基礎データ
他言語版の名称
英語 | Reshiram |
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イタリア語 | Reshiram |
スペイン語 | Reshiram |
フランス語 | Reshiram |
ドイツ語 | Reshiram |
※世界共通名称。
概要
純白の体を持つ伝説のポケモン。
『ポケットモンスター ブラック』のジャケットになっている。
イッシュ地方の歴史に大きく関わる伝説のポケモンであり、物語の重要なカギを握る。
神話に出てくる双子の英雄の兄の方についたとされている。
人間の意思を見極めて主を選ぶポケモンであり、真実を求め、善の世界を築く者に力を貸すが、善の心を持たない者は容赦なく焼きつくすと言われている。
神話では、人間が真実を蔑ろにし、欲にまみれると炎で国ごと滅ぼしたと語られている。
尻尾から炎を吹き上げて周りはおろか、時には世界中を燃やし尽くし、その熱は世界中の大気を動かすほか、水分を一瞬で蒸発させる。
鳴き声は「モエルーワ!」または「ンバーニンガガッ!!」
『ブラック』・『ホワイト2』でのみ捕獲可能。『ホワイト』にも敵として登場する。
『ブラック2』ではBWの主人公の許にいるのか登場しない(登録は出来る)。
第6世代ではオメガルビーでのみ入手可能。
出現させるには手持ちにレベル100のポケモンが1匹必要になる。
また、第5世代では入手できなかった色違いも入手可能になった代わりに、捕獲が任意になったので、捕獲率係数が下方修正され、(この逆措置が行われたレックウザを除く)他の伝説のポケモンと同等となった。
外見
身体全体が白い羽毛に覆われており、鳥型のドラゴンのような姿をしている。
顔つきと毛並みはファードラ系。首や尻尾に金輪のような装飾が付いており(色違いはこの装飾の色が黄金色になる)、尻尾が松明のように広がっている。
武骨で荒々しいゼクロムとは対照的に女性的なイメージでデザインされており、そのどこか優美で気品溢れる容姿に惹かれるファンも多い。
ゲームにおける特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 120 | 100 | 150 | 120 | 90 | 680 |
伝説のポケモンだけあってステータスは超優秀。
「とくこう」の種族値が150と高く、「とくぼう」「こうげき」も高い水準を誇る。
反面、「ぼうぎょ」は伝説ポケモンにしては不安な数値であり、「すばやさ」も90と伝説ポケモンがひしめく超激戦区なのが気になる。
「クロスフレイム」は威力100の特殊技。「かえんほうしゃ」より若干高い威力であるがPPが少ない。ゼクロム専用技の「クロスサンダー」の使用後にこの技を使うとエフェクトが変わり、威力が上がる効果もある。
「あおいほのお」は「だいもんじ」の強化版で、命中率は同じだが威力が130になっている。
第6世代では「オーバーヒート」の威力が同じになった為、シングル戦なら「あおいほのお」一択で問題ない。
その高い「とくこう」を生かしたほのお技は強力無比。
さらに、ドラゴンタイプ最強の特殊技「りゅうせいぐん」もタイプ一致で放つことができる。
ドラゴン・ほのおという組み合わせは優秀な相性補完であり、また特性の「ターボブレイズ」は、「かたやぶり」と同じく、技を繰り出す際に相手の特性(「がんじょう」「もらいび」など)を無視して繰り出せるという物。
このおかげで、第6世代の時点でマリル・マリルリ・メレシー・ディアンシーを除いた715種類のポケモンに等倍以上で一致攻撃を仕掛けることができる。
レベル上げのために代わりに戦うポケモンとしては非常に優秀で、強化四天王戦では一撃では倒せない、「がんじょう」持ちのポケモンが必ず1匹は出てくるので、PPを節約できるのも大きなポイントである。
第5世代まで全ポケモン相手に等倍以上で攻撃できたのだが、ドラゴン無効のフェアリータイプによって不可能になった。それでも依然強力なことに変わりはない。
第7世代では生まれつきの強さ・個体値を最大にする条件を満たすため、レベル100まで上げる必要性が高まった。ポケモンバンクを使って、育成のために戦う機会が増えるだろう。
耐性も悪くはなく、特にドラゴンタイプでありながらこおり・フェアリー技を両方等倍で受けられるのは魅力。
他に両方を等倍で抑えられるのはバクガメスとディアルガのみで、ディアルガは一致技でははがね相手に分が悪いので十分差別化できる。
逆にサブウェポンとして使用率の高い「ストーンエッジ」「じしん」で弱点を突かれてしまうという欠点もあるが、ダブル以上ではいわ技・じめん技共に全体攻撃が主流で威力が分散しやすいので1発位ならば何とか耐え抜くことも出来る。
苦手ないわ・じめんタイプへの対策技として「ソーラービーム」「きあいだま」などを覚えられるものの、対戦でよく使われるいわ・じめんポケモンはタイプ複合が多く、中にはガブリアスやプテラなど、ドラゴン技でなければ決定打を与えられない相手もいるため、採用されることは少ない。
第6世代では一致技が半減される4匹にダメージが通る「だいちのちから」をサブに置いておくとある程度安定する。
欠点はその高い特攻をさらに上げる手段が一切無いということ。
そのため、火力の上昇は天候か持ち物に頼るしかなく(対であるゼクロムには「つめとぎ」、「りゅうのまい」がある)、特殊耐久が高い相手は苦手な傾向にある。
ただその代わりニトロチャージがある為素早さは自力で補強できる。積むチャンスさえ見つければその高火力で上から叩く戦法が可能になる。
また、ほのお・ドラゴンはタイプこそ優秀だが、伝説戦ではほのお技が通りにくく、ドラゴン弱点のために返されてあっけなく落とされやすい。
まあこの辺はドラゴン複合のポケモン全体の悩みではあるのだが。
BW2ではキュレムとレシラムと融合して出来るホワイトキュレムが登場した。
「すばやさ」が高く、同特性「ターボブレイズ」を持ち「クロスフレイム」+一致ドラゴン技を操るライバルの出現により、立場が逆転し最近はキュレムの中身と言われがち。
しかしホワイトキュレムが強すぎるだけであり、レシラム自体が弱いわけではない。
第6世代ではゼルネアスが登場。
実はレシラムはゼルネアスが苦手なポケモン(メガフシギバナやヒードラン等)に軒並み強く相性が良い。ヒードランを特性無視で焼き潰せると言うのは意外と大きい。
敵に回した場合はジオコン積まれる前に痛撃を与えるべし。
ORASでは第3世代伝説が軒並み強化されたが、グラードンはともかく他の2体には元々不利が付いていた為大した問題ではなかったりする。
伝説のポケモンでも数少ないほのおタイプということもありグラードンとは相性が良い。
ただ、第5世代まではグラードンのメインウェポンである「じしん」が弱点故に並べるのは非常に辛く、相方の行動を縛りがちであった。
しかしORASでグラードンが味方を巻き込まない「だんがいのつるぎ」を習得し、加えてゲンシカイキを得たので天候を取られにくくなりさらに相性が良くなった。
相性ならホウオウの方が良いと言ってはいけない。
どちらかと言うとメインアタッカーよりもサブアタッカーとして輝くタイプのポケモンである。
対伝説にこだわらない運用をすれば、レシラムなりの立ち回りをする事ができるだろう。
第7世代ではソルガレオ、日食ネクロズマ(ウルトラネクロズマ)の登場により、相方のゼルネアスの使用率が下がる、一致技を両方半減以下で受け止められるカプ・レヒレ、アシレーヌの登場(しかも、上述のポケモンよりも圧倒的に耐久が高いため、レシラム単体での突破はほぼ不可能)ターボブレイズでばけのかわを無効化出来るが、特防特化されると突破出来なくなるミミッキュの登場など、かなりの逆風が吹いている。
だがそれを差し引いても耐性のこおり・フェアリー等倍が大きく第5世代の禁止伝説では一番使われていた。
第8世代では他の伝説より一足早く復活。
新顔のザシアン・ザマゼンタに相性上有利と追い風が吹いている。そして何よりダイマックスと物凄く相性が良く、評価を上げる事になった。『冠の雪原』で他の伝説のポケモンも帰還してきたが、メガシンカやゲンシカイキが消滅した事もあり一方的に止められる事も少なくなった。今までと比べると大躍進と言っていい……のだが。
実際の使用感は今一つといったところ。
ザシアンに強いといっても「じゃれつく」は等倍で受けてしまう上に自身の物理耐久は心許なく、耐久に振らなければ一撃で倒されてしまうことも起こりうる。
その他活躍している禁止伝説にも大抵不利を取ってしまう。
例えばホウオウ相手にはダイドラグーンで火力を削ぐことができるが、圧倒的な特殊耐久とダイジェットによる素早さ上昇、ダイアースによる特防上昇によって殴り負けてしまう。ホウオウはHPが1でも残っていればじこさいせいや特性のさいせいりょくで不死鳥のごとく蘇る一方、こちらは回復技がない。
ルギアはターボブレイズでマルチスケイルを貫通することこそできるが、高い特殊耐久に上からめいそうを積まれるため簡単に受け切られてしまう。
カイオーガ相手にはこれまた高い特殊耐久と雨ダイストリームの超火力の前に殴り負ける。
ディアルガ相手にはタイプ相性上不利、キュレムやレックウザ、ムゲンダイナ相手には素早さで負けてタイプ一致で弱点を突かれる。
ゼルネアスには上からジオコントロールを積まれて耐えられ、ダイフェアリーで返り討ち
イベルタルには素早さで負け、タイプ一致ダイジェットと超火力ダイアークに勝てない。
一見有利なネクロズマはかたやぶり効果を無効化して弱点技によるダメージを軽減するプリズムアーマーとダイマックスにより耐えられじゃくてんほけんが発動、ダイアースで返り討ちに遭う。
他伝説は型次第、択を通せば、同速対決に勝てればといった具合で有利とは言えない相手ばかり。
素早さ種族値90は禁止伝説の中だと白馬バドレックスを除き最低ライン。
サンダーやカイオーガ、イベルタル意識のとつげきチョッキ持ちや特殊ダイジェットが使えないのも相まり対伝説の殴り合いに弱い。
禁止伝説に超火力を受けるためラッキーやバンギラスといった超特殊耐久ポケモンも多く、禁止伝説どころか一般ポケモンすら厳しい。
積み技がないため強引な突破も厳しく、相方のゼクロムがりゅうのまいの習得によって存在感を増した一方、苦境に立たされていた。
だが研究が進むにつれ物理型の登場によって評価を上げた。
特攻種族値150と専用技あおいほのおばかりが注目されがちだが、攻撃種族値も120と十分にあり、フレアドライブやげきりんと技威力にも恵まれている。
特殊アタッカーでは火力が出せなかったダイジェットが物理型ならば十分に火力として機能する。
そしてゼクロムやキュレムと共に習得したりゅうのまい。これによって素早さと火力の問題が解決する。
物理アタッカーとしてみた場合
・ほのおタイプによってやけど無効
・特殊耐久が高いから苦手だったホウオウやカイオーガ、ゼルネアスと対等に殴り合える。バンギラスやラッキー相手にはむしろ強い。
・弱点技のため撃たれやすいダイアースによる特防上昇が関係なくなる。物理耐久を上げるダイスチルは半減
・受けループで物理が詰まされやすいエアームド相手にタイプ一致で弱点をつける上にターボブレイズによってがんじょうが無効
・ザシアン受けで多いヌオー相手にてんねんを無視してりゅうのまいの火力を押しつけられる。
・特殊の可能性を切りづらく、物理受けのポケモンを受け出ししづらい。
といいことづくめ。
元々剣盾において炎とドラゴンを両方半減以下にできるのはいわ・フェアリー、みず・フェアリーの二つだけ。
レシラムに強いとされるポケモンは大抵が特殊耐久の高さによるもの。
その欠点を克服したレシラムは究極の受けループクラッシャーとでもいうべき破壊性能を発揮する。
とは言え積まなければそこそこ程度の火力でそのまま殴り合うには心許なく、フレアドライブやげきりんの使い勝手の関係上ダイマによる制圧が前提となる。
そのため他のポケモンによる起点作成や一貫を作るためのサポートが重要となる。
スピンオフ作品におけるレシラム
ポケモン+ノブナガの野望
ノブナガのパートナーとしてゼクロムにスポットが当たっているポケナガでは、ヒデヨシのランク3への進化条件に関わっている。
ポッ拳
クレセリアとペアを組み、サポートポケモンとして登場。
試合を変える威力を持っているどころか、大ダメージ&攻撃力低下の効果が厄介で、相手の反撃の機会さえも灰にしてしまう程であり、わずか1週間足らずで下方修正されてしまった。
ポケモンGO
テラキオンの復刻&色違い実装が終了した2020年5月27日より、イッシュ三龍の一番手としてレイドバトルに登場。
同作初のほのお・ドラゴンの複合でもある。
原作同様、攻防共に非常に優秀なステータスをしている。
覚える技も通常技で「ほのおのキバ」と「りゅうのいぶき」、ゲージ技で「オーバーヒート」「りゅうせいぐん」を覚えられるので、ほのおタイプ・ドラゴンタイプのどちらでも運用が可能。また、サブ技として「ストーンエッジ」「かみくだく」も覚えられる。
レイドやジム攻略においては、タイプ一致の大技でそれなりに活躍が見込める。
一致技がどれもフルゲージ技なので小回りが利きにくいのが難点だが、耐久が高く、軽減できるタイプも多めなので、ある程度はカバーができるだろう。
ただし、こちらの弱点を突いてくるタイプのうち、じめん技に関してはジム防衛の常連であるカビゴン・ケッキング・メタグロス等、案外色々なポケモンが習得していることがあるので要注意。タイプ相性上は有利であっても不意に飛んでくる「じしん」で逆にピンチに陥ってしまうなんてことも起こりうるので警戒は怠らないように。
反面、トレーナーバトルではやや運用するのが難しい。
4つのチャージ技のうち3つが発動にコストのかかるフルゲージ技である上、さらにそのうち「オーバーヒート」と「りゅうせいぐん」は使用後にこちらの攻撃力が2段階低下するデバフ効果付き。
しかも、この2つはよりにもよって主力となるタイプ一致技であり、そのどちらもがデバフ効果のデメリット付きというひどい仕打ちを受けてしまったのである。
残る「ストーンエッジ」と「かみくだく」はデメリットなしで放てるが、今度はタイプ不一致で火力が出せなくなるというジレンマを抱えることになる。
どうしてもトレーナーバトルでレシラムを使いたいという場合は、タイプ一致技以外に「かみくだく」を覚えさせ、一致技の存在をちらつかせつつ「かみくだく」を小出しにしながら牽制していく戦い方が主体となるだろう。一致技を使う場合は、使用後に即座に交代させる、予め一致技の発動に必要なゲージを溜めておき、シールドを使い切って守りの手薄になった相手に足してトドメの一撃として放つなど一工夫が必要となる。
つまるところ、ステータスに物を言わせたゴリ押しではなく、技の性能をよく理解した上でどう扱うかをプレイヤーの側がよく考える必要があるポケモンであると言える。そのあたりも原作譲りだと言えるだろうか。
こうした事情があるため、現在プレイヤーの間ではジム・レイド攻略専門のキャラとして扱われることが多い。
pixivにおけるレシラム
ジャケットを飾るポケモンだけあって投稿数が多い。第5世代組では1番多いツタージャとその次に多いミジュマルに次ぐ3番目。
また、女性的なイメージでデザインされているためか、絵師の中にはそれに沿ったイラストが投稿されている。
アニメにおけるレシラム
テレビシーズンでは、2013年の『ポケットモンスター ベストウイッシュ シーズン2 エピソードN』に登場。
物語より2年前ゲーチスに呼び出されたが、プラズマ団の居城を焼き尽くしていった。
エピソードN終盤、白の遺跡にてライトストーンから復活。
アクロマのポケモンコントロールマシンによって洗脳されるものの、サトシのピカチュウとともに正気を取り戻しつつある中マシンを破壊し解放される。
最終的にはNの「ポケモンと協力し悪に立ち向かった人間を信じてくれないか」という問いに答え飛び去っていった。
劇場版におけるレシラム
「お前は持っているのか?真実に近づく勇気を」
ベストウイッシュの記念すべき劇場版第一作のタイトルは『ビクティニと黒き英雄』で、のちに正式名称は皆の予想通り『ビクティニと黒き英雄 ゼクロム』と発表された。
これにより、ダイヤモンド&パールの時のような同時に主役を張ることはないだろう。あっても来年以降に持ち越しではないかと思われていた、…2011年2月までは。
ところが、2011年2月15日、公式ページにてこんな発表がなされた。
「今年のポケモン映画は、2作品同日公開!」
そしてそのもう一方タイトルは『ビクティニと白き英雄 レシラム』――。今までにない試みだけに、本編の尺が短くなっていないか、内容はひょっとしてレシラムとゼクロムが入れ替わっているだけなんじゃないか、などと囁かれてはいたがそんなことはなかった。
映画での声優は谷原章介(特別出演)。
主な使用キャラクター
関連イラスト
関連タグ
ポケットモンスター ポケモンBW 伝説ポケモン ゼクロム 萌えるーわ ポケモン一覧
青眼の白龍 - 白い体色、青眼、真紅眼の黒竜と言う対のドラゴンがいる点でも共通。
ミラルーツ - 白い体色、体毛に覆われた神々しい姿など外見上の共通点が多い。ただし、こちらは落雷などの電気に纏わる攻撃を繰り出す。
禁止級・対になるポケモン
世代 | ポケモン | ポケモン |
---|---|---|
第2世代 | ルギア | ホウオウ |
第3世代 | カイオーガ | グラードン |
第4世代 | ディアルガ | パルキア |
第5世代 | レシラム | ゼクロム |
第6世代 | ゼルネアス | イベルタル |
第7世代 | ソルガレオ | ルナアーラ |
第8世代 | ザシアン | ザマゼンタ |
第9世代 | コライドン | ミライドン |