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CV:小林優子

概要

アニメ『ポケットモンスター』シリーズに登場するキャラクター。

主人公・サトシの同い年(10歳)の幼馴染であり、「永遠のライバル」オーキド博士の孫でもある。

名前の由来は任天堂ゲームクリエイター宮本茂から。

人物

マサラタウンきっての優秀なトレーナーだが、非常にキザでプライドが高く、サトシ一行に旅の途中で出会っては事ある毎に嫌味を言いながら見下し、出てくるたびに「いいぞーいいぞーシーゲルー」と叫ぶギャルの応援団を引き連れ、派手かつ慇懃無礼な行動をしていた。小説「ポケットモンスター The Animation」では、これらチアガールは、オーキド博士の長男のマサラタウン町長が選挙活動で利用するグループらしい。次男の叔父は郵便局長。おそらく容姿と性格に関しては初代ゲーム版のライバルであるグリーンがモデルと思われる(元ネタよりは口調は丁寧であるが)。

このシゲルの自己顕示欲は、オーキド博士がサトシに構いすぎた事が原因で拗ねてしまったものである。何でもそつなくこなしてしまうシゲルよりも、不器用でも真っ直ぐで他人を思いやれるサトシの方が、オーキド博士には気掛かりであったのかもしれない。

またカスミタケシはともかくサトシは心底でシゲルを嫌っていないようで幼少時には「別世界のポケモン」の映画を彼と一緒に見に行った事もある。

ポケモンバトルの腕前は高く、グレンジムやトキワジム以外の10か所のバッジを獲得している。ミュウツー以外のロケット団ボスのサカキの手持ちポケモンにも圧勝している。しかし、その後サカキが繰り出した切り札のポケモンにはなす術も無く敗れる。この際には「誰であっても勝てる訳が無い」と判断しており、まだ自己中心的な性根は変わらなかった。

一応、犯罪に等しい悪事は犯さないが、アオプルコで行われたコンテストでは好き勝手にでしゃばってそのイベントを滅茶苦茶しかけた事もある(本人に妨害行為をする気はないとはいえ)。

自身のポケモンを溺愛している(本人曰く恋人)等、仲間思いな一面を見せる一方、他者のポケモンには身勝手な態度を取ることもあった。目立ちたい・あるいは邪魔だったという理由だけでムコニャ(しかも彼らが悪人であることに気づいていない)のポケモンに暴力を振るったこともある。

しかしセキエイリーグではベスト32で敗退した(4回戦敗退)事で最大の挫折を味わう事になり、(電撃ピカチュウ版ではヒロシに敗北している)自分勝手な言動が薄れて協調性が身についたようでそれからはサトシと出会う度にアドバイスを送る事も多くなった。

オーキド博士も、会う度にサトシ一行へ嫌味を言ったり、取り巻きの女の子を連れまわしてイキがっていたシゲルの振る舞いには難色を示していた様で、アオプルコリゾート地でも調子に乗っている姿に呆れ顔で見ており、セキエイリーグでサトシよりも先に敗退した点に関しては、「いい薬だ」と評している。

活躍

サトシと同じく新参のポケモントレーナーとしてマサラタウンから旅立つ。

旅立つ際に選んだポケモンはゼニガメである(シロガネリーグでカメックスを繰り出す際、「僕のファーストポケモン」と発言していた事から)。ただ旅立ってからしばらくはあまり出番がなく、登場してもゼニガメ初登場エピソードでは出オチ同然だったり(しかも怪我を負ったピカチュウのためにいいキズぐすりを買おうとショップに入ろうとしたサトシに一切気づかずに邪魔してしまっている)、アオプルコのエピソードやディグダ初登場エピソードでは事態を引っ掻き回すだけで出番が終わったりと、手持ちポケモンを出す場面も長らく描かれなかった。

サトシが最初に連れて行ったのは御存知ピカチュウであるが、サトシが育てているRGBP環境の御三家の中で最も進化し、強力な相棒となっているのがヒトカゲ(現リザードン)であるため、奇しくもゲーム版における主人公とそのライバルのように「主人公が持つ御三家のポケモンが苦手とするタイプの御三家のポケモンを持つライバル」という構図になっている。

前述したセキエイリーグ後は、黒外套を纏ってオレンジ諸島の旅を終えたサトシと再会。オレンジリーグを制覇したにもかかわらずロケット団したっぱのムコニャらに手も足も出なかったサトシに苦言を呈し、ポケモンバトルを行ってサトシに勝利している。

シロガネリーグに参加するもサトシに敗れ、これを機にポケモントレーナーを引退。その後は研究者に転身し活躍している。

サトシがバトルフロンティアを制覇した後にマサラタウンにて白衣姿で再会し、サトシとのポケモンバトルで勝利。サトシに次の道を示す存在となっている。

DP編ではシンオウ地方でナナカマド博士の助手として働いており、ポケモンハンターからタテトプスを保護する場面がある。このエピソードではヒカリとも対面しているが、彼女はオーキド博士を「ポケモン川柳の人」と認識しているためにその孫であるシゲルも川柳に精通していると思い込んでおりその話題を振られた際は「え…?」と困惑していた。

DP編での登場を最後に長らく本編に出演する事は無く、BW編からSM編までのシリーズでは(BW編の第6期ED「手をつなごう」の映像を除き)一切登場することはなかった。

無印1話のリメイクとして描かれる劇場版『キミにきめた!』が発表された際には、遂に再登場かと期待されていたのだが…

「最初の手持ちポケモンであるゼニガメを受け取る後ろ姿」のみが描かれるという、あんまりな登場の仕方であった…。しかも台詞無し。

結局の所、ライバル役は別の人物が担う事に…。

それでも「サトシの永遠のライバル」と評価するファンは多く、再登場を期待する声は多かった。

幾年月を経て、新無印3rdOPにてアイリスと共に1カット登場するというサプライズを見せ、ファンを喜ばせ12年ぶりに再登場を果たす(68話)。

本人曰く、「各地を旅しながらポケモンの研究を続けている」とのこと。

ゴウが現在のサトシの相棒であると知ると、「僕の認めるサトシのバディには僕と同等か、僕以上のトレーナーであって欲しいからね」とマウントを取り、ゴウには初期のキザでイヤミな感じを取っているが、実際は彼を焚きつけて「プロジェクト・ミュウ」に勧誘しようとしていた)。サトシも「俺に対しても最初はあんな態度だったから」とフォローしているが、初期のような横暴な言動はかなり薄れている。

一旦ポケモントレーナーを引退しているものの、ポケモンバトルのレベルは大幅に向上している様子。ファイヤーとのバトルに苦戦するゴウカザルを援護する為にカメックスを繰り出し、ファイヤーの放つほのおのうずこうそくスピンで脱した勢いのままロケットずつきを繰り出し、躱されればすぐさまみずのはどうに転じるなど機転も利かせて対処した。

バトルには勝つことこそできなかったが、ファイヤーの羽を入手するという「プロジェクト・ミュウ」のトライアルミッションは立派に果たしていた。

この回では、「無印1話の旅立ち(シゲルの応援ギャル入り)」「ジョウトリーグのリザードンVSカメックス」「ジョウトリーグ戦後の『引き分けのモンスターボール』」「シンオウリーグのゴウカザルVSエレキブル(シンジ入り)」のシーンが、新無印タッチで再描写された。

余談だが、オーキド研究所にいるサトシのポケモンが(全員ではないものの)登場した。登場したのは以下の通り。

カントー(オレンジ含):フシギダネ、リザードンベトベトンケンタロスカビゴン

ジョウト:ヘラクロスベイリーフ、マグマラシ、ワニノコ、ドンファン

ホウエン:ヘイガニ

シンオウ:ゴウカザル、ブイゼル

イッシュ:ミジュマル、チャオブー、ワルビアル

カロス:ファイアロー、ルチャブル、オンバーン

…お気付きだろうか。ジョウトリーグのシゲルとのフルバトルで戦ったポケモンが、全員登場しているのである。スタッフは、これを密かに意識して登場メンツを選んだのだろうか。

その後も、ミッションを次々とクリアしていったようで、110話終了時点でのトークン数は12個。これは、全参加者(チェイサー候補)中ダントツのトップであった(次点は、ライラの9個)。

ラストミッションでは遺跡に封じられたレジ系ゲットにカンムリ雪原へ赴き、ゴウと解放のやり取りを行い、レジドラゴを捕獲。総合成績はトップで通過する。

最終回ではオーキド研究所によって来たところサトシと出会いサトシと会話をしてすぐに立ち去った。

シゲルのポケモン

ポケモン名備考
ゼニガメカメールカメックス最初のポケモン。シロガネ大会サトシ戦で初登場
イーブイブラッキーオレンジ諸島終盤で初登場(おそらくピカチュウ版の発売によるもの(ピカチュウ版でのライバルの最初のポケモンはイーブイになるため。)
エレキブルバトルフロンティア編終盤で初登場
ウインディサカキ戦で初登場
クラブオーキド邸で登場。サトシのクラブより大きい
ドードードードリオオーキド邸で登場
フーディン
ゴローニャシロガネ大会サトシ戦で登場
ヘルガー
キングドラ
オニドリル
ブーバーシロガネ大会サトシ戦で登場
ニドキングサカキ戦・セキエイ大会第4回戦で登場
ニドクインシロガネ大会サトシ戦で登場 カメックスに次ぐ戦力となっている。
カイロス
ハッサムシロガネ大会サトシ戦で登場
エアームド
バンギラスプロジェクト・ミュウで初登場
ブリムオンプロジェクト・ミュウで初登場
レジドラゴプロジェクト・ミュウで捕獲

オーキド研究所には200匹以上と、ゴウのポケモンを上回る数を保管しているのが確認でき、シンジ程ではないが複数匹捕まえて厳選した様子も見られる。

セキエイ大会開催前にはサトシがシゲルの厳選や交換を非難しているが、オーキド博士は「どちらも間違っていない」と答えている。

余談

・シゲルのセリフの中でも最も聞きなじみのあるセリフである、「サートシ君」という呼び方は実はアドリブだったのである。ムコニャの「やなかんじー!」といいアニポケ最初期メンバーの声優陣はアドリブで付けたセリフがそのまま何度も使われることが割とある。スゴイネ

関連イラスト

イラストには「シゲル」タグがつけられる事が多い。

似たようなトレーナー

  • シンジクロス:サトシの最大のライバル(前者)と映画版のライバル(後者)。初期は両者共に手持ちポケモンを酷使したり話によっては捨てたり他者に譲渡したりとシゲルとは正反対のキャラクター性だった(そんなシゲルも手持ちポケモン以外のポケモンには意外と薄情なところもあった)。だが初期は自己中でサトシ一行と不仲だったが、そこから成長していくという点はシゲルと共通する(さらにこの二人は他の悪役達と違い捨てたポケモンと和解している。)。ちなみに3人共あくタイプ複合のポケモン(シゲルはヘルガーバンギラス、シンジはマニューラドンカラスドラピオン、クロスはガオガエン)を連れている。
  • ハーリーラングレー:歴代女性同行者のライバル(前者はハルカのライバル、後者はアイリスのライバル)。どちらもシゲルと同じく自己中でライバルに片恨みをしていたが次第にライバルを認める形でその負の感情が薄れていった(ちなみに前述のクロスもサトシに対してある理由で片恨みしていた)。さらにどちらもシゲルらと同じくあくタイプ複合のポケモン(ハーリーはノクタス、ラングレーはキリキザン)を連れている。
  • ビート:『ポケモン剣盾』に登場するライバル。シンジ・ダイスケとは犯した前科は異なるものの、ポケモンに悪事を働かせて暴力沙汰と違法入手を働く傍若無人を通り越す凶暴性がシゲルとの相違点である(尊敬していた人物が実は人間性に難色を示した点も共通)。そんな彼もシゲル同様に自己中なトラブルメーカーだったが、そこから成長する点は同じ。

その他

松本梨香:サトシの声を演じた声優。当初、オーディションでシゲル役に参加していたが、オーディション終了後にサトシ役も受けるように勧められ、結果的にサトシ役での起用に至ったとインタビューで語っている。

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