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闇バイト

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やみばいと

犯罪行為を含む違法アルバイト。職業安定法第63条第2号に規定する違法⾏為に該当。

【警告】

闇バイトは「犯罪」です。

絶対に応募しないでください。

中には問われた刑罰によって、一つの事件で「死刑」や「無期懲役」になる刑事罰もあります。

「俺は犯罪も殺人も何とも思わないから大丈夫」なんて意気込んだとしても

報酬が支払われず、脅迫され、一生都合よくタダ働きさせられるリスクも。

概要

違法行為に協力することで報酬を得るアルバイトのことである。「裏バイト」とも呼ばれる。

昔から「捨て駒」として、似たような事例は存在していた。しかし、コロナ禍以降、このような犯罪が増加し、「闇バイト」という言葉が社会問題として注目されている。

内容は、誘拐窃盗強盗傷害運び屋特殊詐欺、契約品乗っ取りゴト師結婚詐欺美人局詐欺、復讐代行、違法賭博ノミ屋、ぼったくり夜の店の客引き、ダフ屋転売ヤー密漁当たり屋盗撮、別れさせ屋、まで多岐にわたる。

また、女性限定では、援助交際パパ活同人AVなども行われることがある。

これらの犯罪を行う集団は「匿名・流動型犯罪グループトクリュウ)」などと称される。

闇バイトの求人は通常、一般の求人誌や求人サイト・アプリ、転職エージェント、職業安定所ハローワーク・ハロワ)には掲載できない。(問題なさそうな仕事や、実在する企業に偽装して掲載される場合もある)

そのため、多くはX(旧Twitter)などのSNSスポーツ新聞の三行広告を通じて募集される。

求人の文面には「即日」や「ホワイト案件」、「高収入」などの言葉が使われることが多い。

また、地域の若者同士のネットワークを通じて勧誘される場合もある。

友人や先輩に誘われたバイトが実は闇バイトだったというケースも少なくない。

なぜ参加してしまうのか?

闇バイトの募集では、「ホワイトで簡単」「短時間で多額の給料」といった、明らかに不自然な条件が提示されるにもかかわらず、多くの者が応募してしまう現状がある。

「なぜこのような怪しい仕事に応募するのか」と疑問に思う人もいるだろう。

しかし、そもそも雇い主(指示役)は、そのような疑問を持つ者を最初からターゲットにはしていない。

彼らは、仕事から逃げ出さずに最後までこなしてくれそうな人間を巧妙に選んでいるのだ。

応募の動機の多くは「大金が欲しい」という単純な理由である。

まず、単に無知で騙されやすい者が多い。話題のニュースを確認しておらず、周囲の忠告なども無視し、興味のあることしか考えない、どうしようもない人間は意外と存在する。

(後述する知的障がい者などではなく、本当に知識がないだけの者(特に若者))

しかし実行犯の中には、大学を卒業したものの、コロナ禍によるリストラや就職活動の失敗で無職となった者もいる。

また、ギャンブルや奨学金などで多額の借金を抱えた者、資産や住居を失ったホームレスなども多い。

彼らは生活苦から抜け出し、人並みの生活を取り戻すために、闇バイトに手を出してしまう。

一方、現職の会社員が参加したケースもある。一見すると生活に困っていないように見えるが、不景気による低賃金や家計・養育費の負担、さらには同僚の出世や高収入に対する劣等感が背景にある。

大金を得て自分も成功したいという対抗意識が、違法行為への一歩を踏み出させる原因となっている。

さらに、生まれつき知的障がいを持つ者が、違法性を理解できないまま参加してしまうケースも存在する。

一般的に、闇バイトの対象は若者が多いとされるが、「楽に安全に稼げる」という甘い言葉に誘われ、僅かな年金で苦しむ高齢者が応募する例も少なくない。

また、かつて芸能界で活躍していた元芸能人が、ブームの終焉による収入減で生活苦に陥り、闇バイトに関与した事例も確認されている。

また、出稼ぎ目的で海外から移住してきた外国人も多い。彼らは貧しい祖国の家族に仕送りをするためにやむを得ず参加している。

同様に、海外からの留学生も生活費や学費を稼ぐため、慣れない国の法律を理解できないまま参加するケースが見られる。親に負担をかけたくないという思いが背景にある。

さらに、犯罪歴のある元受刑者が、出所後の社会的な偏見や就職の難しさに耐えられず、ヤケを起こして闇バイトに手を染め、再犯に至る例もある。

このように、生活苦や精神的に追い詰められたなど、さまざまな背景を持つ人々が闇バイトに関与しているのである。

見抜くには

雇い主が「闇バイト」と自称する場合もあるが、一見問題のなさそうな仕事に見せかけることもある。そのため、全ての闇バイトを事前に見抜くのは難しい。

怪しい仕事や実体のない企業にはいくつかの要素がある。

  • 現地に会社や商店・店舗・事務所・工場などの物理的な拠点や事業所 / 職場が存在しない
  • Webサイトでの企業情報が全く公開されていない(機密保持などで非接客施設は公開されていない場合がある。接客している場所は公開されている)
  • 偽装された住所、架空の住所、無関係の住所が掲載されている
  • 採用や労働条件などが一般と大きく逸脱している、または記述していない箇所がある
  • 連絡先が携帯電話だけである、地域と実態が合わない連絡先がある(東京23区でないのに03の場合など)。(電電公社NTTなら実態が合うが、KDDIソフトバンク / IP電話などの新参社の場合、特殊な番号になる場合がある(基本的に「050」))
  • 電子メール / webサイトのドメイン名が専用の企業でない(似たドメインの場合も注意)
  • webサイトがフィッシング詐欺などの偽物である(セキュリティ対策や偽サイト、犯罪示唆サイト防止装置を使用しても防げないサイトもある)
  • 採用面接がない。または企業名や部署、担当者を全く名乗らない面接を行う
  • 電話やメールでのやり取りにおいて、企業名や部署、担当者を名乗らない(ビジネスマナーが悪い)
  • 募集で先述の「ホワイト案件」などの単語を使っている、仕事と報酬の量が明らかに釣り合っていない
  • DMなどのやり取りの途中でテレグラムシグナルなどといった秘匿性の高いアプリに移行させようとする(このアプリたちは犯罪の温床として知られる)

以上のどれかに一つでも当てはまった場合は闇バイトを疑ったほうがよいだろう。

加えて、社員のなりすましも特徴の一つである。

リスク

闇バイトに応募し、途中で違法行為だと気づいて逃げ出そうとすると、家族を盾にした脅迫をされるケースが多い

脅迫のために、事前に適当な理由をでっち上げて実行役に住民票の提出を求め、本当に家族の居場所を把握することもある。

採用された人々は「捨て駒」として使われ、詐欺の受け子・出し子や強盗犯など警察に捕まりやすい役割を押し付けられる。

一方、指示役の雇い主はリスクを回避しつつ多額の報酬を得る。

さらに、実行役には事前に約束された報酬が支払われない場合も多い。

実行役が逮捕された場合、有罪判決を受ける可能性が高く、執行猶予がつかないことが多い

特に詐欺、強盗、放火といった罪は被害が少額でも重い刑罰が科され、特に組織犯罪では厳しい判決が下る傾向がある。

後述するように、被害者に重傷を負わせたり死亡させたりすれば、刑期はさらに延び、最悪の場合死刑に至る可能性もある。

一方、雇い主は前述のテレグラムなどのアプリを使い、多くの人間を勧誘しているため、足がつきにくくなっているのが現状である。

以前は履歴などから比較的見つけやすかったが、技術の進歩により追跡が困難になっている。

仮に逮捕されても、証拠不十分や、「通話履歴など証拠がない」「実行役が勝手にやったこと」「被害者も親族の眼を気にして何も言わなかった」などの主張で減刑される場合が多い。

近年増加している強盗事件では、実行役の経験不足から住民に重傷を負わせたり、監禁したりなど、さらに罪を重ねてしまう事例が多くある。

中には、住民を死亡させてしまうケースもあり、これらの事件は深刻な事態に発展している。

強盗殺人強盗致死の場合、その罪は殺人罪よりも重く、無期懲役 / 死刑が法定刑として定められている

無期懲役は実質十数年と言われているが、実際は仮釈放まで数十年に及ぶことも珍しくなく、出所した時には完全に浦島太郎になってしまう。

警察も摘発の取り組みを強化しており、兵庫県警は2024年からAIを活用した闇バイト募集の自動検知システムを導入すると発表した。

また、首都圏で相次ぐ強盗事件に対応するため、2024年10月18日には警視庁をはじめとする東京、埼玉千葉神奈川の警察が、指示役の逮捕に向かって合同捜査本部を設置した。

中には、懸賞付き全国指名手配された実行役も存在する。

当然だが、このような事例は雇い主が最も罪が重い。しかし、「脅されて逆らえない」として犯罪を繰り返した実行役も相当に罪は重いのである。

応募や仕事の実行前の段階で闇バイトであると気付いたなら、まだ犯罪に手を染めない段階で引き返せる。

もし仕事ややり取りに不審を感じたら、すぐに警察へ相談すること

名称の問題

闇バイトに対する安易な認識も問題である。特に「バイト」という名称から「気軽にできる仕事」と勘違いする者もいるが、闇バイトはれっきとした犯罪であり、捕まれば重い刑罰が科されることとなる。

また、現在「闇の○○」といった物語サービスキャラクターなどは無数に存在し、これらは何らかのデメリットと引き換えにパワーアップが施されている設定が多い。

そのため、闇バイトも普通のバイトよりお得と勘違いしてしまう者が増えている。

しかし、当然だが、フィクション現実は別物である。

実際には金額設定が安めのバイトであっても、闇バイトである可能性がある。

また、闇バイトは違法行為のため、どれだけ高額な報酬が受け取れるとしても、捕まったら被害者たちに途轍もない賠償を支払うことになる。

相手に一生残る怪我をさせた、または死亡させたなどの場合、遺族から民事裁判で請求される賠償金は数千万〜億を超える可能性もある。

自分の、ましてや親族・関係者の人生すべてを棒に振る時点で「お得」とは言えないのだ。

日本国外において

ロシアでは、ロシア軍への破壊工作を闇バイトとして募集する場合があるが、これは闇バイトを通り越して最早テロと言うべき内容となっている。

報酬も2024年時点で、空軍基地のヘリコプターに放火する破壊工作が500万ルーブル(約780万円)と破格の値段になっている。

戦争中で困窮しているロシアでこれだけの報酬が支払われることは特筆すべきところだろう。

ロシア軍の方もアフリカ諸国やインドパキスタンの貧困層相手に嘘広告で闇バイトのやり口同然に傭兵を集めているが、ろくな装備も訓練もなく前線へ放り出されるため悲惨な死を迎える者が多い。

ウクライナに投降しようにも背後からロシアの督戦隊が攻撃を加えてくる場合もあるため簡単にはできることではない。

創作での動き

一部はまだ闇バイトの名前が誕生する前のものもある。

終盤で闇バイトを取り上げた。

伊集院茂夫シリーズの人間レトルト食品の刑回の罪人が闇バイトと似た手口の犯罪を行っていた。

スロープ星人ファラウェイが宇宙センター街でエージェント・アブレラにスカウトされ、「稼げるアルバイト」として怪重機デビルキャプチャー5を使っての宝石運びをさせられていた。

だが、その宝石は実はアブレラが惑星チグニーを破壊するために用意した惑星破壊ミサイルの誘導装置であり、それとは知らずにファラウェイがネコババして宝石を飲み込んでしまったため、ミサイルが地球へ向かうと言うとんでもない事態を引き起こしてしまう。

YouTubeに、該当動画がある。

『両さんの就職案内の巻』というエピソードで求人誌やスポーツ新聞の三行広告における闇バイトらしき求人広告が登場するシーンがある。

season22の第5話で闇バイトを取り上げている。

第6話にて、一円と藤堂さゆりが闇バイトによる強盗事件の現場に偶然出くわしてしまい、人質に取られた。

最終的に、仲間の尽力で救出された。

とあるキャラクターの経歴と末路がまるで闇バイトのようだと視聴者に揶揄された(彼女の場合は孤児として児童労働を課せられた過去が大きく起因しており、実際の闇バイトとは異なる)

怪人ガマギラスが架空の会社の月給100万の求人広告で若者たちを集め、戦闘員に改造しようとする、というエピソードがある(なお、当時の月給100万円は現在の物価で200万円~300万円相当である)

本作におけるグラニュートエージェントストマック家の構図が闇バイトの構図に酷似している。

主人公である笹岡りおが受け持っている3年C組の生徒が、闇バイトに手を出してしまうエピソードがある。

クエスト「逃げられない闇バイト」が登場している。

終盤にてオムニ社が『バイト』と称してギャングを雇い、自社の私設特殊部隊と共に連合部隊を結成した。

とある理由で緊急の収入を得ようとしてきた犯沢さん米花町の求人雑誌を見ていたページに登場する。内容は闇バイトを通り越して何かがヤバイとしか言えない内容と条件ばかり(犯沢さん曰く「これがブラックバイト…」)で、中にはどこかで聞いた事あるようなバイトもある。

犯沢さんは、怪しい老人闇バイトを受けることになったのだが…?

少年4人が闇バイトの容疑で捕まり、主人公の神波亮子が彼らを弁護するエピソードが描かれた。(実際は闇バイトでも何でもないただのイタズラだったが。)

大規模詐欺組織「幻獣」の組織構造が闇バイトの組織構造そのものであり、作中でも「闇バイト」というフレーズが度々登場している。

関連動画

警察庁公式動画

広島県警察公式動画

関連項目・外部リンク

アルバイト 犯罪 違法 うまい話には裏がある

捨て駒 使い捨て 鉄砲玉 トカゲの尻尾切り

自殺行為 人生終了のお知らせ

池田純矢若山耀人おやきくんカミューケイド:闇バイトに参加してしまった元芸能人達。

強盗王ルフィ:2023年1月に特定された、闇バイトによる強盗団の指示役とされる男。自称した名前が「ルフィ」だったことから、全国ニュースで広く報道された。

ブラックバイト:ブラック企業のアルバイト版。給料は最低賃金、求められる労働量と責任は多大。やっていることは労働基準法違反の犯罪だが、闇バイトとは違い仕事としては一応違法ではない。多大なストレスや搾取に晒されるためさっさと辞めよう。

闇バイトの危険性(警視庁)

闇バイト(wikipedia)

闇バイト(ニコニコ大百科)

闇バイトの危険性を警告した記事1記事2

↑ロケットニュース24の迷惑メール・ネット詐欺評論家のライター・GO羽鳥氏による記事。

実態調査の為に潜入を試みたものの、そういった類には百戦錬磨の彼でも相当な危険を感じ、深入り調査を断念した。

そして、闇バイトに引っかかるのはどういった者なのかと少々過激な表現で傾向を推測している。

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