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右翼の編集履歴

2018-03-07 17:00:02 バージョン

右翼

うよく

ここでは政治用語の「右翼」について説明します。

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概要

「右翼」という語は、フランス革命後の国民議会で、旧体制の復活( 王政復古 )を支持する勢力( 王党派、貴族派、国教派など )が議長席から見て右側の席を占めた事に由来し、類義語は「保守」や「反動派」など。対義語には「左翼」や「進歩派」などがあり、「右派」や「左派」は、各集団勢力の内部で、更に相対的に「右」「左」を示す場合にも使用されている。

相対的な言葉

何をもって「右翼」と呼ぶべきかという定義は難しいが、一般に、伝統的な社会秩序や価値の維持・強化を主張し、もしくは人々が上下・優劣などの社会的地位や階層に区分された社会状態を支持する思想傾向や人をさして右翼と呼ばれてきた。「左翼」も「右翼」も相対的な用語であり、何を「左翼」や「右翼」と呼ぶかは時代視点などによって変化する。

レッテル貼り

また、レッテル貼り的に使われる場合も多く、例えばブルジョアの利益を代弁する古典的自由主義者( クラシカル・リベラリスト )は、フランス革命後の議会では王党派との対比で「左翼」ないし「中道左派」と呼ばれたが、19世紀後半からは左派の社会主義者や中道の社会自由主義者( モダン・リベラリスト )との対比で「右翼」と呼ばれるようになった。

右翼の3つの分類

一口に右翼( 右派 )と呼ばれる思想や人物の中には大ざっぱに言って伝統的保守主義者新自由主義者宗教保守主義者という三つの潮流があり、伝統的な価値観、新自由主義的な価値観、そして宗教的価値観のどこに重点を置くかによって右派の間でも色分けが生じている。

伝統的保守主義

伝統的な右派( 伝統的保守主義 )は、主に君主制国家の場合は王室・国家主義・民族主義を支持する勢力とされ、一般的には共産主義を批判し資本主義を擁護する勢力と重なる事が多いのだが、かつては国家社会主義的な統制経済を主張した右翼も存在した。

宗教右派

さらに宗教も、総じて保守的価値観を奉じることが多い事や伝統的共産主義との相性が最悪なことから左派勢力よりは右派勢力と結びつくことが多く、宗教者の中には人権の保護などの立場から左派に属する人々もいるが、宗教右派ほどの影響力は持たないことが多いといわれる。

新保守主義

1970年代以降の西側諸国では、リバタリアニズム( 自由至上主義 )と結びついた新保守主義・新自由主義が台頭している。彼らは競争の強化と規制の撤廃という価値観を奉じ、福祉縮小民営化推進などの構造改革を主張・推進している。

極右

右翼の急進派、過激派は「極右」と呼ばれ、主に政府要人などへのテロ行為を辞さない反体制的な勢力をさす。第二次世界大戦前においては、ドイツの保守革命派( 反ナチス的な右翼 )やフランスのアクション・フランセーズ( 王党派の右翼 )がこれに当たる。 またこの時期に台頭したイタリアファシズム、ドイツのナチズムも一般に極右とされている。ナチスなどは共産党や社会党と衝突・敵対したが、その政策や組織運営は共産主義アナキズムの手法に大いに影響を受けており、伝統的保守勢力とは異質な部分が多い。

各国の状況

日本

戦後

戦前からの右翼、ここでは特に伝統的保守主義であるが、は戦後GHQにより公職追放を受けた。中華民国の敗北→朝鮮戦争の発生に伴い日本を「反共・封じ込めの防壁」化するために政策が転換され、いわゆる「逆コース」に伴い旧軍人や暴力団関係者を中心に「右翼」が復活し、アメリカの関与のもとで保守層が育成された経緯から親米・反共派( 親米保守 )が右翼の主流を占めることになった。

昭和40年代

昭和40年代、左翼の学生運動が活発だった時代には、既存右翼や左翼への反発から「民族派」を標榜する右派学生組織が各大学で結成され、キャンパスや街中で左翼の学生たちと激しい衝突を繰り返したが、彼らの特徴として、アメリカ合衆国や資本主義をソビエト連邦共産主義と並んで否定する反近代主義的な傾向が強く( 反米保守 )、活動内容にも新左翼の運動との類似点が多かったことがあげられ、民族派の最盛期にはジャスコ( JASCO。日本学生会議、同名のスーパーとは無関係 )、日学同( 日本学生同盟 )、統一派、全国学協( 全国学生自治体連絡協議会 )などが全国組織を組んでいたが、現状では全国に支部を持つような右翼団体はなく、東京・大阪などの大都市圏を拠点とする小規模な右翼組織が、個々に緩やかな繫がりを維持しているにとどまる。

現在

街宣右翼

現在の日本における右翼のイメージは、軍歌等を大音量で流しながら黒塗りの街宣車で街宣活動を行う街宣右翼に代表されるが、これらの大半はニセ右翼と呼ばれる実質的には犯罪組織ヤクザ等であるとされ、警察学のなかで語られる右翼は基本的に「民族主義的で排外主義的な主張にもとづく市民活動」であり攻撃対象を執拗につけまわし徘徊し、あるいはテロリズムの元凶として公安警察の監視の対象とされるものである。また街宣右翼は在日韓国朝鮮人が多く、一般市民に対して、日本国旗や右派勢力へ対する嫌悪感を植えつけるのが目的ではないかという主張も特にネトウヨ方面でみられる。

行動する保守

また近年の傾向として2002年以降、大都市部を中心に「行動する保守」と称される草の根的右派市民活動が広がり、影響力を強めつつあり、彼らに特徴的なのは朝鮮半島を異常に嫌う嫌韓的傾向( 過去の右派にはむしろ親韓派が多い )、マスコミ批判インターネットとの親和性の強さであり、パチンコ業界批判、反原発運動への抗議なども行う。こういった主張は、いわゆるネット右翼と重複する面があり、「街に出たネット右翼」と称されることもある。

宗教右翼

また、神社本庁、霊友会、念法眞教、世界平和統一家庭連合( 統一教会 )などの宗教右翼の台頭も著しい( 注:これらの宗教は教団としてはそのほかに伝統的右翼的主張を行っている場合があるが、個々の信者が必ずしも右派的政治信念を持っているとは限らない )。これらの宗教は教義的には相容れない面を多々持つが、宗教団体をベースに持つ「日本を守る会」と改憲を目指した団体であり財界人・学者中心が多い「日本を守る国民会議」が合併した日本会議を拠点に、「反・男女平等」「憲法改正」「『自虐教育』の是正」などのテーマで共同戦線を組む場合がある。

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国では第二次世界大戦後の共産主義弾圧の歴史もあり他国よりも左派の勢力が小さく、社会主義が忌避されやすい傾向が強いため、左派は中道派とともに「リベラル」としてまとめられることが多く、二大政党制で個人主義の伝統が強いアメリカ合衆国においては、現在は共和党が保守的・右派的、対する民主党が中道的ないし左派的(リベラル )な立場であると見なされることが多い。ただし、両党ともに多彩な勢力を含んでおり、共和党内でも社会政策においては中道リベラル寄りな議員も多く所属している( ロックフェラー・リパブリカン )ものの、共和党議員の大半は右派・左派の別を問わず総じてリバタリアニズムに傾倒しており、「小さな政府」を掲げて大企業や富裕層優遇の規制緩和や減税等の社会政策を推進し、国民皆保険制度も反対または慎重派の立場をとっており、環境問題においても地球温暖化問題よりも経済効率を優先する傾向があり、「アメリカ的価値観」を世界に広げる事を目指し国外の紛争に介入したがる傾向がある中道リベラル派に対し、右派・保守派は、伝統的に中央政府に批判的で外国に干渉することを好まない地域主義の傾向が強く、その背景には、フロンティア開拓時代からの自主独立の精神や、南北戦争で進歩主義の北軍が勝者となり連邦政府となった事への反発などの歴史的経緯もある。

新保守主義

しかしながら、1980年代以降、特に2001年以後の米国ではネオコンサバティズム、略してネオコンと呼ばれる新保守主義派が台頭した。 彼らはパナマ侵攻、湾岸戦争アフガニスタン侵攻、イラク戦争など各国の紛争へ介入し、戦争を行い、「自由主義と国益の拡大のためには積極的に行動すべきとする」点では、伝統的な地域主義・相互不干渉主義の保守とは相違があり、伝統的保守派からしばしば左翼呼ばわりされている

現代の白豪主義

また特に保守的傾向の強い南部においては、白人至上主義が歴史的に存在しており、非白人をターゲットにし暴行を加えるなど様々な問題( ヘイトクライム )が存在するが、近年では同種の主張をする団体は、有名なクー・クラックス・クラン( KKK )なども含め衰退の一途をたどっているが一部地域では上記のような差別思想も根深く残っている。

宗教右派

特に近年のアメリカで顕著なのは宗教保守、特にプロテスタント右派の勢力拡大であり、彼らは家族の価値を強調し、聖書を文字通り解釈すべき( キリスト教原理主義 )とすることから反同性愛・反中絶を強硬に主張し、聖書の記述に反する進化論地学を学校で教えることに反対する。キリスト教右派と結びついた右派系市民運動「ティーパーティー」も勢力を広げている。

中国

中国においては天安門事件以降の愛国教育により、愛国的、ある面においては反日的風潮が高まり、学生を中心とした大規模な反日デモが発生した。「愛国無罪」を主張、日本資本の商店等や大使館への襲撃などが特徴としてあげられるが、これは裏を返せば「政府に対する不満表明」ではないかといわれる。政府もまた、格差拡大など社会問題のガス抜きとして共産主義に矛盾しない形で愛国( あるいは反日 )教育を推進しているといわれ、 また「怒れる若者」という意味の憤青と呼ばれる勢力の動きが注目された。

朝鮮半島

大韓民国で、第二次世界大戦後長らく南北分断による北朝鮮の脅威に対抗するため反共という共通目標から日本の右翼と親しい関係にあったとされ、例えば岸信介は国際勝共連合が日本に橋頭堡を築くのに助力し、自民党の一部議員は選挙で統一教会信徒の支援を受けた。また軍部クーデターに伴うデモ暴徒化し武力鎮圧することとなった光州事件について非難の声を上げたのは左翼であった。韓国の右翼の中心は朝鮮戦争ベトナム戦争に従軍した退役軍人であったが、近年は韓国のインターネットでも、若年層を中心に日本のネット右翼に相当する「クッポン」という反日差別主義的な右派が台頭している。また竹島( 朝鮮名・独島、英名・リアンクール岩礁 )帰属問題や小泉純一郎など日本の政治家の靖国神社参拝問題、従軍慰安婦問題などでは、政治的な右翼・左翼を問わず、多くの国民が共通の立場に立つ。

北朝鮮

北朝鮮においては朝鮮労働党の一党独裁政権( ≒朝鮮人民軍の軍事政権 )下にあるため言論の自由が存在せず、右翼および左翼勢力は存在しないという建前である。

EU諸国

近年の欧州連合( EU )においては移民の高い失業率やそれに伴う貧困犯罪といった問題、多文化主義政策の失敗により、非欧州系やムスリムの移民と在来の住民との摩擦等の激化により移民排斥を訴えるものが多くあり、それを支持する政治勢力、ポピュリズム政党や地域政党も含め右翼または極右というレッテルを貼られることが多い。

政党の実例

イタリアの北部同盟オランダフォルタイン党スペインバスク祖国と自由などは反移民を主張することから、右翼政党と定義されやすいが、実際にはこれらの政党は反グローバリズム・地域主義色が強く、国家を地盤とした既存の右翼勢力と同一視する事は適切ではない。

ネオファシズム

欧米においてはファシズムやその傍流を主張する勢力も「戦前への回帰」という点やその主張が現代の基本的な政治的選択肢から著しく逸脱した主張を行う事から右翼、ないし極右と評価される事が多く、彼らはポスト・ファシズム、或いはネオ・ファシズムと呼称される。いわゆるネオナチも「ドイツにおけるネオファシズム」と分類され、ネオナチはナチスが劣等民族と見なしていたスラブ人による東欧ロシアでの浸透がみられ、本来のナチズムとは別物と見なされることもある。

王室主義

また王制の国では、日本の右翼と同様に王室に対する敬愛を重視することが多いが、宗教的右翼は別に動く可能性が存在する。

ロシア

ウラジーミル・ジリノフスキー率いるロシア自由民主党が知られている。ソ連崩壊後の急激な資本主義導入により、経済発展から取り残された市民に支持されていたが2000年代に入りプーチン政権下では「強いロシア」が掲げられ反体制派への抑圧や愛国的姿勢( ナーシなど )が目立ちソ連時代のような全体主義的傾向への回帰が顕著である。

中東

イスラム社会の世俗化、西欧化に対抗する形でイスラム原理主義が一定勢力を持っている。またパレスチナ問題の未解決はイスラエル寄りとされるアメリカへの不信感を招き、反米の様相を呈す一因となっており、ハマス、ヒズボラ、ムスリム同胞団、タリバンなどといったイスラム過激派が生まれる要因ともなり、近年にはイラク戦争を嚆矢としてこれに対テロ戦争が加わり、イランでは核問題などと絡みアフマディネジャド大統領など強硬的言動を行う政治家が存在する。

レバノン

また歴史的にキリスト教徒の多かったレバノンにおいては、マロン派キリスト教徒の一部が自分達のアイデンティティをアラブよりも欧米に求める風潮が強く、フェニキア主義と呼ばれる独特の宗派主義が生まれ、こうした政治家や政治団体は現実的な利権も絡んで1975年レバノン内戦あるいは第五次中東戦争につながり、終結する1990年代初頭までのレバノンの国政に大きな影響力を与えた。

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