概要
2002年10月25日発売、対応ハードはプレイステーション2。2003年2月27日にBEST版(廉価版)が発売された。
2003年4月30日にはWindows版が発売された。2006年10月20日に廉価版が発売。
2003年2月21日に携帯電話(i-mode・EZweb・J-スカイ)版が発売された。
『プロフェッショナル』を題しているが『プロフェッショナル仕様』とは異なり、全ての路線が完全新規路線、または既出区間との直通している路線となっている。なお、既出区間に付け加えた路線に関してはいずれもナンバリングタイトルのアーケード版で登場した線区が含まれる。
天候変化や夜間運転も強化されているが、天候による加速力・制動力への影響は、かなり抑えられている。(同じ条件でブレーキをかけても、制動距離が誤差の範囲程度。)
ゲームルールは旅情編、山陽新幹線編とは異なり、3以前のリアルタイムでの持ち時間増減式へと変更された。
本作は持ち時間制の初代をベースとしたルールであるが、ダイヤに関する持ち時間評価に手が入っている。前作のように定着の範囲は難易度設定を低くしたり、ダイヤごとの難易度が低かったりした場合は最大10秒早、9秒延まで定着扱いするように緩和されたほか、名鉄編以前の1秒延ごとに同じ分だけ減点される方式に戻されているよう、初心者プレイヤーへの配慮がなされた。
早通、早着に対する信号変化が発生せず、駅停車時に早着だった場合、難易度設定を低くして低難度のダイヤを遊んだ場合を除いて早着秒数に比例して減点されるようになった。すなわち、難易度が高い場合に大早着すればその時点でゲームオーバーになるが、難易度が低い場合はタイムアタックができてしまう。
停車位置に関しても、難易度設定を高く設定したうえで、高難度のダイヤをプレイした場合、合格範囲がプラスマイナス30センチ以内とかなり狭くなる場合もある。
「初心者にかなり優しく、上級者に厳しい」、これが今作のルール関係のシステムの特徴である。
本作独自のシステム
- 中断セーブ
運行途中でセーブし、途中駅から再開することが可能となった。
元々は『山陽新幹線編』で実装する予定が実現しなかったもので、『EX』では実装されている。
- 曜日限定ダイヤ
『山陽新幹線編』同様、内蔵時計と連動し、特定曜日のみプレイ可能な路線が存在。
- 早着
本作では早着については注意信号点灯などではなく直接減点される方式になっている。
また駅構内再加速減点が廃止されており、到着時刻の許容範囲も広くなっている。
収録路線
路線 | 区間 | プレイ可能車両 | 備考 |
---|---|---|---|
湘南新宿ライン | 大宮駅〜横浜駅 | 211系・215系・E217系・E231系1000番台・251系 | ほぼ完全新規路線。大崎~新宿間は『2高速編3000番台』で山手線として収録。 |
鶴見線 | 全線 | クモハ12形・103系 | 完全新規路線、シリーズ初の旧型国電実装。 |
湖西線(東海道本線・北陸本線含む) | 敦賀駅〜大阪駅 | 113系・117系・201系・207系・221系・223系・413系・419系・485系・681系・683系・EF81 | 初代に登場したJR京都線に、新規区間として京都~敦賀間を収録 |
瀬戸大橋線(宇野線・本四備讃線)・予讃線・土讃線 | 113系・121系・213系・6000系・7000系・8000系・キハ32系+キハ54形・キハ58系・キハ181系・キハ185系・2000系・N2000系 | 完全新規路線。JR四国としては初の実装、四国地方の路線としては2例目。 | |
鹿児島本線・長崎本線・佐世保線・大村線 | 415系1500番台・485系・783系・787系・811系・813系・817系・キハ58系・キハ66系・キハ72系・キハ185系・キハ200系 | 『3通勤編』に登場した鹿児島本線博多~鳥栖間に加え、長崎線などを収録。 |
発売時点では大崎駅に湘南新宿ラインの列車は停車していたが、開発時点では未開業(同駅の貨物線ホームは2002年12月より使用開始)だったため、ホームはあるが通過扱いとなっている。一部のダイヤではこの部分に隠し警笛が存在する。
当時は北陸本線敦賀駅~永原駅間にデッドセクションが存在したため、切替操作が必要となる。
瀬戸大橋線は児島駅で乗務員交代を行い、乗務員のボイスが変化する。
鹿児島本線は『3通勤編』のデータに弥生が丘駅が追加されている。バルーンさが駅は当時は営業期間外はホームと駅舎を撤去していたためグラフィック上でも存在していない(2003年からホームのみ通年設置)。
バグ
本作のPS2版は発売当初致命的なバグが複数発生した。中でも有名なバグを一部紹介する。
- 隠し警笛で減点(土讃線など):本来ならボーナスポイントが入る隠し警笛だが、一部列車では大量に減点されたり、持ち時間全てを奪ってしまうというバグ。
- 鶴見線大早着:鶴見線クモハ12形各駅停車は武蔵白石駅~大川駅間でスイッチバックを行うのだが、スイッチバックで進行方向が変わったあとに時間切れコンティニューを行うと、スイッチバック地点からの再開になるのだが、現在時刻がなぜか0時0分に戻っている。なお、到着時刻は18時18分となるため、そのまま普通に運転して停車した時の評価についてはお察しください。
- 余談ではあるが実際の鶴見線クモハ12形はこのような運用はせず、武蔵白石駅にカーブした大川支線ホームが存在した。
- 瀬戸大橋線特急のありえないダイヤ:特急「南風」の児島駅〜宇多津駅間はプログラムミスによって現在時刻が1分遅れており、さらにこの区間は瀬戸大橋を通るため駅間距離も約8km(ゲーム中の距離)もあるのだが、運転時間は約5分という短さ。橋を渡っている途中で定通ポイントが出現するが、1分ズレているせいでどうやっても1分近く遅通。営業最高速度の130km/hはもちろん、設定最高速度の160km/hを超えて運転しても残り1分の時点で残り距離約2km、非常制動を使って停車しても最低8秒延着。難易度は最高の5なので、時間遅れは1秒につき持ち時間が-3秒される。意図的に設定されていたら、クリアさせる気がないようなものである。
※ 後に発売されたPS2「TAITO BEST」版およびPC版はこれらのバグは修正されている。
『山陽新幹線編』同様メーカーによる無償交換が行われたが、こちらも大々的な宣伝はされなかった。
このほか製作体制の混乱が見受けられる部分があり、一部車両のグラフィックやE231系の効果音のクオリティが妙に低いと指摘されることも。
余談
本作の湘南新宿ライン北浦和駅付近(武蔵野線の貨物線が分岐するあたり)の臨時信号機は初見殺しとして特に有名。この区間はほとんどが通過駅であり、ある程度速めのスピードでこの徐行区間に突入することが多いことがその理由である。
当初はサンライズ瀬戸を収録する予定もあったようで、ダイヤと車内放送のデータが残されている。こちらは未収録の理由として、同列車で使用される285系の所属会社がJR西日本とJR東海の2社であり、当時のJR東海はゲーム等の映像作品への商品化許諾には消極的だったためではないかとファンの間で考察されている。
このほか115系や485系「みどり」、「ハウステンボス」などのデータが確認されている。
その一方で当時は未就役の205系1100番台のグラフィックまで確認されている。
本作の北陸本線に登場する419系は既設運転台の方が先頭でありいわゆる食パンではない。
テーマ曲は第1作のテーマ曲のアレンジ『電車で電車でGO!GO!GO!2002』。シリーズ本編内でこの曲が使用されたのはこれが最後となったが、『電車でGO!FINAL』のTVCMに原曲が使用されたほか、『電車でGO!!』稼働後の『電車でGO!!はしろう山手線』ニンテンドースイッチ版のTVCMにアレンジバージョンが使用されている。
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次作:電車でGO!FINAL