基礎データ
進化
メリープ → モココ(レベル15) → デンリュウ(レベル30) → メガデンリュウ(メガシンカ、デンリュウナイト)
概要
『ポケットモンスター 金・銀』(第2世代)から登場した、黄色の体色が特徴的なポケモン。
一応、進化の流れからして羊がモデルのようであるが、ファンシーな感じのドラゴンのようにも見える。後述するが、その見た目ゆえにいらぬ誤解を招いた事もあった。
名前の由来はおそらく「電流」。またそこに龍もかけている可能性もある。
進化前の名残として、頭の突起物と首、尻尾には縞模様がある。また、額と尻尾の先に赤い球体が付いており、尻尾の方の球体は「ライトポケモン」の分類通りに、任意で強く光り輝かせることができる。
なおこの光、かなり遠くまで視認する事が可能らしく、ポケモン図鑑によると果ては宇宙からも見えるのだとか。眩しすぎである。(これを利用して、アニポケ新無印編第96話では小惑星探査機「ファイアロー2」の帰還を促していた)
その尻尾の光を昔の人々は利用し、篝火や遠方の仲間への合図の手段として使用したりと大事に扱われていたらしいが、どのポケモン図鑑にも、尻尾の光のことしか記述されていない。その為、デンリュウ自身の生態系の詳細は実は不明だったりもする。
『金・銀』の企画段階だった1997年にイラストと名前が公開されたポケモンの一体。その公表時期はホウオウに続くものであり、同時期にヤドキングとドンファンも発表された。
『金・銀・クリスタル』及びそのリメイク版では、アサギの灯台のライトの役割を務めており、それにミカンが関わるイベントが発生する(NNは「アカリちゃん」)。
このことから、ミカンがでんきタイプの使い手ではないかと思われていたが……
なお、アサギの灯台の構造はリメイク前とリメイク版で異なり、リメイク版は円状に配置されたガラス窓の中でアカリちゃんは生活している。
当初はタイプが非公開であったため、見た目と名前からドラゴンタイプだと勘違いされタイプが分かるな否やガッカリした人もいる(タマゴグループも"ドラゴン"ではない)……が、第6世代にて、実はドラゴンタイプとしての因子が眠っていたという事実が発覚。新要素のメガシンカが登場した事で眠っていたドラゴンタイプの因子が覚醒し、10数年来の夢を実現させた。
また、アニメ放送開始の時期にあってピカチュウ人気が上昇していた頃であり、「デン」という名や黄色い色からでんきタイプかつライチュウの更なる進化なのでは、という噂も存在した。事実でんきタイプではあったが、鼠ではなく羊の末裔であった。
その羊要素についてもメリープから順当に進化させるとどんどんモコモコの毛が抜けていく。モココから使い続け、最終進化形でツルツルになってしまい惜しむ人もいるかも知れない。可愛いけどね。幸い「コットンガード」やメガシンカでモコモコを取り戻すことはできる。
何気にでんきタイプで初めて2段階進化を遂げたポケモンだったりする(厳密にはライチュウがいるものの、ライチュウは元々2段階進化するポケモンではなかった)。
色違いは、進化前のモココがそのまま進化したような形で全身がピンク色となる。ちなみに球体も青色となる。
ゲーム上の特徴
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
90 | 75 | 75⇒85 | 115 | 90 | 55 | 500⇒510 |
でんきでありながら鈍足、物理耐久と特殊攻撃はライコウと同等。
特殊耐久力と物理攻撃はライコウより低めだが、「きあいパンチ」や「ほのおのパンチ」等を使える。
でんきタイプとしては器用な部類で、「シグナルビーム」や「パワージェム」「きあいだま」「こうそくいどう」を覚える。
しかし、第5世代では同じく鈍足だが合計種族値がデンリュウを上回り、「とくせい」も強いシビルドンにでんき特殊耐久のお株を奪われている。
だが、こちらも特殊耐久は中々高く、物理耐久についても「ぼうぎょ」が3段階上がる「コットンガード」を習得。更には「ひかりのかべ」等と相性の良い「ボルトチェンジ」も得た為、現在でも中々侮れない実力を持っている。
隠れ特性『プラス』を習得。ギギギアルと組んでも良いが、見栄えを重視するなら同じく『マイナス』の特性を持ったライボルトと組んでみよう。
じめんタイプに弱いのは、なんとか「ふうせん」や「コットンガード」で凌ぐしかないが……
第6世代にて、種族値が見直され、ぼうぎょが75⇒85に強化された。
「りゅうのはどう」、「ほのおのパンチ」、「シグナルビーム」、「わたほうし」を自力習得するが、各タイプの他の技は覚えない。
第8世代ではシグナルビームが没収された為、BDSPで復帰した際にも使用できなくなった。
これにより有効打を与えられる相手が減ってしまったのは痛い所。
第9世代では新たに自力ではマジカルシャイン、技マシンではれいとうパンチ、あなをほる、くさわけを習得した。しかしより火力と技に恵まれた新規のハラバリーの壁が厚い。
使用トレーナー
ゲーム版
- カスミ:ジムリーダー(カントー)※1
- シジマ:ジムリーダー(ジョウト)※1
- イブキ:ジムリーダー(ジョウト)※1
- テッセン:ジムリーダー(ホウエン)
- カミツレ:ジムリーダー(イッシュ)
- ミカン:ジムリーダー(ジョウト)※2
※1:ポケモンスタジアム金銀
※2:『ポケモンマスターズ』にてシーズン22のバディ
アニメ版
漫画版
番外作品
『ポケモンGO』
- 原作では考えられないほどの激レアポケモン。何せ進化前メリープの出現率がヨーギラスと同等かそれ以上に低いのである。それでいて2進化なのでメリープからデンリュウにするのにアメが125個必要。当然野生のデンリュウなぞ望むべくもなく、手に入れようとなると月単位でかかる可能性大。原作ではそこまでレアでもないのに……
- とはいえ実装当初こそかなりのレアで入手に苦しんでいたプレイヤーも多かったが、不定期でレイドボスに選ばれたりフィールドリサーチの報酬として手に入ったり、そうでなくてもゲーム内のイベントで出現率が上がったりなど、数々の救済策を施され、後述する2019年5月以降はそれなりに手に入りやすくなっている(あくまで「それなりに」であるが)。だがまさかレア度の面で後継者が現れようとは。
- 性能はというと、通常技に「チャージビーム」「ボルトチェンジ」、ゲージ(チャージ)技に「かみなり」「でんじほう」「きあいだま」「パワージェム」「かみなりパンチ」「ぶんまわす」と下記コミュニティ・デイ限定技に「りゅうのはどう」を揃える。CPもそれなりに高いが、実力的にはサンダースと同等かそれ以下といったところ。技の出が全体的に遅く大振りなため操作に慣れないと活躍が難しい。
- 2021年現在は、第6世代まで実装が進んだことでジバコイルやエレキブル等がライバルとして目されている。こちらの入手難易度も結構高いがそれに見合っただけの活躍が保証される分そちらの育成が優先されがち。このような事情で少しでもデンリュウの立ち位置を確保するためなのか、実はメリープの出現率が以前より上がっている。天気が雨だと1度に2匹3匹手に入ることもあったりする。
- コミュニティ・デイ
- 2018年4月15日に開催されたコミュニティ・デイでは、進化元のメリープが対象となり、世界中に夥しい数のメリープが出現した。これまで同様に色違いの出現確率もアップ、さらにイベント開催中にデンリュウまで進化させると、ゲージ技で「りゅうのはどう」を覚えた特殊な個体へと進化させることができる。なぜドラゴン技なのかと疑問に思うユーザーも多かったが、これは原典でメガデンリュウの主力技の一つが「りゅうのはどう」であったことへのオマージュであると思われる。
- …が、本作の「りゅうのはどう」はぶっちゃけ「げきりん」の下位互換的な技でしかない上に、当時はまだゲーム内でメガシンカが実装されていなかったために、デンリュウにこの技を覚えさせてもまるで真価を発揮することができないため、完全に誰得な技になってしまっていた。これより前に習得できた特別な技が「りゅうせいぐん」やら「ハードプラント」といった使い勝手の良い強力なものばかりだったために猶更である。
- 一応、その時点ではデンリュウが習得できる技では唯一の分割ゲージ技であった(現在は他に「パワージェム」や「かみなりパンチ」がある)ことや、ドラゴンタイプの技は軽減されるタイプが少ないこと等から、ジムの防衛用として考える場合はまだ採用の余地はある。
- 一方、攻略用として考えた場合は、ラティアスのゲージ技が「かみなり」だった時の対抗策くらいしか活用のしようがない(しかも、そこまでしてもカイリュー・ボーマンダ・レックウザ等の普通のドラゴンタイプのポケモンで攻めた場合よりも火力が出せないのは言うまでもない)。
- そして初めて「りゅうのはどう」を覚えてから4年後の2022年冬、その不遇さに拍車をかける事態が発生。唐突に「ぶんまわす」を習得したのである。こちらはメガ共に不一致ではあるが、回収率が高く、コンボDPSがメガシンカによるタイプ一致込みでも「りゅうのはどう」を上回った。つまり、悪>竜である。苦手なオーロットやラグラージに効率よくダメージを与えられるようになり、「りゅうのはどう」の採用率は一気に減少。折角の特別技なのに、不憫すぎる…(とはいえ、油断していると大ダメージを受けるので対策は必要)
- むしろ、今回のイベントの最大のメリットは特別な技の習得よりも、ユーザーが育成に必要十分な量のアメを確保し、入手・育成の難易度が格段に下がったことや、色違いを求めるコレクターの需要に応えたことにあったと言える。
- メガシンカの実装と復刻イベント
- その後、2021年1月にようやくメガデンリュウが実装され、「りゅうのはどう」をタイプ一致で扱うことが可能となった。同時に、同月下旬に行われた「おこうの日」イベントやその直後に実施のイベント「ジョウセレブレーション」において、「りゅうのはどう」を覚えたメガデンリュウの復刻が行われ、この間にモココから進化させた個体やメガレイドで捕獲したデンリュウは確定で「りゅうのはどう」を覚えた特別仕様となっていた。
- 幸い、「ジョウトセレブレーション」の際にはメリープやデンリュウのレイドが実施されていた上、進化元のメリープが報酬で手に入るフィールドリサーチも導入されたため、頑張れば高個体値のデンリュウに「りゅうのはどう」を覚えさせることは十分に可能という親切仕様になっていた。以前コミュニティ・デイに参加できなかったプレイヤーや、高個体値のデンリュウを持っていなかったプレイヤーの中には頑張って周回した方も多かったであろう。
『ポケモン不思議のダンジョン』
『空の探検隊』ではそらのいただきの8号目にいる救助のエキスパートである個体が登場し、突破に参加してトップを走っていたが途中で倒れてしまったニューラを救助する。
『ポケダン超』では、主人公・パートナーが加入する調査団の団長として登場(もちろん上記のと別個体)。どんなことにもスタイリッシュに解決する(自称)のだが、極度の方向音痴であらぬ方向に行ってしまうこともある。だがいざという時のリーダーシップは素晴らしい他正義感も強く、かのおやかたさまに通じる所がある。
『ポケモンマスターズ』
2022年クリスマスイベント「街を照らす優しい明かり」にて、ミカンのシーズン22のバディに抜擢。
この個体はアカリちゃんではなく、「アカリちゃんの後継者であるメリープをミカンが育てた」と判明している。
アニメ版
- アカリちゃん
- こちらもゲーム同様病気になっており、ミカンに看病されていた。サトシ一行とコナツがタンバシティへと渡りコナツが持ち帰った薬によって回復する。サトシ達がハヤブサの操縦するホーホー号によってアサギシティへと向かう途中で嵐に遭い絶壁に激突しそうになった際、回復したアカリちゃんの光によって免れることができた。
- ワットのデンリュウ
- AG59話でテッセンの弟子・ワットのポケモンで登場。アイアンテールでロケット団の網を破壊しサトシ達を助け、テッセンのライボルトとサトシのピカチュウと共にロケット団を撃退した。その後ハルカのエネコの成長具合を確かめるためにバトルしており、敗北している。
- リュウタのデンリュウ
- AG148話でポケモン漢方屋で漢方師の見習いをしているリュウタのポケモンで登場。モモコのモココとは仲良し。
- カズオのデンリュウ
- DP28話にて、森のポケモンセンターのジョーイ一家の父親であるカズオのポケモンで登場。カズオがお弁当を忘れて娘のサヤカが届けに来た時にロケット団に襲撃されるが、「かみなり」であっさりと撃退。しかしその時の爆発で電線から漏電しポケモンセンターが停電してしまった。
- デンリュウ列車
- DP130話でデンリュウの電気で運行する珍しい列車が登場。シンジとのバトルの為にエイチ湖へ向かうサトシ達がこれに乗り、ここでハンサムと出会っている。ロケット団によりサトシ達と離れ離れになるも、なんとか戻る事ができた。
- エリーのデンリュウ
- BW113話にて、サンギ牧場で働く少女・エリーの手持ちで登場。
- リモーネのデンリュウ
- シトロンとユリーカの父・リモーネが電気屋でのパートナーとしてデンリュウを手持ちにしている。
- マーレインのデンリュウ
- 新無印編でマーマネが連れていたポケモンで、トクサネ宇宙センターで行われる小惑星探査機の帰還プロジェクトに参加するためにマーレインから借りていた。非常におっちょこちょいで事あるごとに周囲の人やポケモンに激突してしまい、それが元で計画も中断となり、明かりを灯せなくなるほど落ち込んでしまう。マーマネも「トレーナーでない自分ではデンリュウの力を引き出せない」と自信をなくしていたが、サトシやゴウの励ましで立ち直り、迷子になったゴウのサルノリを探し出したことで自信を取り戻し、再開したプロジェクトも見事成功に導いた。
その他
AG | 187話 |
---|---|
DP | 91話 |
BW | 105話・134話・143話 |
XY | 1話・16話・32話(※メガシンカ+イメージ) |
新無印 | 16話・96話 |
特別編 | 最強メガシンカAct1・Act4 |
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
こちらのアカリちゃんはミカンのポケモンという扱いであり、3章で登場。エンジュシティを襲った震災により起きた地盤沈下でミカンが取り残された際、尻尾の灯りで場所を知らせた事でミカンはゴールドとシルバーに助けられた。後のジムリーダー対抗戦では最初にタケシのカブトプスと対戦した。
14章ではコンコンブルの弟子の手持ち個体が登場する。
『ポケモン竜王伝』
主人公アキラがポケモン竜王戦で知りあった少年トレーナー・タイチのポケモンで登場。メガシンカする事ができるが、バトル開始直後はあえてメガシンカさせず、アキラのリザードンのドラゴンクローを受けて「せいでんき」を発動させてからメガシンカさせるといったプレーを披露(デンリュウはメガシンカすると特性が相手の特性の効果を無視して攻撃する「かたやぶり」になる為)。
関連イラスト
関連タグ
- ランターン:同じくライトポケモン。こちらは深海層からも届く明るさで発光する。