概要
破面(アランカル)の斬魄刀は、「虚としての本来の力を刀の形に封じたもの」であり、死神の斬魄刀とは根本的に異なる。
形状についても個体によって変わり、死神の浅打と同じ日本刀型の者もいるが、死神の始解を連想させる者、どれにも当てはまらない者もおり、本当に様々である。
ダガー、クレイモアなど剣の種類が異なるもの、光で出来た剣など現実に存在しないもの、両刃の斧や先端に円盤状の刃が付いたムチ、トゲのついた棍棒など刀剣ですらないものもある。
そして、封じた本来の力を解放することを"帰刃(レスレクシオン)"、もしくは"刀剣解放"という。
武器の形にだけ変化がみられる死神の始解や卍解とは違い、こちらは主に身体そのものに変化が起き、霊圧も破面から虚に変質する。
解号があることから、破面篇の連載当時は死神における始解にあたると考えられていたが、最終章・千年血戦篇にて、「刀剣解放自体が破面における卍解と同じもの」と説明された。そのため、滅却師でいうところの滅却師完聖体にもあたることになる。
※これを受けて、帰刃する前の固有能力が始解や滅却師でいうところの聖文字にあたるという説が出てきた。まあそもそも虚が固有能力を持っているため、破面の固有能力は、それの延長線上なのかもしれない。
会得条件は不明だが、無月が帰刃と酷似している(変身時に自動回復)こと、それ以降、完現術最終形態(変身時に自動回復)や完全虚化一護(変身時に自動回復、ホワイトに近い容姿になる)など帰刃を自分の意思で出来るようになったととれる描写があるため、最後の月牙天衝を会得するために行った修行こそが帰刃の修行という説がある(最後の月牙天衝を会得した時期が破面篇終盤であり、時期的に虚関係の修行をしていたともとれる)。
帰刃は卍解にあたる形態ではあるが、維持するのに膨大な霊力が必要なのかは不明。生命力が低下した場合、帰刃は強制解除されることが多いが、例外はある(帰刃形態のまま死亡もしくは、帰刃形態のまま虚のように消滅するケースもあった)。
この例外のケースは傾向としては、最上級大虚が最も起こりにくく、階級が下がれば下がるほど起こりやすいと一部のファンの間で言われているが、公式からの明言がない、ただのファンの考察による説に過ぎないため過信は禁物。
刀剣解放第二階層
読みは「レスレクシオン・セグンダエターパ」。言うなれば、もう一段階上の解放。
少なくとも帰刃は、通常の死神が扱える解放(始解・卍解)よりも一段階上の領域がある事になるのだが、作中で使用したのがウルキオラだけということもあり、公式からの説明も無いため、詳細は不明。
一覧
使用者 | 解号 | 名称 | 意味 |
---|---|---|---|
十刃 | |||
コヨーテ・スターク、??? | 蹴散らせ | 群狼(ロス・ロボス) | 狼たち |
バラガン・ルイゼンバーン | 朽ちろ | 髑髏大帝(アロガンテ) | 傲慢 |
ティア・ハリベル | 討て | 皇鮫后(ティブロン) | サメ |
ウルキオラ・シファー | 鎖せ | 黒翼大魔(ムルシエラゴ) | コウモリ |
ノイトラ・ジルガ | 祈れ | 聖哭螳蜋(サンタテレサ) | カマキリ |
グリムジョー・ジャガージャック | 軋れ | 豹王(パンテラ) | ヒョウ |
ルピ・アンテノール | 縊れ | 蔦嬢(トレパドーラ) | 蔦 |
ゾマリ・ルルー | 鎮まれ | 呪眼僧伽(ブルヘリア) | 黒魔術 |
ザエルアポロ・グランツ | 啜れ | 邪淫妃(フォルニカラス) | 姦淫 |
アーロニーロ・アルルエリ | 喰い尽くせ | 喰虚(グロトネリア) | 暴食 |
ヤミー・リヤルゴ | ブチ切れろ | 憤獣(イーラ) | 怒り |
従属官(破面No.順) | |||
シャウロン・クーファン | 截て | 五鋏蟲(ティヘレタ) | ハサミムシ |
エドラド・リオネス | 熾きろ | 火山獣(ボルカニカ) | 火山 |
イールフォルト・グランツ | 突き砕け | 蒼角王子(デルトロ) | 雄牛 |
シャルロッテ・クールホーン | 煌めけ | 宮廷薔薇園ノ美女王(レイナ・デ・ロサス) | 薔薇の女王 |
アビラマ・レッダー | 頂を削れ | 空戦鷲(アギラ) | ワシ |
フィンドール・キャリアス | 水面に刻め | 蟄刀流断(ピンサグーダ) | 鋭いハサミ |
チーノン・ポウ | 気吹け | 巨腕鯨(カルデロン) | ゴンドウクジラ |
ジオ=ヴェガ | 喰い千切れ | 虎牙迅風(ティグレストーク) | 虎+突剣 |
ニルゲ・パルドゥック | 踏み潰せ | 巨象兵(マムート) | マンモス |
テスラ・リンドクルツ | 打ち伏せろ | 牙鎧士(ベルーガ) | イボイノシシ |
エミルー・アパッチ | 突き上げろ | 碧鹿闘女(シエルバ) | 雌のシカ |
フランチェスカ・ミラ・ローズ | 喰い散らせ | 金獅子将(レオーナ) | 雌ライオン |
シィアン・スンスン | 絞め殺せ | 白蛇姫(アナコンダ) | アナコンダ |
十刃落ち | |||
ネリエル・トゥ・オーデルシュヴァンク | 謳え | 羚騎士(ガミューサ) | シャモア |
ピカロ | 遊べ | 戯擬軍翅(ランゴスタ・ミグラトリア) | トノサマバッタ |
ドルドーニ・アレッサンドロ・デル・ソカッチオ | 旋れ | 暴風男爵(ヒラルダ) | 風見鶏 |
チルッチ・サンダーウィッチ | 掻っ斬れ | 車輪鉄燕(ゴロンドリーナ) | ツバメ |
ガンテンバイン・モスケーダ | (不明) | 龍拳(ドラグラ) | (不明) |
その他 | |||
ロリ・アイヴァーン | 毒せ | 百刺毒娼(エスコロペンドラ) | ムカデ |
ルドボーン・チェルート | 生い上れ | 髑髏樹(アルボラ) | 木 |
ワンダーワイス・マルジェラ | (不明) | 滅火皇子(エスティンギル) | 火を消す |
ロカ・パラミア | 踊り狂え | 絡新妖婦(テイルレニア) | 蜘蛛の巣 |
アニメ・ゲームオリジナル | |||
破面もどき | 噛み砕け | ディエンテス(漢字不明) | 歯 |
パトラス | 汚れよ | ヘリファルテ(漢字不明) | ハヤブサ |
アルデゴル | 固まれ | ハバリー(漢字不明) | イノシシ |
メニス | 刺せ | エリッソ(漢字不明) | ハリネズミ |
アルトゥロ・プラテアド | (不明) | 不滅王(フェニーチェ) | 不死鳥 |
破面以外の帰刃・その疑い
公式Q&Aにて、一護や仮面の軍勢は虚化中ならば、卍解も帰刃も可能である事が明かされている。
- 六車拳西/???
仮面があり、背中や肩から突起が生え、腕にガントレットを装着したような姿に変貌する。
孔が無いため帰刃の途中、もしくは暴走した虚化であった可能性がある。
仮面と孔があり、一護の中に宿る最上級大虚のような姿へと変貌する。
一護の命の危機に瀕した際に顕現したのもあり、常に暴走状態で理性はほぼ無いも同然だった。
- 東仙要/狂枷蟋蟀(グリジャル・グリージョ)
虚化を会得した東仙が使用。仮面と孔があり、ハエの化物のような姿へと変貌する。
解号は「清虫百式~」。超速再生も可能な他、明確に帰刃と明言されている。
胴体に3つの孔があり、虚とも死神ともかけ離れた異形の姿に変貌する。
虚化などしないと言っているが、崩玉によって死神と虚の壁が崩れていたり、本人も崩玉の意思を測りかねているので、詳細は不明。
- 銀城空吾/卍解『???』
一護から完現術を奪ったことで発現した、銀城の完現術『クロス・オブ・スキャッフォルド』の強化形態。
当人は「卍解」と銘打っているが、顔に仮面紋のようなものが浮かび上がっていたり、剣先からは虚閃を放ったりとむしろ帰刃に近い。
余談
漢字の読みに使われている「レスレクシオン」(Resurrección)とは、スペイン語で「再生・復活」の意。英語で言うリザレクションと同義である。
帰刃のその先へ
ゲーム「Brave Souls」に登場する、作者監修のオリジナル形態。帰刃とは異なる力の解放。
スターク、バラガン、ハリベル、ウルキオラ、ノイトラ、グリムジョー、ゾマリ、ザエルアポロ、アーロニーロ、ヤミー、ネリエルが確認できる。
関連イラスト
関連タグ
※ この先、TVアニメ『BLEACH千年血戦篇』の未放映分の重大なネタバレが含まれる為、閲覧には注意されたし
千年血戦篇にて、虚の力を制御し克服した後は仮面は無く、代わりに顔に仮面紋のようなものが浮き出る他、「王虚の閃光」を使えるようになる等、より帰刃に近い性質となった。