概要
2020年11月22日に配信予定の『ウルトラギャラクシーファイト』シリーズ第二弾となる作品。
ウルトラチャンネル登録者100万人突破記念作品。全10話で、全3部構成となる。
英題は『ULTRA GALAXY FIGHT THE ABUSOLUTE CONSPIRACY』。
8月19日に円谷公式Twitterアカウントにおいて謎のカウントダウンが展開され、作品の配信が公表された。
正式タイトルは「ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀」。
前作と同じく英語版と中国語版の配信も行う。
前作の主要キャラが新世代ヒーローズが中心だったのに対し、本作はウルトラ兄弟を筆頭に、パワードとグレート、リブットといった海外ウルトラマン、ネオス、セブン21、コスモス、ジャスティス、マックス、メビウス、ヒカリといった2000年代ウルトラマン、更にトライスクワッドやウルトラマンゼットといった令和ウルトラマン、極めつけにはウルトラマンジョーニアス、アンドロメロスといったアニメやスピンオフウルトラ戦士など、M78星雲のウルトラマンを中心としたオールスター要素の強い内容となっている(そのため平成ニュージェネレーション枠は現段階で明かされている情報内ではグリージョのみとなっている)。
更にウルトラマンフェスティバルの要素が組み込まれており、そちらからは宇宙恐魔人ゼットやソラが出演する。
『ウルトラマン80』は放送開始から40周年の節目であったため、坂本監督は以前から「2020年は『80』が40周年だから何かやりたい」とインタビューの中で何らかの作品展開について仄めかす発言をしていたが、本作への出演という形で実現した。また、グレートとパワードは海外作品である都合上公式での展開が難しく、長らく不遇な扱いとなっていたが、今作での出演が確定しファンの話題を攫った。パワードに至ってはタイガ劇場版に出演するという噂(デマであったが)も流れていたため、二重の意味で話題となった。
ちなみにグレートはビデオ発売から30周年、パワードは日本で放送されてから25周年、マックスは放送開始15周年の節目であり、コスモスは来年の2021年で放送開始20周年となる。
主要登場人物は前作と同じように新旧世代ウルトラマンを繋ぐゼロ、前作で登場し今作にて重要な役割を持つ海外勢枠のリブット、そしてアーリースタイルとしてのベリアルの3人が中心となる。
また、ウルトラリーグなる混成ヒーローチームの存在も明らかとなる。
物語の時系列としては大まかには『ニュージェネクライマックス』から『ウルトラマンZ』の間であり、前作に引き続き劇場版と現行TV作品の間をつなぐ物語となっているが、1章および2章は過去の時系列のストーリーとなっている。
ゼロ、ウルトラマンギンガ、ウルトラマンビクトリー以外の平成ウルトラマン及びウルトラ10勇士が『ファイトシリーズ』に出演するのは初めてとなる(ゼロのイメージ映像やウルトラフュージョンシュートのビジョン等を除く)。
主題歌は宮野真守の歌う「ZERO to INFINITY」(宮野氏単独で歌う楽曲としてはウルトラシリーズ3曲目)。
あらすじ
各章はそれぞれ独立した時間軸で進行して各章ごとに主人公が登場する。
- 第1章『動き出す陰謀』:主人公はリブット、マックス、80。時期は前作『UGF』より前。
- 第2章『交錯する物語』:ベリアル、ケン、マリーを主人公としたウルトラ大戦争当時の物語と、トレギア物語/青い影(時期はタロウが宇宙警備隊に所属した直後)の2本立て
- 第3章『明かされし野望』:主人公はゼロ、トライスクワッド、ゼット。時期はタイガ劇場版の後。
第1章『動き出す陰謀』
「ギャラクシーレスキューフォース」の精鋭・ウルトラマンリブットが文明監視員だった時代の物語。
リブットは、ウルトラマンマックスと共に、とある惑星で異様な気配を察知する……だがそれは復讐に燃える敵の罠だった。
リブットをかばい、危機に陥るマックス! 同じ時、ウルトラマン80とユリアンがルーゴサイトに襲撃される。
それらは「大いなる陰謀」の幕開けに過ぎなかった――!
暗躍する、謎の黄金の巨人(アブソリュートタルタロス)とは? 果たして、リブットたちはマックスを救い、敵の脅威を退けることができるのか?!
第2章『交錯する物語』
遥か昔、数万年前に起きたウルトラ大戦争の時代。
エンペラ星人率いる怪獣軍団と光の国が激戦を繰り広げる中、ウルトラマンケン(のちのウルトラの父)とウルトラマンベリアルは、互いに譲らぬ武功をあげ活躍していた。
ともに戦った英雄でありながら、いつしか宇宙警備隊隊長に任命され、ウルトラウーマンマリー(のちのウルトラの母)の心まで射止めたケンに対し、開いていく差を認められないベリアル。
彼はさらなる力を求め、暴走していく……その時、黄金の巨人(アブソリュートタルタロス)が現れて囁いた。
「お前の運命を変えたくはないか?」と……。
そして歳月は流れ、光の国に一人の科学者・ウルトラマントレギアがいた。彼は宇宙警備隊に入隊できなかった無念な思いや、「光の使者」として活躍する親友・ウルトラマンタロウへの複雑な感情を抱えながらも、尊敬する科学技術局長官・ウルトラマンヒカリのもとで研究に励んでいた。しかしある時、ヒカリが姿を消した事で、彼の運命が変わりはじめる……。
第3章『明かされし野望』
グリムドを撃破した後、宇宙で修行に励むタイガたちトライスクワッドの前に、”ゼットンを統べる者”宇宙恐魔人ゼットが、襲い掛かった!
あらゆるゼットンを召喚し襲い来る恐魔人ゼットの前に絶体絶命のトライスクワッド!
全ての背後で暗躍する黄金の巨人(アブソリュートタルタロス)に対抗すべく、ウルトラマンゼロたちは、新たな対抗策に打って出る。
そして宇宙警備隊員の新人・ウルトラマンゼットも、頼もしい先輩・ウルトラマンメビウスらに加わり、大いなる陰謀に立ち向かっていく……!
登場キャラクター
CVは日本語版/英語版。
ウルトラ戦士
第1章
- ウルトラマンリブット(CV:駒田航/ジョシュ・ケラー)
- ウルトラマン80(CV:長谷川初範/イアン・ギブ)
- ユリアン(CV:戸松遥/ハンナ・グレース)
- ウルトラマングレート(CV:関智一)
- ウルトラマンパワード(CV:森川智之)
- ウルトラマンネオス (CV:八塚竜也)
- ウルトラセブン21 (CV:松本健太)
- ウルトラマンコスモス(CV:杉浦太陽)
- ウルトラマンジャスティス(CV:潘めぐみ)
- ウルトラマンマックス(CV:中井和哉/マックスウェル・パワーズ)
- ソラ(CV:潘めぐみ)
第2章
- ウルトラマンベリアル・アーリースタイル(CV:小野友樹/ジャック・メルルッツィ)
- ウルトラマンケン(CV:飯島肇/アレクサンダー・ハンター)
- ウルトラウーマンマリー(CV:三森すずこ)
- ウルトラマンタロウ(CV:石丸博也・森久保祥太郎/ビル・サリバン)
- ウルトラマンヒカリ/ハンターナイトツルギ(CV:難波圭一)
- ゾフィー(CV:武内駿輔/ライアン・ドリース)
- 初代ウルトラマン
- ウルトラセブン
- ウルトラマンジャック
- ウルトラマンエース
第3章
- ウルトラマンメビウス(CV:福山潤)
- ウルトラウーマングリージョ(CV:其原有沙/ルミコ・バーンズ)
- ウルトラマンタイガ(CV:寺島拓篤/マシュー・マサル・バロン)
- ウルトラマンタイタス(CV:日野聡/ジェフ・マニング)
- ウルトラマンフーマ(CV:葉山翔太/クリス・ウェルズ)
- ウルトラマンゼット(CV:畠中祐/ピーター・ファン・ガーム)
- ウルトラマンジョーニアス(CV:金光宣明)
- アンドロメロス(CV:山口智広)
怪獣・宇宙人
全章
- アブソリュートタルタロス(CV:諏訪部順一/ウォルター・ロバーツ)
第1章
第2章
第3章
不明
余談
平成初期ウルトラ勢(グレート、パワード、ネオス、セブン21、マックス)は同じく坂本浩一氏が監督を務めた『ウルトラ銀河伝説』以来の出演となる。なお、現時点ではレオ兄弟やウルトラマンゼノンや(登場が示唆されているものの)ウルトラマンレジェンド、そして『ウルトラマンUSA』に登場したウルトラチームが登場するかは不明。
また現段階では公式サイトのキャラクター紹介にタロウ以外のウルトラ兄弟が記載されていない。
ただし坂本浩一は「PVに出てこないキャラクターもいる」とツブラヤギャラクシー8月号のインタビューで語っている。
本作にウルトラマンオーブは登場しないと思われるが、PVを見る限りでは所々に『THE_ORIGIN_SAGA』を思わせる要素が出ており、惑星カノンの登場は確定している。
第2章のストーリーが大昔(ウルトラ大戦争の時期)と言う設定であるため、若い頃という体で一部キャストが変更され(ウルトラの父、ウルトラの母、ゾフィーなど)、タロウも現在と若い頃でキャストが分けられ史上初となるダブルキャストで演じられる事となった。ちなみに『ウルトラゼロファイト』以降は小野友樹氏がベリアルを演じているが、『ゼロファイト』以前は声質が違っていたため当初は復活して声が若返ったとネタにされていたが、今作では本当の意味で若い頃のベリアルを演じる事になった。
海外ウルトラマンの出演が実現した背景には、円谷プロが海外での版権を巡る裁判に勝訴したことも関係していると思われる。
濱田龍臣氏(通称龍臣プロ)はかつてウルフェスでセブンとジャスティス、坂本監督との対談でメビウスとジャスティスのフュージョンライズを考案しているが、奇しくもこの作品でセブン、メビウスとジャスティスが共演が実現した。
また、ジャスティスの出演が発表された際、まさかの出演に加えCVを担当するのがペガ役の潘めぐみ氏であったことから、Twitterでオタクモード全開で悶えていた(しかも「心拍数かが上がってます」「赤飯を炊かねば…」とまで言い出す始末)。
ジードが登場しない事について今回もあくまで観客でいたいとの事。