ピーチ姫
ぴーちひめ
概要
マリオシリーズにおけるメインヒロインで、ファミリーコンピュータ用ソフト『スーパーマリオブラザーズ』で初登場。
以前日本以外の国では「Princess Toadstool(毒キノコ姫)」の名が付けられていたが、『スーパーマリオ64』からは「Princess Peach)ピーチ姫)」に統一されている。最初に米国でPrincess Peachの名前が登場したのは1993年発売の『ヨッシーのロードハンティング』である。
なお、初期の海外名の「Toadstool(直訳:ヒキガエルの腰掛け)」とは、赤地に白の水玉模様のぽっこりした傘のキノコ(所謂「ベニテングタケ」など)を指し、海外では寧ろそのカラフルな外見から幸運のお守りとして扱われ、絵本やアニメにも良く登場していた。スーパーキノコも似たような配色である。
プロフィール
マリオの側のプロフィールを参考に、埋めることが可能な箇所を中心に記載している。
※1『大乱闘スマッシュブラザーズX』にてメイ・リンが「キノコ王国をたばねるお姫様」と称しており、「王国の姫」という立ち位置に職務の概念が存在すると思われる。
※2 ニンテンドー3DSのテーマ「マリオ キャラクターズ」下画面が身長差対比図となっており、ここからマリオの身長を基に割り出した近似値。ただし、「容姿」の項の通りパンプスを履いているため、実際の身長はヒール分この値より低い可能性がある。
なお、初登場時はマリオよりも低く、マリオ3ではマリオと同じ身長、スーパーマリオワールドからは今の身長になっている。
※3『ヨッシーアイランドDS』において、マリオやルイージと同年代であることが判明している。なおベビィピーチがベビィマリオやベビィルイージと違いおしゃぶりをくわえていたので年下説も存在する(ソース)。
容姿
容姿端麗で、白色の皮膚に金髪で青色の瞳(初期は茶色い髪に黒い瞳)という、ヨーロッパ系の顔付きをしている。髪型は普段はロングヘアーで、作品によってはポニテの場合もある。
デザイン面で『ドンキーコング』に登場した「レディ」の影響を受けているという説がある。ちなみに当のレディ改めポリーンは、ゲームボーイ版『ドンキーコング』でデザインが一新されている。
顔については作品毎に描写が異なり、幼さを感じさせる場合(『マリオストーリー』・『ペーパーマリオRPG』・『スーパーペーパーマリオ』など)もあれば、大人っぽさを感じさせる場合(『マリオカートダブルダッシュ!!』・『マリオパーティ6』など)もある。『スーパーマリオブラザーズ2』以前の作品では画像技術関係でゲーム内ではハッキリとした顔描写はなかった。
王冠を常に被っており(『Dr.MARIO』説明書イラストや『マリオオープンゴルフ』など一部作品を除く)、ピンク色の大きなドレスを着ている。ドレスがどのような構造なのかは不明。また、細部デザインが異なるものを何着も持っている(『マリオストーリー』より)が、そのような発言が見られるだけで、実際にそれらの服を目にすることは出来ない。
この他、描写は少ないが赤のパンプスを履いている。ルイージよりも背が高く、155cmのマリオを基に割出すと185cm前後と、女性とは思えないかなりの高身長となる。ただし、ちびマリオではなくスーパーマリオ状態であると互いにほとんど身長差がない。
2023年11月17日に発売したNintendo Switch版『スーパーマリオRPG』では、頭身が低くなっているためマリオより若干高い程度となっている(もっともマリオの頭身も低くなっているのであるが……)。
マリオポータルサイトによるとファッションにも気を遣っているとのことで、夏用ドレスもある他、スポーツをする際にはそのスポーツに合った服装へ着替える。また、『スーパーマリオオデッセイ』では数々の旅行用服を見ることが可能。
『Dr.MARIO』取扱説明書にはナース服ピーチイラストがあり、約30年後の『ドクターマリオワールド』で「ドクターピーチ」としてゲーム中に登場した。
ちなみに『オールナイトニッポン版 スーパーマリオブラザーズ』でのピーチは日本髪に着物という後年でも見ないレアな姿をしている。
マリオカートシリーズでは普段のドレス姿だが、バイクに乗る場合に限りライダースーツになる。
『プリンセスピーチ Showtime!』では妖精ステラから授かったリボンの力で様々なコスチューム姿に変身しキラメキ劇場を乗っ取ったグレープ劇団に立ち向かう。
設定
キノコ王国のお姫様。イタリア訛りの英語を話すマリオ兄弟とは異なり、流暢な英語を話す。基本的にはクッパに攫われてマリオやルイージの助けを待つというポジションであり、そのことを皮肉ったのかミスターLからは「攫われマニア」といわれたこともある。
初登場から35年以上も経過しても、同じ敵に毎回連れ攫われるお姫様は後にも先にも彼女位しかいしかいないであろう。それ故に、彼女は「囚われの姫の代名詞」として現在ではすっかり定着している。
しかし、「単なるか弱い乙女」という訳ではなく、性格面へ関しては真面目且つ聡明で、王国のキノピオ達からも多大な信頼を得ている等、カリスマ性にも富んでいる。
何度かプレイキャラとなっている点からも、意外に勝気且つ御転婆で行動力へ優れた面も持ち合わせており、また凶悪なクッパへ対しても臆することなく、毅然とした物言いで彼の暴挙の数々を非難する等、芯の強さを垣間見せる展開も多い。
ただし、流石に身体能力へ関してはマリオやルイージよりも劣っているといえ、『スーパーマリオワールド』EDにおいても、ヨースター島へ戻る際に徒歩で歩いているマリオやルイージと異なり、ヨッシーの背中へ乗っている。
『スーパーマリオブラザーズ』など初期作品では、魔法の力でクッパによって姿を変えられた国民の姿を元へ戻すことが出来るとされ、それが原因でキノコ王国侵略を企むクッパより幾度となく攫われることとなる。珍しいものでは『スーパーマリオブラザーズ3』では最初から攫われておらず、かなり後半となってようやく攫われるという展開がある。
この設定自体は1度も発揮されないままいつしか消滅したが、ピーチ姫が魔法を使えるとされる作品はその後も少数ながら登場している。
『スーパーマリオUSA』において初めて操作キャラとなって空中浮遊能力を披露し、『スーパープリンセスピーチ』では初めて主役となった。
『スーパーマリオ3Dワールド』では『スーパーマリオUSA』同様の空中浮遊の他、パワーアップアイテムにも対応し、「ファイアピーチ」や「ネコピーチ」などの姿が見られるようになった。またこの作品は、ピーチが目の前にいながらクッパが彼女以外のキャラをかっ攫った数少ない作品の一つでもある。
ちなみに『スーパーマリオUSA』では4人の中で力が弱いため、野菜引っこ抜きや持上げスピードが遅い。また、海外では『スーパーマリオUSA』が『スーパーマリオブラザーズ2』であるため、そっちでは早くも2作目から囚われヒロインではない。
『スーパーマリオブラザーズワンダー』ではプレイヤーキャラ自体の性能差が撤廃されたためマリオと全く同性能になるが、バッジにより『スーパーマリオUSA』に近い能力を付けることが可能。
RPG作品ではマリオやクッパと共に冒険をすることも多く、プレイキャラとなる場合はカサやフライパンなどの武器を用いて戦うことが多い。基本的には戦闘しないのであるが、いざ戦うとマリオへ全く引け劣らないレベルで強い。とはいえ最後はマリオやルイージに花を持たせるような形となりやすい。
『スーパーマリオRPG』では回復系やデバフ系技を得意とする。感情豊かであり気が強いところもあれば、泣き虫なところも見られる。婆やに身代わりを頼んで城より抜け出すなど御転婆なところも。また、メリーマリー村の結婚式(救出)イベントでは、ミニゲームを早くクリアするとお礼としてマリオへキスをしてくれる。
『スーパープリンセスピーチ』ではより感情豊かとなっている他、『スーパーマリオ64』のエンディングでもお礼としてマリオへキスをするが、こちらは鼻先へしている。
『マリオパーティ2』OPでは、皆で完成させた国の名前を誰から取るかで揉めてしまい、見かねたピーチ姫が「皆が納得出来る名を考えた」と発言して、一同から「流石はピーチ姫!」と感心される。直後に「ピーチランド」という名前を発表したため全員をズッコケさせた。
なお、『マリオパーティ4』までは「ちょっと意地悪」という性格設定がされており、他人のアイテムを横取りするなどデイジー姫のようにお転婆な様子も見られたが、『マリオパーティ5』以降はそういったことはなくなっている。
これはデイジーのレギュラー化に伴い、「ピーチは上品で知的」「デイジーは元気で活発」といったキャラの棲み分けが図られたようで、逆にデイジーは『マリオゴルフファミリーツアー』を境に、段々と姫っぽさが余りない感じとなっている。
近年は『いただきストリートDS/Wii』のようにマイペース・天然に近い極端な性格描写がされていることもある。長年攫われ続けて慣れてるせいか相当肝も据わっている模様。そのため、ピンチやトラブルが発生しても他キャラと比べて余り激しく取乱したりしない。
『スーパーマリオギャラクシー』では、ロゼッタであろう少女の両親が自慢のお髭を有する父とピーチ姫のイアリングを付けた母であることから、彼女はロゼッタの母ではないかといわれている。
年齢に関しては、『マリオ&ルイージRPG2』や『ヨッシーアイランドDS』でベビィマリオ達と同時期にベビィピーチが存在していたことから、他のマリオファミリーとほぼ同じ年齢であると推測可能。しかし、彼女はマリオ達と異なりおしゃぶりをしていることから、若干年下であるとも推測されている(ちなみにマリオは『大乱闘スマッシュブラザーズDX』では26歳前後と説明があったが、後年では24 - 25歳位を想定しているとのこと)。
人間関係
とても仲よしでいつも頼りとしている存在。クッパに攫われた所をマリオによって助けて貰う構図は最早テンプレ。
ゲーム本編では上記以上の関係性は余り語られていないが、一部作品やLINEスタンプ系統ではより詳細に踏込んでいたりもする。
メディアミックスでのイメージとは裏腹にゲーム内でマリオに好意を見せたのは、スーパーマリオワールドEDでキスをした時。
マリオと比べると仲の良さは変わらないが、信頼度が1歩劣っている雰囲気はある。
『マリオ&ルイージRPG』や『NewスーパールイージU』では、ルイージへ対して不安や頼りなさを実感する描写がある。
自分を幾度も拉致した大魔王のため基本的には嫌っている。しかも侵略者の癖に都合良くキノコ王国国民を主張されたこともある。
その分『マリオ&ルイージRPG3』で図らずもキノコ王国を救う功労を成したクッパへの感謝の気持ちを表すシーンは非常に印象的か。
互いに別国の姫同士であるが関係性は良好。マリパシリーズ等ではライバル関係として対立することも。
『マリオカート8』では「Peach & Daisy Royal Patisserie」というスイーツ事業をこの2人で立上げたらしい。
他媒体
映像作品
スーパーマリオブラザーズ ピーチ姫救出大作戦!
1986年7月20日公開。『スーパーマリオブラザーズ2』発売に伴いタイアップされたアニメーション映画。
クッパに国を侵略されゲーム(テレビ)の中からマリオのいる現実世界へと逃げて来たという設定で登場。基本的に敬語は使わず女性語で話す。
居合わせたマリオに助けを求めるが実力差は明白であり、クッパには指一本で一蹴されてしまう。物を投げつけて抵抗するピーチ姫だがそのまま掴まれて無理やりゲームの中へと連れ戻されてしまった。その際に大切なブローチを落としてしまう。
城に幽閉されるもクッパはピーチ姫にメロメロであり、大抵の我儘は許してくれた。そこでクッパが魔法で変身出来るということを逆手に取り、小さなクマのぬいぐるみへ変身させると小箱へ閉じ込める。だがすぐさま脱出され失敗に終わった。
終盤では結婚式を挙げられ誓いの言葉をいうようにお願いされるが断固として拒否。クッパから指輪を送られたがクッパの指のサイズに合わせて作られていたのでチャンピオンベルトみたいなサイズとなっていた。直後、財宝を掘り出そうとルイージがあちこち掘ったため地下水が噴き出し城は倒壊。瓦礫の上でマリオとクッパは対峙する(幸いにもピーチ姫は無傷で無事であった)。だがクッパの力は凄まじくマリオの勇気でも太刀打出来なかった。ピーチは「何でもいうことを聞くから許してあげて」とクッパへ懇願するが「生かしておくと都合が悪い」と拒否される。しかし。マリオは勇者の証である3つのパワール(キノコ・フラワー・スター)を食べたことでパワーアップを果たし形勢逆転。クッパを打ちのめした後、彼をジャイアントスイングで空の彼方へ投げ飛ばしたのであった。
エンディングではマリオの手からブローチが返され、ピーチは「いつかこれと同じブローチを持ったステキな王子様が現れる」という言い伝えを語る。それを受けてマリオは、必ず同じブローチを探し出して見せると胸を張って告げたのであった。
その時、ピーチ姫のブローチが光り輝き、マリオ達のお供であるキビダンゴ)オリキャラのワンちゃん)を照らす。次の瞬間、キビダンゴは美しい王子へと姿を変えていた。実は彼の正体はフラワー国の王子ハルであり、ピーチ姫を迎えに行く途中でクッパの魔法によって変身させられてしまっていたのだ。そう、ハル王子こそが対となるブローチの持ち主(婚約者)であったのである。
余りのショックに倒れるマリオであったが姫の幸せのためならばと身を引き、姫もまた涙を流しながら「ありがとう」と告げた。
こうして平和を取戻した世界からマリオとルイージは去り、ピーチ姫とハル王子は寄り添いながら見送るのであった。
アマダアニメシリーズ スーパーマリオの昔話
どの話でもクッパの仕業で迷惑を被る形になっている。
「ももたろう」編ではハンマーブロスのおじいさんとおばあさんの娘というトンデモな設定で登場している。相変わらずクッパには攫われてしまい、マリオ達によって助けられる。
「いっすんぼうし」編では隣国の鬼(クッパ)にしつこく言い寄られているため困っていたところを、いっすんぼうしマリオに助けられ恋仲となる。
「しらゆきひめ」編では原典のようにお姫様役として登場。魔女へ変装したクッパ女王に騙されリンゴを齧って眠ってしまう。マリオが持って来た薬で目覚めた後は、よせば良いのにクッパ女王退治へ行くマリオやキノピオへ付いて行き案の定人質とされてしまう。
スーパーマリオワールド マリオとヨッシーの冒険ランド
1991年に発売された、30分のOVA作品。
マリオブラザーズ宛てに手紙を送り、恐竜ランドに遊びに来ていることを書いて一緒に遊ぼうと誘う。ところがマリオとルイージが到着する前にクッパの手が迫り、ピーチ姫は連れ去られてしまう。概ねゲーム通りのストーリーであり、マリオとルイージの活躍によって無事助け出された。EDでは感謝の意を込めてマリオとルイージのほっぺへキスをしている。
なお、この作品でのピーチ姫は茶髪である。
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
「何としても、クッパを止めます!」
CV:アニャ・テイラー=ジョイ/志田有彩
キノコ王国を治める王女である等、ほぼ近年の出演作品に忠実な設定で登場。
王女らしく清楚な雰囲気をしており、実際に性格も聡明で正義感も非常に強く、国中のキノピオ達からの信頼も非常に厚い。
一方、ゲームプレイヤー時同様勇敢且つお転婆でアクティブな面も持ち合わせており、マリオやキノピオと共に冒険をすることとなる。
なお、本作におけるピーチ姫は主人公であるマリオの「師匠」「先輩ヒーロー」的な立ち位置であり、本作における「囚われのお姫様」役はルイージである(どういうこと?といわれても、本当にそんな内容であるから仕方ない)。PVナレーション曰わく、実はピーチ姫こそがこの物語の真の主人公…なのかもしれない、とのこと。長年さらわれ役であった反動なのか、あるいはこちらが真の実力なのか…?
その他
1993年に公開された実写映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』では一切登場せず、代わりにデイジーがヒロインとなっている。そのため「クッパに狙われるお姫様」という立場・設定は彼女に反映されている。この作品ではデイジーと恋仲になるのはルイージとなっている(余談であるがマリオもルイージの義父となっているなど設定崩壊がかなりあることでも有名である)。
『Super Mario Bros Super Show』など、米国で放映されていたアニメでは米国でのマリオ事情も相まって、マリオ達と行動を共にしており、クッパが現れた際はマリオ達と共に戦う勇ましい場面が多い。ただし、これらの作品でのピーチ姫は赤毛である。
漫画作品
これらの漫画作品に登場するピーチは、それぞれピーチをモデルとした1人のキャラとして独立しているため、混同を避けることをお勧めする。
ちなみに、本山一城も沢田ユキオもそれぞれ『ヨッシーのロードハンティング』、「クリスタル・キノコ アドベンチャー」編で前述の『ピーチ姫救出大作戦!』を意識したと思われるオチを披露している。
前者はマリオとルイージが、パイナップル頭へ変身させられていた王子の素顔にピーチ姫が惚れないかと心配するというもの。結局、王子の素顔を見た2人は「良かった、変な顔の王子で」と泣いて抱き合っていた。
後者はスーパースコープの正体が魔法で変身させられていた王子様であったというもの。
スーパーマリオくん(沢田ユキオ)
原作のような高身長設定はなく、マリオと同じ位の背丈である(そもそもマリオが原作程低身長ではない)。
当初は資料が少なかったことから少女のようなオリジナルデザインであるが、「スーパーマリオRPG」編からゲーム準拠の髪型となった(単行本では「スーパーマリオ64」編の方が先に収録されており、「スーパーマリオRPG」編は50巻から収録となっている)。
前述の『ピーチ姫救出大作戦!』を踏襲しているところがあり、女性語で話したり、マリオ達の危機には涙を流したり、クッパとの絡みでは我儘振りを発揮したりする。
連載初期は少女っぽい性格であり感情的となることが多かった。クッパに対しては気が強く我儘なお転婆で悪戯したりするが、マリオへ対してはブリッ子全開でイチャイチャのラブラブ。
連載が進むに連れて落着きがある性格へ変化して行き、マリオの空気を読まないアプローチを拒否るようになったのでイチャイチャはしなくなった。
マリオへ惚れている反面、自分を裏切るようなマネは決して許さないという厳しさを見せる。
具体的には、2巻でマリオがデイジーを助けに行った際は「この浮気者!」とキノコを投げ付けたり、ピーチ救出には行かないといった際には岩を投げ付けたり、ハリセンで思いっきりぶっ叩いたりしている。
37巻では、マリオがロゼッタへ会いに行った際は「私よりロゼッタへ会いに行った」という嫉妬心からハンマーでブン殴っている。
念のため断っておくがメンヘラというほど酷いわけではない。怒るのはマリオが他の女性に目移りした際のみである。
このように気性が激しいところがあり、本気で怒るとクッパでも手が付けられず、物を投げ大暴れしたので「(マリオが来るのを待たず)自分で逃げりゃ良いでしょ!」と突っ込まれている。
連載が進むに連れて髪型と性格は変わったものの喜怒が激しい部分や悪戯好きなところは一貫して変わっていない。
クッパとの結婚を嫌がっている割にはウェディングケーキは笑顔で食べるなど食い意地が張っていたり、「スーパーマリオRPG」編では戦闘中にもかかわらず天然ボケを発揮してジーノに突っ込まれるなどマイペースなところがある。
優しい性格のように思えるが村人達から人助けを頼まれた時は「なんで私が……」と渋るなど、根っこの部分は本作のマリオと同じである。
その可愛らしさはキノコ王国のアイドルとも言うべきものであり、ピーチ姫が褒めれば敵キャラですらデレデレになる。「マリオカート64」編4コマでは、次々と敵からデートを申込まれたためレースにならないというオチとなった。このためクッパだけではなく敵キャラが個人的感情から拉致するという展開もあった。あの宇宙人ですら妻としようとしていた節がある。
ただし、ピーチ姫はどの異性にもなびくことはなく、一貫してマリオを思い続けている。
4巻ではゲーム同様パワーアップキノコをマリオへ渡そうとしたがクッパに食べられてしまい、頭だけ巨大化したクッパの頭突きでマリオが倒されるというまさかの展開を引起こしてしまった。逆に8巻のマムー戦では、マムーの力でも消せない奇跡のキノコをマリオへ送り、クッパ軍団との合体というミラクルを引起こした。
髪型に関しては当初は作者オリジナルであったが、「スーパーマリオRPG」編辺りからゲーム準拠となった。振る舞いも変化して行き、子供っぽい悪戯を仕掛けたりする時もあれば、いつもニコニコしていたりする(そのため瞳が描かれないこともしばしばある)。
「マリパ」編や「マリオストーリー」編などで怒った際の顔はかなり怖く、誰も逆らえない程であった(口調もちょっと乱暴となる)。連載が進むに連れて怒鳴り付けるような描写は減り、怒っていても笑顔で青筋を浮かべたり程度になった。しかし「スーパーマリオ3Dワールド」編では勝手にコインを使い込んだマリオを怒鳴り付け、その後の返済活動も上手く行かないのでまたもや怒鳴り付け、2度も目を見開いた怒り顔を披露した(作者にすら欄外から「ピーチ姫こわっ」と突っ込まれていた)。
ゲーム設定を反映して戦闘能力を見せる際もあるが、成す術もなく攫われてしまったり、戦闘には参加せず攻撃対象から外されることも多い。たまに攻撃されてマリオ達と一緒にボロボロになったり、粘着系の罠で身動きを封じられることはある。
単行本56巻収録の「スーパーマリオオデッセイ編」終盤ではクッパと結婚式を挙げられそうになるが、マリオ達乱入で事なきを得る。クッパがマリオに倒された後は、激昂したクッパが月の地下を支える大事な柱をうっかり蹴り折ってしまったことで崩落が始まる。しかし。責任を感じたクッパがマリオに自分をキャプチャー(身体を使う)するように告げ、2人の協力によってその場が全員が無事に脱出する(クッパのみボロボロであった)。その後、改めてマリオとクッパからプロポーズされるが、ピーチ姫も「どちらも(頑張ってくれたから決められないので)ごめんなさい」と断ってしまった。この時ばかりはマリオだけではなくクッパにも「ありがとう」と感謝の言葉を独白していた。
高瀬ひろし版『スーパーマリオくん』
ゲーム内でのグラフィックをそのまま絵に描いたようなデザインで登場。
基本的にお淑やかで温厚であるが料理がとんでもなくド下手で、それに加えてこれまたとんでもない味覚音痴という残念過ぎる設定の持ち主。
その料理の腕の酷さというとマリオの誕生日ケーキ作りでトウガラシを混入し、食べたマリオとクッパがとんでもない辛さへ襲われる、キャプテン・シロップとの料理対決でキャベツを千切りするが上手く切れておらず全部繋がっている、キノコスパゲティに笑いキノコを材料に使い食べたマリオブラザーズを爆笑に見舞わせる程で、味覚に関してはヨッシーですらも食べたがらない程最低最悪な代物という有様でほとんどの人物はピーチ姫の料理に戦慄しているが、マリオだけは彼女の作った料理を何の苦もなく食べている。
クッパやワリオに対してさん付けで呼ぶなど寛容であるが、普段が温厚な分怒らせると怖く、また意外と力持ちな一面もある。
スーパーマリオ(本山一城)
気が強く自己中心的で活発な性格。悲しんで涙を見せることもあるが、基本的にはマリオとルイージを尻に敷く姉御肌である。マリオとルイージから好意を寄せられているが、それには気付いているようでどっちつかずの立場を取っている(本命はマリオのようである)。後にルイージが色々なキャラと恋愛をするようになったのでこの振る舞いはなくなった。
ただし沢田版とは異なり、クッパやワリオへなびいたこともある(最終的にはマリオの元へ戻って来る)。
当初は美少女寄りのデザインであったが、連載後期となるとゲームらしく大人っぽい顔付きとなって行った。髪型も細かく変化して行った。
身長については作画によって細かく変わっており、平時はマリオより少し高い程度だが真面目な作画だと原作通りの長身になることがある。
デイジーは友人であると同時に恋のライバルでもあり、デイジーがマリオに一目惚れしてアプローチした際は事故を装って花束を顔面に押付けている(しかも毛虫付)。直後にデイジーからはジュースをぶっかけられている。
以後もデイジーとは何かにつけて張り合ったり、マウントを取合ったりとコメディリリーフを演じる。
姫様らしく高飛車で人をコキ使うところがあり、キノピオはもとより、じい(キノじいとは別人)を労働させたりしている。一方で自分がクッパにコキ使われた時は怒っていた(『スーパーマリオワールド』では、クッパは最初は優しくしていたが「結婚しちまえばこっちのもの」と亭主関白よろしくピーチをコキ使っている。また『ヨッシーのロードハンティング』では、クッパは「妻は夫に尽くすもの」と考えており、コキ使うことが愛情表現であると思っている)。
概ねゲーム準拠の設定で登場しており、クッパに拉致されてしまうことが多い。しかし、ゲームに登場しない・あるいは出番が少ない作品でも主要人物として登場することもあった(『スーパーマリオランド』、『ヨッシーのロードハンティング』など)。
『スーパーマリオランド』では友人であるデイジー誕生パーティーにマリオを連れて参加。この問いは仲が良かったが、デイジーがマリオに一目ぼれしたのを見て嫉妬に駆られることに。
ピーチはデイジーの顔面に毛虫入りの花束を押し当て、怒ったデイジーもピーチの顔面にジュースをぶっかけてしまう。
そんな中、突如として襲来した宇宙怪人・タタンガによってサラサ・ランドの住民達は洗脳され、デイジーも花嫁として拉致されてしまう。
ピーチはマリオの冒険に同行しようとしたが危であるだからという理由で止められる。そこでデイジーにプレゼントする予定であったロボット「メカクリボー」の中へ入り込み、正体を隠してマリオをサポートすることに。
マリオにはバレないように敬語で話し、腕を伸ばしたり、スコープで弱点を見抜くなどしてサポートした。決戦直前に正体を知ったマリオには感動と感謝をされたが、ピョンピー達に襲われたことでピョンピー化してしまう。
しかし、悲しみを乗り越えたマリオはただ1人でタタンガを打倒し、住民達の洗脳が解けたことでピーチも元の姿に戻された。直後、マリオとデイジーがスカイポップ号でじゃれ合うのを見たピーチはブチギレてバズーカー砲で2人を攻撃してしまうのであった。
『スーパーマリオランド2 6つの金貨』ではサブキャラとして登場。
デイジーがワリオの悪のオーラによってワルデイジーとなる中、スペースゾーンでピーチ姫もデイジーから悪のオーラを注入されて「ワルピーチ」となってしまう(ドレスが黒色に変化しただけ)。
しかし、邪心がないためスカートめくり位しか悪いことが思いつかず、誰かを傷付けるようなことは出来なかった。
デイジー共々元へ戻った後は、ワリオとの決戦へ駆け付け6つの金貨を掲げて希望のパワーをマリオに送り勝利に貢献した。しかし、ワリオは邪悪の化身へ憑依されていたというのが真相であり、黒幕である化身には逃げられてしまった。
後日談ではピーチ姫が邪悪の化身へ吸収されてしまい、新たな『ワリオ』を形作るための核にされてしまう(ピーチ姫がワリオの姿となった訳ではない)。キノコ王国のキノピオ達を悪に染めて洗脳し、マリオの国へミサイルを向けさせる。マリオを脅して国を明け渡させようとしたが、従わなかったためミサイルが発射される。
しかし、マリオとタタンガの奮闘によってミサイルは破壊され、最後はマリオ・ルイージ・タタンガの合体ファイア攻撃によって邪悪の化身は打砕かれた。
化身達は小さな『ワリオ』となって逃走して行き、取込まれていたピーチ姫は無事に解放された。
『スーパーマリオランド3 ワリオランド』では黄金像が盗まれたため、マリオ、ルイージ、ワリオと共に取り戻しに向かう。その道中でマリオとケンカしてしまい、デイジーの策略もありワリオになびいてしまう。しかしマリオに助けられたことで改めてカッコ良さを再認識して思いを寄せるようになる。
後日談を描いた「デビデビ大王編」では、デビデビ大王が各地に放ったカビハエールによって蝕まれてしまい身動きが取れずにいた。そこで夢の中でデイジーに語り掛け「デイジーは私の分身。願いを叶えればカビハエールを根絶させることが出来る。引き換えに貴女は消滅してしまう」ということを伝えた。
デイジーはマリオへキスをすることで願いを叶え、自らの消滅と引換にカビハエールを根絶させて世界を救った。解放されたピーチ姫は、自分の代わりに犠牲となったデイジーに感謝の言葉を独白する(デイジーの消滅と引き換えにピーチ姫は救われた形になった)。
ここからピーチ姫の顔立ちが大きく変わり始め、『ヨッシーストーリー』ではほぼ別人になっていた。
最終話に当たるオリジナルストーリー『スーパーマリオフォーエバー』では、マリオが冒険に出たまま数年間戻らず憂鬱な日々を過ごし、ピーチ城財政もすっかり霞んでしまって貧乏になっていた。そこでピーチ姫は、アラブ風の大富豪ビビンバ卿と政略結婚することになるのであるが、これが変装したクッパであった。
一方、マリオはチョモランマ山を登った際に落下して記憶喪失となっていたが、テレビ中継で2人の結婚を知ると「あれはクッパじゃないか! どうしてピーチ姫は気付かないんだ!」と叫び記憶を取り戻す。
実はマリオは、ピーチ姫へプロポーズするために大きなダイヤを探しに出ていた。チョモランマにてダイヤを手にするも落下して記憶を失ってしまったのである。
ルイージとヨッシーの協力により結婚式に乗り込んだマリオはそのダイヤをピーチ姫に渡そうとするが、ピーチ姫は金を出して貰っている大富豪に悪いという理由で1度は断る。
だが正体がクッパということがマリオによって明かされ、クッパも「こうでもしなきゃお前が踏ん切り突かないと思ったのさ!」と泣きながら走り去ってしまう。
改めてマリオから「ついでにこのまま結婚しちゃわない?」といわれたが、ピーチ姫は「ついでじゃ、やっ」と拗ねた様子でそっぽ向くのであった。
等々後のゲームにも通じる設定・展開が見受けられる。
余談であるが、『ワリオの森』では任天堂の人の発言として、「ピーチは人間ではない」なる発言がされていた(本山がわざわざ枠外で断っている)。このことから、マリオ・ルイージ・ピーチ・ワリオらは、一種の妖精(『それいけ!アンパンマン』におけるジャムおじさんやバタコさん同様)と考えることも可能である。
当時行われたボンボンの人気投票では2位に輝いている(デイジーは4位。ちなみに1位はこの人)。
GOGO!マリオワールド(兼本あつこ)
お淑やかで柔和であるが超が付く程天然でマイペースな性格で、クッパに囚われの身になったにもかかわらず悲しむ素振りを見せないどころかクッパ城での生活にあっさりと溶け込んでいる。
どれくらい溶け込んでいるのかというとワリオから「攫われて何のほほんとしてんだよ!!」と指摘され、少し間を開けてから囚われの身であることを思い出しながらも笑顔で済ますほど。
自身を浚ったクッパをさん付けで呼ぶなど非常に寛容で、彼の性格の良さもあってか仲が良い。一方でクッパのマリオを倒すという姿勢には複雑そうに受入れながらも若干思うところがある模様。
終盤ではクッパ城内のトラップを動かす起動スイッチを(知らなかったとはいえ)勝手に作動させ、城へ突入していたマリオ一行を迎撃していたクッパ・アオを罠へはめて倒したり、クッパに報告しに行っていたカメックの道を妨げるという天然っぷりを見せるが、結果的にマリオ達を援助する形となった。
最終話では決戦へ拝むマリオ達とクッパへ対し「3対1は不公平ですよ!」と待ったを掛け、マリオチームとクッパチームの3本勝負を提案。自身は(メンバー数を合わせるためか)クッパチームへ入り、初戦の綱引き勝負でヨッシーと対峙するが、ヨッシーの方はピーチ姫を配慮する余り本気を出すことが出来なかったためあっさりと勝利。
その後は色々ゴタゴタがあったものの、無事マリオ達によって救出された。
SUPER MARIO ADVENTURES マリオの大冒険(チャーリー野沢、原作:竹熊健太郎、作画:桜玉吉)
もう1人の主人公として登場。性格は活発でお転婆だが正義感が強く行動的。
侵略にやって来たクッパの石化光線によってマリオやキノピオ達が石像となってしまったので助けるべく自ら冒険に出る。それを追う形でマリオとルイージも冒険に出るという流れ。最終的にピーチはクッパに捕まってしまい、カメックの催眠術で自我を奪われてしまう。
そのまま無理矢理結婚式を挙げられそうになるが、間一髪のところで乗込んで来たマリオブラザーズの活躍によって救出される。
このためピーチ姫の出番はかなり多く、ヒロインというよりは女主人公という感じ。クッパを追詰めて倒したのはマリオなので、これのお陰で辛うじて主人公としての面目を保っている。
4コマまんが王国
中村里美版では主人公として登場。某王子みたいなM字前髪と長身で落ち着いているが、上記の『GOGO!マリオワールド』にも負けず劣らずな掴みどころのない天真爛漫なキャラクターとして描かれている。例えば、ある話ではお手伝いさんを募集するのだがエプロンのデザインがダサいため誰も応募に来なかった(応募に来たノコノコは逃げ出している)。しかし城をナワバリにするべく襲来したクッパに対し、エプロンを付けて「ナワバリのお掃除よろしくね」と言ってお手伝いさんにしてしまった。
マリオが戦えない時にクッパがマリオを狙って来た際は、自分がマリオの変装をしてオトリになるなど優しい面もあるのだが、変装が雑過ぎた(見た目は付け髭を付けたピーチで、語尾に「だよ~ん」を付ける)のでクッパには呆れられ、マリオには「姫様にとって『マリオ』の認識はこんなもの」と悲しまれた。
……などなど突拍子もない行動に出てはマリオ達を振回している。
また、マリオを「マリマリ」、ワリオを「ゴツゴツ」などと相手にあだ名をつけるのが好き。
そのキャラクター性と作風から読者人気を集め、後述の『ファイアパックンシリーズ』と並ぶ看板作品となった。
なお、このシリーズは「マリオパーティ3 4コマまんが王国」の『スター★トリック3』を最後に掲載が確認されていない。
森田やすひろ版ではメインキャラの1人として登場。自画自賛の激しい我侭な女の子であり、犬の姿のお父様と従者のキノピオを振回す。さらに主人公であるファイアパックン(乱暴者)も惚れた弱みからピーチに強く出れないでいる。マリオにも好意を持たれているがこちらは脇役に置かれており、一切喋らない。
不慮の事故から小人になってしまった時は、ファイアパックンに保護されるも召使い扱いしていた。その後、国民全員が小さくなればいいと考え、お父様が持つ『サンダー』のアイテムでみんなを小さくしてしまった(ただし、使用者の父親だけデカいままであった)。独断で国民を振りまわしたものの、意外にも食べ物の消費が抑えられることからキノピオには好評だった。
神楽つな版でも主役格のメインキャラとして登場。自身の欲望にはとことん忠実で邪魔者と判断したものは容赦なく排除する4コマまんが王国屈指の鬼畜キャラとして描かれており、クッパに襲われていたノコノコを助けたと思いきや切り捨てて宝を独占する、攻撃側のマリオに対し(ヨッシーと共に)チェーンソーで反撃する、バッタンの防御力を試そうと戦車を持ってくる、キノピオの『一緒にいるとコインを取られない』という特性を利用して銀行から借金をするなどヒロインにあるまじき過激な行為を平気でやらかしているが、その一方で自身が鬼畜キャラ扱いされている事については危機感を抱いている模様。また、捨て犬を密かに世話をするなど優しい面もある。
マリオからは(半ばストーカーレベルで)好意を寄せられているが、当の本人は眼中にすらなく、それどころか徹底的なまでに塩対応(例:明らかにマリオは参加不可を匂わせる看板を立てる、ピーチ姫に心配して貰おうと家出のフリをして置いた置き手紙をあっさりと破いて見捨てる、山籠りでの修行をマリオに提案し、修行から帰って来たマリオを「アンタだれ?」と吐き捨てて突き放す)であしらっており、時には過激な手段でマリオを亡き者にせんと行動することもある(一例:毒入りジュースを渡す、棺に入って悪ふざけをしたマリオを閉じ込めた上で生ゴミ扱いして焼却処分する、仮面で正体を隠して撲殺を謀る)。
なお、神楽版のピーチ姫は主に「マリオパーティ 4コマまんが王国」シリーズで活躍している。
上記に以外にも多数の作家によってピーチ姫は描かれており、クッパに連れ去られるのを楽しんでいたり、自分の美貌を気にしてやたらと化粧をしたりと色んなキャラとして登場した。当時は『ワガママなお姫さま(周囲を振り回す)』というイメージを持たれていたのか、性格は異なっていてもその部分だけはほぼ共通していた。
外部出演
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
第2作『大乱闘スマッシュブラザーズDX』から参戦。ドレスのデザインがかなり豪華なものになっている。
アクション面は『スーパーマリオUSA』を意識した部分が多く、「空中浮遊」という事実上唯一無二の個性を有する。ダメージ固定のカウンターワザ、ランダム要素が強い下必殺技、相手を眠らせてその隙にダメージを回復出来る最後の切りふだなど、変わった性能の技が多い。
詳しい解説はピーチ(ファイター)を参照。
声優
メイン
- ジェン・テイラー
- 『マリオゴルフ64』~『マリオカートDS』
- 『マリオバスケ3on3』
- 『マリオ&ソニック AT 北京オリンピック』
- サマンサ・ケリー
- 『マリオパーティ8』以降(一部作品を除く。ちなみに、海外では『マリオストライカーズチャージド』の方が先に発売されているので、海外では『マリオストライカーズ チャージド』が初担当作ということとなる)。
両者共にキノピオやキノピコも兼任している。また、『マリオスポーツスーパースターズ』、『マリオテニスエース』などでは2人の声を混ぜて使用している。
その他
- 春花亜少子(旧姓:上月、任天堂広報)
- 『マリオカート64』(日本版)
- 『マリオパーティ』
- 『マリオパーティ2』
- 『マリオカートアドバンス』
- レズリー・スワン
- 『スーパーマリオ64』(海外版・振動パック対応版)
- 『マリオカート64』(海外版)
- 『スーパーペーパーマリオ』
- ニコール・ミルズ
- アニャ・テイラー=ジョイ
- アニメ映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
『マリオカート64』では日本版と海外版で声優が異なっている。
日本版で担当した春花亜少子は任天堂広報担当であり、『マリオカートアドバンス』まで担当していた。当時のワリオに並んで空耳が多く、「Yeah! Peach is 神!」(正確には「coming」)などが有名。
余談
ファミコン全盛期である1980年代のゲーム作品(特にアクションゲーム)では『悪者にさらわれたヒロインを救うために主人公がたった一人で立ち向かうのであった……』といった感じのあらすじの内容のものが多い。
ピーチ姫はその元祖ともいえるキャラのため、他ゲーム作品でもピーチ姫のように『お姫様』『長い髪の女性』といった設定を有するヒロインがとても多かったという。
意外だが、任天堂作品での攫われヒロインの中ではピーチは3人目である。その前が『ドンキーコング』のレディ(ポリーン)であることは認知されているが、最初のさらわれヒロインは余り知られていない『シェリフ(1979年)』のヒロイン(名無し)であったりする。
関連イラスト
Pixivでは原作よりも幼めな印象で描かれることが多い。
また、大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ関連のタグが付いていない場合でも『スマブラ』仕様で描かれていることも多い。こちらのイラストはピーチ(ファイター)にて。
関連タグ
ネタタグ
以下、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』本編でのネタバレが含まれます。
『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』
巨大なハテナブロックを分解させて設定できる訓練用のコースを用いて身体を鍛えており、訓練を行うマリオに参考として披露して見せた際は難無くクリアしている。
長らくプレイヤー達が気に掛けていた「ピーチ姫の両親に関する謎」についての補完がされている。
まだ赤ん坊の頃、ワープ土管を通じてキノコワールドのキノコ王国に迷い込んでしまい、キノピオ達に育てられた経緯を持っている。その後、国中のキノピオ達から愛されるそのカリスマ性を見込まれたのか、キノピオ達に王女として擁立された模様(それ故か、マリオと初めてあったときには久しぶりに人間がやってきた事に驚き、キノコ王国内における種族としての人間の希少さがアピールされている)。
このシーンでピーチ本人も実の両親どころか何処の世界から来たかも分からない事が判明。
- 活躍
クッパ率いる「ダークランド」がペンギン達の王国を襲撃した事実から、自分達のキノコ王国も襲撃される事を予感するも、キノピオ達だけではクッパ軍団に対処出来ないとも考えていた為、クランキーコングが治める「ジャングル王国」に助けを求めるべく旅立とうとした所、弟のルイージを助けたい一心で城に忍び込んできたマリオと運命の出会いを果たし…一本背負いを決める。
その後、彼の事情を知った上でクッパと戦えるだけの実力があるかどうかを見極める為、自らが訓練に用いていた設定コースによって特訓させる事になり、参考として楽々クリアして見せる。マリオは嫌いなキノコであるスーパーキノコを我慢して食べつつ、何度も失敗を重ねる事になるが、それでも徐々にコースをクリアしていき、遂にはゴール寸前にまで行ったのだが、最後の最後でトラップに掛かってしまう形で失敗。しかし、それでもマリオには勇敢さと最後まで諦めない粘り強さがあると見込んだ様で、マリオや彼が最初に出会ったキノピオと共にジャングル王国へと向かう。
その後、マリオがドンキーコングとの決闘に勝利する形でジャングル王国との協力を取り付け、レインボーロードを通じてキノコ王国へ帰還しようとするも、その動きを察知していたクッパ軍団の襲撃により、クランキーコングを始めとするジャングル王国の戦士達は次々と捕らわれてしまい、マリオとドンキーコングの二人も行方不明となってしまう。
止む無くキノピオと共に二人でキノコ王国に帰還し、キノピオ達を森に避難させた後、自らは槍を持って毅然とした意志でクッパのダークランドを迎え撃とうとするも、突然のクッパからのプロポーズに困惑しながら、それを断固として拒否。しかし、キノピオを人質にされた事で、止む無く結婚を受け入れる事になってしまう。
しかし、転んでもただでは起きようとせず、最初から恭順したように見せかけて逆襲するつもりであった。クッパとの結婚式が開かれる中、クッパがルイージを始めとする捕らわれた人々を「生贄」としてマグマに落とそうとした事に激怒。キノピオが届けたブーケに予め仕込まれたアイスフラワーでアイスピーチに変身して反撃に転じ、クッパを氷漬けにして処刑され掛かったルイージ達も間一髪の状況で救う。
その後、生きていたマリオとドンキーコングの二人も駆けつけた事でルイージ達が救出されるも、マリオと気兼ねなく会話する姿にジェラシーを爆発させたクッパがマグナムキラーをキノコ王国に向けて発射。マリオが囮になり、ワープ土管を利用する事でキノコ王国の破壊は未然に防がれるも、ワープ土管の暴走によってマリオやルイージ、ドンキーコング、クッパやクッパ軍団諸共、マリオ達の暮らしていた世界のブルックリンへと飛ばされてしまう事になった。
最終的には、スーパースターの力を経て無敵状態となったマリオとルイージの大反撃によってクッパ軍団諸共クッパは打倒される事になり、身動きが出来なくなったクッパに対し、これまでの悪事の罰としてマメキノコを食わせて小さくし、それをキノピオが捕縛する形で戦いは終わった。
宮本茂曰く『ただ助けられる存在ではなく、キノピオたちを守るために戦うお姫様』にしたらしく、クッパの発言から考察するとその勇敢な姿にクッパは惚れたらしい。
その一方で、上述の通り原作の時点で既にまあまあ凄い事から、あまり近代の表現事情も感じさせない活躍としてファンからも概ね好意的に受け入れられている。
翌年の2024年3月10日にて、マリオ映画の新作が発表された。が、そちらでも冒険に旅立つのか、ゲーム版通りさらわれ役になるかは不明。