概要
小倉駅(福岡県北九州市小倉北区)から鹿児島駅(鹿児島県鹿児島市)までを九州の東側(大分県・宮崎県)を通って結ぶJR九州の鉄道路線。
延長462.6km(営業キロ。貨物支線を含めると467.2km)で、JR九州の管轄路線では最長である。
北九州市・別府市・大分市・延岡市・宮崎市・都城市・鹿児島市…と、東九州エリアの重要な都市をつなぐ重要路線。
現在は小倉駅~佐伯駅間(博多駅からの特急「ソニック」が走行、都市間輸送及び北九州市と大分市の都市圏輸送主体)、佐伯駅~延岡駅(県境区間、後述)、延岡駅~宮崎駅・南宮崎駅(宮崎県内の都市間輸送と宮崎空港線乗り入れの空港アクセス主体)、宮崎駅~鹿児島駅(両県を結ぶ都市間輸送と鹿児島市近郊の都市圏輸送主体)に運転系統がほぼ分かれており、全線を直通する列車は客貨とも存在しない。
西小倉〜大分間は大部分が複線となっており、大分〜鹿児島間は単線。
ただし新設駅等除きほとんどの駅で行き違いが出来る。
普通列車の宇佐から佐伯間は815系の運用が多く、トイレがあるのを除けば普通列車のほとんどがロングシートでまさにロングシート王国のあちらの地区と似ている。
なお佐伯〜延岡間(通称「宗太郎越え」)については通過する特急は多いものの普通列車の運行本数が全国でも指折りに少なく、「青春18きっぷの難所」ともいわれる魔のエリアとなっている。そして2018年春のダイヤ改正では、佐伯〜重岡間1日3往復、重岡〜延岡間1日1.5往復にまで普通列車の数が削減されることになってしまった。
2021年3月改正で783系が撤退し特急にちりんは787系のみになる。
ワンマン運転
普通列車と特急列車の一部においてはワンマン運転を行っている。
普通列車のワンマン運転区間は重岡~延岡間を除いた区間で小倉から佐伯間は都市型ワンマン運転。佐伯~重岡間と延岡~国分間は料金車内徴収式ワンマン運転,国分から鹿児島中央駅間は都市型ワンマン運転となる。
かつては重岡~延岡間もワンマン運転を行っていたが、前途する2018年ダイヤ改正の際、車両もキハ220形1両から787系4両編成に変更された。ただし乗車出来るのは前1両だけで その関係で佐伯から延岡に向かう唯一の普通列車にはグリーン席が存在する。
特急列車においても、にちりん・ひゅうが・きりしまの787系4両編成の列車においてはワンマン運転を行っている。
海が見える区間
日豊本線は東九州の海岸線を沿うように走っているため 海が見える区間か何ヵ所かある。
豊前松江付近
豊後豊岡付近
東別府~西大分間
臼杵~海崎間
南延岡~佐土原間
重富から鹿児島間
主な駅
小倉駅 行橋駅 中津駅 宇佐駅 別府駅 大分駅 臼杵駅 佐伯駅 延岡駅 日向市駅 宮崎駅 南宮崎駅 都城駅 隼人駅 鹿児島駅 鹿児島中央駅
駅一覧
小倉駅~行橋駅
駅番号 | 駅名 | 特急 | 快速 | 乗り換え路線 | IC | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
JF01 | 小倉 | ● | ● | ○ | ||
JF02 | 西小倉 | | | ● | 鹿児島本線(折尾方面) | ○ | |
JF03 | 南小倉 | | | ● | ○ | かつては旧陸軍山田弾薬庫への専用線が伸びていて、同弾薬庫が米軍に接収された後ベトナム戦争時まで使用されていた | |
JF04 | 城野 | | | ● | 日田彦山線 | ○ | |
JF05 | 安部山公園 | | | ↑ | ○ | ||
JF06 | 下曽根 | ▲ | ● | ○ | 2023年7月1日より上り快速列車が停車するようになった。 | |
JF07 | 朽網 | | | ↑ | ○ | 北九州空港最寄り駅 | |
JF08 | 苅田 | | | ↑ | ○ | ||
JF09 | 小波瀬西工大前 | | | ↑ | ○ | かつては苅田港線(のち日豊本線貨物支線)が分岐していた | |
JF10 | 行橋 | ● | ● | 平成筑豊鉄道田川線 | ○ |
行橋駅~柳ヶ浦駅
駅名 | 特急 | 快速 | 乗り換え路線 | IC | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
行橋 | ● | ● | 上図参照 | ○ | |
南行橋 | | | ↑ | ○ | ||
新田原 | | | ↑ | ○ | 航空自衛隊の基地(宮崎県)に同じ名前があるが、読みが違う。当駅は「しんでんばる」と読む。 | |
築城 | ※ | ● | ○ | ※航空自衛隊築城基地航空祭開催時は特急が臨時停車。かつては築城基地まで専用線が延びていた。 | |
椎田 | | | ● | ○ | ||
豊前松江 | | | ↑ | ○ | ||
宇島 | ▲ | ● | ○ | ||
三毛門 | | | ↑ | ○ | ||
吉富 | | | ↑ | ○ | ここまで福岡県 | |
中津 | ● | ● | ○ | ここから大分県 | |
東中津 | | | ● | ○ | ||
今津 | | | ● | ○ | ||
天津 | | | ● | ○ | ||
豊前善光寺 | | | ● | ○ | ||
柳ケ浦 | ▲ | ● | ○ |
柳ヶ浦駅~佐伯駅
駅名 | 特急 | 乗り換え路線 | 単/複 | IC | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
柳ヶ浦 | ▲ | 上図参照 | ‖ | ○ | |
豊前長洲 | | | ‖ | ○ | ||
宇佐 | ▲ | ‖ | ○ | ||
西屋敷 | | | ‖ | ○ | 立石駅との間の下り線に新立石トンネル延長3,640mがあり 日豊本線最長トンネルである | |
立石 | | | ∨ | ○ | この駅から単線 | |
中山香 | | | ∧ | ○ | この駅から複線 かつては杵築駅の間に大川司信号場があった | |
杵築 | ▲ | ∨ | ○ | この駅から単線 | |
大神 | | | | | ○ | ||
日出 | | | ∧ | ○ | この駅から大分まで複線 | |
暘谷 | | | ‖ | ○ | ||
豊後豊岡 | | | ‖ | ○ | ||
亀川 | ▲ | ‖ | ○ | ||
別府大学 | | | ‖ | ○ | ||
別府 | ● | ‖ | ○ | ||
東別府 | | | ‖ | ○ | かつては西大分との間に仏崎信号場があった | |
西大分 | | | ‖ | ○ | ||
大分 | ● | 久大本線/豊肥本線 | ∨ | ○ | この駅から単線 |
牧 | | | | | ○ | ||
高城 | | | ◇ | ○ | 北陸本線から転属後、用途を失ったED74が全車長期間留置された事があった。 | |
鶴崎 | ● | ◇ | ○ | ||
大在 | ▲ | ◇ | ○ | ||
坂ノ市 | | | ◇ | ○ | ||
幸崎 | ▲ | ◇ | ○ | SUGOCA北九州エリアはこの駅まで | |
佐志生 | | | ◇ | × | ||
下ノ江 | | | ◇ | × | ||
熊崎 | | | ◇ | × | ||
上臼杵 | | | | | × | 別名「かみう♥(すき)」駅 | |
臼杵 | ● | ◇ | × | 別名「う♥(すき)」駅。津久見駅との間に徳浦信号場があったが2017年の台風18号で被災し2018年3月廃止された | |
津久見 | ● | ◇ | × | 列車発着時に「なごり雪」が流れている | |
日代 | | | ◇ | × | ||
浅海井 | ※ | ◇ | × | ウォーキングなどイベントがある日ににちりんが停車 | |
狩生 | | | ◇ | × | ||
海崎 | | | ◇ | × | ||
佐伯 | ● | 日豊本線(宮崎方面) | ◇ | × |
佐伯駅~宮崎駅
駅名 | 特急 | 乗り換え路線 | IC | 備考 |
---|---|---|---|---|
佐伯 | ● | 上図参照 | × | |
上岡 | | | × | 上岡~北延岡間で唯一木造駅舎が残る | |
直見 | | | × | ||
直川 | | | × | ||
川原木信号場 | | | |||
重岡 | | | × | 日本一早い終電(延岡行きAM6時47分発)が出る駅 | |
宗太郎 | | | × | ここまで大分県。九州トップレベルの秘境駅として有名 | |
市棚 | | | × | ここから宮崎県 | |
北川 | | | × | ||
日向長井 | | | × | ||
北延岡 | | | × | ||
延岡 | ● | × | かつては高千穂鉄道が分岐していた。南延岡駅の貨物取扱廃止により、当駅が日豊本線での貨物列車運行最南端駅となった。 | |
南延岡 | ● | × | 貨物列車は当駅まで入線したが、構内にあった旭化成の専用線廃止に伴い2023年8月に貨物列車は運行終了 | |
旭ケ丘 | | | × | ||
土々呂 | | | × | ||
門川 | ▲ | × | ||
日向市 | ● | × | かつて細島線(のち日豊本線貨物支線)が分岐していた | |
財光寺 | | | × | ||
南日向 | | | × | ||
美々津 | | | × | ||
東都農 | | | × | かつては鹿児島中央から東都農行きがあった | |
都農 | ▲ | × | ||
川南 | | | × | ||
高鍋 | ● | × | ||
日向新富 | | | × | J3テゲバジャーロ宮崎のホームスタジアム ユニリ-スタジアム宮崎最寄り駅 | |
佐土原 | ● | ○ | かつて妻線が分岐していた・SUGOCA宮崎エリアはここから。構内にJR貨物のオフレールステーションがある(コンテナは取扱うが、延岡駅までトラック輸送) | |
日向住吉 | | | ○ | ||
蓮ケ池 | | | ○ | ||
宮崎神宮 | ▲ | ○ | 鹿児島方面から終着の列車あり | |
宮崎 | ● | 日豊本線(鹿児島方面) | ○ |
宮崎駅~鹿児島中央駅
駅名 | 特急 | 乗り換え路線 | IC | 備考 |
---|---|---|---|---|
宮崎 | ● | 上図参照 | ○ | |
南宮崎 | ● | 日南線/宮崎空港線 | ○ | |
加納 | | | ○ | ||
清武 | ▲ | ○ | ||
日向沓掛 | | | ○ | ||
田野 | ▲ | ○ | SUGOCA宮崎エリアはここまで | |
門石信号場 | | | |||
青井岳 | | | × | ||
楠ヶ丘信号場 | | | |||
山之口 | ▲ | × | ||
餅原 | | | × | ||
三股 | ▲ | × | かつては東都城駅だった | |
都城 | ● | 吉都線 | × | かつては寝台特急彗星が当駅まで来ていた |
西都城 | ● | × | かつて志布志線が分岐していた 宮崎県で初の高架駅(しかしバリアフリー化はされていない) | |
五十市 | | | × | ||
財部 | | | × | かつては都城方面から終着列車があった。ここから鹿児島県 | |
北俣 | | | × | ||
大隅大川原 | | | × | ||
北永野田 | | | × | ||
霧島神宮 | ● | × | ||
南霧島信号場 | | | 霧島神宮〜国分の駅間距離が12.7km。2020年現在、JR九州管内の在来線で最長区間となっている。 | ||
国分 | ● | ○ | かつて大隅線が分岐していた。SUGOCA鹿児島エリアはここから | |
隼人 | ● | 肥薩線 | ○ | |
加治木 | ▲ | ○ | ||
錦江 | | | ○ | ||
帖佐 | ▲ | ○ | ||
姶良 | ▲ | ○ | ||
重富 | ▲ | ○ | ||
竜ケ水 | | | × | 一部普通列車は通過。1993年8月6日水害でキハ200系の片割れとキハ40系の2両(計3両)が土石流に飲まれ廃車。交通ICカード利用不可 | |
仙巌園 | 2025年3月開業予定 | |||
鹿児島 | ● | 鹿児島市電 | ○ | 日豊本線はここまで。当駅より鹿児島本線で東市来駅まで複線。鹿児島貨物ターミナル駅が隣接している |
鹿児島中央 | ● | ○ |
資料動画
紹介映像(昭和53年当時)
関連タグ
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