概要
響け!ユーフォニアム(Sound! Euphonium)とは、武田綾乃(たけだ あやの)による青春部活動小説シリーズ、およびそれを原作としたコミカライズ作品とアニメーション作品である。
京都府宇治市にある北宇治高校の吹奏楽部を舞台に、吹奏楽コンクールの全国大会を目指してひたむきに取り組む部員たちによって繰り広げられる青春ストーリーが描かれている。
原作小説の第1巻『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ』は、2013年12月に第1刷が宝島社より発行。2年後の2015年に発行された第2巻と第3巻を含めた「1年生編」と短編集1巻に続く形で、翌年の2016年には書き下ろしの短編2作と作者・武田綾乃のロングインタビューを収録した公式ガイドブック『響け!ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌』が発行された。
また、2017年6月に開催されたスペシャルトークイベントでは、新2年生となった主人公たちと北宇治高校吹奏楽部を描く新シリーズ『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』が発表され、「前編」と「後編」が同年の8月と10月に、短編集の第2巻が翌年(2018年)の4月にそれぞれ発行されている。そして、2018年12月に作者および宝島社のTwitter公式アカウントにおいて、新3年生となった主人公たちの最後の一年間を描く『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章』の執筆決定が発表され、「前編」が2019年4月に、「後編」も同年6月に発行された。さらに、具体的な発行日は未定であるものの、3年生編をベースにした短編集の第3巻も発売される予定となっている。
そのほか、スピンオフ(外伝)作品として、作中に登場するマーチングの強豪校である立華高校にスポットを当てた『立華高校マーチングバンドへようこそ』が2016年の8月から9月にかけて発行されたほか、2021年2月には主人公のひとつ上の先輩である中川夏紀の視点から物語を追った『飛び立つ君の背を見上げる』が発売されている。
2014年11月にはコミカライズ版(作者:はみ)が「このマンガがすごい!Web」に掲載され、翌年の2015年4月より単行本として順次発行されている。
アニメ版
アニメ版は京都アニメーションによりテレビアニメ3本、劇場版4本が制作されている。詳細は以下の項目を参照。
- TVアニメ第1期→響け♪ユーフォニアム
- TVアニメ第2期→響け!ユーフォニアム2
- 劇場版第2弾→届けたいメロディ
- 劇場版第3弾→リズと青い鳥
- 劇場版第4弾→誓いのフィナーレ
作品情報
原作小説
題名 | 響け!ユーフォニアム |
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作者 | 武田綾乃 |
イラスト | アサダニッキ |
媒体 | 小説 |
ジャンル | 音楽、部活、青春 |
出版社 | 宝島社 |
レーベル | 宝島社文庫 |
巻数 |
|
発売日 | 2013年12月~2021年2月 |
コミカライズ版
題名 | 響け!ユーフォニアム |
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作者 | はみ |
媒体 | 漫画 |
出版社 | 宝島社 |
掲載サイト | このマンガがすごい!WEB |
巻数 | 既刊7巻(「北宇治高校吹奏楽部へようこそ」3巻、「北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏」2巻、「北宇治高校吹奏楽部、最大の危機」2巻) |
連載開始 | 2014年11月~2017年8月 |
子記事における略記一覧
子記事(登場人物等の個別記事)における原作小説、TVアニメ版からの引用には、以下の略記を用いている。
引用元 | 略記 |
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響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部へようこそ | 原作1巻 |
響け!ユーフォニアム2 北宇治高校吹奏楽部のいちばん熱い夏 | 原作2巻 |
響け!ユーフォニアム3 北宇治高校吹奏楽部、最大の危機 | 原作3巻 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のヒミツの話 | 短編集1巻 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部のホントの話 | 短編集2巻 |
響け!ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 前編 | 立華編前編 |
響け!ユーフォニアムシリーズ 立華高校マーチングバンドへようこそ 後編 | 立華編後編 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校の吹奏楽部日誌 | 原作公式ガイドブック |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 前編 | 第二楽章前編 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章 後編 | 第二楽章後編 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編 | 最終楽章前編 |
響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編 | 最終楽章後編 |
飛び立つ君の背を見上げる | 夏紀編 |
TVアニメ『響け!ユーフォニアム』 | TVアニメ版1期 |
TVアニメ『響け!ユーフォニアム2』 | TVアニメ版2期 |
ドラマCD『響け!ユーフォニアム』 | ドラマCD第1弾 |
ドラマCD『響け!ユーフォニアム~きらめきパッセージ~』 | ドラマCD第2弾 |
劇場版『響け!ユーフォニアム~届けたいメロディ~』 | 劇場版『届けたいメロディ』 |
劇場版『響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』 | 劇場版『誓いのフィナーレ』 |
映画『リズと青い鳥』 | 映画『リズと青い鳥』 |
ストーリー
高校1年生の春。
中学時代に吹奏楽部だった黄前久美子は、クラスメイトの加藤葉月、川島緑輝とともに吹奏楽部の見学に行く。
そこで久美子は、かつての同級生・高坂麗奈の姿を見かける。
葉月と緑輝は吹奏楽部への入部を決めたようだったが、まだ踏み切れない久美子。
思い出すのは、中学の吹奏楽コンクールでの麗奈との出来事だった。
吹奏楽部での活動を通して見つけていく、かけがえのないものたち。
これは、本気でぶつかる少女たちの、青春の物語。
(TVアニメ版第1期公式サイトより引用)
登場人物
北宇治高校吹奏楽部
黄前久美子(おうまえ くみこ)
CV:黒沢ともよ
ユーフォニアム担当。セーラー服に憧れて北宇治高校に入学した1年生。
周りに流されやすい性格で、思ったことがすぐ口に出てしまう。
中学3年生のときに出場した吹奏楽コンクールで同級生だった高坂麗奈に言ってしまった一言を気にしていたが、高校での部活動を通して彼女とは次第に惹かれ合うようになり、いまでは互いにとってかけがえのない存在になっている。
加藤葉月(かとう はづき)
CV:朝井彩加
チューバ担当。明るく元気なムードメーカーの1年生。
中学時代はテニス部に所属しており、高校生になってから吹奏楽部を始めた初心者。
トランペットに憧れて吹奏楽部に入部したが、低音パートのリーダーである田中あすかの策によってチューバを担当することになる。
初心者ゆえにコンクールメンバーには選ばれなかったが、サポートメンバー「チームもなか」の一員として部員たちを支えている。
川島緑輝(かわしま さふぁいあ)
CV:豊田萌絵
コントラバス担当。自分の名前にコンプレックスを抱いている1年生。呼び名は「緑(みどり)」。
中学時代は吹奏楽コンクール全国大会の常連・常勝校である「聖女中等学園」に通っており、部内唯一のコントラバス担当でありながらも堂々とした演奏を披露する。
マスコット「チューバくん」をはじめとした可愛いものが大好き。
高坂麗奈(こうさか れいな)
CV:安済知佳
トランペット担当。久美子と同じ中学校の出身である1年生。
父親がプロのトランペット奏者で、その影響を受けて小さいころからトランペットを演奏しているため、高校生らしからぬ極めて高い実力を持つ。
一見クールな雰囲気を漂わせているが、トランペットに対して熱い想いを秘めているストイックな性格の持ち主。
塚本秀一(つかもと しゅういち)
CV:石谷春貴
トロンボーン担当。久美子とは幼馴染の関係にある、男子生徒の1年生。
久美子と同じ中学校の出身で、中学時代は吹奏楽部でホルンを担当していた。
高校から始めて間もないトロンボーンで吹奏楽コンクールの出場メンバーに選ばれるなど、かなりの努力家。
田中あすか(たなか あすか)
CV:寿美菜子
ユーフォニアム担当。吹奏楽部の副部長と低音パートのリーダーを務める3年生。
学生指揮者やドラムメジャーなど、多彩な役職をそつなくこなす天才肌。
艶やかな長い黒髪と赤縁の眼鏡が特徴で、しばしば突拍子もない言動で周囲を振り回す雄弁家でもある。
中川夏紀(なかがわ なつき)
CV:藤村鼓乃美
ユーフォニアム担当。高校生になってから吹奏楽部を始めた2年生。
入部当初は部活に対してあまり真面目に取り組んでいなかったものの、周囲からの影響を受けて徐々にやる気を身につけていくようになる。
吹奏楽コンクールのメンバーには力及ばず選ばれなかったが、その後は「チームもなか」の一員となって後輩や仲間を思いやっている。
トランペットパートの吉川優子とは「犬猿の仲」の間柄。
後藤卓也(ごとう たくや)
CV:津田健次郎
チューバ担当。低音パートの副パートリーダーを務める2年生。
黒縁の眼鏡をかける大柄な男子生徒で、中学時代に陸上部から吹奏楽部に移っている。
寡黙だが、チューバに対する情熱は本物。
長瀬梨子(ながせ りこ)
CV:小堀幸
チューバ担当。温厚な性格の2年生。
吹奏楽部の初心者である葉月に対して優しく指導を行う、低音パートの癒し系。
副パートリーダーの卓也とは彼氏と彼女の間柄であり、夏紀たちから冷やかされることもしばしば。
小笠原晴香(おがさわら はるか)
CV:早見沙織
バリトンサックス担当。北宇治高校吹奏楽部の部長を務める3年生。
心優しい性格をしているが、時折その性格と部長としての責務の板挟みに遭い、コンプレックスを抱くこともある。
岡本来夢(おかもと らいむ)
アルトサックス担当。黒髪のセミロングと色付きリップの唇が特徴的な3年生。
TVアニメ版の駅ビルコンサートでは、スタンドプレイによるソロ演奏を披露している。
橋弘江(はし ひろえ)
CV:石上静香
アルトサックス担当。茶髪のロングヘアーを後ろでまとめている丸眼鏡の3年生。
森田しのぶ(もりた しのぶ)
アルトサックス担当。がっしりした体格と緑色のショートヘアの2年生。チームもなかメンバー。
牧誓(まき ちかい)
アルトサックス担当。バリトンサックスに憧れて入部した、茶髪のツインテールの1年生。
斎藤葵(さいとう あおい)
CV:日笠陽子
テナーサックス担当。久美子とは幼馴染の関係にある3年生。
予備校に通うなど受験を強く意識しているほか、天才肌の同級生であるあすかのことを羨んでいる節がある。
平尾澄子(ひらお すみこ)
テナーサックス担当。長く垂れた前髪で片目が隠れがちな、長い黒髪の2年生。
瀧川ちかお(たきがわ ちかお)
CV:田中翔大
テナーサックス担当。同期の男子部員である秀一と仲が良い、黒髪の1年生。
中世古香織(なかせこ かおり)
CV:茅原実里
トランペット担当。同パートのリーダーを務める3年生。
外見・内面ともに美しく、楽器の実力も部内トップクラスを誇っており、吉川優子をはじめとして彼女を慕う部員は多い。
笠野沙菜(かさの さな)
トランペット担当。香織と同じくコンクールメンバーに選ばれた、黒髪の3年生。
吉川優子(よしかわ ゆうこ)
CV:山岡ゆり
トランペット担当。パートリーダーの香織が大好きな2年生。
勝気な性格で、ユーフォニアム担当の夏紀とは「犬猿の仲」の間柄。また、部の中で孤立しがちなオーボエ担当の鎧塚みぞれのことを気にかけている。
加部友恵(かべ ともえ)
CV:田所あずさ
トランペット担当。ハート型のヘアクリップをつけている2年生で、夏紀や優子と仲がいい。
吹奏楽コンクールにおけるサポートメンバー「チームもなか」の仕切り役としてメンバーを束ね、3年進級時には久美子と新入生の相談係を担当している。
滝野純一(たきの じゅんいち)
トランペット担当。モテたい願望を抱く男子部員の2年生。彼女のいる同級生の卓也のことを羨んでいる。
吉沢秋子(よしざわ あきこ)
トランペット担当。黒髪のショートヘアとサイドテールが特徴的な、マイペースな1年生。
「チームもなか」のメンバーで、チーム名を決めた際には「王国…」と呟いて釜屋つばめに「それはモナコ」とツッコミを入れられている。
鎧塚みぞれ(よろいづか みぞれ)
CV:種﨑敦美
オーボエ担当。無口で物静かな雰囲気の2年生。
毎朝一番に部活に来て一心に練習をしており、部内でも指折りの卓越した実力を備えている。
かつて自分を吹奏楽の世界に誘ってくれた傘木希美のことを、何よりも大切に想っている。
喜多村来南(きたむら らいな)
ファゴット担当。ダブルリード(オーボエ&ファゴット)パートのリーダーを務める、落ち着いた雰囲気の3年生。
岡美貴乃(おか みきの)
CV:日笠陽子
ファゴット担当。黄緑のリボンをつけている、緩く伸びた黒髪の3年生。
気が向くと一生懸命練習するが、普段はパートリーダーの来南とふたりきりでしゃべっている。
傘木希美(かさき のぞみ)
CV:東山奈央
フルート担当。屈託のない活発な性格の2年生。
1年生のときに当時の3年生と揉めて一度部活を辞めたが、実力を磨いて様変わりした吹奏楽部を目の当たりにして復帰を果たした。
オーボエ担当のみぞれとは同じ中学の同級生で、彼女を吹奏楽の世界に引き込んだ張本人でもある。
姫神琴子(ひめがみ ことこ)
CV:平井祥恵
フルート担当。フルート&ピッコロパートのリーダーを務める3年生。厳粛な感じの名前。
雑賀頼子(そうが よりこ)
ピッコロ担当。楽譜係(ライブラリアン)を担当する長身の3年生。
渡辺つね(わたなべ つね)
CV:久川綾
フルート担当。OB係として卒業生との調整役にあたる3年生。あだ名は「ちゃぶ台先輩」。
井上調(いのうえ しらべ)
フルート担当。希美たち同級生が退部した後もフルートパートに残り続けた2年生。
パートの1年生たちの面倒を任されているしっかり者。パレード演奏ではカラーガードを担当している。
中野蕾実(なかの つぼみ)
フルート担当。黒髪ツインテールの1年生。
サポートチーム「チームもなか」の一員で、チーム名を決める際は彼女の提案(メンバーの頭文字→2年生の苗字の頭文字→もなか)が決め手となった。
また、映画『リズと青い鳥』では後輩から「つぼせんぱい」と呼ばれ慕われている。
鳥塚ヒロネ(とりづか ひろね)
CV:田所あずさ
B♭クラリネット担当。同パートのリーダーとコンサートミストレス(女性のコンサートマスター)を務める、ポニーテールの3年生。
萩原笙子(はぎわら しょうこ)
B♭クラリネット担当。デジカメ記録係を務める眼鏡の3年生。
加瀬まいな(かせ まいな)
E♭クラリネット担当。ぱっつんの前髪と丸眼鏡が特徴の3年生。
1年生の高久ちえりと意気投合している。
高久ちえり(たかひさ ちえり)
B♭クラリネット担当。目元まで覆う長い前髪が特徴の1年生。
3年生の加瀬まいなと意気投合している。
高野久恵(たかの ひさえ)
クラリネット担当。黒髪ショートカットの1年生。「チームもなか」のメンバーの一人。
身長はもなかメンバーの中では高いほうに入る。
1年目のサンフェスでは先頭に立って校名の入ったプラカードを掲げている。
沢田樹里(さわだ じゅり)
CV:日笠陽子
ホルン担当。同パートのリーダーを務める3年生。
サバサバした性格の持ち主で、緑のヘアピンをつけたショートヘアが特徴。
加橋比呂(かはし ひろ)
ホルン担当。ワインレッドのリボンをつけている黒髪の3年生。
岸部海松(きしべ みる)
瞳ララ(ひとみ らら)
CV:千菅春香
ホルン担当。黄色いリボンとツインテールの1年生で、部員について色々なことを知っている情報通でもある。「チームもなか」メンバー。
森本美千代(もりもと みちよ)
ホルン担当。中学時代から楽器を続けている経験者の1年生で、初心者の同級生であるララにホルンの基礎を教えている。
野口ヒデリ(のぐち ひでり)
CV:櫻井孝宏
トロンボーン担当。同パートのリーダーを務める3年生。
パートリーダー会議中にも関わらずあくびをする。あだ名は「千円先輩」。
田浦愛衣(たうら めい)
CV:小堀幸
トロンボーン担当。同パートの副パートリーダーを務めるツインドリルヘアーの3年生。
パートリーダーのヒデリとは、彼氏と彼女の間柄。
赤松麻紀(あかまつ まき)
トロンボーン担当で、栗色ショートヘアの1年生。
同パートの秀一と共に1年生からコンクールメンバー入りしている。
京都府大会では車酔いした模様で、バスから降りた際に愛衣が酔い止めの薬を渡そうとしていた。
福井さやか(ふくい さやか)
トロンボーン担当、「チームもなか」メンバー。黒髪のショートヘアをあざらしの顔を模した白い球状の髪飾りで左側にまとめている1年生。
あざらしが大好きでハンドメイドでグッズを作っていることから、コンクールメンバーへ贈られたイニシャル入りモナカ(マカロン)型お守りの製作を主導している(手本となる作品を作っている)。
田邊名来(たなべ ならい)
CV:中村太亮
パーカッション(打楽器)担当。同パートのリーダーを務める、うっかり屋の3年生。
あだ名は「ナックル先輩」。
加山沙希(かやま さき)
パーカッション(打楽器)担当。眼鏡をかけたショートヘアの3年生。
パートリーダーの名来を尻に敷いており、一説には同パートの真のボスとも噂されている。
大野美代子(おおの みよこ)
パーカッション(打楽器)担当。茶髪のポニーテールが特徴的な、面倒見がいい2年生。
堺万紗子(さかい まさこ)
パーカッション(打楽器)担当。頭の後ろに赤いリボンをつけている1年生。
井上順菜(いのうえ じゅんな)
パーカッション(打楽器)担当。茶髪のロングヘアーが特徴的な、吹奏楽部経験者の1年生。
釜屋つばめ(かまや つばめ)
パーカッション(打楽器)担当。癖のあるショートヘアが特徴的な、眼鏡をかけた1年生。「チームもなか」のメンバー。
滝昇(たき のぼる)
CV:櫻井孝宏
吹奏楽部の顧問。北宇治高校には赴任してきたばかり。34歳。
「全国大会を目指す」という部の決定のもとに、従来のだらけた体質を一蹴して徹底した指導を行う。
部員たちからのあだ名は「粘着イケメン悪魔」。
松本美知恵(まつもと みちえ)
CV:久川綾
吹奏楽部の副顧問で、久美子のクラスの担任。43歳。
毅然(きぜん)とした迫力ある態度の持ち主で、「軍曹先生」のあだ名を持つ。
その他の登場人物
黄前麻美子(おうまえ まみこ)
CV:沼倉愛美
久美子の5歳年上の姉で、トロンボーンの経験者でもある。現在は大学3年生。
黄前明子(おうまえ あきこ)
CV:七緒はるひ
久美子の母親。
黄前健太郎(おうまえ けんたろう)
CV:中博史
久美子の父親。原作小説では3巻から、TVアニメ版では2期4話から登場する。
麻美子の将来を巡って彼女と対立している。
田中明美(たなか あけみ)
CV:渡辺久美子
あすかの母親。原作小説では3巻から、TVアニメ版では2期7話から登場する。
あすかを女手ひとつで育ててきたため、彼女の将来は自分が決めるべきという考えを持っている。
また、あすかの吹奏楽部における活動やユーフォニアムの演奏を快く思っていない。
川島琥珀(かわしま こはく)
CV:千菅春香
緑輝の妹。推定年齢は5歳前後。
佐々木梓(ささき あずさ)
CV:田所あずさ
私立の強豪校、立華高校の吹奏楽部でトロンボーンを担当する、久美子の中学時代の同級生。
橋本真博(はしもと まさひろ)
CV:中村悠一
外部の指導者で、専門はパーカッション(打楽器)。顧問の滝昇とは音大時代からの旧知の仲。
滝昇の父親である滝透の指導のもとで育った、北宇治高校吹奏楽部のOB(卒業生)でもある。
新山聡美(にいやま さとみ)
CV:桑島法子
外部の指導者で、専門はフルート。滝昇とは音大時代の後輩にあたる。
木管楽器の専門家として、部員たちに対する指導・相談を行っている。
滝透(たき とおる)
滝昇の父親。63歳。
十数年前の北宇治高校吹奏楽部の顧問で、当時の部を吹奏楽コンクール全国大会まで導いている。
定年退職後の現在は町内の登山会に入っている。
滝千尋(たき ちひろ)
滝昇の妻。物語の5年前に亡くなっている。
夫であった滝昇とは音大時代に同級生として知り合っており、また、彼の父親である滝透の指導のもとで育った北宇治高校吹奏楽部の卒業生でもある。
音大時代の後輩にあたる新山からは熱烈に慕われており、とりわけ音大生時代、千尋への思慕のあまりに新山は彼女の交際相手であった滝に対して嫉妬を感じるほどであった。
進藤正和(しんどう まさかず)
世界的に有名な、日本を代表するプロのユーフォニアム奏者。
「北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」追加登場人物
久石奏(ひさいし かなで)
CV:雨宮天
ユーフォニアム担当。久美子たちのひとつ下の代にあたる新1年生。
さらさらした黒髪のショートボブと、赤いリボン型のヘアクリップが特徴。
折り目正しい振舞いと丁寧な言葉遣いを兼ね備えた「理想の後輩」であるものの、同時にそれを巧みに利用する切れ者然とした狡猾さも匂わせている。
鈴木美玲(すずき みれい)
CV:七瀬彩夏
チューバ担当。すらりと伸びた痩身と大人びたショートヘアの新1年生。
優子や希美たちと同じ南中学校の出身で、入部時点で既に2年生の先輩である葉月を凌駕(りょうが)しうるほどの実力を有している。
同級生や先輩からの馴れ合いには白けきった態度を示し、練習も定時で終えて足早に下校するなど、他者との関わりを拒(こば)む一面を持っている。
鈴木さつき(すずき さつき)
CV:久野美咲
チューバ担当。葉月と同じ出身中学の新1年生。
毛先の丸まったツインテールと幼さの残る顔立ちが特徴で、無邪気でノリのいい性格をしている。愛称は「さっちゃん」。
かつて美玲と同じ小学校に通っており、当時の周囲からは「W鈴木」「さっちゃんみっちゃん」というコンビ名で呼ばれていた。
月永求(つきなが もとむ)
CV:土屋神葉
コントラバス担当。私立の男子校・龍聖学園から進学した新1年生。
男子生徒らしからぬ色白の肌に長い睫毛、襟足からのぞく華奢な首筋など、一見して美少女と見まごうほどの中性的な出で立ちをしている。
無気力でやる気のない受け答えが目立ち、先輩を前にしても変化を見せないほどのマイペースぶりの持ち主。
小日向夢(こひなた ゆめ)
CV:南真由
トランペット担当。ハーフリムの眼鏡をかけた、おとなしそうな印象の新1年生。
久美子や麗奈と同じ北中学校の出身で、彼女たちとは中学時代の吹奏楽部の後輩にあたる。
トランペットの腕前は麗奈も一目置くほどに達者であるものの、吹奏楽部に関しては周りに流されて続けてきたような感覚を抱いている。
剣崎梨々花(けんざき りりか)
CV:杉浦しおり
オーボエ担当。みぞれの直属の後輩となった新1年生。
胸元まで伸びる緩やな螺旋を描く髪に、無造作に後ろでまとめた前髪が特徴。愛称は「りりりん」。
誰とでも仲良くなれる明るい性格の持ち主で、素っ気ない対応をとるパートリーダーのみぞれと仲良くなろうと頑張っている。
葉加瀬みちる(はかせ みちる)
トロンボーン担当。同じパートの2年生の先輩である秀一に憧れを抱いている新1年生。
その様子を見た周りの部員たちから、あらぬ噂を広められることになる。
「北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章」追加登場人物
黒江真由(くろえ まゆ)
ユーフォニアム担当。福岡県にある吹奏楽部の超強豪校、清良女子高校から転入してきた3年生。
緩やかに伸びる髪を胸元に垂らした、どことなく隙のある穏やかな雰囲気の持ち主。転勤の多い親に連れられる形で、これまで日本各地を転々と暮らしてきている。
清良女子高校の吹奏楽部に所属していたころは吹奏楽コンクールA編成部門のメンバーにも選ばれており、同じ楽器の担当である久美子がひと目見ただけで焦燥を覚えるほどの卓越した技量を誇っている。
針谷佳穂(はりや かほ)
ユーフォニアム担当。中学時代は漫画部に所属していた、吹奏楽部初心者の新1年生。
焦げ茶色のマニッシュボブと頬のそばかすが特徴で、控えめな性格ながら笑い上戸な一面も秘めている。
釜屋すずめ(かまや すずめ)
チューバ担当。パーカッションパートのつばめの妹にあたる新1年生。
大ぶりな丸眼鏡とツインテールをお団子にした角ヘアが特徴で、元気のいいお調子者としての振る舞いを見せている。中学時代の部活はバスケ部。
姉であるつばめのことが大好きで、何かにつけて姉を持ち上げることを欠かさない。
上石弥生(かみいし やよい)
チューバ担当。額に結ばれた黄色のバンダナがトレードマークの新1年生。
中学時代はテニス部に所属しており、快活な性格と鍛えられた根性のもとに吹奏楽部に新たに挑戦する。勉強は苦手。
義井沙里(よしい さり)
クラリネット担当。南中学校の吹奏楽部に所属していた、楽器経験者の新1年生。
真面目かつ丁寧な性格の持ち主で、1年生部員のなかでもずば抜けた演奏技術を誇っている。愛称は「サリーちゃん」。
佳穂・弥生・すずめの3人とは中学時代からの友達で、高校からは4人そろって吹奏楽部を始めることになる。
『リズと青い鳥』先行登場人物
『誓いのフィナーレ』に先駆け、『リズと青い鳥』で登場した名前のない新1年生のファゴット・フルートパートの吹奏楽部員を指す。本項の登場人物の氏名はのちに「新北宇治高校吹部紹介」にて明らかになっている。
兜谷える(かぶとだに える)
CV:南真由
ファゴット担当。黒髪を二つにまとめお団子にしている新1年生。
籠手山駿河(こてやま するが)
CV:
ファゴット担当。黒のボブヘアーにヒトデ型の髪飾りを着けた新1年生。
江藤香奈(えとう かな)
フルート担当。ロングヘアーに薄青のハーフリム眼鏡を着用している、南中出身のフルート経験者の新1年生。
同級生とのデートの時に「フグに似ている」と言われたことで、パートメンバーの間では「ふぐちゃん」と呼ばれている。
『誓いのフィナーレ』では、序盤での携帯動画風のカットで手を振りながら経験者であることをアピールしている。
『リズと青い鳥』公式設定集ではF1-3(フルート1年C)に加え、「ふぐちゃん」の渾名が指定されている。
平石成美(ひらいし なるみ)
フルート担当。ショートヘアを真ん中より左寄りで分けている新1年生。
『誓いのフィナーレ』では、演奏練習で滝から何を考えて吹いていたか聞かれて返答に迷うシーンがあった。
『リズと青い鳥』公式設定集ではF1-2(フルート1年B)として指定されている。
山根つみき(やまね つみき)
フルート担当。ピンクのカーディガンを制服の上にまとっている新1年生。三つ編みをふたつにまとめている髪型で、『誓いのフィナーレ』での携帯動画風のカットでは香奈の後ろでまとめた髪を揺らしていた。
フルートパートの新1年生で唯一コンクールメンバー入りしている。
『リズと青い鳥』公式設定集ではF1-1(フルート1年A)として指定されている。
氏名不詳の登場人物
梨香子(りかこ)
滝昇が赴任してくる前の北宇治高校吹奏楽部の顧問。産休中。名字は不詳。
その指導方針は、吹奏楽コンクールにおける上位成績の獲得よりも仲良く楽しく演奏するほうに重点を置いていたため、副顧問の松本美知恵とは折り合いが悪かった。
藤城(ふじしろ)
大吉山北中学校吹奏楽部の顧問。
かつての教え子である久美子や秀一が、高校に進学してからも吹奏楽を続けていることを喜んでいる。
空想上の登場人物
川島紅玉(かわしま るびー)
加藤葉月の空想上の人物。チューバの経験者で聖女中等学園の出身(という設定)。川島緑輝と酷似していて赤髪。
現時点では中学3年生(という設定)。
川島白金金剛石(かわしま ぷらちなだいやもんど)
加藤葉月の空想上の人物。チューバの経験者で聖女中等学園の出身(という設定)。川島緑輝と酷似していて銀髪。
現時点では中学2年生(という設定)。
用語解説
あがた祭り(あがたまつり)
毎年6月5日に京都・宇治で行われる縣(あがた)神社のお祭り。通称「暗闇の奇祭」「くらやみ祭り」。
北宇治高校の生徒は、祭りの日が近づくと誰と一緒に行こうかとソワソワし始める。
イタリアンホワイト(いたりあんほわいと)
ひまわりの品種のひとつで、小ぶりで少し黄色を帯びた白色の花びらが特徴。花言葉は「あなたを想い続けます」。
顧問の滝昇の妻が生前好きだった花で、滝は妻へのプロポーズの際にこの花を贈っており、彼にとっても想い入れが強い。また、妻の死後も滝は彼女の命日に必ずこの花を買っている。
そして黄前久美子もまた、ひょんな経緯から幼馴染の塚本秀一からイタリアンホワイトをあしらった髪飾りを贈られることになる。
宇治川花火大会(うじがわはなびたいかい)
宇治橋周辺で毎年8月に開催されていた花火大会で、宇治の夏の風物詩として知られている。
大会当日には屋台も立ち並び、会場を訪れる人の数は相当なものとなる。(なお、2013年を最後に休止となり、2017年に正式に開催中止となった)
久美子の住んでいるマンションからも花火は見られるのだが、毎年お祭りのような雰囲気を味わいたいがために昔からよく会場まで足を運んでいる。
卯田百合子(うだ ゆりこ)
原作小説の第二楽章(久美子2年生編)に登場する吹奏楽曲「リズと青い鳥」の作曲者。
吹奏楽の世界では馴染みの深い作曲家であり、彼女は同名の童話から得た印象をもとに当該曲の作曲にあたっている。
北宇治高等学校(きたうじこうとうがっこう)
京都府宇治市にある府立の高等学校。
同校の吹奏楽部は、十数年ほど前までは吹奏楽コンクール関西大会(支部大会)の常連校レベルの高い実力を有していたが、その後顧問の交代により低迷期に入る。
久美子が1年の段階では吹奏楽部は60名を超える部員を擁しており(原作小説では81名、TVアニメ版では64名)、新任顧問の滝昇の指導のもとに着実に実力を身につけ、彼の顧問就任からわずか半年で吹奏楽コンクール全国大会への出場も果たした。
その華々しい実績により、翌年度からは吹奏楽部に入るためにこの高校を選んだ強豪校出身の生徒らが続々と進学するようになる。
久美子が3年生に進級した段階では、部員数が100名を超えるほどの大所帯へと成長している。
男子の制服は黒い詰襟で原作小説とTVアニメ版で変化は見られないが、女子の制服は原作小説では紺色のセーラー服に白いスカーフ、TVアニメ版では冬服が茶色のセーラー服でスカーフの色は学年ごとに赤(1年)、青(2年)、緑(3年)と色分けがなされている。
また、TVアニメ版での女子生徒の夏服はパステルカラーを基調とした淡いカラーリングになっている。
三強(さんきょう)
吹奏楽コンクール全国大会の常連校であり、全国大会に出場できる関西大会(支部大会)の3校の枠を彼らだけで押さえてしまうほどの実力を持つ3つの強豪校。
大阪府にある明静(みょうじょう)工科高校、大阪東照高校、秀塔大学附属高校の3校を指してそう呼ばれている。
サンフェス(さんふぇす)
「サンライズフェスティバル」の略称。
毎年5月の初めに太陽公園で開催されるイベントで、府内各校の吹奏楽部がパレード演奏を披露する。
聖女中等学園(せいじょちゅうとうがくえん)
川島緑輝が通っていた、名門のお嬢様中学校。吹奏楽コンクール全国大会の常連・常勝校として知られている。
清良女子高等学校(せいらじょしこうとうがっこう)
福岡県にある私立高校で、吹奏楽コンクール全国大会の常連・常勝を誇る超強豪校。
演奏したCDを販売した際には売上ランキングの上位に入り、定期演奏会のチケットは即日完売するなど、プロの団体と比べても遜色ない知名度と人気を持つ。
また、物語の数年前には全国大会のステージで「宇宙の音楽」を披露し、そのプロ顔負けの超絶的な演奏が話題となった。
大吉山(だいきちやま)
宇治市にある標高約131mの山。正式には仏徳山という名前があるが、地元では大吉山と呼ばれている。一帯が大吉山風致公園として遊歩道が整備されており、山頂近くの展望台には約15分から20分程度でたどり着くことができる。
あがた祭りの日の夜、高坂麗奈は黄前久美子を誘って大吉山に登り、展望台で久美子に本音を打ち明けて互いに親友関係となった。TVアニメ版ではその後、ふたりでそれぞれの楽器を演奏している。
また、全国大会が近づいた秋の日の夜、麗奈は再び久美子を大吉山に誘い、滝昇の過去について久美子が黙っていたことを責めるとともに、改めて気づいた自身の弱さを打ち明けている。
大吉山北中学校(だいきちやまきたちゅうがっこう)
黄前久美子や高坂麗奈、塚本秀一、佐々木梓らが通っていた中学校。
彼女たちが3年生のときに挑戦した吹奏楽コンクール京都大会では、より上の関西大会(支部大会)に出場できない金賞、通称「ダメ金」を獲得している。
チューバくん(ちゅーばくん)
久美子のスクールバッグにぶら下がっているチューバのゆるキャラ。「楽器くんシリーズ」のうちのひとつ。
チームもなか(ちーむもなか)
吹奏楽コンクール(A編成部門)の出場メンバーに選ばれなかった部員10名が結成したサポートチーム。
3人の2年生(森田しのぶ、中川夏紀、加部友恵)の頭文字をとって命名されており、吹奏楽コンクールに出場するメンバーに向けてのお守りの作成や楽器運搬などの支援活動をこなしている。
TVアニメでは1期の番外編(OVA)として彼女らに焦点を当てたストーリーがある。
支部大会後に吹奏楽部に復帰した傘木希美が合流して11名となる(本格的な登場は2期からのため、上記の番外編には登場していない)。
24パーティー(つーふぉーぱーてぃー)
久美子たちが下校途中によく立ち寄っているコンビニエンスストア。「楽器くんシリーズ」のガシャポンが置いてある。
堀川奈美恵(ほりかわ なみえ)
京都府生まれの今をときめく若き女性作曲家で、劇中曲「三日月の舞」の作曲者。
京都府立芸術大学の作曲科に入学し、同大学院を卒業。以降はオーケストラ作品や管弦楽、吹奏楽と幅広いジャンルで活躍している。
副部長の田中あすかいわく、彼女の作品の魅力は繊細なメロディーとダイナミックな構成にあるという。
南宇治高等学校(みなみうじこうとうがっこう)
京都府宇治市にある府立の高等学校。
学校としての学力レベルは久美子たちが通う北宇治高校とほとんど変わらず、そのため、恐らく地理的な理由から久美子の母校である大吉山北中学校の生徒は同校に進学する傾向がある。
したがって、中学時代の久美子の同級生もその多くが同校に進学しているが、新しい高校生活のスタートを望んだ久美子は同校ではなく、同級生のほとんどいない北宇治高等学校を進学先として選んだ。
なお、吹奏楽部の実力については描写のないため不明である。
南中学校(みなみちゅうがっこう)
傘木希美、中川夏紀、吉川優子、鎧塚みぞれたちが通っていた市立の中学校。
京都府内ではそれなりに名の知られた吹奏楽部の強豪校で、久美子や麗奈たちが通っていた北中学校とは吹奏楽コンクール関西大会への出場枠を巡り、しばしばライバル関係に立っている。
ただし、希美たちが3年生のときの吹奏楽コンクール京都大会ではまさかの銀賞を獲得し、彼女たちの大きなトラウマとなった。
洛秋高等学校(らくしゅうこうとうがっこう)
ここ10年のあいだで吹奏楽コンクール関西大会の常連校となっている、京都府内の強豪校。
サンライズフェスティバルでは白のブレザーと赤いスラックスのマーチング衣装を披露している。
リズと青い鳥(りずとあおいとり)
原作小説の第二楽章(久美子2年生編)に登場する架空の童話で、ひとりぼっちの少女リズと青い鳥の扮する少女による、触れ合いと別れの物語が綴られている。
あらすじの詳細は、原作小説『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章』、および映画『リズと青い鳥』の個別記事を参照。
立華高等学校(りっかこうとうがっこう)
吹奏楽コンクールやマーチングの大会で華々しい成績を残す強豪校で、殊にマーチングに関してはその衣装と一糸乱れぬパフォーマンスから『水色の悪魔』の異名で呼ばれている。
久美子の中学時代の同級生、佐々木梓が進学している。
また、2016年8月4日には同校を舞台としたスピンオフ作品『立華高校マーチングバンドへようこそ』が発行されている。
龍聖学園(りゅうせいがくえん)
エスカレーター式の私立校で、ラグビーを始めとする数多くの運動部が実績を残している男子校。
同校の吹奏楽部はこれまで上位大会に絡むほどの実力は有していなかったものの、「文科系の部活を伸ばす」という学園の方針によって強化が図られることになる。
特に高等部の吹奏楽部は、増強された教師陣や特別顧問の「源ちゃん先生」らの指導のもとに大きくそのサウンドを変え、いまや新たなダークホースとして注目を集めるまでになっている。
原作小説版ではブレザーだが(原作小説特設サイト登場した月永求の友人、樋口隆の画像から)、『誓いのフィナーレ』では海軍型学生服で、どちらも独特の色彩が印象的。さらに後者では眼鏡をかけている部員が結構多い。
作中に登場する楽曲
吹奏楽部をテーマにした作品であるため、吹奏楽オリジナル作品や吹奏楽ポップス曲など、実在する楽曲が数多く登場している。
詳細は、個別記事「響け!ユーフォニアムの楽曲一覧」を参照。
その他
- 楽器メーカーのYAMAHA(楽器関連協力)がアニメ放映開始に合わせてコラボを行っているが、対象商品が数万円~場合によっては百万円を超える楽器本体のため、コラボのためだけに楽器を購入するのは考えものである。あくまで楽器の新規購入や買い替えがメインの視聴者向けと考えた方がいいかもしれない。
- 元々の原作小説の舞台が京都府宇治市である上に、制作した京都アニメーションの本社所在地も宇治市であることから、さまざまな背景が非常に忠実に再現されており、宇治市周辺がいわゆる聖地となっている。舞台となった北宇治高校そのものは架空の高校であるが、校舎等のモデルには宇治市内にある京都府立莵道(とどう)高校が選ばれている。制作スタッフにとっても本社からの徒歩圏内に舞台となった地点があることから、ロケーションハンティングなどが容易にできたという話が伝わっている。また、TVアニメ版の第1期から京阪電気鉄道が取材協力をしており、さまざまなコラボ企画を行っている。
- TVアニメ版では毎回話の終わりを久美子の台詞で「そして、次の曲が始まるのです」のあとに「つづく」のテロップで締めくくられている。ただし、各期最終話は違う台詞+「終」のテロップで、1期番外編のみ葉月の「始まる!」のセリフ+「おわり」のテロップで締められている。さらに2期5話のみ久美子の締めの台詞はなく、みぞれの「たったいま、好きになった」の台詞で締められている。
- 2期オープニングの前回のハイライトを入れたアバン部分(OP曲イントロ前の15秒)のBGMが2~5話までが吹奏楽調+OPサビ部分までの映像がモノクロで、全国大会行きが決まった6話以降はOP曲と同じメロディ+モノクロ部分だった箇所もカラーに変更されている。同様に、エンディングもサビ部分に登場するキー人物が5話までのみぞれから6話以降はあすかに変わっている。1期も同様にアバンはあるが、こちらは途中話からの曲調変更はないものの、13話ではOPなしで本編が始まり、8話・14話(OVA)ではアバンBGMなしで本編が始まった後にOPに入っていた。
- 原作小説版の例に倣(なら)い、TVアニメ版1期・2期ともに地上波での放送時にフィクションであることのテロップに「もし同一の名称があった場合も、(略)」の文言が加えられている(アニメ版に登場する主要人物以外の吹奏楽部部員の苗字のほとんどに由来があるため)。
- AbemaTVでTVアニメの1期が放送された際、エンディング初めの砂嵐の部分で映像がフリーズするというトラブルが頻繁に発生し、エンディング曲の「トゥッティ!」にちなんで「トマッティ」(止まる+トゥッティ)というコメントがコメント欄に並ぶことがあった。