演者(映画版):ダニエル・ラドクリフ
吹替(映画版):小野賢章(全8作通じて)
吹替(ゲーム版):矢島晶子(1、2作目)→山口勝平(3作目)→山本泰輔(4作目)
注意
タグハリー・ポッターは作品名『ハリー・ポッターシリーズ』として使われていることが多く、キャラクターのハリー・ポッターを意味するタグとして機能していない。
そのため、キャラクターのハリー・ポッターを描いた作品にはハリー・ジェームズ・ポッターあるいは生き残った男の子といったタグを付けるのが、検索の利便性を考慮すると望ましい。
また、『ハリー・ポッターシリーズ』にはハリー・ポッターやハリー・ポッターシリーズではなくハリポタのタグを付けることが検索の利便性を考慮すると望ましい。これはハリポタが最も普及している作品タグだからである。
概要
『ウィザーディング・ワールド』の人物。魔法使い。
イギリス人。
『ハリー・ポッターシリーズ』の主人公。物語のほとんどは彼の視点で描かれている。
クシャクシャの黒髪に丸眼鏡をかけた緑の瞳、そして額の稲妻型の傷が特徴。
父ジェームズ・ポッターと母リリー・ポッターは不死鳥の騎士団の一員として闇の勢力と戦い、闇の帝王ヴォルデモートの手にかかり殺害される。しかしハリーだけは死の呪いから史上唯一の生存を果たし、生き残った男の子となる。額の傷はその際に残ったもの。
ハリーは孤児として非魔法族(マグル)のダーズリー家に預けられ、で半ば虐待同然の扱いを受け育った。
その後ホグワーツ魔法魔術学校に入学、魔法使いとして成長。自らの宿命を受け入れ、両親の仇との戦いを繰り広げていく。
グリフィンドール生。グリフィンドールクィディッチチームのエースで、ポジションはシーカー(後にキャプテンに)。ダンブルドア軍団のリーダーでもある。
プロフィール
主な人間関係
親友はロン・ウィーズリーとハーマイオニー・グレンジャー。フレッド・ウィーズリー、ジョージ・ウィーズリー、ルーナ・ラブグッド、ネビル・ロングボトムなどが友人。
幼児洗礼を受けており、ゴッドファーザー(名付け親、代父)はシリウス・ブラック。またルビウス・ハグリッドやウィーズリー家が親代わりである。
アルバス・ダンブルドアやミネルバ・マクゴナガル、リーマス・ルーピンが師。
ガールフレンドはチョウ・チャン→ジニー・ウィーズリー。
フルネーム
フルネームは「ハリー・ジェームズ・ポッター」。
ファーストネームのハリーは父方の曾祖父(父親の父方の祖父)であるヘンリー・ポッターの愛称に因み、セカンドネームは父親のジェームズ・ポッターに由来する。
生年月日
同学年の中ではかなり誕生日が遅い方。
ペット
杖
得意な魔法/苦手な魔法
得意科目は闇の魔術に対する防衛術で、エクスペリアームスが得意技。
また、有体の守護霊を出すことができる。その姿は牡鹿であり、父ジェームズを象徴している。
ヴォルデモートの影響で蛇語を喋ることができる。
ボガートを見ると吸魂鬼になる。これは、ハリーが「恐怖そのものを恐怖している」ことの表れ。
苦手なのはセブルス・スネイプの授業での魔法薬学。そして閉心術。
所有物
箒はニンバス2001というハイクラスのもの。事故により破損してからは炎の雷(ファイアボルト)というニンバスを超える世界最高と謳われる箒に乗っている。
また、姿を隠す透明マントやホグワーツ全域とその住人を捕捉する忍びの地図を持つ。
好物
かぼちゃジュースやバタービール、糖蜜パイなど。甘党なのかもしれない。
容姿
白人。
丸眼鏡を掛けた華奢な体型で、細面。
クシャクシャな黒髪のくせ毛が特徴で、後頭部の毛がピンピン跳ねており、セットしてもすぐ飛び跳ねる。
このような容姿は父のジェームズに生き写し。しかし眼だけは母リリーに似ており、アーモンドのような大きい瞳に明るい緑色。
また美男子で鳴らしたトム・リドルが「自分とどこか見た目が似ている」と評しているので、容姿は整っている方だと思われる。
6巻頃からグンと身長が伸び、17歳のころには父とほとんど同じ高さに成長した。ジェームズは「背が高いほう」である。
額にはヴォルデモート襲撃時の一歳の時についた稲妻型の傷が残っている。ヴォルデモートの思念に連動して疼いたり痛むことがある。また特に原作ではそのせいでしょっちゅう悪夢を見ている。
人物
優しく謙虚
幼い頃から従兄弟のダドリー・ダーズリーとその仲間たちにいじめられ、マグルの学校でも孤立しており、叔母夫婦からも愛されずに育ったためか、自分に自信が持てないところがある。
しかし、学年が上がるにつれそのような卑屈な面は薄くなっていた。
父ジェームズと因縁の深いセブルス・スネイプからは「父親に似て傲慢」と言われているが、ハリーは育った環境の影響か母の遺伝なのか、基本的には謙虚で慎重な性格で、あまり自分の才能を鼻にかけることはしない。
強い正義感
一方で、シリウス・ブラックから「君は本当にジェームズの息子だ」と言われているように大胆な面がある。
ダドリーやドラコといった相手の悪行や挑発には果敢に立ち向かい、場合によっては口達者に相手をやりこめるなど機転が利く。
自分の目的のためならば校則違反を辞さない、三大魔法学校対抗試合では競技の得点を無視して人質全員を助けるなど、良くも悪くもルールよりも信念を重んじる。
また、両親が父親の友人の裏切りの結果殺されたため、裏切りという行為をひどく嫌う。
しかしそれ以上に「(復讐による)殺人」を嫌い、父ジェームズの親友であるシリウスとリーマスが裏切り者を殺すのを拒否。裏切り者を生き残らせる事を選んだ。
また人を過度に傷つけることも嫌うため、直接的な攻撃魔法よりも武装解除の「エクスペリアームス」という呪文を唱えることが多い。敵陣営にこの事を気づかれて、本人かどうかの見分け方の基準にもされている。
このような愛に溢れているという美点から、アルバス・ダンブルドアは「一見するとジェームズ似だが、深いところではリリーの方に似ている」と評した。
仲間への信頼
ロンやハーマイオニーは言うまでもなく、ダンブルドアや不死鳥の騎士団、ダンブルドア軍団など自らが信用した仲間に対する信頼は厚い。
ハリーがルシウス・マルフォイから解放した元屋敷しもべ妖精のドビーとも信頼関係を築き、共に戦う仲間となった。
また素直であり、一度信用した人物にたいしてはよほどのことがなければ疑うことをせず、度々ロンと仲違いしても心の底では信用している。
ホグワーツの戦いでは理由(後述参照)があるものの、ダンブルドアに「死ぬべき存在」と告げられても、その運命に従った。
真のグリフィンドール生
力を示したい欲求や決断力、機転といったスリザリンの資質を持っており、組み分け帽子にはスリザリンに入ることで偉大になれと勧められた。
しかし本人は初対面の時のドラコ・マルフォイの嫌な態度やロン・ウィーズリーとの友情、両親の仇ヴォルデモートがスリザリン出身であるなどを理由に拒絶、グリフィンドールへの入寮を果たす。
その後は若干2年生で「真のグリフィンドール生」の前に現れるグリフィンドールの剣を抜いている。
ダンブルドアいわく、ハリーはスリザリンの資質を持っているが、グリフィンドールを「選択」したことが重要である。
また、そもそもグリフィンドールもスリザリンもベクトルが違うだけで同じような性質を持っているらしい。
頑固で情緒不安
正義感の裏返しなのか、思い込みが激しく、一度決めたことに関しては頑固。
5巻では魔法省と『日刊予言者新聞』による社会的な中傷やダンブルドア]]から受けた疎外感、さらに思春期の恋の悩みなどが重なり、しょっちゅう怒りを爆発させていた。
スネイプいわくハリーは「心を閉じる」ことが下手である。実際にハリーは閉心術がまともにできなかった。(スネイプが指導者であったことも原因だろうが。)
しかし後に、心が深い悲しみで満たされた時に意図せず閉心術を習得している。
面食い?
ま物語の大部分で語り部となるハリーは容姿に対する描写が中々辛辣(そしてしばしば独特な例え方をする)でありる。
彼が大絶賛したのはシリウス・ブラック(全盛期の頃)、ビル・ウィーズリー、セドリック・ディゴリー、トム・リドル(若い頃)、ゲラート・グリンデルバルド(若い頃)と極わずか。
加えて恋愛対象として好意を持った女性たち、チョウ・チャン、ジニー・ウィーズリーも周囲から美人と言われているので、恐らく面食いなのだと思われる。
相互理解の力
10年以上に渡り虐めを続けてきたダドリーとは最終的に和解。6年間も理不尽な嫌みや減点を続けたスネイプのことも彼の真意を知ってから見方を改めた。
また偉大だと思われていた父ジェームズやダンブルドアの裏の顔を知り、人間には多面性があることを学んだ。
(しかし「僕は嘘をついてはいけない」という文字を魔法のペンで自ら身体に刻み込む体罰を与えたドローレス・アンブリッジについては許すことはなかった。)
以上のことを総括すると、正統派のヒーローであることが分かる。
来歴
生き残った男の子
1980年7月31日に純血の魔法使いジェームズ・ポッターとマグル生まれの魔女リリー・ポッターの第一子、長男として誕生。ゴドリックの谷のポッター家で家族三人と猫と共に暮らしていた。
1歳のハロウィーンの夜、史上最悪の魔法使いヴォルデモートに襲われるが、生還。ヴォルデモートは力を失い姿を消す。故に魔法界では「生き残った男の子」として誰もが知る存在で、英雄視されている。
しかし、この襲撃で両親を喪ってしまった。
ハリーが生き残ったのは、リリーの愛情とその犠牲がハリーを守る古代の魔法として作用し、ヴォルデモートの死の呪いを跳ね返したというのが真相である。→愛(ウィザーディング・ワールド)
両親の死後、上述のリリーの守りの魔法を維持するためにリリーと姉妹であるペチュニア・ダーズリーのもとに預けられることになる。
ペチュニア、及び夫のバーノン・ダーズリーは魔法に理解のないマグルであり、ハリーは長らく冷遇、虐待を受けながら育つことになる。
一方でダーズリー夫妻の子供である同い年の従兄、[ダドリー・ダーズリーは両親の過剰な愛情を一杯に甘やかされて育ち、ハリーを虐めてサンドバッグにしていた。
ダーズリー夫妻がハリーを冷遇する原因について、リリーがジェームズをペチュニアとバーノンに紹介した際、ジェームズとバーノンがお互いに無礼な態度をとってしまったことも大きく関係している。虐待する言い訳にはならないが、多分この出来事からバーノンはハリーを見るとジェームズを思い出してしまうのだと考えられる。
ホグワーツへ
そして11歳の誕生日にホグワーツ魔法魔術学校の入学案内を携えてきたルビウス・ハグリッドから自身が魔法使いであることを知らされ (彼曰く、ハリーのホグワーツ入学は生まれた時から決まっていた。との事である) 、1991年9月1日、ホグワーツ魔法魔術学校に入学。
この時、入学祝いと誕生日プレゼントを兼ねてハグリッドから白ふくろうのヘドウィグをプレゼントしてもらい、以降彼の宝物かつ大事な相棒となる。
組み分け帽子にグリフィンドール寮かスリザリン寮か悩まれた挙句、自らの意志で両親と同じグリフィンドール寮となる。
同じ寮でありホグワーツ特急で親しくなったロン・ウィーズリーと、ロンと共にトロール襲撃から救った学年一の秀才のハーマイオニー・グレンジャーと親友となる。
選ばれし者
闇の魔術に対する防衛術の才能があり、一人前の魔法使いでも困難とされる守護霊魔法を3年生で成功。箒での飛行も得意で、1年生の時からクィディッチチームのシーカーを務めた。
その後様々な試練と、学友セドリック・ディゴリーや代父シリウス・ブラック、師アルバス・ダンブルドアとの身を裂く程辛い死別を通して成長していく。
やがて「生き残った男の子」から「選ばれし者」と称されるようになり、復活したヴォルデモートとの決着を迎えることとなる。
「19年後」
成人後、魔法大臣となったキングズリー・シャックルボルトの紹介で闇祓い局に就職。後に局長に就任する。→闇祓いハリー
最後の決戦の後、親友ロンの妹ジニーと結婚。
3人の子を授かり、両親や、シリウス、ダンブルドア、スネイプなど、かつて縁を結んだ今は亡き人々の名前を付けた。
その後次男のアルバス・セブルス・ポッターを巡るトラブルから、19年ぶりにヴォルデモートの災いと対面することになるが……?
その正体など(ネタバレ注意)
黄金の炎
ハリーの杖はヴォルデモートの杖とは兄弟杖であり、相対すると互いに正常に作用しなくなる性質を持つ。
7巻ではヴォルデモートの襲撃を自動で探知して黄金の炎で迎撃する機能があることが判明。
これは、4巻において2人の杖がつながった際に杖がハリーにとってヴォルデモートこそが最大の敵であると認識した上に、ヴォルデモートの強大な力の断片を吸収したことによるもの。
この力は杖が最大の敵と認識したヴォルデモートにのみ働き、ヴォルデモートの攻撃に対してヴォルデモートの力で迎撃する。
そのため、ダンブルドア曰く「ヴォルデモートにのみ異常に強力な杖」となったのである。
予言の子
シビル・トレローニーがダンブルドアの前で予言した「闇の帝王を滅ぼす男の子」の候補二人のうちの一人。
更に言えば、「闇の帝王自らが、己と比肩する者として印す者」「一方が生きる限り、他方は生きられぬ」。
ヴォルデモートは純血のネビル・ロングボトムではなく自らと同じ混血のハリーを殺そうとし、そのことでハリーは「予言の子」となり、母リリーの愛の加護を受けたヴォルデモートの終生の宿敵となった。
ヴォルデモートの選択により、ハリーは予言に選ばれし者となったのである。
二つの魂
実は、ヴォルデモートが期せずして作ってしまった7個目(製作した順番では6番目)の分霊箱である。
1981年10月31日、ヴォルデモートがゴドリックの谷のポッター家を襲撃し、ジェームズとリリーに続いてハリーをも殺そうとした時、リリーの愛の防御呪文によってヴォルデモートが放った死の呪文が跳ね返り、ヴォルデモート自身に命中。
これによりヴォルデモートは肉体を失い魂だけの状態になった。実はこの時にヴォルデモートの魂は本人が意図しない形で引き裂かれ、その欠片が側にあった唯一の生きた魂であるハリーに引っかかっていた。
ハリーが蛇語を話せ、ヴォルデモートと精神的に繋がっていたのはこのためであった。
このことで、ハリーが死なない限り、ヴォルデモートも死なないという状態になる。ハリーを導くダンブルドアが見据えていたのは、ハリーは最後に死なねばならないという過酷な運命であった。
一方で、ヴォルデモートは肉体を復活させる際の材料としてハリーの血を使用したが、このことでヴォルデモートの肉体はハリーの血の中にあったリリーの防御呪文も一緒に取り込んでしまった。そのため、ヴォルデモートが死なない限り、ハリーも死なないという状態になった。
また、本人が気付かないうちにニワトコの杖の忠誠心をハリーが得ていたため、ニワトコの杖の真の所有者であるハリーをニワトコの杖を用いて他人が殺すことができない状態にもなっていた。
1998年5月2日、ホグワーツの戦いの中でヴォルデモートはこれらの事実に気付かないまま、ハリーを死の呪文で殺そうとした。しかし前述の理由からハリーを殺すことができず、さらにニワトコの杖を用いたことで分霊箱を破壊する条件を満たしていたことから、結果的にハリーに付着していたヴォルデモートの魂の欠片だけが破壊されたのである。
なお、ハリーが分霊箱として破壊された瞬間、ヴォルデモートは一時的に意識を失っているが、ハリーが分霊箱であることも、この時自分の身に一体何が起こったのかも最後まで気付くことはなかった。
戦局を取り巻く人間たちの愛憎劇、そこから生まれた数々の闇の帝王の誤算からハリーは生存することができ、名実ともに死を制する者なったのである。
余談・裏話
映画版の容姿
原作と異なり癖毛ではなく、むしろサラサラのストレートヘアに近い(特に初期)。また、瞳が緑色ではなく青系。
二次創作
二次創作では小鹿と呼ばれることがある。腐向けが多いので注意。