概要
画面から次々に出てくる敵をプレイヤーキャラ(自機)のショットで破壊していく。
無論、敵も同様にショットを放ってくる為(まれに敵自身の体当たり攻撃もある)
これを回避しつつクリアを目指さなければならない。
敵の攻撃に当たるとミスとなり(複数回被弾してもミスとならないHP制の作品もあるが)
自機のストックが1つ失われ、全てなくなるとゲームオーバーとなるのが基本的なルール。
攻撃と回避の戦略性と状況判断、一撃死の緊張感と大量破壊のカタルシスを楽しむジャンルである。
また、作品によって画面のスクロール方式が様々であり、プレイ感覚も異なる。
真上から見下ろしたような視点の縦スクロール形式と
水平方向視点の横スクロール形式が最もポピュラーなものと言える。
この他にも後方視点で画面奥から迫ってくる敵に対処する形式(例:スターフォックスシリーズ)や、
3Dで描写されたマップを自由に飛び回り、敵機とのドッグファイトを行う形式
(エースコンバットシリーズやプロジェクトシルフィード)などもある。
稀な例ではツインビーや沙羅曼蛇、フィロソマのようにゲーム中に視点が切り替わるものもある。
STGの歴史
その(ゲーム性としての)起源はタイトーが1978年に業務用作品として世に送り出した
スペースインベーダーにまでさかのぼり、
1983年にはナムコ(現:バンダイナムコゲームス)よりリリースされたゼビウスによって
縦スクロール形式のSTGが確立され、
1985年にはコナミから発売されたグラディウスによって横スクロール形式のSTGが派生。
90年代に入ると弾幕系シューティングというサブジャンルが1996年にライジングから発売された
バトルガレッガによって開拓され、CAVEの怒首領蜂シリーズなどで広く知られるようになった。
また、明後日の方向で突き抜けた世界観を生み出した伝説のバカゲー
超兄貴も、このジャンルである事を忘れては成らない。
格闘ゲームの台頭や高難度化によって今や商業作品におけるSTGは斜陽の時期に来ているが、
東方projectを始めとした同人界では今なお活発な制作活動が行われている。
主な作品タグ
東方Project作品は確かにSTGではあるが、他STGに比べて絶対数があまりにも多いため、
作品内容が東方関連のみである場合、タグ『STG』は付与しないのが慣例になっている。
(但し、他STGと東方のネタを混ぜた場合はタグに『STG』が付与される)
CAVE
弾幕STGメーカーの大御所であり、アーケードにおける現代のSTGの第一人者。
殺意のこもった弾幕に定評がある。
常軌を逸した設定やネーミング、そして独特の台詞回し(CAVE語)と
イベントや公式PVでの斜め上っぷりに定評がある事でも知られる。
「死ぬがよい」は怒首領蜂シリーズを象徴する代名詞となっている。
- 代表作:
怒首領蜂シリーズ(怒首領蜂大往生、怒首領蜂大復活)、エスプレイド、
ぐわんげ、プロギアの嵐、ケツイ~絆地獄たち~、エスプガルーダ、
タイトー作品
STGの始祖である『スペースインベーダー』や、3画面を連結した専用筐体と魚介類を模した
捕捉した敵を追尾するロックオンレーザーによる得点システムが印象的な
『レイフォース』シリーズも名作として名高い。
また、同社サウンド開発チーム『ZUNTATA』もゲームミュージックを語る上では欠かせない。
どういうわけかエンディングで自機の母星を壊す事に定評があり、
悲劇的で報われない結末を迎える場合が多い。
- 代表作:
スペースインベーダーシリーズ、ダライアスシリーズ、
レイシリーズ(レイフォース、レイストーム、レイクライシス)、
ガンフロンティア、メタルブラック、ナイトストライカー、奇々怪界他
発売元がタイトーの他社作品
ナムコ作品
STG黎明期からゼビウスやギャラガなどの名作を輩出し、後のSTGの基礎となる部分を作った。
アーケードでは『スターブレード』や『ギャラクシアン3』などの特殊筐体も積極的にリリースしており、
特に『ギャラクシアン3』は28人用の大型施設が存在していた。
- 代表作:
ゼビウス、ドラゴンスピリット、F/A、ギャラクシアンシリーズ、
コナミ作品
横スクロールシューティングと言えば『グラディウス』を思い浮かべる者も多いだろう。
タイトーと同じく、かつてはサウンド開発チーム『コナミ矩形波倶楽部』を擁していた時期もあり、
人気も高かった。
また、同社音ゲーのBEMANIシリーズには『グラディウス』の楽曲をモチーフとした
曲が多数存在する。
- 代表作:
グラディウスシリーズ(グラディウス2、沙羅曼蛇、パロディウス、
オトメディウス等)、ツインビー、スペースマンボウ、XEXEX、
アイレム作品
ボタンを押したままにして離す事で強力な攻撃を繰り出せるチャージショット”波動砲”、
攻防一体のオプション”フォース”が特徴のR-TYPEシリーズが代表作。
グロテスクな敵キャラクターや濃密な設定と世界観が好評を博し、
国内外を問わず現在も多くのファンが存在する。
また、STGに限らずアイレムの作品は重厚で硬派なドット絵のグラフィックにも定評がある。
- 代表作:
R-TYPEシリーズ、イメージファイト、GALLOP、Xマルチプライ、
ドラゴンブリード、海底大戦争、エアデュエル、サンダーブラスター、魔法警備隊ガンホーキ他
トレジャー作品
ゲームのあり方そのもの、『攻略する楽しさ』に最重要ウェイトが置かれている。
それ故にプレイする人を選び、難易度も総じて高めだが中毒性はかなり高い。
演出や世界観においても評価されている。
代表作レイディアントシルバーガン、斑鳩の最終ステージで一切攻撃できない
『60秒避け』が印象的。
- 代表作:
レイディアントシルバーガン、斑鳩、罪と罰~地球の継承者~、~宇宙の後継者~
彩京作品
短いプレイ時間と序盤ステージの難易度が比較的低めに設定されている事もあり
様々なプレイヤー層から好評を博した。
「ガンバード」シリーズや「戦国エース」シリーズでは個性的なキャラクターによる
ステージクリア後の会話シーンが展開される。
また、高速で放たれる「彩京弾」と呼ばれる敵の攻撃パターンが特徴的で、
どちらかと言えばアドリブで避けるよりも攻撃パターンを把握して回避するといったスタイルとなる。
高速弾による攻撃の他にも予兆なしに直線状に放たれるレーザー攻撃なども凶悪。
独立元であるビデオシステムの「ソニックウイングス」をベースとしたゲームシステムが
長らく主流であった為、それを揶揄されるような事も少なくないが、「ソルディバイド」や
「ゼロガンナー」などの一風変わったスタイルのSTGもリリースしていた。
しかし晩期の作品は弾幕STGの影響を受けたのか急激な高難度化が進み、
結果的にファンの離反を招いてしまった。
- 代表作:
戦国エースシリーズ、ガンバードシリーズ、ストライカーズ1945シリーズ、
ゼロガンナーシリーズ、ソルディバイド、スペースボンバー、ドラゴンブレイズ、パイロットキッズ
コンパイル作品
今でこそ「魔導物語」や「ぷよぷよ」のイメージが強いが、かつては「ザナック」や「アレスタ」などの
硬派なSTGをパソコンや家庭用ゲーム機上で積極的にリリースしていた。
プレイ時間は総じて長めで、オールクリアまでに根気と集中力を要するのが難点。
- 代表作:
ザナックシリーズ、アレスタシリーズ、ガーディックシリーズ、ガンナック、
テクノソフト作品
「サンダーフォース」シリーズで有名なメーカー。
主にパソコンや家庭用ゲーム機で作品をリリースしていたが、「サンダーフォースAC」や「ハイパーデュエル」などの業務用作品もある。
- 代表作:
サンダーフォースシリーズ、エレメンタルマスター、ハイパーデュエル、ブラストウインド
マイルストーン作品
中二病に毒されたような世界観とトゥーンシェーディング・グラフィックが特徴。
ゲーム内の会話が大抵メールだったり(戦闘中でもメールをやり取りし、SPAMメールも届く)、
ストーリーに必ずと言っていいほどインターネットが絡む。
まれに2ch用語も飛び出る。
- 代表作:
グレフ作品
代表作は『弾幕』で『対戦』するSTG、旋光の輪舞。
透明感のある爆発グラフィックや演出に定評があるが、元タイトーのスタッフが多いせいか
同社譲りの厭世的な世界観が題材となる場合が多い。
- 代表作:
ボーダーダウン、旋光の輪舞(センコロ)、、旋光の輪舞DUO、
アンダーディフィート、まもるクンは呪われてしまった!、星霜鋼機ストラニア
同人作品
ターゲット層ゆえに可愛らしいビジュアルを用いたいわゆる「萌え系」が多いが、
硬派なビジュアルの作品も無いわけではない。採算度外視で開発を行える強みもあり、
実験的なシステムを含む意欲作も間々存在するほか、シンプルなシステムを用いた正統派、
どこかで見たような演出やシステムを持つオマージュ満載のSTGもある。
その規模から勘違いされる事もあるが、東方Projectも同人STGのひとつである。
- 代表作 (東方以外):
らじおぞんで、hellsinker.(犬丼帝国、RUMINANT'S WHIMPER)、
スグリ(橙汁)、トラブル☆ウィッチーズ(スタジオシエスタ)、神威、
RefleX、ALLTYNEX Second(SITER SKAIN)、
その他の作品
トリガーハートエグゼリカ(童)、シルフィード(ゲームアーツ)、
フィロソマ(SCE)、スターフォックス(任天堂)、スターフォース(テクモ)、
スペースハリアー、ファンタジーゾーン、アフターバーナー(セガ)
バトルガレッガ(ライジング)、ソニックウイングスシリーズ(ビデオシステム)