ポケモンスタジアム
ぽけもんすたじあむ
- 1998年8月1日に発売されたNINTENDO64向けソフト。初代『ポケットモンスター』シリーズの派生作品。同ゲームの「対戦」に主眼を置き、64による3Dグラフィックを用いた迫力ある対戦を最大の売りとする。後発作品に『ポケモンスタジアム2』『ポケモンスタジアム金銀』がある。
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズのステージ名。
スタジアムでの新ルール
これまでGB版で行われていた通信対戦とは別に、スタジアム内では新たに状態異常に対するバランスが調節されたルールで行われる。
- ねむり状態が1~3ターン(GBでは1~7ターン)に短縮。
- ふぶきでこおりになってしまう確率が1割に修正。
- 相手を2匹以上ねむり・こおり状態に出来ない。ただし、自分から眠るを使うのはOK。
- お互いが最後の1匹同士の時にじばく・だいばくはつで相打ちになってしまった場合、使った側の負けになる。
64では環境が大きく変わり、GBだと最速で「さいみんじゅつ」を撃って問答無用のねむりから起点を作るゲンガーと、「あくまのキッス」ルージュラが弱体化。不利な状況でふぶきの氷漬けを引いて逆転を狙う作戦もほぼできなくなってしまった。
今作のCPU戦では、眠らされたポケモンを優先的に交代するAIになっているため、定番だったさいみんじゅつ・ゆめくいコンボは対策されて躱されてしまう。
参加可能ポケモン
種類
当時存在していた全151匹……とはいかず、前年の公式大会で用いられたポケモンを中心に以下の40匹のみが参加可能。
これは元々同ソフトがNINTENDO64DD向けに開発されたもので、後に全ポケモンが出場可能な拡張ディスクを販売する予定だったためと言われる。なおこの拡張ディスクは後に『ポケモンスタジアム2』となって販売された。
そしてこの40匹の中に何故かライチュウを差し置いてピカチュウが含まれているが、これはポケモンスタジアム発売の年である1998年はアニメ映画第1作となるミュウツーの逆襲が公開され、その記念としてピカチュウ版が発売されたことによるもの。(発売時はピカチュウ版は未発売だったが、対応している。ただし、2や金銀とは違い、ピカチュウ版から連れてきたピカチュウは大谷育江ボイスにならない。)
★の付いたポケモンはレベル30以下が存在しないため、レベル1~30トーナメントに出場できない
自分で育てたポケモン
別売りの「64GBパック」を使うことで、自分のポケモンを同ゲームで対戦させることが可能。これは同年の公式大会でも導入された。
現在では当たり前となっている自分が一生懸命育てたポケモンが3Dモデルになって元気に動くという、当時としては非常に画期的な体験を世の子供達に与えることになった。
当時の仕様として、ニックネームがついている場合少しずつ体色が異なっていた。色違いが登場した第2世代以降この仕様は廃止になった。
レンタルポケモン
自分のポケモンを育てていなくても、ポケモンを借りることでトーナメントに挑める。
だが技が対戦向けでなかったり、使い勝手が悪かったりする場合がほとんどで、本気で挑もうと思ったらやはり自分で育てるしかない。これは以降の作品も同様である。
唯一例外なのがレベル50~55のトーナメントであり、最初から非常に強いトレーナー達に対抗するため、後のスタジアムシリーズと比べてもレンタルポケモンの能力値が頭一つ以上は抜けており、個体値最大で各能力にドーピングアイテム10個ずつフル投入した状態となっている。レベルこそ全員50(実はカイリューも)だが、メインウエポンがきちんと使える最終進化形というだけで強かったりする。
なお、基本的にトレーナー名や技の文字表記は白だが、通常のプレイでは覚えない技を覚えているポケモンは改造扱いで紫表示になっている。(後述のなみのりピカチュウもこれに該当するが、そらをとぶを覚えたリザードンはピカチュウ版で覚えられる為、ピカチュウ版でそらをとぶをおぼえたリザードンは白文字表記になる。)
対戦モード
レベル50~55トーナメント
前年(1997年)の大会ルール(レベルは50~55まで、出場させる3匹のレベル合計は155以下)に基づく対戦モード。最初の大会だがレベル100の無制限ではなく、ポケモントレーナー達の意表を完全に突くようなレベル制限があり、さらに配分まで必要だったりと実際はかなり厳しい制限が課せられたバトル。当時からミュウツーとミュウは出場禁止扱い。
当時はTV番組で取り上げられるようにまでなった、全国レベルに近いポケモンの通信対戦を主体にした、今でいう対人戦のコーナーで意外なポケモンの大活躍を通して、視聴者にも強いポケモンが知られていくようになった。番組内のルールでは、3人1組チームでスーパーゲームボーイの画面を通して行われていた。お互いにエントリーしている手持ち6匹を見せ合ってから3匹を選出する形式は初代から既に行われている。
記念すべきポケモン初の、さらにはゲーム史においても地方予選を勝ち抜いて行われた全国大会と思われる。既にゲームの大会は色々と行われていたが、地方からというのは例が無く、任天堂自らが率先して全国の会場確保に尽力して開催へと導いた。
対戦の主人公と最大主砲の「ケンタロスの「はかいこうせん」」、一芸に秀でた高い能力値を持ち個性も強い「ナッシー」、「マルマイン」、「ラッキー」といったポケモンや、「かげぶんしん・どくどく」コンボの台頭は全てこの番組でお披露目され、喉から手が出る情報源だった。
相手を二匹以上ねむりにするのは即失格。こおり状態に対しての制限はまだなかった。加えて実際の全国大会本戦では、お互いにかげぶんしんによる長時間に渡る持久戦(夜になる最悪の可能性を瞬時に想定したものと思われる。二日以上順延なんて出来ない。)を考慮してか、ゲーム版には無い制限時間10分が急遽設けられた。
前年に出場したトレーナーとそのポケモン達が似顔絵入りの実名で登場する。今となってはかなり貴重(というかプライバシーの問題もあって実現困難)である。その為か、「NintendoSwitchOnline+追加パック」では2と金銀クリスタルバージョン対応のみの配信になっている。
なお、当然AIは手加減なしの真っ向勝負である為いきなり全国レベルの立ち回りに圧倒されることになる。
一つしか手に入らない技マシンを何度もデータ消去する手間を経て、複数のポケモンに覚えさせているのは当たり前で、かなり鍛え上げられている。しかもノーコンティニューでランダム選出される8人を突破しなくてはならない。
レベル1~30トーナメント
1998年の大会ルールに基づく対戦モード。
「モンスターボールカップ」「スーパーボールカップ」「ハイパーボールカップ」「マスターボールカップ」の4つに分かれ、左から順にクリアすることになる。
なお出場可能なのは全40種類のうちレベル30以下が存在しないポケモンを除いた33種類のみ。これは同年の公式大会も同じ制限となっている。レベルも低いため、一部のポケモンは覚えられる技が減らされている。今大会では必然的に強いポケモンが絞られ、互いに顔を合わせることになる。
対戦相手はむしとりしょうねん、かじばどろぼう、とりつかい、ガールスカウト、りかけいのおとこ、たんぱんこぞう、ボーイスカウト、ミニスカートの順番。
第二回全国大会の開催に至って、コロコロコミックでは初めて「ポケモンは低いレベルからコツコツ育てた方が強くなる」という形で、育成において基礎ポイント、後に努力値と呼ばれるようになる重要なシステムに関して言及、より強くなる方法を公表した。97年大会時点では、ぼんやり把握している程度だったマスクデータを、現代とは全く異なるゲーム界隈の当時において、ゲーム専門誌や攻略本でもないのに隠れたシステムをこうした形であえて公表したのは異例とも言える。
最初の草むら等を中心に、特に低いレベルのポケモンをひたすら倒し続けて強くする育成法が広まっていった。
フリーバトル
参戦できる40匹のポケモンがエントリー可能で同じポケモンも参加可能。レベル無制限で最大100同士フルバトルの通信対戦をニンテンドウ64のTV画面で行えるモード。ポケモンがいなくてもフリーバトル用のNPCチームがセットされている。メンバーは下に行くほど強く、鳥使いが本当に伝説の鳥ポケモン使いになっていてレベルも全て100の超豪華仕様。でも電気や岩に弱いのはご愛嬌。
ちなみにポケモン発売当初1996年、元祖の通信対戦はルール無用でレベルを出来るだけ100を目指してとにかく上げて育てまくった、6VS6のフルバトルで行うというのが主流だった。さらに当時は情報伝達の手段も完全に手探りだった時代。取りあえずは御三家の最終進化形・伝説のポケモン・四天王のエースとフーディン等が強いとされていたが、第一回全国大会のルール発表を受けてからは一変。新たに大会ルール用に沿ったポケモンを育てなおすことに…。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』、『大乱闘スマッシュブラザーズX』、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』に登場するステージ名。NINTENDO64向けソフトと同じ名前だが関連性は薄い。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』の前置きからこのステージは「カントー地方」にあるらしい。
ステージは真っ平らで空中足場2つだけのシンプルなステージだが、時間経過でステージが4種類のタイプに要した形状に変化する。また、背景には掲示板が設置されており、乱闘中の映像やファイター名等の情報が映し出されている。時々1位のファイターが誰なのかが表示され、タイム制の場合だと丸わかりになる。
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