対決列島
たいけつれっとう
概要
『魔神』こと藤村忠寿と『ミスター生き地獄』こと鈴井貴之が各自1名のパートナーを従えてチームを結成し、因縁の氷菓『白くま』(氷白熊)で雌雄を決するべく鹿児島県を目指す日本列島縦断の旅中で繰り広げる熾烈な甘味早食い頂上決戦。全10回(レギュラー放送中最長放映企画)。
構成
同番組における名物企画『サイコロの旅シリーズ』『原付シリーズ』などで鈴井や大泉洋を相手に一方的に開催される早食い対決で無類の強さを発揮し、遂には魔神の称号で怖れられた藤村だったが、2001年2月21日放送分の『一致団結!リヤカーで喜界島一周』第3回で行われた「白くま500ml早食い対決」において鈴井にまさかの惜敗を喫してしまった。
これまで強烈な甘味を苦手とする鈴井に無茶振りしてはその痛々しい努力を眺めて面白がっていた格下相手に大金星を許し、『魔神・藤村』から『挑戦者・ふじむら』へ降格した一件を機に「僕は実は、甘いモノがそんなに強くはないんではないか?」と疑問を抱き、それならばと藤村が甘味早食い王座に君臨した新王者たる鈴井に正式に挑戦状を叩き付けた。
なお、内容の都合上で今まで企画会議に参加していた鈴井にも一切の説明を差し止めたため、鈴井は同番組内で初めてのドッキリに引っ掛かる事となり、安田顕による口上で知らされた企画発表時に思わず「(何も知らされない)大泉君の気持ちがよく分かった」と複雑な心境を吐露した。
後に、藤村は再編集を経て発売されたDVDの副音声中で「『北海道から九州まで車で縦断する』を実現させるための案」「対決の要素やキャスティングは後から構築された」「夜に各地の逗留先となる宿で温泉に入る事が企画の本当の趣旨」と告白し、恒例の成り行き任せだった事実を明かしている。
対決ルール
基本規約
- 勝負の舞台となる地点の名物を使ってシングルマッチ、あるいはリレー方式のタッグマッチで早食い競争に挑む。
- 参加者全員が審判員の権限を持ち、競争者の口中が完全に空になっているかを判定する(主に大泉が裁定担当)。
- 複数の名物で対決する場合、事前の協議で定められた順番と規定量に従って1種類ずつ食べ進めなければならない。
- 勝利を収めた地点の総面積(1km²=1ポイント)が点数として加算され、決戦終了時点の総得点で勝敗を決する。
- 諸々の事情で勝負を見送る地域については「積み残し」と称し、鹿児島最終決戦の勝利チームが総取りする。
- 総面積計算は決戦地点の合計値の100の位を四捨五入し、端数を切り捨てた数値を点数として扱う。
追加規約
- 所によっては「地方大会」を開催し、勝利チームが対決開始までに通過した都府県の点数を総取りする。
- 時間外対決「奇襲」を認め、奇襲を受けた側は寝起き直後であっても速やかに対戦に応じなければならない。
- 常時中立の立場にある嬉野雅道は、寝込みの奇襲参加要請を受ければそのチームに随行して淡々と撮影を行う。
戦歴
通常対決
北海道地方
・北海道
東北地方
・青森県
名シーン『大好きなフルーツです!』
「口からなんか泡が…。」
・秋田県
・岩手県
会場 | 岩手県岩手郡雫石町『小岩井農場 まきば園』 |
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種目 | 小岩井まきば牛乳7本(200ml瓶入り) |
形式 | タッグマッチ・ハンデ戦 |
条件 | 藤村:牛乳まんじゅう2個+牛乳1本→安田:牛乳6本、鈴井・大泉:交代自由 |
勝者 | ミスターチーム(安田の反則負け) |
「牛乳1本を2秒で飲む」という桁外れの荒業を持つ安田の得意分野で、それも放送的に極めて見苦しいハプニングで呆気ない幕切れとなった顛末に魔神チームが泣きの一回を申し込み、間を置かずに異例の再戦が開催された。
名シーン『安田さんリバース』
「大変…大変見苦しいところを見した。悪いけど、悪いけどもう一回やらしてくんないか?!」
会場 | 岩手県岩手郡雫石町『小岩井農場 まきば園』 |
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種目 | 小岩井まきば牛乳6本(200ml瓶入り) |
形式 | タッグマッチ・ハンデ戦 |
条件 | 藤村:牛乳まんじゅう3個+牛乳1本→安田:牛乳5本、鈴井・大泉:交代自由 |
勝者 | ミスターチーム |
点数 | 15000pt |
前の無効試合で6本飲み干したダメージを抱えたままの満身創痍で勝てるはずもなく、決着後に合計11本(2.2L)分の牛乳の大半を滝のように吐瀉する大惨事(吐→凄吐→超吐)となったが、これが2年後の同社別枠番組『ハナタレナックス』屈指の名言『安田を経て、大地に還る』に繋がる布石となった。
名シーン『安田さん再び散る!』
「安田くん、すごい出てる…。」
・宮城県
・山形県
中部地方
・愛知県
会場 | 愛知県名古屋市中区『ラディッシュ』(2014年1月31日閉店) |
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種目 | 小倉トースト半枚、特製小倉クリームサンド2個、ミックスジュース1杯 |
形式 | シングルマッチ・ハンデ戦(鈴井vs藤村) |
条件 | 完食後に「美味しかったよ母さん」を宣言する |
勝者 | 魔神チーム |
点数 | 5000pt |
愛知決戦は藤村の実家にして両親が経営する喫茶店で開催され、藤村にしてみれば本当の意味でのホーム戦となった。しかし、色々と番組構成を考えた上で敢えて試合会場を実家に定めた事こそがこの企画における藤村最大の足枷となり、ここぞとばかりに鈴井から「美味しかったよ母さん」の宣言を勝利条件とするこの上無いハンデを課せられて心理的風下に追いやられ、気恥ずかしさから勝利宣言に詰まっているうちに「あんこ好きの藤村vsあんこ嫌いの鈴井」という絶対的アドバンテージをも覆す勢いで猛追する鈴井が肩を並べたため、どうにかタッチの差で言葉をひねり出して辛くも勝ちを収めた。
ところが、移動車中で母親から「たーくん」と呼ばれている事、母親の好意で見せてもらった藤村夫妻の結婚写真の内容などをミスターチームにネタにされて絶大な精神的ダメージを負う羽目となり、まさしく「試合に勝って勝負に負けた」苦々しい一幕となった。
名シーン『かぁちゃんおいしかったよ』
「早く…、早く帰りたい…。」
奇襲対決
福島県争奪戦
会場 | 栃木県日光市川治温泉『長生閣 明月苑』 |
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種目 | ゆべし4個 |
形式 | シングルマッチ(挑戦者:藤村) |
条件 | 特になし |
勝者 | 魔神チーム |
点数 | 14000pt |
大会対決
関東大会
近畿大会
四国大会
決戦行程
一日目 | 北海道→青森→秋田→岩手(宿泊) |
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二日目 | 岩手→宮城→山形→栃木(宿泊) |
三日目 | 栃木(奇襲)→埼玉→岐阜(宿泊・奇襲) |
四日目 | 岐阜(奇襲)→愛知→兵庫→香川(宿泊) |
五日目 | 香川(奇襲)→香川→熊本→宮崎(宿泊) |
最終日 | 鹿児島 |
総合成績
チーム名 | 勝敗数 | 最終獲得ポイント |
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ミスターチーム | 5勝12敗 | 151000 |
魔神チーム | 12勝5敗 | 223000 |
余談
魔神チームの勝利条件に従って鈴井、大泉の両名は藤村の憧れを実現する企画『ユーコン川160キロ 地獄の6日間』に駆り出され、それぞれ散々な目に遭う事となったが、鈴井はこの企画を通じてアウトドア、もっと言えば大自然の中で苦難と向き合いながら生活する魅力に開眼し、後に北海道赤平市で森の開拓を始めるきっかけとなった。
もしこの対決列島の企画でミスターチームが勝利していたら、鈴井の現在は今と違うものになっていたかもしれない。
また、大逆転勝利で幕を下ろした藤村も5泊6日、昼夜を問わず甘味を摂り続けた反動からしばらく甘味に飽きてしまう体となり、図らずも企画序盤で大泉の口から出た「彼も気づかない甘いものの恐さってのが後半オレ出てくると思うよ」の予想が的中する結果となった。