基礎データ
他言語版の名称
英語 | Aegislash |
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イタリア語 | Aegislash |
スペイン語 | Aegislash |
フランス語 | Exagide |
ドイツ語 | Durengard |
図鑑説明
ソフト名 | 図鑑内容 |
---|---|
X | 歴代の 王が 連れていた。霊力で 人や ポケモンの 心を 操り 従わせる。 |
Y | 王の 素質を 持つ 人間を 見抜くらしい。認められた 人は やがて 王になると 言われている。 |
進化
ヒトツキ → ニダンギル(Lv.35) → ギルガルド(やみのいしを使用)
概要
XY発売前に先行公開されていたヒトツキ系の最終形態。
一刀流から二刀流となり、最後には三刀流へ……という変化ではなく、剣は1本に戻り、それまでの形状から金色を基調とした立派なものへと大きく様変わりしている。
加えて鞘も無くなったが、代わりに大きな円盾を持つようになり、特徴の1つであった笑い顔の様な模様もそっちで出ている。
剣から2本の布状の腕が伸びている事からすると、2本の剣が合体して強い1本の剣となり、2つの鞘が一体化して強固な盾になったようだ。剣を収めることが出来なくなったため、普段は盾で刀身を守っている。
「王剣ポケモン」の分類通り、王になる才能を持った人間を見抜く力があり、ギルガルドに認められた人間はやがて国を統治する存在になれると言われている。元ネタは言わずもがな聖剣エクスカリバーであろう。
盾部分はアーサー王に仕えた円卓の騎士の一人ギャラハッドが持っていた盾辺りが元ネタか。
その一方、霊力で人やポケモンの心を操り、従わせるというゴーストタイプらしい一面もある。ギルガルドに認められて王になっても彼(彼女)の傀儡になってしまうという事だろうか。
彼らのモデルであるエクスカリバーの伝承が伝わるイギリスをモデルとしたガラル地方のポケモン図鑑に寄れば更に恐ろしい伝承が語られており、ギルガルドはその霊力で人やポケモンを操って自分達に都合の良い国を作った挙句、自分が認めた王の生気すら吸い取ってその国を滅ぼしたという伝説のポケモン級の伝承を残している。これではエクスカリバーの伝承ではなく、北欧伝承のダインスレイヴじゃないか!と突っ込みたくなるが、エクスカリバー(カリバーンとも)に選ばれたアーサー王もまた腹心の部下の浮気や不義の息子に裏切りによって国が滅びてしまったのでエクスカリバーモチーフでも一応間違ってはいないのである。
ゴーストタイプではあるがポケパルレでは触ることができるため実体はあるようだ。剣だが触っても怪我はしない。
また、口は無いがポフレを食べさせる事も可能。
名前の由来はおそらく「ギル(斬る)+ガルド(Guard【護る】のもじり)」にメソポタミア神話に登場する王ギルガメッシュを掛けているものと思われる。ドイツ名「Durengard」はフランスの騎士道物語に登場する聖剣デュランダル、フランス名「Exagide」はエクスカリバー、英語名「Aegislash」はギリシャ神話の無敵の盾アイギスとslash(切り裂くの意)を掛けたものとなっている。
色違いは黒をベースとして盾部分の線が黄色に、刃の部分に赤が入った妖刀のような姿になる。
色合いはもちろん対戦用としても人気が高いため、多くのプレイヤーに粘られている。
デザインしたのは、ヒトツキ、ニダンギル同様に有賀ヒトシ氏である。
ゲームでの性能
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
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シールドフォルム | 60 | 50 | 150→140※ | 50 | 150→140※ | 60 | 520→500※ |
ブレードフォルム | 60 | 150→140※ | 50 | 150→140※ | 50 | 60 | 520→500※ |
※第8世代で下方修正
特性「バトルスイッチ」により、戦闘中フォルムチェンジを何度も行う珍しいポケモン。
それぞれのフォルムはデオキシスのような極端なステータスとなっている。
普段の姿は剣の部分を盾の持ち手の部分に格納しており、手は後ろに当てている「シールドフォルム」(左)。シールドフォルムの時に攻撃技を選択すると、持ち手から剣を取り出し、騎士の様に盾を手に持つ「ブレードフォルム」(右)に変化する。
手持ちに戻すか、後述の「キングシールド」を使うとシールドフォルムに戻る。
なお、場に出ている時にフォルムチェンジすると「○○フォルム チェンジ!」という妙にかっこいいメッセージが出る。その時のモーションもかっこいい。
シールドフォルム時は防御・特防150と守りに特化した性能を持つ一方で、ブレードフォルムに変化すると攻撃・特攻150と攻めに特化した能力に変化する。
一方で特化していない方の能力は50まで下がってしまう。と言ってもシールドフォルム時のACはシールドフォルム時の混乱自傷やイカサマ程度にしか活きない為気にしなくてもいい。
なお、HP・素早さはフォルムに関係なく60で固定。
専用技として「キングシールド」を習得する。
基本的な性能はまもるに近いが、変化技を防げない代わりに接触判定のある攻撃を防御した場合、相手の攻撃を2段階下げると言う独特かつ強力な効果を併せ持つ。
そして引っこめる以外でシールドフォルムに戻すことが出来る唯一の方法でもある。
また自分が行動する直前にフォルムチェンジするという「バトルスイッチ」の性質上、相手の攻撃を受けてから後攻で反撃をする場合なら、攻撃・防御・特攻・特防が全て150ということになるので実質的な合計種族値がアルセウスと並ぶトンデモステータスになる。
よって後攻攻撃→キングシールド→後攻攻撃という順番で行動すれば合計種族値720の伝説級ステータスのポケモンを戦わせているのと同じになる。
これ故に自身より遅いポケモンと戦うと逆に不利になるという変わった特徴も併せ持つ。「こうこうのしっぽ」を有効活用できるポケモンの一体。また、この性質により、鈍足のポケモンでありながら「トリックルーム」との相性は非常に悪い(ただしトリックルームに関しては後述するダイマックスの登場により一概に悪いとも言えなくなっている。)
厳選する場合は、極力後攻に回れる確率を増やすべく、すばやさを最遅にしておくことが強く推奨されている(すばやさに下方補正がかかる性格にしておけば尚のこと良し)。
色々盛りすぎな性能に見えるが、これでもメインウエポンの火力が乏しいのと低いS(というか性質上先手を取りたくない)、弱点メジャーなどで大幅にバランス調整できることを証明してくれたとも言える。似たような例にこいつも。
なお、特性であるバトルスイッチは厳密に言えば特性ではない。
その為「シンプルビーム」「なかまづくり」「なやみのタネ」「ミイラ」「トレース」など特性に関する技や特性の効果を一切受けない。
また、処理上はシールドフォルム・ブレードフォルム毎に別のポケモンとして扱われるらしく、タイプ変更技を受けてもフォルムを変更するだけで元のタイプに戻ってしまう(ハロウィンは効かないが)。
攻撃技に関してはタイプ一致物理技「アイアンヘッド」「シャドークロー」「かげうち」の他に「せいなるつるぎ」「もろはのずつき」「つばめがえし」などの剣・刀由来の技も覚える。
習得する特殊技は少ないが、「シャドーボール」「ラスターカノン」とゴースト、はがね両タイプのメインウエポンは覚えるので、剣でありながら特殊型で戦うことも可能。むしろ一致技の火力は物理型と変わらず、やけどや特性「いかく」での火力下降が気にならないこともあり、現在では特殊型の方が主流である。
といってもギルガルドの習得できる一致攻撃技は最大威力80である為、意外と火力は控えめ。
どれくらい控えめかと言うと最強物理技がもろはのずつきとギガインパクト、最強特殊技がはかいこうせんになる位。諸刃はともかく反動技との相性は最悪である(1ターンブレードで立ち往生になるため)。
そのためこの数値でありながらアタッカーとして採用するなら能力強化手段がほぼ必須になる。
こうげきを上げるだけなら「つるぎのまい」でよいが、とくこうを上げる技は覚えられない。ゆえに主に同時期に登場した「じゃくてんほけん」を持たせて補うことが多い。
弱点を突かれるとこうげき・とくこうがそれぞれ2段階ずつ上がり、特殊型の場合も無駄になりがちなこうげきは「かげうち」などで補えるため非常に相性がよい。
また、「どくどく」を習得するため、キングシールドと合わせた毒まも型も非常に強力。純粋なアタッカー運用としての勢いに陰りが見え出した頃に台頭し始め、たべのこしを持たせたサイクル型によって使用率を大きく回復した。
また対複数攻撃専用の防御技「ワイドガード」を遺伝で覚えられる。
じしんやねっぷうといった弱点を突かれる技に複数対象の攻撃技が多く、キングシールドによって頻繁に守る可能性が高いポケモンであるがゆえに、隣とまとめて攻撃できる複数攻撃をされやすいので相性も良い。
なお、「ワイドガード」を使った後に「キングシールド」を使うと「キングシールド」の成功率が下がるので要注意!逆ならどちらも成功する。
難点としては行動が読まれやすいこと。
馬鹿正直にフォルムチェンジを繰り返すとそれを読まれて、ブレードフォルムに対して受けを後出しされたり、キングシールドを読まれて変化技を食らってしまう、無償降臨されるなどとディスアドバンテージを負ってしまう。
また『選択した技によるフォルムチェンジ』と『実際に行動できるかどうか』は別々であるため、「ブレードフォルム チェンジ!→からだがしびれてうごけない」「こんらん時の自傷で即死した」という悪夢が起こ……っていたが、第7世代以降は実際に攻撃しなければブレードフォルムにチェンジしなくなったためこの問題は解消された。
相手を読み切る事ができれば高火力・高耐久のポケモンなのだが、そうでなければただの起点でしか無いのがギルガルドの個性であり、図鑑の記述通りトレーナーの腕で大きく戦局を左右するポケモンと言える。
なおギルガルドを動かしていて一番読みを要求されるのは、ギルガルドを相手にした時である。お互いに上手く立ち回れば相手を一撃で落とせるからであり、剣と剣の攻防はロマン溢れるバトルになること間違いなし。しかし同時に最遅がデフォのギルガルド同士では同速対決になる可能性も高く、運の要素も絡んでくる事になる。
また、サザンドラとの相性補完が非常に優秀であり、お互いの弱点をカバーできるどころか、この2匹のみで全てのタイプの技を半減以下で受けることができる。
この組み合わせはサザンガルドと呼ばれている。非常に語呂が良い。
単体でこの2匹を同時に捌けるのは「きもったま+格闘技」のポケモンのみで、これを一致で出来るのはゴロンダ、ネギガナイト、メガミミロップしかいない(不一致ならもう少しだけいる)。
第7世代では「キングシールド」の処理が変更され、相手が放った技がタイプによって無効になる場合でも「キングシールド」の判定でこうげきが2段階下がるようになった。これにより相手に更なる読みを要求させることになった。
また、追加されたZワザは一致技が80どまりだったのを一度だけだが威力を160(一致なので240)撃てるようになったことから、一貫性の高い「ゴーストZ」、環境の中心のフェアリーに抜群な「ハガネZ」と新たな持ち物として採用されている。
第8世代では、作品のモチーフが「剣と盾」ということもありより一層の活躍が期待されていたが、かなり直接的な弱体化を受ける羽目になった。
まず種族値が変更され、元々150だった能力値が全て140へと10ダウン。ブレードフォルムの攻撃と特攻、シールドフォルムの防御と特防が各10ずつ下落し、合計種族値は520から500に変更、完璧に立ち回れた際の実質の種族値は680相当となった。
今まで素の状態での種族値が上方修正されたポケモンは数あれど、下方修正を受けたポケモンはギルガルドが史上初である。メガシンカでどこかの能力を削り別の能力を尖らせる手法は今までも存在していたが、それも合計種族値は100上昇する上での明確な強化が行われる前提での話であり、合計種族値ごと下方修正を受けたポケモンは前代未聞。
更には、前世代では強化を受けた「キングシールド」が今作では弱体化。相手のこうげきの下落効果が2段階から1段階へと変更となっている。
また今作で導入された新要素であるダイマックスとの相性も非常に悪い。
キングシールドも含めた変化技が全てまもる系統の技のほぼ上位互換であるダイウォールになるため、ダイマックス中に一度攻撃したが最後ダイマックス終了までブレードフォルムのまま棒立ちになってしまう。
もちろん登場した直後や、キングシールドで守った次のターンにダイマックスをする場合は、シールドフォルムの状態でダイマックス出来る。
読みやトリックルームなどの戦術次第では圧倒的な火力と強化されたダイマックス技で無双する事も夢ではないが、その場合は通常時以上に殺るか殺られるかの玄人好みの戦術となる。
また、巷では種族値下方修正やキングシールドの弱体化以上に痛いと称されるのが「どくどく」の没収で、第7世代では主流にもなっていたサイクル型が使用不可能になった事で役割の一つを失った。
ただし、全てが全て弱体化のみというわけでもない。なんとこの世代から新たに「インファイト」を取得してしまう。ゴースト技とかくとう技の相互補完の優秀さは有名な話であり、両方を半減にできるポケモンは存在しない。
また、はがねタイプの新技「てっていこうせん」も新たに習得している。相性がいいか微妙であるが、だいばくはつと同じノリで使うこともできるため起点にされにくくなる。
また、キングシールド搭載がデフォなため相手のダイマックスのターン稼ぎもしやすいというメリットもあったりする。
弱体化の影響からXYやSMの頃と比べれば使用率は落ちてはいるものの、環境には一定数存在している。中には対面処理を重視したきあいのタスキ型なんてものも。
アニポケでのギルガルド
劇場版破壊の繭とディアンシーにおいて進化前のヒトツキ、ニダンギルと共にアルガス・スティールのポケモンとして登場。直接戦闘には参加せず、見事な乗り物っぷりを披露した。
その後、XY&Zでライバルキャラ・ショータが手持ちにしていたヒトツキが最終進化まで到達し、カロスリーグにて本編に登場する。
ティエルノとのバトルでは1番手で登場。
「あまごい」で強化された「ハイドロポンプ」と「すいすい」でスピードを高めたルンパッパに苦戦するも、「キングシールド」で「ハイドロポンプ」を防ぐことでルンパッパのパワーを下げ、「つるぎのまい」で強化した「せいなるつるぎ」で勝利を収める。
しかしこの時に溜まったダメージが仇となり、続くライチュウ戦では「チャージビーム」を「キングシールド」で防ぐものの、「あなをほる」による奇襲を受けてKOされた。
サトシとのバトルでは3番手で登場。
「せいなるつるぎ」でフィールドに生えている木を次々と切り倒し、切り倒した木々で足場を悪くすることでピカチュウの動きを制限する(ギルガルドは宙に浮いているため、足場の悪さを気にする必要がない)。
その後は「キングシールド」でピカチュウのパワーを下げながら彼を追い詰めていくが、「キングシールド」発動時の仕組みに目を付けたサトシの機転によって状況は一変。
ピカチュウが「アイアンテール」で空中にばら撒いた木片を、盾の納刀部分に投げ入れたことで身体が挟まってしまい「キングシールド」の発動に失敗。低いままの耐久力で「10まんボルト」を受けてしまいダウンした。
第7シリーズではシュートスタジアムの審判が使う乗り物として登場。更に同作56話ではガンピのポケモンとしても登場し、事あるごとに感涙する彼にハンカチを手渡していた。
ポケモンユナイトでのギルガルド
2月11日に実装。
実は、バグで事前に参戦することが予想されていた。
バランス型で、原作通りブレードフォルムとシールドフォルムを切り替えて戦う、上級者向けのポケモン。
ユナイト技は、とどめの一振り。
ポケスペでのギルガルド
コロコロイチバン!誌上にて連載中されたポケットモンスターSPECIALXY編(12章)にて、フレア団科学者コレアの手持ちとして登場。
霊力で人の心を操り支配する能力が最大限に発揮されており、それなりに出番もある。
また、ポケスペでのコレアはギルガルドの進化前であるヒトツキも所有している。
ポッ拳への参戦
DLC「バトルポケモン追加パック」によってファイターとして参戦することが発表された。
分類はテクニックタイプで、原作同様ブレードフォルムとシールドフォルムを切り換える事による、極端な性能変化を駆使して戦う玄人向けの性能となっている。
その独特の体形で、「アイアンヘッド」や「ジャイロボール」等の各技をどう放っているのか分かりやすく可視化されており、バースト時の必殺技『冥界覇王斬』では金色の鉱石を出現させる能力も披露している。
余談
海外情報のおかげで発売前からもそれなりに有名であったが、海外名であるAegislash(Aegis〔イージス、女神アテナが使う防具の名前〕+slash〔スラッシュ、斬る〕)を、喘ぎスラッシュと読む人が続出。一部でネタにされる事になった。
また、まかり間違っても/(^o^)\ナンテコッタイをしてる訳じゃないので間違えないように。
ポケダンでは「けんた」と呼ばれている、剣(けん)と盾(たて)でけんたと呼ばれてるそうな。あれ、そんな名前のポケモン既にいたよな……?
2019年2月27日、『Pokemon_direct』にてポケモン第8世代が発表されると、同じく剣と盾がモチーフであるギルガルドがTwitterのトレンドに上がるなど、ちょっとしたお祭り状態になった。
しかも舞台が聖剣の伝説がある場所というおまけつき。
ピッタリなポケモンなのに、全く登場しなかった前例があったため、実際にギルガルド系統がポケモン剣盾に出演できるのかが疑問視されたこともあったが、公式ホームページの『ダイマックスカメラ』やTVCMではギルガルドが確認でき、発売された結果無事ガラル地方にも生息している事が分かった。
蓋を空けてみればチャンピオンが先鋒で繰り出してくる等シナリオでの扱いは良かったと言えるが
対戦では…といった感じだった。まぁ強化点もあり現在でも充分現役であるが。
主な使用トレーナー
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矛盾:ある意味これの体現者。