概要
フィクション作品における「特攻」とは、旧日本軍が行った体当たり攻撃と同様の行動、あるいは相応の危険を伴う行為を指す。
「特攻野郎Aチーム」や「特攻の拓」などタイトルに用いられている場合もある。
体当たり攻撃以外にも「そもそも帰還を想定せず敵もろとも道連れにする」内容の作戦行動をひっくるめて「特攻」と呼ぶ傾向があるようで、媒体によっても解釈や呼称が分かれている部分が多い。
当然と言うべきか、使われる例は暴走族を題材とした作品を除けば、戦争を扱った作品での描写が多い。
第二次大戦ものを除くフィクション作品内で明確に「特攻」を実行した人物としては『機動戦士ガンダム』でのリュウ・ホセイ(メイン画像)やドズル・ザビにスレッガー・ロウ、『機動戦士Zガンダム』のベン・ウッダー、『機動戦士Vガンダム』のリーンホースJrの老人達が挙げられる。
また、成功こそしなかったがガルマ・ザビの決死の体当たり攻撃を目の当たりにしたブライト・ノアが「特攻か」という表現を口に出して状況に答えている。
ブラウザゲーム『艦隊これくしょん』では、史実で特攻兵器を載せていた艦娘(北上、伊58)は「アレは積みたくない」と吐露しており、運営鎮守府も同様の兵器の実装を否定している。⇒玉砕これくしょん
だが、ブラック鎮守府の生み出した「捨て艦戦法」は、まさに特攻に他ならない。
合理性に欠けた戦法であり運営側からも「悲しく沈んでいった艦艇を紹介したくてゲームを作った」「プレイヤーに喪失感、痛みを感じさせるため、轟沈した艦娘は永久に復活しない仕様にした」「特攻兵器は絶対に実装しない」という作り手の田中プロデューサーの発言しており、運営からは一切推奨されていない。(イベント海域でこの戦法を前提としたMAP・難易度等一切存在しない)
完全に忌避された戦法であり話題出すのは場を荒らす事を前提としたアンチ愉快犯であり、不特定多数のプレイヤーが集まるような場所で捨て艦の話題を出す事は自体単なる荒らし行為でしかない。
シューティングゲームやアクションゲームなどでは、体当たり攻撃してくる敵を『特攻してくる』と言う事もある。
また、プレイヤー側がわざと敵に当たって(その後の無敵時間を利用して)強行突破する場合も『特攻』ということもある。
フィクション作品において特攻したキャラクター
漫画
- 原作の黄金聖闘士全員(聖闘士星矢)
ハーデス編にて「嘆きの壁」に全員で攻撃を加え消滅。
対空砲に特攻。
女性主人公・出雲風子の能力で〝必死〟の不運を充填(チャージ)した状態で、敵対する相手に不運の道連れ特攻をする。だがアンディは不死者のため、彼だけは不死の再生により生還する。物語序盤では、この連携が必殺技であり、後にこれを発展させた合体技を編み出した。
上記と同じ能力者の少女から不運を付与(チャージ)された状態で、怨敵の怪物へ特攻をした女ゾンビの花ヨメ。彼女の遺志は、残された者たちに受け継がれる希望の花火(ブーケトス)となった。
アニメ
乗機が大破したため2人でバンドックに特攻。
- 秋津マサト/氷室美久( OVA版冥王計画ゼオライマー)
敵の要塞に乗り込み乗機ごと自爆。ただし、実質は敵が自分達とともに滅びることを望んでいたことを察した上で無言の合意に基づいた心中と言える。
ゴーストX-9に特攻。
ホワイトホールより出現した謎の巨大戦艦にビッグワン諸共特攻。
「デススパイラルマシーン」に特攻し仲間を守る。
- ゼロツー・ヒロ
VIRMの母星に爆弾を仕掛け特攻。
ひびき洸のピンチを救う為に合体巨烈獣バラゴーンに特攻。
しずかを虐げた海底鬼岩城の主ポセイドンに特攻し、(結果として)ポセイドンによる核攻撃から世界を救う。
攻撃手段が巨体の質量を活かし地球に落下する事実上の特攻。
TV・漫画版では第16使徒アルミサエルに侵食され、道連れに自爆。新劇場版では第10の使徒にN2弾道ミサイルを抱えて特攻するも逆に取り込まれる。
特撮
最終回でブレイン党の首領ブレインを道連れに自爆。
最終回で銀河超獣バルガイヤーに止めを刺すために特攻。
映画
宇宙人との戦いにおいて、乗機のミサイル発射装置が故障したため敵機に特攻し自爆。
💥よう タコ野郎 帰ってきたぜー!💥
反乱同盟軍のパイロット、エンドアの戦いにおいて被弾したAウィングで帝国軍艦隊の旗艦スーパー・スター・デストロイヤー「エグゼキューター」の艦橋に特攻、操縦不能となった同艦は「デス・スター」に落下して轟沈した。
ゲーム
ダメージを受けても死なない状態で体当たりして強行突破する。NEWスーパーマリオブラザーズのクッパには通用しない。
作中に登場するアサルトにてアパロイドに侵食されたグレートフォックスで特攻し、敵拠点の内部につながるゲートをこじ開けた(ただしサポートメカのナウス共々シャトルで脱出し、生還している)。ちなみにアパロイドの方にもミサイル型の特攻仕様機が存在する。
前者では『UNKNOWN』名義。名前通り体当たりで特攻してくる。
突撃型と射撃型(+双方の大型版)があり、該当するのは前者のAMMON Aと大型版のAMMON A'。
作中では機械の体という事で、ぞんざいな扱いで特攻まがいの役(緊急事態のため物を壊す道具役)をさせられた。そして物語終盤では…。
葵叉丹の切り札である霊子砲の発射を食い止める為、乗艦で特攻(ただし、乗艦は大破したが本人は生還)。
他
第二次世界大戦の史実を基に描いたオムニバス漫画。アニメ化もされ、地上や空中の激戦区で「なぜ特攻は行われたのか…」といった壮絶な戦争模様(ヒューマンドラマ)も描写される。〝私は 忘れない〟
史実を基に描いたフィクション小説。テレビドラマ・映画・漫画といった複数のメディア製作がなされた。