曖昧さ回避
- 大魔王ベムラー - 『ベムベムハンターこてんぐテン丸』に登場した大魔王。
- 『宇宙戦士バルディオス』に登場したロボット。→ベムラー(バルディオス)
データ
別名: | 宇宙怪獣 |
---|---|
身長: | 50メートル |
体重: | 2万5千トン |
出身地: | M35星 |
ウルトラマン第1話「ウルトラ作戦第一号」に登場
「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」と呼ばれる宇宙怪獣。
武器は口からの熱線。青い球体に変身することで飛行することが可能。
これを追ってウルトラマンが地球に来たことが全ての始まりになった。
ウルトラマンが人類の前ではじめて戦った怪獣としてオマージュ元になったり度々作品に登場する。
有名なところでは、『ULTRAMAN』のビースト・ザ・ワンのモデルになっていたり、『ウルトラ銀河伝説』冒頭でメビウスと激しいチェイスを繰り広げたりしている。
しかし、着ぐるみがギャンゴに改造されたのを皮切りに映像作品には初代の映像流用という形以外での出演はなかったが昭和怪獣再登場の流れにのり後述するウル銀で43年ぶりに復活。以降の映像作品にも登場するようになった。
『ウルトラマン』での略歴
ウルトラマンに「宇宙の墓場」(「怪獣墓場」とは別の場所。後述)に護送されている最中に逃亡しイラストの青い球体になって地球までやってきた。
この際竜ヶ森湖に潜むところを、パトロール中の科学特捜隊のハヤタ隊員に目撃されていたが、ハヤタ隊員はウルトラマンに追突事故を起こされてそれどころでは無かった。
その後、科特隊の「ウルトラ作戦第一号」によって地上に追い立てられ、ハヤタと一心同体になったウルトラマンと交戦。追い詰められ青い球体になって逃げようとした所をスペシウム光線で倒された。
かなりあっさり倒されたため、後の強敵怪獣と比べるとどうしても弱く見える。
ウルトラマンが「宇宙の平和を乱す悪魔のような怪獣」と言及していたのは、劇中の人類や視聴者にとって、ベムラーがはじめての「ウルトラヒーローと敵対する宇宙怪獣」であったからだろうが、後にベムラーよりよっぽど強い敵怪獣が登場してもここまで大げさに言い立てられることがなかったため、この物言いがちょっと浮いてしまっている。
なお、これに説得力を持たすための話として「ウルトラマンひみつ大百科」内では隕石群に接触したウルトラマンとクロード(ウルトラマンと共にベムラーを護送していた宇宙警備隊員)の隙をついて逃走、別の惑星で大暴れした挙句にクロードを死亡させるというまさに悪魔の如き活躍を見せている。
ベムラーが送られるはずだった「宇宙の墓場」とは、宇宙の平和を乱した怪獣が光の国の掟で死刑を執行される処刑場であり、「怪獣墓場」とは別物である(「ウルトラマンベストブック」竹書房による)。設定が作られた時期(第35話の脚本を執筆した佐々木守氏が生み出した)から見ても、第1話の時点で後者への言及があるとは考えづらい。
顔のデザインイメージは獅子をイメージしている。
脚本ではウルトラマンと戦った末に青い球体で逃亡を図り、そこで力尽きる予定だった。
名前の由来
『ウルトラマン』の準備稿であった『科学特捜隊 ベムラー』の主人公ベムラーの名前から
左側の怪獣っぽいのが初期のベムラー、ちなみに右はレッドマン。
『ウルトラQ』終了後、予定されていた次回作は『生物彗星WOO』(以下WOO)であったが、ゼリー状の不定形の肉体が不評を呼びお蔵入りになり、WOOの「人類に味方する怪獣」の設定を活かし練り直されて生まれたのが企画『科学特捜隊ベムラー』であった。
『カラーフィルムの中で正義のヒーローをいかにと見せるかが勝負だよ』
これも残念ながら没になり、企画は『科学特捜隊 レッドマン』へと様々な問題を経て練り直され今のウルトラマンになった。
結果、それまでの試行錯誤の跡の一端が、ベムラーの名前に受け継がれることになったのであった。
参考:『まんが ほんとにしらない映画&漫画アニメ&特撮秘密大全DX』コアマガジン
派生作品
ウルトラ銀河伝説
映画『大怪獣バトルウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では冒頭に登場。
惑星アルファにてウルトラマンメビウスと交戦し、メビュームシュートによって倒される。
ベリュドラの左腕の一部としても登場した他、右の角には『科学特捜隊ベムラー』のベムラーもいる。
映像作品への登場は、『ウルトラマン』以来、実に43年ぶりとなる。
冒頭にてメビウスに追跡されるシーンは、『ウルトラマン』第1話を踏襲している。
着ぐるみは映像作品には長らく登場してない怪獣なので当然新造……ではなくアトラク用から改造されたもので、以降のテレビ作品に登場するベムラーは、いずれもこの着ぐるみの流用もしくは改造である。造形チームのプロデューサーである澗淵隆文は、元となった着ぐるみの時点でスーツの損傷が大きく、「一から作った方が早かった」と述べている。
ちなみに大怪獣バトルでは『青色熱光線』『怪獣連撃』とならび『球体変化』が攻撃手段として扱われている。
当初はゼットンが登場する予定だったが、最初に戦う怪獣にはベムラーがふさわしいということで、造型の品田冬樹の提案により、ベムラーに変更された。
ウルトラゼロファイト
第1話の冒頭に登場。
同じく怪獣墓場から復活したサドラ、テレスドン、グドンと共にウルトラマンゼロに襲い掛かるが、ルナミラクルゼロのミラクルゼロスラッガーでテレスドンと共に倒された。
ウルトラゾーン
ドラマパート「悪魔が降りた日」に登場。
青い球体の状態で新宿に落下(おそらくビースト・ザ・ワンのオマージュ)。
怪獣特捜隊のタカダ・リホ隊員と、たまたま新宿にいた探偵助手の小早川真弓、刑事の松原と高田を巻き込んで大暴れし、特捜隊からの支援を受けられない四人を追い詰めた。
4人は高性能爆弾でビルを爆破してベムラーを下敷きにする作戦を決行し、囮役と爆破役の二手に分かれて行動するが、作戦が開始された所で物語が終わってしまったためその後の消息は不明。
これ以前にも温泉に入っているアイキャッチが登場した。
ウルトラマンギンガS
第9話に登場。
ガッツ星人ボルストの分身体がウルトラマンビクトリーと戦うベムスターの援護のためモンスライブした。
ボルストの分身能力のほかに金縛り光線を発射することが可能になり、ベムスターと協力してビクトリーやウルトラマンギンガを苦しめたが、ギンガによって金縛り光線が跳ね返されベムスター共々動けなくなってしまいウルトラマンギンガストリウムのスペシウム光線で倒された。
これ以前にも前作『ウルトラマンギンガ』第1話でのダークスパークウォーズの回想でスパークドールズとなった怪獣たちの一体として登場した。
ウルトラマンX
第1話で、地球に眠っていたスパークドールズが実体化した怪獣の1体として登場。
その後、第20話「絆 -Unite-」にて再登場(第1話に登場したものと同一個体かは不明)。
カナダの湖畔に突如出現し、橘副隊長の娘たちを危機に陥れるが、橘副隊長が変身したウルトラマンネクサスと戦い、その後、描写は無いがそのまま倒されたことが語られている(『ウルトラマンX超全集』では、第1話の個体と第20話の個体は別個体であると記述している)。
ベムラーがゲスト怪獣に抜擢されたのは、ネクサスの前日譚である映画『ULTRAMAN』に登場したビースト・ザ・ワンのモデルとなったキャラクターであったことが関係していたらしい。他にも、「カナダといえば湖 → 湖といえばベムラー」という考えもあったとか。
ウルトラマンオーブ
「人間牧場」
第18話「ハードボイルドリバー」に登場。
シャプレー星人カタロヒに操られており、体は青く、角も生えている。
詳細はベムラー(強化)を参照。
その他の媒体での登場
怪獣絵物語ウルトラマン
脚本家の金城哲夫によるノベライズ版ではウルトラマンのチョップで気絶した後、怪獣墓場へ送り届けられた。
ウルトラマンSTORY0
真船一雄の漫画ウルトラマンSTORY0では第41話~第42話、第66話~第67話、最終話に別々の個体として登場。
第41話~第42話
光の国を襲った怪獣軍団の一体。火炎放射でモブのウルトラ戦士を攻撃するが、ウルトラマンタロウのストリウム光線により爆死した。
第66話~第67話
不思議な力を持つ隕石と共にメトロン星人が支配する惑星メトロプラネットに落下。ウルトラマンレオのレオキックを受けて倒された。
レオの友人となったメトロプラネットの少年アイザックはこの時見たベムラーの姿を基に新しい怪獣を考え出すが…。
最終話
エピローグで地球に近い宙域でウルトラマンがベムラーを捕獲し、怪獣墓場に護送するシーンで物語は終わる(恐らく、これが『ウルトラマン』第1話の出来事に繋がっていくと思われる)。
ウルトラマン THE FIRST
高田裕三の漫画『ウルトラマン_THE_FIRST』でTV版より肩のトゲが増量された姿で登場。
ウルトラマンとなったハヤタの最初の相手。いくら悪い奴とはいえウルトラマンは捕獲を望んでいたが、融合したばかりのウルトラマンの体ではうまく戦えず、やむなくスペシウム光線で倒された。
ベムラー(漫画ULTRAMAN)
詳細はベムラー(ULTRAMAN)を参照
ウルトラマン超闘士激伝
栗原仁の漫画『ウルトラマン超闘士激伝』で第3部「ゴーデス編」にて超闘士ウルトラマンを倒したいと願う怪獣たちの一体として登場。
ゴーデスにだまされ、ゲルカドンの邪生鋼<エビルブレスト>と融合し、ゴーデス5人衆の一人「ゲルガン」となった。
その後は宇宙各地で通り魔的な行為を行っていたが、超闘士ウルトラマン相手には手も足も出せずに、おまけに倒された描写もなく場面が変わるとやっつけられていた。
その後はササヒラーが収監された檻の中にガモスと共にいるのが解るが、彼がゲルガンとなったベムラーなのかは不明。
大怪獣バトル ULTRA MONSTERS
漫画『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』では主人公・御蔵イオがブルトンにより飛ばされた惑星に登場。イオの操るゴモラをヒッポリト星人と組んで痛めつけるが、ペダン星人の老兵の捨て身の特攻によりヒッポリト星人が戦死するとイオのバトルナイザーに封印された。
後にはブラックキングを撃破する大金星を打ち立て、ゲランダに宇宙船が襲われた際には自ら球体に変身してイオとピグモンを運んだ。
ウルトラ怪獣擬人化計画
2016年5月30日発売の7月号で発表された。
デザインを手がけたのは、ゴモラ、バードン、メカギラスのデザインも手がけたニトロプラスのminoa氏。
原典のデザインを反映して、スリムな体型のお姉さんに生まれ変わった。肌の色は褐色で、髪の色は鮮やかなブルー。
一方で、脇から腰回りにかけて素肌の大部分が露出しており、全体的にぴっちりとしたコスチューム(?)に身を包んでいることもあって、かなり際どい格好になっている。地味に胸ポチしてるし…。
ちなみに、首に青い発光物の埋め込まれたアクセサリーが装着されており、これで青い球体の姿に変化するという設定があるらしい。
なお、元になったベムラーは全体的に黒っぽい体色をしており、この擬人化ベムラーも基本的にはそれを踏襲しているものの、髪の色をはじめ、ところどころに青い色がアクセントとして挿入されているという特徴がある。恐らく、飛行形態である青い球体をイメージしたものと思われるが、このために一部のファンからは「初代よりも『オーブ』に登場したベムラー(強化)に似ている」という意見もある(ついでに言えば、青い石のアクセサリーを身に着けているところまで共通していたりする…)。ただ、発表されたのはこちらの方が先であるため、こうした共通点は恐らく偶然の一致であろうと思われる。
2016年11月に開催された原画展ではminoa氏により新規に描き下ろされたイラストが展示されている。
後述する小説版の展開を踏まえてか愛車のバイクと共に描かれている…のだが、実はこのバイク、設定画に書かれたメモ書きにより「変形機能が備わっており、空中も飛行可能」というトンデモスペックの持ち主であることが判明した(あくまで設定画の中での話であり、小説版でも同様の機能が備わっているかは不明)。なお、バイクのデザインはどこぞのハードボイルド探偵の愛車と非常によく似ている(さらに言えば、あちらのバイクも変形&飛行機能が搭載されている)。小説版では最終的に探偵になったという設定が語られているが、それを意識したものなのだろうか…。
(元ネタが初登場した回のサブタイが『ハードボイルド・リバー』なのでそれに掛けているとも推測される。)
小説版
第2話「始まりの日」に登場。
宇宙怪獣ベムラーのカイジューソウルを受け継いだ怪獣娘:天城ミオとして登場する。
かつてベムラーが飛来し、初代ウルトラマンと激闘を繰り広げた福島県竜ヶ森の周辺で生を受け、生活している。
移動の際にはバイクに搭乗することが多く、そのためなのか自動車の構造の知識も豊富で、ある程度の修理はこなせてしまう。
基本的にはクールな性格だが、駄菓子のすもも漬けが大好物という可愛らしいところもある。
幼い頃に自分が不思議な力を宿していることを知った父親に現人神に仕立て上げられ、本人の意図しない形で、父親の経営する宗教法人「青き救世」の不正に加担させられてしまっていた。その後、不正が明るみになり父親は逮捕され、自身は施設に預けられていたが、暴力沙汰を起こしてしまったことが原因で叔父に引き取られ、以降は竜ヶ森湖で暮らしてきた。
こうした複雑な生い立ちを経験したことためかか、父親に対しては今でも強い不信感を抱いている(ただ、暴力事件については、父親の悪口を言った施設の他の子どもに対して怪獣娘としての本性を顕にして襲い掛かったというのが真相だったらしく、このことから主人公の多岐沢マコトは、「怪獣娘が社会から虐げられる存在になることを防いでくれたという点から、父親のことを完全に嫌っているわけではないのではないか」とも推察している)。
長いこと自分が怪獣娘であることを周囲には隠して生活を続けてきており(叔父もそうした彼女の意を汲んでか、当初は姪が怪獣娘であることを隠そうとしていた)、人間と怪獣娘の共生にも悲観的であった。
それでも、完全に人間への情愛を捨てたわけではなく、その後川で溺れていた少女:日吉ジュンを助けたことで、謀らずも怪獣娘が決して危険な存在ではないことを世間にアピールする結果となる。その後、彼女はマコトの勧めもあって自分が怪獣の因子を受け継いでいる存在であることを世間に公表し、そしてそれをきっかけに世界各地で彼女と同じように怪獣の魂を受け継いだ少女、怪獣娘の報告が相次ぐこととなる。
そして、これはやがて国際怪獣指導組織「GIRLS」の発足へとつながっていくことになるのである。
現在は私立探偵事務所「ブルーコメット」(「青い彗星」の意)を営んでおり、事業拡大のために春から東京の新宿へと上京する予定とのこと。この時、通販で購入したありったけのすもも漬けを主人公の多岐沢マコトに送り届けており、彼を苦笑させていた。
今のところ、直接登場したのはこのエピソードのみであるが、彼女の存在なくしては後のGIRLSの設立はありえなかったとも言えるため、世界観全体でみるとかなりの重要キャラである。
この時の出来事は、「御徴(みしるし)川決壊事件」として記録されており、アニメ版でも第8話でゴモラやかぷせるがーるずたちがそのことについて言及するシーンがある。
また、彼女の助けた少女:日吉ジュンは、後に別の怪獣娘の成長に大きく貢献することになるのだが、これはまた別のお話。
ちなみに、重要キャラ設定のベムラーという点が、上記『ULTRAMAN』に登場したものを彷彿とさせる(さらに言えば、この作品自体も『ULTRAMAN』と一部の設定・雰囲気が似ていると言われている)という声も。
ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ
怪獣を育成し戦闘するゲームアプリである本作ではプレイヤーにチュートリアルも兼ねて最初に与えられる怪獣というポジションになっている。そしてベムラーはそのままフレンドへの初期サポート枠になっているがこれが悲劇を生む。
プレイヤーが変更しなければサポート枠は変わらないことに加えて、本作では一先ず何体かを集中して育てる方針がプレイヤー間で広まってることもあり結果ろくに育成されていないベムラーがサポート枠に居残ったままとなる。
サポート枠は戦力として重要なためフレンド申請ではベムラーお断りというプレイヤーまで現れてしまったのだ。
配信から少したった現在では認知も広まり改善されつつあるがベムラーに厳しい環境であったことは間違いない。
一応ベムラー自体は性能は特別優れているわけでもないが扱いやすい各種スキルを持っているため主力として使えるし、育てたベムラーならばお断りにならないのが救いだろうか。
なお、図鑑で各ウルトラ怪獣の必殺技を見れるがやられ役は全てベムラーである。
ウルトラ忍法帖
「THE_KOROSHI」の巻に朧党の忍獣として登場した。
朧党の社内旅行に唯一参加した忍獣だったが、宿泊した温泉旅館で殺人事件に巻き込まれて第2の犠牲者になってしまった。首領達は同じ旅館に泊まっていたマンを犯人と断定するが…
オマージュ
宇宙恐竜ヤナカーギー
「宇宙一の暴れん坊」の異名を持ち、ティガの世界の初代ウルトラマンによって竜ヶ森湖に封印されていた怪獣。
1965年にタイムスリップした宇宙魔人チャリジャの手で復活し、チャリジャを追って来たティガを圧倒するが、円谷英二監督がウルトラマンにもらった石「ウルトラの星」が監督の祈りに呼応してウルトラマンを召還。
スペシウム光線とゼペリオン光線の同時照射を受けて倒された。
ビースト・ザ・ワン
映画『ULTRAMAN』に登場した怪獣で、地球で最初に現れたスペースビースト。
詳細は該当記事を参照。