「はい、行きましょう。風と土と生命、歌と雨に愛された理想郷。多くの妖精たちが暮らす黄昏の島、ブリテンへ!」
プロフィール
真名 | アルトリア・キャスター |
---|---|
クラス | キャスター |
性別 | 女性 |
身長 | 154cm |
体重 | 42kg |
出典 |
|
地域 |
|
属性 | 中立・善・星 |
好きなもの | チョコレート |
嫌いなもの |
|
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | 武内崇 |
CV | 川澄綾子 |
『選定の杖』と共に選ばれた予言の子。いずれキャメロットに至るまでの、合間と途中と隙間の姿。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するキャスタークラスのサーヴァント。レアリティは☆5。
2020年8月10日の5周年記念に期間限定サーヴァントとして実装され、これによりアルトリアは基本7クラス全てを制覇したことになる。
キャスターのアルトリアということで、ユーザー間では「キャストリア」の愛称で呼ばれている。
本編では第2部6章『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』の最重要キャラクターとして登場する。
真名
『選定の剣』ではなく『選定の杖』と共に選ばれた、預言の子であるアルトリア。楽園の妖精。
災厄を撃ち払い、偽りの王を倒し、妖精と人間を従えた真の王になると謳われた16歳の少女。
姓も「ペンドラゴン(竜星)」ではなく「キャスター(魔術師)」となっており、ある種の屋号を兼ねたものらしい。
アルトリア・ペンドラゴンとは、所謂並行世界の同一人物。種族も人間ではなく妖精であり、魂は同じでも根本的に別人。
「魔術なんかでお役に立てるなら」と発言しているが、これは彼女が生まれ育った妖精國が神秘の行使に魔術を必要としない妖精の世界であり、魔術を扱う者は「必要のない無駄な準備をする変わり者」とされているため。
人物
一人称は「わたし」。
セイバーのアルトリアと同様、生真面目で謙虚。
だが従来の彼女では滅多に表に出さない「少女性」「女性」を隠しておらず、結果的に騎士王と見習い騎士の中間の様な状態となっている。
そのため性格はアルトリアの本質そのものであり、王としての使命と矜持に殉じるでもなく、極端に何かに奔って暴走しているわけでもなく、素朴だが負けず嫌いで努力家な「どこにでもいる当たり前の少女」としての性質を保っている。
魔力の研究に明け暮れて、少年のように野原を駆け回る、おてんばで純真爛漫な元気っ娘である。
なお後述の余談にある通り、健啖家であるのは他のアルトリアたちと変わらない様である。
ただ川澄氏によると今までのアルトリア派生とは根本的に異なるキャラクターらしく、その行動原理はどのアルトリアも共通だったが、彼女に関しては初めてその軸が揺らいだとの事。
事実、生前からオルタまで「王としての使命」へ殉ずる事に一切迷いの無かった今までのアルトリアと比べると、それ程の覚悟や自信がある訳ではない。
託された使命に対して漠然とした負い目こそ抱いてはいるが、飾らない田舎娘そのままであるため、周囲からの期待を耳にすると恐縮してネガティブ思考に陥ってしまう。
自分より立派な誰かを救える者を見ると、あわよくば自分の代わりになってくれないかと思ってしまう等、表にこそ出さないが基本的に内面はとても弱く、いじけ気質で、悲観主義者。
公式からは彼女の人柄を「一人オズの魔法使い」と表現されており、主役のドロシーの立ち位置、かかしの不器用さ、木こりの失われた心、ライオンの臆病さを併せ持っていると言われている。
一見すると緊張感も責任感も欠いているように感じるが、ただの少女が突然重責を背負わされて放り出されたことを鑑みれば、その反応も決して糾弾すべきものとは言い得ない。
加えて嘘や悪意を見抜く妖精眼を有しており、オンオフできるモノではない為言葉の裏表を否応なく察し、例え善意でついた嘘でも裏があると分かってしまう。
それ故、裏表が一致しない言動には嫌悪感を感じている他、自身の旅が決して報われない事も悟っており、よりモチベーションを使命感にのみ依存している要因となっている。
そんな彼女も本音と建前の乖離が他のアルトリアよりも目立つ人物であり、本編のある場面では笑顔で話す裏でかなり荒んだ感想を隠してもいた。
このような経緯から、「王道や騎士道」に対するこだわりもぶっちゃけた話皆無で、他のアルトリアがやらない不意打ちや騙し討ちも率先して行う。
第三再臨になると一気に王者らしく成長し、青セイバーに近い印象となる。第一・第二臨の彼女とはまるで別人のように写るが、思考・趣味趣向など根っこは同じ。詳細についてはリンク先の参照のこと。
能力
戦闘においては、マーリンから教わったという『マーリン魔術』を駆使するが、内容がやたらとサバイバル技術じみている上に、露骨なまで攻撃へ特化している。
モーション中では、選定の杖でぶん殴ったり、柄の部分から魔力光を放ったり、ドロップキックやサマーソルトキックをぶちかましたり、円形カッターを発射したり、誘導弾を放り投げた上で杖からのビームや地面を走る光を打ち出すことで多段ヒットする爆発を起こしたりする。
エクストラアタックでは、地面に選定の杖を突き立てて極太の光の柱を上げる。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | B | D | B | A | B | A++ |
キャスターに有るまじきバリバリの肉体派。攻撃の際に杖や大剣でアグレッシブに敵を殴る。こんなところまで師匠の真似をしなくても……
しかし、他のアルトリアと比べて耐久はあまり高く無く、幸運も一つ下がっているようだ。
魔力はオリジナルと変わらずAランクを有している。
オリジナルは心臓が呼吸をするだけで無尽蔵の魔力を生産する「竜種の心臓」を持つ故のAランクだが、キャスターのアルトリアは妖精種の端くれとして生まれた存在である為「竜種の心臓」を持ち合わせておらず、種族特性に由来する。なので竜種属性も持っていない。
ヒト科のサーヴァント特攻となる「ネガ・ウェポン」の攻撃に対して防御有利となる等、通常の人間の枠とは違うカテゴリーとして扱われている。
なおNPCでの彼女は妖精特性を保有しているが、プレイアブルのアルトリアは最初は保有しておらず、第2部6章をクリアすることでクラススキル「妖精眼(A)」と共に妖精特性が追加される。
保有スキル
陣地作成(EX) | キャスターのクラススキル。魔術師として、自身に有利な陣地を作り上げる。人理の砦、白亜のキャメロットに立つ者。『人類の脅威』属性を持つ存在との対決において、最大級の守護陣形を形成する事が可能となる。 |
---|---|
道具作成(B) | キャスターのクラススキル。魔力を帯びた器具を作成できる……のだが、「魔力が通れば発動する/一回使い切り」といったものが多い。その在り方は爆弾に似ている。モーションで放る魔力光はこれによるものか? |
独自魔術(B) | 詳細不明。字面通りに捉えるなら、彼女が扱う魔術は、汎人類史におけるどの魔術基盤とも一致しない独自のものであるという事を示すのだろう。 |
妖精眼(A) | ヒトが持つ魔眼ではなく、妖精が生まれつき持つ『世界を切り替える』視界。高位の妖精が持つ妖精眼は、あらゆる嘘を見抜き、真実を映す眼と言われる。妖精にとっては善意も悪意も同じ括りなので特に意味のない異能だが、善悪の違いに戸惑う人間がこの眼を持つとろくな事にならない。 |
希望のカリスマ(B) | 『カリスマ』の亜種スキルと思われる。予言の子として育てられ、旅立った彼女には人々に頼られ、期待される『カリスマ』が具っている。その効果は、魔術師マーリンが見せる『夢のような戦意高揚』に近いもの。 |
湖の加護(A) | 湖の妖精達による加護。予言の子に与えられた祝福、或いは誓約。 |
アヴァロンの妖精(A) | 『湖の加護』の名で隠蔽されていた力。星の内海から生じた妖精達による加護がスキル化したもの。予言の子に与えられた祝福、或いは誓約。楽園の妖精が持つ、生命を祝福し、様々な汚れから対象の運命力を守る力。 |
選定の剣(EX) | 選定の杖と共に選ばれた彼女が、最後に辿り着く在り方を示したスキル。 |
聖剣作成(A) | 『選定の剣』の名で隠蔽されていた力。アルトリア・キャスターが、最後に辿り着く在り方を示したスキル。マーリンの『英雄作成』のアーツ版。アーツ性能極大アップ、1ターン無敵(アヴァロンの鞘のイメージ)、人類の脅威特攻を付加。このスキルが本格的に目覚めると、彼女の作るものは全て『剣』属性になってしまう。例え、それがチョコであろうと…… |
宝具
きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)
- ランク:A
- 種別:対軍宝具
- レンジ:0〜50人
- 最大捕捉:100人
「望まれることを、望まれたように。」
「それはいつかくる兆しの星、希望の地、楽園の跡。誰に呼ばれるまでもなく、貴方は星をかざすでしょう。運命は誰のために――『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』!!」
アルトリア・キャスターの所持する『選定の杖』によって開放される、アルトリアの心象世界。共に戦う者たちを守り、強化する、楽園より響く鐘の音。
その名前の由来を、たとえ本人は知らずとも。
発動と共に楽園の花園にも似た、百花繚乱の丘が広がる。
花園の中心に立つ『選定の杖』にアルトリアが触れることで「対粛正防御」結界が展開され、自陣営に加護を与える。
なお彼女が有する『選定の杖』は彼女の師であるマーリンと異世界のマーリン二者の杖を複合化したような形状をしている。
詳細は該当記事を参照。
ゲーム上での性能
最大でHP:14406/ATK:10546の耐久型。オリジナルから数値を1000前後ダウンさせたバランスとなっている。
カードも《Quick:1/Arts:3/Buster:1》と典型的なキャスター型。
クラススキルの恩恵で弱体化に強く、Artsカード性能も良好。
性能を総評すると、マーリン、スカサハ=スカディに並ぶ本ゲーム中最優秀クラスのサーヴァント。
ゲーム中盤から重要になってくるコンテンツ「クエスト周回」では彼女がいるかいないかで難易度がケタ違いに変わってくるとまで言い切れる有用性を持ち、メインストーリーではあらゆる攻撃を防ぐ専用のバフ「対粛正防御」の存在から難易度の高いボス戦で大活躍する。
総じて、ピックアップガチャでは最優先で引き、最優先で育てたいとされるサーヴァントとされる。
スキル上げが必要であるが、全体攻撃バフ(3T)+NP(20%〜30%)アップの「希望のカリスマ(B)」、味方単体のNP(10%〜20%)を増やし、味方全体のNP獲得量をアップ(3T)の「湖の加護(A)」、味方単体のArtsカード性能をアップ(3T)+人類の脅威特攻状態を付与(3T)+無敵状態を付与(1T)の「選定の剣(EX)」と、NP獲得に関連するスキルが豊富に揃っている。
特に「希望のカリスマ(B)」+「湖の加護(A)」で、最大50%のNPを味方単体に供給可能という、諸葛孔明やスカサハ=スカディクラスの供給量を誇り、そこに「湖の加護(A)」と「選定の剣(EX)」でArtsを強化する事でさらに大きくNPを稼ぎ出すことが出来る。
「選定の剣(EX)」で「人類の脅威特攻」をスキルで任意のキャラに付与できるのは初めてである。
「人類の脅威」はこれまで「対粛正宝具そのもの」であるエルキドゥと謎のヒロインXXのみが所持する希少な特攻だったが、これより誰にでもこの特攻が使用できるようになった(エルキドゥのものは設定上は人類悪にも有効だが、ゲーム上は人類の脅威特攻として「領域外の生物」つまりフォーリナーや空想樹とその種子、メカエリチャンなどが対象となる。現時点では「人類の脅威」特性持ちが少ないため現時点では発揮する機会が非常に稀ではある。今後のストーリー攻略で有効になってくると期待される)
もっともキャス狐に並ぶトップクラスのArts強化機能が本体といえるため、特攻は刺さる相手が出てきた時の編成の選択肢程度に考えておこう。
宝具は『きみをいだく希望の星(アラウンド・カリバーン)』。
第三再臨では名称と演出が変わる。
性能は【味方全体の攻撃力をアップ(Lv1~/3T)+弱体状態を解除+対粛正防御を付与(3T・1回)】
回数はオーバーチャージによって増加し、MAX500%で5回まで増やせる。
“対粛正防御”は無敵貫通を無視してダメージを0にする事が出来るため、あの最難関とされた神ジュナの無敵貫通高火力攻撃や、開幕直後に無敵貫通付きの超火力宝具を放つゲーティア及びキリシュタリア、無敵貫通と防御無視を併せ持つ『快楽天・胎蔵曼荼羅』なども完全に無効化する事が出来る。
なお、無敵・回避とは重ねる事は出来るが、対粛正防御>無敵>回避の順に優先して処理されるため、1ターン持続型の無敵・回避との併用には注意して立ち回りたい。
何気に付属する攻撃力アップがLv1時点でAランクの「カリスマ」系スキルを上回るほど高性能で、宝具Lvアップに対する恩恵も分かりやすい。
なにより弱体解除が対粛正防御の前に入るため、攻撃力アップを強化無効で弾かれようと、直後に弱体解除が入るお陰で対粛正防御はしっかり機能してくれる。
ただし唯一、ストーリー途中で「負けバトル」として食らって全滅することになるアトランティスでのキリシュタリアの『冠位指定/人理保障天球』だけは対粛正防御さえも貫通してダメージを与えてくるため防げない(オリュンポスでのキリシュタリア戦では防げる)。
総じて「味方NPの効率化に秀でた攻勢サポーター」であり、回復以外の大体のことを雑にこなせる器用万能タイプといえる性能をしている。
高難易度での無敵貫通メタはもちろんのこと、NPの効率化を主眼に置いた周回プレイでも十分な戦績を残してくれる。宝具も対粛正防御目当てでなくとも、Arts属性で攻撃力アップ効果がある点を踏まえると、後続の手札にバトンを繋ぎやすい特性を持っている。
特筆すべきはやはりこのNP効率で、これまでArts宝具による周回システムが不可能だった一部の面々さえシステムの構築を可能にするという、強力な増強効果を有する。
……言うまでもなく、某外道軍師と凄まじく相性がいい。
弱点は、回復手段を持たないため、盾役であるにもかかわらず長期戦が苦手なこと。
回復を得意とするサーヴァントはそれなりの数がいるので、それらと連携することで補いたい。
Artsサポートではキャス狐、耐久ではジャンヌと相性が良く、キャス狐はやや長めのアルトリアのチャージターンの短縮で援護し、ジャンヌは全体無敵化と合わせればより堅固な守りを築いてくれる。
もう一つの弱点として、強化解除の存在がある。
上述の「対粛正防御」はあらゆる攻撃を防ぐ鉄壁の盾であるが強化解除の対象ともなるため、強化解除を攻撃前に撃ってくるアビゲイルや天草四郎の宝具が天敵となる。
宝具のみならず、スキルで強化解除を頻繁に撃ってくるマハーナーガ等のエネミーも苦手。
幸い、スキルLv強化で要求される素材も「恒星のカケラ」10個×3と「真理の卵」11個×3を除けば、1部のものばかりでドカ食いすることは無い。「真理の卵」は競合率が高いのでこれの捻出が課題だが、それさえクリアできれば、一気にスキルLvMAXまで持っていける。
当人の自覚の無さとは裏腹に、間違いなくトップクラスの後方支援役の素質を秘めており、今後のストーリーとの絡みも気になるが、召喚に成功したなら早速その研鑽の成果を披露してもらおう。
ちなみに彼女の登場で元々周回適性が見出されていたサーファーや姉を名乗る不審者の他にも、水着剣豪七色勝負の元凶、不夜キャス、紫式部、サリエリ先生、アルゴノーツの船長が再評価され周回アタッカーとして抜擢されるようになった。特に二天一流夏の盛とスペース新陰流は、実装当時から存在していた上、それぞれバーサーカー、アヴェンジャーと、相手クラスを選ばず出撃できる(更に言うと高難易度クエストの速攻クリアなどでも活躍できる)ため、頭一つぬけたトップアタッカーとして環境の頂点を極めることとなった。
しかしながら、全体Arts宝具持ちが全員恩恵に上がれるわけではなく、最初に即死判定が入るニトクリス(術/殺)とエリち、そもそも1hitの「両儀式」と酒呑童子のようにシステムには不向きな鯖もいる。
実装後に追加された殺生院マダムは最後に即死判定が入るためスキル2の使用で辛うじてシステム化は可能で、VR新陰流開祖は他にサポート鯖を組み込むことで可能とのこと。
アタッカーに装備する礼装として回転率を重視する場合はコストも低く凸ると3ターンのみアーツ40%の☆4礼装「毒蛇一芸」、火力を求める場合は黒聖杯の他2019年正月イベント限定星5礼装「笑顔のしるし」が採用されている。
関連人物
予言の元に『選定の剣』に選ばれ、王としての道を進む姿。
所謂、並行世界の同一人物であるため、厳密には関係がない。
ただし、キャストリアは彼女の夢を見るなど、一部繋がっているようで、誰よりもその為人について良く知っているが、両儀式と「両儀式」よろしく、その存在をお互いに知覚出来ない関係。
本編で汎人類史の自分の経歴を知った時は、自分と在り様の違いに驚いていた。
元から自身の生まれや境遇に不満を持っていたため、ブリテン統治に身を捧げた生き方を「冗談じゃない」と全否定しているが……
魔術の師。いわくこちらでも何一つ変わらない。
妖精國での彼女はマーリン魔術と称して彼から教わった魔術を披露……するのだがいまいちな結果に終わる事もあった。
しかしマーリンにとってのアルトリアは騎士王としてのアルトリアであり、異聞存在である彼女に魔術を教える事はないらしく……
異聞帯では同じ妖精種で、勇者じみた宿命を持つ自身に憧れ押しかけ従者となる。
汎人類史の人間である彼女が円卓の騎士であったことには驚いて喜び、甲冑姿のかっこよさに目を輝かせている。
自身が知っている妖精とほとんど変わらないのだと言う。チーズケーキを持っていってあげようとか。やめて差し上げろ。
イベント『カルデア妖精騎士杯』ではメイヴがアルトリアを自分のチームに引っ張ってきているので(因みにキャストリアのイベント初出演)少なくとも彼女からは悪く思われていない模様。
ブリテンにやってきた「予言の子」である彼女を導く「異邦の魔術師」にして「運命」。
同じく覚悟も自信も才能も無い庶民の一般人でありながら、救世の大役を背負わされている事にシンパシーを感じており、そういった意味では先輩とも言える。そしてある意味他の誰もを通り越して、彼/彼女が抱えていた闇の根源までもを理解する立場になった。
サーヴァントとしての彼女の成立に主人公は無くてはならない存在。故に主人公にとっての『キャスター』こそ彼女と言える。
ブリテン異聞帯に乗り込んできた異星の使徒。
紆余曲折を経て、モルガン打倒のために行動を共にする。
『stay night』の彼の依代とは関係性と行動が逆転しており、反抗期の孫とその祖父のような関係性である。一方、同行者の中では自分の内面を一番理解しており、その点においては信頼している。
なお彼女が劇中で言い放った「村正ァ!」の叫びを、きのこ氏本人が『竹箒日記』で率先してネタにしている。
敵陣営の一人。「バゲ子」と呼ぶ。
初対面時からいけ好かなく思い、かなり雑な態度で接している。ぶっちゃけると、キャストリアがコンプレックスを拗らせて、一方的に突っかかっているに過ぎない。
当のバーゲストは馴れ初めを覚えていないが、カルデアではある程度交流を持っており、お互いに相談事を持ち込み合う仲。あと、たまにキャストリアが食事をたかりに行っている。
余談
『コンプティーク 2007年10月号 Fate道場』では「魔術は王の道ではないのであり得ない“if”ですが、仮にアルトリアが魔術の修行をしたら……あまりのまわりくどさに日々機嫌を悪くし、半年後には辞めている可能性大。なので、一人前になることすら難しいと思われます」と、過去に言及されている。
前提として王の道に魔術が不要なことから、そもそも魔術を学ぼうとするきっかけ自体がなく、ifの世界線で学ぶことになったとしても性格的に長続きしないというもの。
しかし、殆どのクラスのアルトリアが魔力を「B」以上のステータスで有していることや、彼女の宝具の1つは所謂強力な魔術であり、これを使いこなしていることから、魔術の才能自体はある程度持っていたのだろう。
こちらのアルトリアは剪定事象に至るほどの何らかの差異により、才能を使いこなす方向性が異なったということだろうか。
汎人類史のアーサー王、アルトリアと同じく、予言の元に現れ、選定の杖(剣)を抜いた存在という点は一致している(若干の疑問あり。後述)。第3再臨時の宝具の際に、頭に王冠をのせ円卓の守護者(騎士達のことだろうか)を束ねているアルトリア・キャスターだが、どうやら円卓を束ねるトップという点に置いても同じようだ。
「予言の子」「選定の杖」といったモノを有する彼女だが、王特攻・竜特攻どちらも刺さらなくなっているため、竜の因子には関わりがなく、ブリテンの王ですらない可能性が高い。この辺りも今後明かされるのだろうか。
マイルームの会話によると「カルデアという組織のことは知っていた」とのことであり、プロフィールにもいわば「先行実装」的な形をとった旨の記述が存在する。
年代も場所も違うはずの彼女が何故カルデアを知っていたのかについても、今後明かされるものと思われる。
このアルトリアはオリジナルと同じ容姿だが選定の剣を抜いていないことや、男装する必要がないからか、髪の毛が長く(オリジナルは肩下ほどまでしかない)アルトリアシリーズ初のツインテールである。髪の長さは彼女の腰まではあると思われる。
彼女のレベルアップボイスにて種火がサーヴァントにとって食べ物として認識されていることが明言された(もともと示唆している人物は居たが)。
単に経験値の供給法の一つとして口に運んでいるのか、それともパンやクッキーと認識してもしゃもしゃしているかは定かではないが……(汗)。
ちなみに、種火の味はボソボソとして味気ないらしく、マスターに味付けを要求している。
そんな自身の料理はというと……6章後編でチョコを作るために、ここにある材料の全てを魔術で操作し、チョコレートにこれでもかと詰め込むという暴挙を働いた。しかもその理由が「せっかく用意してもらったのに、使わなければ勿体無い」という物であった。その結果、チョコレートには膨大な魔力が注ぎ込まれ、材料は融合し、新たな生命として誕生を果たした。それも、殺人料理とかダークマターとか、そんなチャチなものではない世界を滅ぼす『厄災(作られるべきではなかった)』として(炎の厄災、獣の厄災、呪いの厄災という後にブリテンを襲う他の厄災表記にちなんで「チョコの厄災」などと言われることも)。
なお、『弱火で10分?なら強火で2分でいいのね』と何処ぞの女武者と同レベルでもあった。ノクナレアのチョコは「すげえな、後ろのワゴンにあるのがチョコレートか!マシュの盾ほどもあるじゃねえか!」とグリムに称賛されているのに対して、アルトリアのチョコは「やべえな、後ろのワゴンにあるのがチョコレートか?マシュの盾のが食い物に見えねえか?」と村正から酷評されている……マシュの盾の方がまだ食べ物に見えるレベルって。
ちなみにバレンタインでは『魔術で作るものが全て剣の形になってしまう』という言及があったが、本編で魔術を使用して制作したのにもかかわらず剣の形にはなっていないが……?
なお、彼女の実装により多くの人が知るところとなった「対粛正防御」という言葉だが、「粛清」ではなく「粛正」なので注意。
中国版『Fate/Grand Order』6周年記念礼装にて、青を基調としたオリジナル衣装を披露している。
マイナー武器に関する余談
スキルや攻撃時に「シャスティフォル」、「セクエンス」(第1から第2再臨)、前者2つに足して「スピュメイダー」、「マルミアドワーズ」、「カルンウェナン」(第3から第4再臨)の名を呼んでいるが、これはスピュメイダーを除いて、セイバーでも持ってこれなかった刀剣の名前である。
実際にマテリアルでも元々は伝承通りの剣であり、第3再臨後のアルトリア・キャスターはこれらを魔術触媒として使用できるようになっている/しているとの事。これに関しては『聖剣の騎士としての概念』が具現化したという事情が絡んでいるらしい。いわゆる聖剣版のコンプリートフォームかグランドジオウ。もしくは文字通りのクロスセイバー。
ここだけ聞くと明らかにクラス違いなのではないかと思われるが、キャスターはスキルに陣地作成を持っている(領地を治める側面としての)王を思わせるクラスでもある為、キャスターを名乗っていても間違いではない……はず。
伝承によるとこれらの武装の詳細は次の通り。
シャスティフォル
見習い時代のアーサー王が帯刀していた剣。
マルミアドワーズ
ヘファイストスが鍛え、ヘラクレスが使ったとされる刀剣で、威力だけはエクスカリバーよりも強いとのこと。アーサー王はこの大剣を手に入れた後はこちらを使用し、ガウェイン卿に聖剣を貸すこともあったそうだ。
マテリアルにおいては伝承通りの神話礼装となっており、第三再臨の武装もこのマルミアドワーズに変化。
余談だが、ヘラクレスは基本七クラスに関してはキャスター以外術他のクラスの適性を持っていると設定されており、もしセイバークラスで召喚された際には宝具としてこの剣を持ち込む可能性が高いと思われる。
セクエンス
決闘でのみ使用を許される剣。カムランの丘に持っていく予定だったらしい。
反転した水着メイドはこの剣を魔術で銃に改造して使用している。
スピュメイダー
ラムレイ、ドゥン・スタリオンと並ぶアーサー王の乗る馬の名前。
マテリアルでは剣としてカウントされている。
カルンウェナン
使用者を影に潜ませる事の出来る剣。
これらに加え、宝具の名前がかつて失われた「カリバーン」であるなど、セイバー以上に剣士を意識した武装になっており、ファンの中には彼女こそがグランドセイバーなのではないかと考察する人もいる。モードレッドの手に渡ったクラレントはともかくとして、エクスカリバー(とその鞘)だけは所持していない為、エクスカリバーが今後のキーワードになる事が窺える。
関連イラスト
関連タグ
Fateシリーズ Fate/GrandOrder Cosmos in the Lostbelt 星の生まれる刻
ルナメタル:攻撃モーションの一つがあちらの使用する技とそっくり。