「王女を渡せ…」
「今更他の星の王女一人助けることに、何の意味がある!」
概要
映画『劇場BOON!プロミス・ザ・サーキット』に登場。
大宇宙侵略大走力団ハシリヤンの捕物隊長で、「侵略ラップタイム最速の黒き稲妻」の異名を持ち、大放電攻撃や超高速移動攻撃を得意としている。
黒と赤メインのフォーミュラカーを人型にした様な容姿で、曲線の目立つ胸部はスニーカーの爪先にも見える。また排気ガスを纏ったエンジンから成る頭部は、排気ガスに目鼻が付いた風のメカニカルな身体に反して戯画的な顔付きである。
優勝トロフィーにも見える、大きな角を持つ悪魔の顔が柄になった、雷の意匠を持った黄金の片手剣を振るい、暗雲と共に無数の落雷を放って周囲を焼き払う「デスオブサンダー」が必殺技。
総じて、フォーミュラカーを模した鎧を着込んだ雷神をも彷彿とさせる容姿である。
一人称は「儂」で、普段は威厳を感じさせる落ち着いた口調だが、「サーンダッダッダッダ!」と言う独特な笑い方や、「デイッ!」と言う掛け声を用いる、イグニッションキー使用時の台詞は「サンダーイグニッション」など何かと自身の名前を織り交ぜた話し方をする。
ハシリヤンがナワバリにしている惑星トリクルの王女・ニコーラ・キードアーを追って地球に襲来した。
「高貴な身分の立場にある人間が上げる悲鳴は上質な『ギャーソリン』を得られる」という考えを持つ悪趣味かつ執念深い性格の持ち主であり、二コーラ姫を国王達の目の前で痛めつけて最高のギャーソリンを得ようと目論む。
また地球付近に持ち込んだ『惑星大破壊大ミサイル』を地球に撃ち込むと予告喧伝し、二コーラ姫の身柄を引き渡すように脅迫といった事を平然とやる、目的の為なら無関係の他者がどれだけ犠牲になろうが構わないと言う、大規模な破壊活動を行わない傾向のある組織の中でも過激な思考の持ち主(※その過程もまた、ニコーラに罪悪感等を背負わせてより濃いギャーソリンを生成する下地にしているとも推測される)。
そんな、ギャーソリン捻出のターゲットに対する並々ならぬ偏執・執拗性から、彼を知る先斗からは「しつこい奴」と評していた。
劇中での言動(ネタバレ注意⚠️)
地球に降り立った直後、サンシーターの面々を不要と言わんばかりに雑に扱い、大也が購入したサーキット場をサンダーイグニッションしサーキットグルマーを誕生させた。
その後、ニコーラ姫の前に姿を現し彼女を故郷へ送り届けようと護衛していた大也/ブンレッドと交戦。一進一退の攻防を繰り広げていたが、疲労の蓄積により生じた一瞬の隙を突き変身解除に追い込んだ。
しかし、サーキットグルマーの能力を見切った上に惑星大破壊ミサイルも無効化されてしまい、更にはブンブンジャーの面々の集結を許してしまう。
もう後がないと悟ったのか、サーキットグルマー共々ブンブンジャーとの決戦に臨み、自身はブンレッドとブンバイオレットと交戦。しかし、2人の連携プレーに為す術なく圧倒され、最終的にブンブンジャーの必殺技を喰らい敗北。
死に間際に、故郷をハシリヤンの手から取り戻すと言う自身のハンドルを握る決意を固めたニコーラ姫に「サーンダッダッダッダ〜!!」と高笑いしながら地に伏してフィニッシュした。
余談
- 名前の由来は、1990年に公開されたカーレース映画『デイズ・オブ・サンダー』と、イングランド出身のレジェンドF1ドライバーであるデイモン・ヒルをかけあわせたものと推察される。
- 声を演じる岸氏は、ブンブンジャーより28年前に放映された『激走戦隊カーレンジャー』にて、猿顔の一般市民こと陣内恭介/レッドレーサーを演じており、車スーパー戦隊とは切っても切れない関係の戦隊OB俳優である(『カーレンジャー』も『ブンブンジャー』と多々共通点が見受けられる作品である)。
- また、本作に登場するサーキットグルマーの声を演じた関智一氏も、同じくカーレンジャーに登場するHHデーオを演じているため、奇しくも車スーパー戦隊枠での再演となった。
- 中澤監督によると、ブンブンジャーが放送された時から岸氏の方から出してくれとオファーがあったため、岸氏に相応しい役がないか模索してたところ、今回のメインヴィランであるデイモンが相応しいという事でキャスティングされている。
- スーパー戦隊シリーズの敵怪人の声を演じるのは、『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ春休み合体1時間スペシャル』の妖怪ブルブル(こちらも車モチーフの怪人)・ディー博士以来9年ぶりとなる。
関連タグ
爆上戦隊ブンブンジャー 劇場BOON!プロミス・ザ・サーキット
ドラグ星人ガニメデ、邪悪竜ダガーギン、ダンベルバンキ:その他の車スーパー戦隊で岸氏が演じた先輩怪人達。ちなみにガニメデが登場した作品は車ではなく警察スーパー戦隊だが、巨大戦力がパトカーになるという点から車モチーフも含まれるのだろう。
ゲース・インダベー:7年前の劇場版に登場した幹部格怪人で、地球に惑星破壊兵器を差し向けて戦隊と激突した。更にスーツアクターも一致する上、マッドレックス(こちらもSAが一致)と同じ声の紫色の追加戦士兼司令官と浅からぬ因縁を持っていた。
キャノンボーグ:本編に登場するハシリヤン幹部でこちらも大型兵器を使いギャーソリン収集を行う作戦を決行させた。ただし、デイモンサンダーは「質重視」に対してこちらは「量重視」という違いがある。