し切れていない点が似ていて「(全ての仮面ライダーを)ぶっ潰す」が口癖。
3号ライダー変身者
【警告】これより先、真実が記載されているため閲覧には注意されたし
「俺は全てを失った。友人も。患者も。医者としての地位も。何もかも…」
「俺に残されたのは…戦う事だけだ」
『エグゼイド』のBlu-ray COLLECTIONの各巻に映像特典として付属するスピンオフ作品で、本編では語られない大我の過去が語られる。
【第1話 運命のtrigger】
本編の5年前の彼は、友人の病理医、牧治郎と共に放射線科で働く、世界でも数例しか報告がない希少な癌を診断・治療可能な天才放射線科医であった。その腕前は彼を頼りに全国から患者がやってくる程。
ある日、自分が担当した患者「菱沼紗々美」の体内から新種のウイルス「バグスターウイルス」を一般の医療機器で発見したことから相談を受けた同僚「牧 治郎」と共にCRへ徴集され、様々な検査を受ける。その検査の実態がゲーム病を治療するドクターである「仮面ライダー」の適合者探しだと知らされ、身体検査やVR検査で優れた成績を叩き出した事で適合者になる様に要請されたが、放射線科医としての役目を理由に着任を拒否した。
自分の代わりにスナイプへの変身を名乗り出た牧が病院内で姿を見せないまま2週間が経ったある日、患者であった紗々美の体内に潜伏していたバグスターウイルスが活性化。CRに連れて来られた大我が見たのは治療室で苦しむ紗々美と、ゲーマドライバーを装着してプロトバンバンシューティングガシャットを携えた牧の姿であった。スナイプに変身しようとする牧だったが、適性が低く適合手術を受けていなかった牧はガシャットをドライバーに装填した瞬間に大量に吐血、倒れ込んでしまった。
【第2話 戦友にbarrel】
倒れた牧の代わりに大我はスナイプに変身、バグスターを撃破する。だが副作用により牧と同じように体に異変が生じるようになってしまう。
牧が倒れた後、そのことを黎斗に問い詰めた大我。
彼が自分の代わりに変身しようとしたこと、牧は適性が低く本来はサポートとしてCRに配属されたこと、そのため適合手術を受けていなかったことを知る。大我は自分のせいで牧が倒れてしまったことに責任を感じ、適合手術を受けることを決意したのだった。
そんな中、牧の後輩である百瀬小姫がCRに搬送されてくる。
牧から「何かあった時には花家大我に頼れ」と言われていた小姫は、傍に居たい人がいると大我に告げ、大我もそれに答えようとする。だが変身しようとしたところで体に再び異変が起き、倒れてしまう。
目覚めた直後に変身しようとするが同じく目が覚めた牧から制止される。吐血しながらも患者のために牧を突き飛ばし強引に変身しようとするが、牧は既にゲーム病を発症、体の消滅が始まっていた。
牧は「ガシャットの副作用だ。いずれ君もこうなる」と言い、詳しい検査をするため衛生省にドライバーとガシャットを届けようとするが、患者の治療を優先する大我はこれを阻止しようとする。大我の身を案じる牧は「自分にしか患者を治せない」と言う大我に「自分に酔ってるだけだ」と言い放ち、ゲーマドライバーとガシャットを奪って大我を突き飛ばす。
返せと叫びながら振り返る大我。そこにはガシャットとゲーマドライバーだけが残され、過度のストレスを受けた牧は消滅してしまっていた・・・。
【第3話 壊れたsafety】
親友を失ってバグスターウイルスに対する憎しみを募らせるが、無理に変身しようとしたことで再び倒れてしまう。
さらに、牧の消滅の件を受けた衛生省は後任のドクターを探す方針となり、大我の変身を禁止、放射線科医に専念せよと宣告。逆らえば最悪の場合医師免許取消という状況になってしまう。
患者である小姫に治療の続行ができない事を説明に向かったが、会話の中で彼女に「すぐ治すから」などと強がってしまった大我。治療室を出た直後の咳で吐血し、患者を助けられない自らの無力さを呪う。
その後、小姫の容体が急変。「助けて」と求められた大我は自らの助けを必要としている患者のため、再び変身する覚悟を固める。
黎斗から小姫からバグスターが分離したことを知り、(立場上、衛生省から許可が出ていない大我に協力できない黎斗のため、黎斗から奪ったという体で)ゲーマドライバーとガシャットを取り戻し、グラファイトに挑む。
実は全て黎斗の策略で、裏で症状が進んだ小姫にバグヴァイザーを使ってグラファイトを分離させたり(分離するように進化したバグスターウイルスを追加で感染させたと思われる)、わざと小姫に「大我がオペを放棄した」と嘘を仕込み、さらに「明日にでも大切な人に二度と会えなくなるかもしれない」と死の恐怖からくるストレスを与えることでウイルスを活性化させ、大我と戦闘中のグラファイトを強化していた。
結局、変身するのがやっとだった大我はグラファイトに手も足も出ずに敗北。
小姫は駆け付けた飛彩の目の前で消滅、大我自身も「衛生省の命令を無視して独断で治療を行った」「放射線科医の仕事を放棄するほどゲームそのものへの依存が極めて顕著である」として医師免許取消の処分となった。
また、黎斗がバグスターウイルスの散布を一時中断したことでゲーム病は沈静化。
役目を失い、医師免許も失った大我はCRも追い出されてしまう。
自分に助けを求めていた患者、天才放射線科医だった自分、唯一ゲーム病を治せる存在だった自分、いつも支えてくれた友人、全てを失い、何処とも無く彷徨う彼の頭髪は白く染まっていた・・・。
「何が医者だ…何が仮面ライダーだ…何が、『患者を救う』だ…俺にはもう、何もない…」
【第4話 不滅のreload】
医師免許剥奪から5年経ち、闇医者稼業をしていた大我は、患者のヤクザから「バケモノ」の存在を聞かされる。そして大我は黎斗の元に行き、バグスターウイルスの再活性化と新たな仮面ライダー、「エグゼイド」の話を聞かされる。
バグスターウイルスの事件が終わっていなかったこと、自分と同じようにライダーになろうとしているドクターの話を聞き、大我の闘志が再び燃え上がる…
そして物語は、「ゾンビクロニクル」と呼ばれる最終決戦へと繋がる…
「ブレイブ&スナイプ」では、ライダークロニクル騒動後、クロニクルガシャットを使い、クロノス変身のための抗体を自分の体で作るという無茶な行動を度々起こしていたことが判明、ラヴリカバグスターの復活とそれによる感染者を救うため、復元し洗脳された百瀬小姫を救うために、ポッピーから奪ったガシャコンバグヴァイザーⅡで仮面ライダークロノスに変身。クロノスの消滅者管理能力で、小姫の洗脳を解いた。ラヴリカとの戦闘中、完全に適合しきれていないためか、苦しみながら変身解除してしまうが、後から来た飛彩によりラヴリカは倒された。
小姫は結局は消滅するが、彼女と飛彩の心は救われ、ラヴリカに感染した患者も救われたのであった。
その後、ラヴリカに感染した患者、ルーク・キッドマンとのゲーム対決のために渡米するニコを笑顔で送っていった。
「ゲンムvsレーザー」と「エピソードZERO 第4話」は同じ時間軸の話で、黎斗が繰り出した「ゾンビクロニクル」によるパニックの中、大我はニコから小星作経由で託されたバンバンタンクガシャットを使い、ゾンビゲーマーの大群に立ち向かっていった。
「全ては…お前が始めたことだぁ‼︎」
大我は、全ての元凶の黎斗への怒り、かつての自分の無力さ、患者を救うドクターの使命、守るべきものの笑顔、自分の中で沸く感情を背負い、バンバンタンクガシャットをマグナムに差し込む。
「終わりに…しようぜ…」
引鉄を弾き、ゾンビゲーマー一体を撃破する大我、変身解除し、くたびれた様子でベンチに座る大我の隣に、「ゾンビクロニクル」の報酬で復活した牧が座っていた。
「君は間違っていない、その証拠に僕がいる。」
牧の姿を見て、これで前に進めると歩き出した大我は、牧から白衣を託される。
その白衣を着て、大我はドクターとして歩き始めた。