概要
東京メトロの路線の1つ。路線記号はG。
1927年、東京地下鉄道によって浅草駅〜上野駅間が開業したのが始まりとなる。日本で最初(かつアジアで最初)の「本格的な」地下鉄であった。「本格的」というのは、仙石線地下区間がこれの前に開業していたのである。
その後三越が建設費を全額負担するという条件付きで日本橋三越本店に直結する三越前駅が完成、さらにそれに刺激を受けた松坂屋も同条件を持ち出し上野広小路駅が作られた。
同社は新橋駅まで路線を延伸し、渋谷駅〜新橋駅間を運営する東京高速鉄道と相互直通運転を開始。1941年に両社の路線は統合され帝都高速度交通営団に譲渡された。その後1997年に溜池山王駅が開業し、2004年に東京メトロへ移管し現在へ至る。
なお都市高速鉄道計画における正式名称は3号線で、1号線は都営浅草線、2号線は日比谷線である。
戦後、01系登場まで使用された旧型車群では、母線引き通しがないため(※)線路のポイントを渡る際に車内灯が一瞬消えることで有名だった。線路の横にある第3軌条から電気を取り入れているため、第3軌条からの接続が途切れると、非常灯以外の照明が一時的に切れるからである。この「一瞬の消灯」に反応するかどうかで、地元の住民かどうかわかってしまったらしい(ただし例外として近場では常磐線沿線民は交直切り替えがあるため狼狽えない者が多かった)。
- ※:一部でこれを「1500N形の一部を除いてMGを装備していなかったため」との記述・主張があるが、前述の常磐線等の国鉄交直デッドセクションではMG搭載の新性能電車でも照明は落ちていた。母線引き通しがない(別の車両から電気が供給されない)限り抵抗器降圧だろうがMGだろうがバッテリーでも搭載しない限り照明は消える。「1500N形の一部」は、MGだから消灯しなかったのではなく、MM'ユニット構成となったため2両間で母線引き通しがあったため消灯しなかったのである。
銀座線の車両は長年、初代1000形以来の低い性能の従来車に合わせられていた。営団は私鉄高性能電車群のトップバッターとして丸ノ内線に500形一族を導入していたが、出力向上形の2000形・1500N形に至っても、駆動方式がWNドライブになっただけでブレーキなどことごとくが旧性能車のままだった。この為ゼロシリーズ(銀座線は01系)がいち早く作られた。
使用車両
現在の使用車両
- 1000系:2012年導入。第39・40編成は特別仕様車。
過去の使用車両
- 1000形:開業時導入。老朽化のため1968年までに引退。1001号車は地下鉄博物館で展示されており、2017年に重要文化財に登録された。
- 1100形:1931年導入。老朽化のため1968年までに引退。1122号車は丸ノ内線中野検車区で教材用に転用された(廃車済)。
- 1200形:1934年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 100形:1938年導入。老朽化のため1968年までに引退。129号はカットモデル化の上地下鉄博物館で展示されている。
- 1300形:1949年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1400形:1954年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1500形:1954年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1600形:1955年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1700形:1956年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1800形:1958年導入。老朽化のため1986年までに引退。
- 1900形:1958年導入。老朽化のため1987年までに引退。
- 2000形:1959年導入。老朽化のため1993年までに引退。一部は銚子電気鉄道や日立電鉄(廃線に伴い廃車済)へ譲渡されている。
- 1500N形(画像なし):1968年導入。老朽化のため1993年までに引退。
- 01系:1988年導入。老朽化のため2017年までに引退。一部は熊本電気鉄道へ譲渡された他、01-101編成は3両へ短縮の上丸ノ内線中野検車区で動態保存されている。また、01-129号車はカットモデル化の上地下鉄博物館で展示、01-630号車は東京大学で研究用に使用されている。
駅一覧
駅番号 | 駅名 | 乗り換え路線 | 備考 |
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G01 | 渋谷 | 銀座線唯一の高架駅で、明治通りの真上にホームがある。現在は島式ホームだが、かつては山手線の真上かつ、東急百貨店東横店3階にあった相対式ホームで、乗降車別になっていた。 | |
G02 | 表参道 | 千代田線(C04)/半蔵門線(Z02) | 半蔵門線とはA線同士、B線同士で対面乗り換えが可能。かつては神宮前駅の名前で、現ホームから連続して神宮前駅ホーム跡が残っている。 |
G03 | 外苑前 | 神宮外苑最寄り駅。神宮球場に近い。 | |
G04 | 青山一丁目 |
| ホンダ本社最寄り駅。 |
G05 | 赤坂見附 | ホームは上下2段式で、それぞれ丸ノ内線と対面乗り換えが可能。 | |
G06 | 溜池山王 |
| 銀座線では最新の開業駅。 |
G07 | 虎ノ門 | 日比谷線虎ノ門ヒルズ駅(H06) | |
G08 | 新橋 | 東京高速鉄道時代に短期間使われていたホームが「幻のホーム」として現存する。 | |
G09 | 銀座 |
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G10 | 京橋 | 東京駅へはここで降りると近い(特に京葉線)。 | |
G11 | 日本橋 |
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G12 | 三越前 | ||
G13 | 神田 | JR山手線(JY02)/京浜東北線(JK27)/中央線快速(JC02) | 当駅と末広町駅の間に万世橋仮停留所跡が残っている。 |
G14 | 末広町 | 秋葉原電気街の北の玄関口。 | |
G15 | 上野広小路 |
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G16 | 上野 | 開業時のポスターが現在も当駅に保管されているほか、上野検車区が当駅北東側の地上部にある。 | |
G17 | 稲荷町 | ||
G18 | 田原町 | つくばエクスプレス浅草駅へは、当駅下車の方が銀座線浅草駅よりも近い。 | |
G19 | 浅草 |
| 都営浅草線乗り換えは1番線・田原町寄りの連絡通路を使う必要があるため、浅草駅の番線到着が常に案内されている。 |
他メトロ路線との関係
銀座線に次いで開業した営団→東京メトロの路線。赤坂見附駅で対面乗り換えができる。
赤坂見附駅付近に丸ノ内線との連絡線が存在し、そこを経由して銀座線車両の全般検査も兼任する丸ノ内線中野工場へ回送される。また、小石川検車区へ回送されることもある。
なお丸ノ内線車両が銀座線へ入線することは車両サイズの問題から不可能。
銀座線のバイパスの役割を担う路線。表参道駅ではホームを共有しており、対面乗り換えが可能。
乗り換え駅も渋谷、表参道、青山一丁目、赤坂見附(永田町)、三越前とそこそこ多い。
その他
概要に「日本初の『本格的な』地下鉄」と記述した通り、実際には東京地下鉄道開通以前にも日本には大正時代に既に2本の地下鉄道路線が開通していた。ただしどちらも既に廃止されており、現存する地下鉄道路線としてはやはり銀座線が最古の路線という事になる。
- 国鉄(現JR東日本)仙石線:1925年に宮城電気鉄道として東北本線の仙台駅を挟む形で開通した(旧)仙台駅~東七番丁駅(おおむね現在の仙石線仙台駅付近)間の区間は、たった1区間のみながら東京地下鉄道開通以前に日本に存在していた唯一の地下旅客鉄道区間であった。1952年に仙石線仙台駅を東口地上に移転する際にこの区間は廃止されたが、廃線跡は2000年に仙石線が(当時とは別ルートで)再地下化されるまで仙石線ホームと他路線ホームとを結ぶ地下通路として活用されていた。
- 東京中央郵便局郵便物搬送用地下軌道:1915年に逓信省(現在の総務省および日本郵政)によって東京駅地下から隣接する東京中央郵便局(現在はJPタワー)との間に敷設された貨物専用線。1978年に東京駅発の郵便物の鉄道輸送が廃止されたため同路線も廃止。廃線跡の一部は東京駅の職員専用通路に転用されている。
関連タグ
- 御堂筋線:OsakaMetro(旧大阪市営地下鉄)の路線で、日本では当線に次いで2番目に開業した地下鉄路線である。