概要
ナショナルジオグラフィックチャンネルで放送されている航空事故ドキュメンタリー番組「メーデー!航空機事故の真実と真相」のOPナレーションの際に某動画サイトで流れるテンプレコメントで、略してフ騙、フィク騙、FND、フィク=ダマーとも。
番組冒頭では航空事故という現実離れした内容、あるいは目を背けたくなるような内容から
- 「こんなことが現実にあるわけじゃない、どうせ作り話だろ」
- 「また作り話か」
- 「○○だから作り話だな」
などといったコメントが散見されるが、いざ本編が始まると、
- 「公式記録、専門家や関係者の証言を元にした実話です」
- 「これは実話であり、公式記録、専門家の分析、関係者の証言を基に構成しています」
といったナレーションと
↑のように画面いっぱいに表示される注意書きに対し「フィクションじゃないのかよ!騙された!」あるいはFNDとコメントの弾幕が流れ、それに対して「お前らいつも騙されてるな」(OID)のコメントまでがお約束。HNDも混ざっているが、HNDは羽田空港の3レターコードである。
「衝撃の瞬間」など、航空事故を取り扱ってはいるがメーデー!ではない番組では、タイトルバック表示の際に「メーデーじゃないのかよ!騙された!」などの弾幕が飛び交うものの、そのまま本編中もメーデー民用語でのコメントが多数を占める。
当然のことながら、実話とわかったら真剣に観ましょう。
メーデー民用語
ア行
- ANA:ご存知全日空こと全日本空輸の事なのだが、メーデー民にとっては機体に開いた穴のことを指すことが多い(ANA=穴という訳である)。なおメーデー!では、全日空が起こした事故は2024年現在取り上げられていない。(ロッキード事件によりANAがL-1011を導入したことでトルコ航空981便墜落事故の当該機となったDC-10の購入をキャンセルしているため、田中角栄に感謝をするメーデー民の存在も確認される)
- あのバカ来やがった:テネリフェ空港ジャンボ機衝突事故の際、衝突直前にパンナム機の機長が放った言葉。原文は「Goddamn… that son of a bitch is coming!」である。もっとも、タキシング中に滑走路の向こうからジャンボ機が突っ込んで来るなんて普通は思いもしないことなので、こんな言葉が出るのも無理はない。
- アンチアイス、オフ:エア・フロリダ90便墜落事故においてパイロットの問題行動の中でも特に調査員たちを驚愕させたもので、記録的寒波が襲い異常なほど低温になっているのに機長がエンジン防氷装置(アンチアイス)をオフにした結果、エンジン付近のセンサーが機能せず、コックピットには間違った情報が表示されてしまい、クルーは出力不足に気づかないまま離陸を実施、そのまま墜落してしまった。以降、パイロットが離陸前の機材チェックをしているシーンでは「アンチアイス、オフ」のコメントが半ばお約束になっている。これはひどい。
- 鬱回:「メーデー!」で取り上げられる事故は有能回や後述の人間卒業試験等を除くと基本的に多数の死者を出した悲惨な大事故であるが、その中でも特に悲劇的でやるせない事故を取り扱った回は「鬱回」と呼ばれ、冒頭のFND弾幕も「フィクションであってほしかった」に変わる。また、乗務員に鬱病歴があったことが判明した際にも鬱回のタグが付くことがある。もっとも、事故にあった当事者や犠牲者の遺族を含めた関係者、調査官からすれば、全てが鬱回でありフィクションであってほしかったことは言うまでもない。
- AAIB:航空事故調査局(Air Accidents Investigation Branch、もしくはBureau)の略称だが、基本的にはイギリスの事故調査局のことを指す。イギリスにおける航空事故の調査機関で、前身となった組織の設立は1915年と航空事故調査機関としては最古の部類に入る組織。イギリス国内や、イギリス領で発生した航空事故の調査を主にしており、イギリスの航空会社や国内産機体の事故であれば要請を受ければ調査を行う。昔から実機をまるまる水槽に入れて圧力からの耐久性を測る大掛かりな実験や、墜落機を破片から地道に復元させ、墜落事故原因を調査するといった手法で事故調査を行っており、古くから空の安全向上に尽力している組織でもある。余談だが例に漏れず建物がネタにされており、後述の建物がしょぼいBEAとの比較で「建物がオシャレなAAIB」と言われることが多いが、ぶっちぎりの登場頻度のNTSBや建物ネタで弄られるBEAに比べるといささか影が薄い。
- NTSC / KNKT:インドネシア国家運輸安全委員会。(National Transportation Safety Committee)の略称。インドネシア語表記ではKNKT(Komite Nasional Keselamatan Transportasi)となる。「メーデー!」ではガルーダ・インドネシア航空をはじめインドネシア絡みの事故が比較的よく取り上げられるため、NTSB以外の航空事故調査組織の中でもわりと登場頻度が高い。略称がNTSBと紛らわしいため、番組内のテロップで「NTSB」と誤記されたことがある。また「KNKT」表記で登場したことも複数回あるが、どういう理由で表記を使い分けているのかは不明。なお、インドネシアは起伏の激しい地形からなる群島の集合体であるため、飛行機が落ちるとすれば探査船が必要な深海か、もしくは登山路すらない山奥のどちらかとなる可能性が高い。このため一たび事故となると事故調査が大変である。ここに匹敵するのはネパールか南アメリカの山奥だろう。
- NTSB:国家運輸安全委員会(National Transportation Safety Board)の略称でメーデー!にはぶっちぎりの登場回数を誇る。また、国内に大手航空機メーカーであるボーイング社とマクドネル・ダグラス社を抱えており、アメリカ国外の事故であってもボーイングやマクドネル・ダグラスの機体が起こした事故であれば調査に駆けつけることがある。世界の航空事故調査機関の中でもトップクラスの経験と知識を持っているため、アメリカが一切関係しない事故にまで調査協力を請われることもある。事故調査官にはネクタイが派手なグレッグ・フェイスや、ブラジルまで失脚しに行ったトム・ハウター、某オレンジ猫と同じ名前のクリント・クルックシャンクス、林檎ことボブ・マッキントッシュなどがいる。
- 俺だってできない:アエロフロート821便墜落事故における機長の発言で、メーデー史に残る迷言とされることもある。正確には「何を?俺だってできない」。この事故は、経年劣化で左右のエンジンの推力がアンバランスになっていたB737を、エンジンの推力調整が苦手な副操縦士が操縦していた。しかし着陸侵入しようとした際にバランスが崩れ過ぎた結果、操縦不能になってしまい、混乱する副操縦士から操縦交代を頼まれた時、この発言で機長の職務から逃げようとした。この結果、立て直せずに墜落に至ってしまった。しかも犠牲者の一人が知人に宛てたメールや検死解剖から飛行直前に飲酒をしていたことが発覚。さすがの調査官も最後にこの事実が発覚すると驚愕せざるを得なかった。
カ行
- 回転:スカンジナビア航空751便不時着事故を取り扱った回において、離陸時の機首上げ時に行うコール「ローテート」を直訳してしまった誤訳。放送以降、離陸シーンにおいては「ローテート」と正しく訳されていても「回転」コメントが多数流れ、さらに「もう許してやれよ」と窘めるコメントまでがお約束。
- 髪の毛が逆立ちました:パシフィック・サウスウエスト航空182便墜落事故の回に出演したカリフォルニアの新聞記者、ボブ・ロドリゲスの発言で、正確には「墜落事故が起きたと聞いたときは、髪の毛が逆立ちました」。ところが、映像の彼はスキンヘッドであったため、メーデー民からは総ツッコミを受ることになった。ただし、当該回が放送されたのは2012年で、事故が発生したのは1978年のため、彼は34年前の話をしているということは考慮しておきたい。もっとも、ある意味では音声吹き替えのミスと言えるが。
- 勤続疲労-:金属疲労のもじり。過労や睡眠不足、長時間のフライトの連続等で思考力が低下した状態のこと。この状態になっていると、普段ならやらないようなミスを犯してしまい、事故につながることがある。
- QAR:QuickAccessRecorderの略称。航空整備士用のフライトレコーダーでブラックボックスと同等のデータが記録されている。ブラックボックスが生データをリアルタイムで保存するのに対して、QARはデータを最適化処理を行ってからメディアに保存している。この違いは、事故調査用と機体整備用の違いによる物で、読み出しにどれだけ時間をかけてでもいいからリアルタイムのデータを保存し続ける事が最重要であるブラックボックスと、保存に少々時間がかかってもいいから即座にデータ参照を可能とする事を最優先とするQARという違いとなっている。なお、ブラックボックスの設置場所から離れた場所に設置されている為、ブラックボックスが焼失してしまったが、こちらは無事だった為に調査出来たものや、ブラックボックスのデータ解析が終わるまでの初動捜査の為のデータとして使われる事がある。
- 高速スタッフロール:「メーデー!」はドキュメンタリー番組のため、最後には当然スタッフロールが流れる。しかし、初期の「メーデー!」ではこのスタッフロールのスクロールが異常に速かった(ほとんど肉眼で視認できないレベルである)ため、しばしばネタにされている。
- 後部座席:生存フラグである。高速で移動する乗り物の前方が危険というのは肌感覚として当然のものであり、地上の乗り物での実例としてはJR福知山線脱線事故において前2両の死者数が多かったことは記憶に新しい。航空事故における実際の調査データでも機体前方と後方では生存率が20%近く違うことが判明。番組内でも「前方の乗客が騒がしくて後ろに移動したら助かった」などフラグを見事回収した事例が紹介される。しかし緊急着水では機体尾部が一番に衝撃を受けるため、ガルーダ・インドネシア航空421便不時着事故のように犠牲者が機体後方のみという事例も存在する。
- コンゴーニャス空港:ブラジル・サンパウロにある空港で、1919年に市内中心部からほど近い場所にある小高い丘を切り拓いて作った飛行場を基に1936年に開港した。しかし、当時のプロペラ機の基準で建設されたため、長い方の滑走路ですら2000mに満たないほど狭く、しかも周囲の市街地が発展しすぎてしまい空港敷地ギリギリまで住宅地や幹線道路というパイロット泣かせの空港、というか空母。明らかにジェット化に対応できていない空港だが、その利便性から乗降者数は多く、南半球で最も混雑した空港と呼ばれる。TAM航空3054便オーバーラン事故を取り扱った回で35L滑走路の名前を連呼するシーンが有名になってからは、番組中に数値が出てくると何度か連呼しつつ無理やり35にされるコメントがお約束。ただし、放映回数的にはネパールのトリブバン国際空港のほうが危険かも知れない。
- 「こんなの嘘でしょ・・・何故なんですか・・・」:後述するピエール・セドリック・ボナンが最後に発したと思われる言葉。コクピットボイスレコーダーに残った経過を耳にした調査官は事故の経緯を知って心の中でこう呟いたかもしれない。
サ行
- 児童操縦:”自動操縦”ではない。比喩ではなく、本当にパイロット資格のない子どもが操縦桿を握って操縦(というか暴走)した状態である。アエロフロート593便墜落事故の交代機長が特権を利用し一緒に乗せていた自分の子供をコクピットに入れて操縦桿を握らせて好きなように弄らせたところ、パイロットはもちろん会社も認知していなかった隠しコマンドが偶然作動してしまい、オートパイロットの一部が解除されて機体が傾き始め、リカバリが間に合わず墜落して搭乗者が全滅してしまったのである。事故調査員がたまたま無事だったCVRを聴いて真相を知り絶句したのは言うまでもない。
- 儒教:通常は副操縦士や航空機関士よりも機長の方が年上かつ経験豊かであるため、緊急事態においては機長が指示することが全て正しいように思える。しかし副操縦士もきちんと厳しい訓練を受けているパイロットであり、また細かい知識に関しては覚えたてのため機長より鮮明に思い出せることもある。航空機関士はいち早く機体の状態を把握できるポジションで、ある意味スペシャリストでもある。飛行機の運行においてはクルー全員がその能力を総動員して危機を脱出する姿勢(Crew Resource Management=CRMという)が求められるが、強権的な機長があたかも自分が全権を握っているかのように振る舞い、他のクルーを委縮させて重要な情報を見失い、CRMを損なったまま誤った指示を出して事故につながるといったことも多々ある。クルー間の不和が事故原因の場合、機長の態度を儒教的な年功序列と紐付けて批判するコメントがよく見られる。
- ステライル・コクピット-:離着陸の直前直後数分間は航空機の操縦において最も緊張と集中を強いられる時間帯であるため、コクピット内では操縦と無関係な雑談などを禁止し、客室乗務員からの連絡も必要最低限に留めるというルール。これが守られなかったために重要な手順の確認を怠り、事故につながったこともある。
タ行
- 地上接近警報装置/対地接近警報装置/GPWS:数ある安全装置の中でも最後の命綱と言える装置の一つだが、番組の構成上出てくるのは墜落する場面がほとんどなので、メーデー民的にとっては死神の声として扱われている。機体が一定速度以上で地上に一定距離近づくと「PULL UP!(引き上げろ)」や「TERRAIN (地形)」「DON'T SINK (降下するな)」という音声と共に特徴的な警報音が鳴る。これに対して回避運動をすることで事故を未然に防ぐことができるのだが、着陸進入中なので鳴らなかったり、装置側のトラブルで機能しなかったり、聞いたところでもう手遅れだったりして事故が起きてしまう。中には警報装置が気に食わないからOFFにしたというとんでもない事例も。また、キャセイパシフィック航空780便事故やユナイテッド航空232便不時着事故、DHL貨物便撃墜事件などのように何らかの要因で速度を落とせず通常時を大きく上回る速度で滑走路に進入した場合は着陸進入中でも警報がなることがある。
- 第4エンジンに愛着はないな?:アメリカ海洋大気庁P-3エンジン喪失事故においてアメリカ海洋大気庁の観測機NOAA42が、ハリケーン・ヒューゴの中でエンジン1機を失い操縦困難となるトラブルが発生し、対応に苦慮している中、新たなトラブルとして第4エンジン前縁にプロペラのための除氷ブーツが外れて付着、ターボプロップエンジンの空気取り入れ口に吸い込まれて更にもう一つのエンジンが停止、操縦不能となる危機に見舞われた際にクルーが発した。そもそも後述のNOAAにもあるようにこの事故は観測のためとはいえ観測史上に残る巨大なハリケーンの中に突入するという有人飛行機として何かおかしい行為の末に起きたものであり、本命のエンジン喪失以外に他の航空機なら余裕でメーデーの1本も作れそうなトラブルが続発している。そんな危機の中でのジョーク交じりの発言で、他にも「帰りに観光はできなくなるけど?」とか頭のネジが何本か吹っ飛んだかのような迷言が多く生まれ、いつものメーデー!と雰囲気が大きく異なることからメーデー民からは「ハリウッドでやれ」と言われることとなった。
- 建物がしょぼいBEA:フランス航空事故調査局(Bureau d'Enquêtes et d'Analyses pour la Sécurité de l'Aviation Civile=BEA)の建物が、比較的都市部にある重要な国家機関のものにしては妙に規模が小さく簡素に見えることを指す言葉。田舎の小学校や村役場よりもしょぼいこの建物を1BEAとして、メーデー!に登場するありとあらゆる事故調査組織の建物がこの基準で何BEAとなるか判定を受ける。NTSBは1000BEA(1kBEA)相当になるともっぱらの噂。
- TCAS/空中衝突防止装置:航空機に搭載する装置で、レーダーよろしく電波を周囲に発信し、他機の接近を検知するとパイロットに警告を発して報せる。初期のものはそれこそ接近を警報するだけだったが、最新式のものでは、TCASを搭載している機体どうしでコンピューターが“協議”をし、最適な回避方法をパイロットに指示することも可能。たとえば、AとBの飛行機が接近しつつある場合、A機のTCASは上昇を、B機のTCASは降下を、それぞれ自機パイロットに音声案内する。ところが、TCASと管制の指示に食い違いが発生すると非常に深刻な事態となる。日本航空機駿河湾上空ニアミス事故(メーデー!ではユーバーリンゲン空中衝突事故の回で間接的に取り上げられている)とユーバーリンゲン空中衝突事故においてはどちらもTCASと管制の指示が食い違った結果、事故に至ってしまった。また、ニューデリー空中衝突事故においては衝突した双方の機体にTCASが搭載されていなかった。上記三件とは関係がない話だが、コンコルド墜落事故等地上側に死者が出た回では「地面にTCASを装備しろ」などの非現実的なコメントをするメーデー民が散見される。
- DC-10:マクドネル・ダグラスが開発したエンジン三発の旅客機。ロッキードL-1011との激しい販売競争を勝ち抜いたが、貨物ドアの欠陥による飛行中のドア脱落事故、連邦航空局と癒着してその欠陥の改善を怠ったために再発した事故、エンジン爆発による油圧全喪失、エンジンがパイロンごと脱落し電源喪失して墜落した事故、脱落した金属片を踏んだコンコルドの炎上墜落事故など衝撃的な事故の例は枚挙に暇がなく、事故機として紹介されるたびに「またDC-10か」と言われてしまうほか、「Death Cruiser」「Daily Crash」などの不名誉な渾名を頂戴している。一方同世代の中では機体構造の頑丈さは突出しており、アクロバット飛行でハイジャック犯の動きを止めたりするなどプラスの面も。
- 天文台ルート:サンタバーバラ航空がアルベルト・カルネバリ空港から離陸する際に日常的に用いていた非公式のショートカットルート。近くに天文台があることからそう呼ばれているが、サンタバーバラ航空518便墜落事故においてはこのルートからも逸脱した結果、山脈に衝突してしまい、残骸の発見が遅れる原因にもなった。また、正規ルートからの逸脱が確認された場合に名前が挙げられる他、518便墜落事故のクルーそのものに対しても用いられることがある。
ナ行
- 人間卒業試験:一部の全員生還有能回につけられるタグで、素晴らしい操縦技術を見せたり、とんでもない方法で着陸に成功したりしている場合につく。以下該当例を記す。
- NOAA:アメリカ海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration)の略称だが、メーデー民的にはそのなかでもアメリカに上陸しようとする危険なハリケーンの様子を直接近づき観測するのが仕事という事実は小説より奇なりを地で行くハリケーンハンターたちのことを指す。再現映像でもエンジンがハリケーンのど真ん中で喪失して墜落しかねないという極限の状況な中でパイロットはジョークを飛ばしながら機体を見事に操縦し、観測員は目の前のハリケーンをハイになりながらデータ収集に熱を上げるといういつものメーデーでは考えられないノリで事故を振り切り、インタビューに応じた搭乗員も
- 「たいていの場合()ハリケーンは意地悪ですけどwww」
- 「命知らずと言われますが死にたいわけじゃありません、任務だから遂行しているだけです」
- 「向いてるのは危険を厭わない人です、やりたがる人はあまり居ませんねwww」
- と自分達の仕事と事故をいい笑顔で振り返る強者ぞろいである。別の航空事故では「危険に自ら飛び込む人なんていません」というナレーションに「但しNOAAは除く」という茶々が入るほど。
ハ行
- バードストライク:ご存じ”鳥が航空機に激突して機体に深刻なダメージを与える現象を指す。とくにジェットエンジンに鳥の大群が激突した場合、エンジンが詰まってフレームアウト(エンジン停止)につながりかねない。「そんだけ有名な事故原因なんだからとっとと対策しろ」と思うかもしれないが、誤吸入防止用の防護柵など設置しようものなら空気吸入口に吸い込める空気の量が激減しマトモに飛べなくなってしまうため、対策しようがないのが実情である、そのためできることと言えば「内部のプロペラをとにかく鋭く早く回転させ一瞬で焼却できる様細断する」くらいなものであり、それをすり抜けてしまった場合、バードストライクが発生してしまう事になる。メーデー本編で取り上げられた事故でコレが事故原因と断定されているのはハドソン川の奇跡ぐらいなものだが、事故調査パートでは憶測として挙がることがある。また、コレの派生として以下のものがある。
- ブリティッシュ・エアウェイズ5390便緊急着陸事故にて、コックピットの窓が外れて機長が機外に吸い出され、乗員が文字通り足を引っ張り続けなければ、機体後方にあるエンジンに吸い込まれる大惨事になるところだったキャプテンストライク
- エル・アル航空1862便墜落事故にて、ヒューズピンが金属疲労を起こした結果、翼からもげた第3エンジンが、右隣にある第4エンジンにぶつかり道連れに落下していった結果墜落事故に繋がったエンジンストライク
- スカンジナビア航空751便不時着事故にて、主翼上面に付着した氷の破片が離陸時に後方のエンジンに吸い込まれてサージを引き起こした着氷ストライク
- 犯行声明:何らかの事件や犯罪行為を行った後、犯人側が動機や理由、関与などを世間に公表する行為。パンアメリカン航空103便爆破事件などのように実際にテロ組織などが関与したケースもあるが、メーデーでは大半の場合「組織の売名のため便乗した虚偽の犯行声明」であるケースが多い。例え虚偽であった場合でも、事件の線を確認するために調査をせねばならず、テロ組織からの犯行声明が事故調査をこんがらせる要因になった事故(TWA800便墜落事故)も存在する。ナショナル・エアラインズ102便墜落事故ではタリバンが犯行声明を出したものの、実際には事件性は皆無の事故であったと判明し「ハッタリバン」とメーデー民に呼ばれた。
- パン-パン:準緊急事態を宣言するコールであり、語源はフランス語の「panne」(故障)である。再現ビデオで美女を見たメーデー民は例外なく「パンパンしたい」と股間の緊急事態を宣言する。恐らく理性が故障しているものと思われる。
- 兵庫県警:インド航空182便爆破事件とほぼ同じタイミングで同一犯と見られる手荷物爆破事件が新東京国際空港(千葉県成田市)で発生していたのだが、その再現VTRにおいて、成田空港は千葉県なのに何故か現場保全用テープに「兵庫県警 立ち入り禁止」という文字が書かれていた(しかも上下逆さま)。このため現場保存が行われるシーンではたとえそれが日本国外であっても「兵庫県警」とコメントされるようになってしまった。なおメーデーでは割とこの手のミスは多く、大韓航空機撃墜事件の回では交信が途絶えた事故機に対し、日本の管制官が呼びかけるシーンでは手元に湯気の立つ茶碗が置かれていて、それがドアップになるという非常にシュールな再現映像が流れた。最近ではその描写は改善傾向にあり、フェデックス80便墜落事故では流れるような動作で名刺を渡しお辞儀をするなど自然な再現がなされていた。まあその回でもなぜか調査シーンに盆栽が映ってるのだが。そして日本航空123便のリメイク回では事故調査パートにて、机のど真ん中に堂々とお椀に乗った茶碗が出てきておりむしろ悪化した感じがある。
- V1:離陸決心速度。VはVelocity(速度)の頭文字。一般的航空機の離陸決心速度は230~300km/hと言われる。もしこの速度を超えていた場合エンジンが鳥を吸い込んでいようが、DC-10の部品を踏んで燃料タンクが爆発しようが、警報ガン無視でフラップを出し忘れて加速してようが、とりあえず離陸しなければならない後戻りができない速度である。航空機の制動距離は少なく見積もっても1200mほどであり、時速300kmに達する頃には一般的な滑走路を半分使っているかいないかくらいなので、V1を超えてから制動しても間に合わない。
- VR:ローテーション速度。ローテート(回転)と同じ意味である。
- V2:機体が地面から離れる速度。V1を超えてから何か問題が起こっても滑走路末端までに到達しておかなければならず、なおかつ失速速度より余裕がなければならない。メーデーはVTRの演出上省略されることが多く、よく視聴者から「あれ?V2は?」とツッコまれることも多い(初期のシーズンではコールしてる回もある)。
- ベテランはフラグ:番組内で乗務員を紹介する際「飛行時間○○時間のベテランです」などの文言がある度にコメントされる言葉。番組を見ているとベテランばかり事故を起こしているように見えるが、実際にはパイロットは飛行時間相応に危険な目に遭っているというだけの話である。上述の儒教的な態度でCRMを損なってしまう事例を見た視聴者からは「ベテランと若手の組み合わせは危ない」という意見も発せられるが、機長は副操縦士の教育も担っており、かなりの数の旅客機がベテランと若手の組み合わせであるため、その手の意見は偏見と言えるだろう。なお、新人&新人の組み合わせはそもそも法律違反である。(トラブルがあった際に対処困難なため必然と言えるが) また、カンタス航空32便エンジン爆発事故やノースウエスト航空85便緊急着陸事故など、複数名のベテランの知恵が見事に組み合わさって困難を乗り越える事例も紹介されるため、「ベテラン同士は生存フラグ」という声もある。
- ボナン:詳しくは後述の人物録を参照。悪い意味でだがメーデー民の中で恐らく一番知名度があるであろうパイロット。ミスがあまりにも初歩的かつインパクトがあったため。また、コレの派生用語として以下のものがある。
- ボナン墜ち/ボナン落ち:いわゆる機首上げからの腹打ち墜落のこと。当該の447便以外だとウエスト・カリビアン航空708便墜落事故が該当
- オートボナン:自動操縦等の誤作動で勝手に機首が上がって墜落する場合のこと。中華航空140便墜落事故,トルコ航空1951便墜落事故が該当だがどちらも着陸進入中だった
- アンチボナン:機体がパイロットの機首上げ操作を拒否することや自動で機首が下がること。エールフランス296便事故,MCAS,アルファプロテクションが該当
- ダブルボナン:インドネシア・エアアジア8501便墜落事故が該当。実質ボナンの下位互換である。
マ行
- 真水:事故機のブラックボックスを海中から引き揚げた際は、錆の侵食を防ぐために塩抜きとして真水に漬けて移送される。メーデー民は不時着や川への緊急着水であってもブラックボックスを真水に漬けろとコメントするほか、真水に漬けるために海水に漬けろなどの最早本末転倒なコメントを発することが多々ある。
- 無能FAA:連邦航空局(Federal Aviation Administration)は米国内の航空規則を定め、航空会社の許認可を司り、航空機の安全性を審査して必要ならば耐空性改善命令を出すなど、航空交通には欠かせない存在である。しかし上記DC-10の貨物ドアや、今後メーデーでも紹介が予告されているボーイング737MAXのMCASなど、航空機メーカーと癒着して安全を疎かにする例が実際にあるため無能呼ばわりされる。
- 無能回:航空事故に至る原因は様々だが、中には明らかに常軌を逸した人為的ミスによる事故も存在する。また、通常であれば立て直せたものを、パイロットの実力不足などで立て直せずに墜落に至る場合もある。こうした事故の場合はナレーターや調査員も毒舌になりやすいのも特徴。対義語は有能回。以下該当例を記す。
- もう助からないゾ♡:エア・カナダ143便滑空事故=ギムリー・グライダーにおいて燃料切れで両エンジン停止というトラブルを聞いた際にウィニペグ空港のヒューイット管制官の言った鬼畜発言。ちなみにこれでも相当ソフトに翻訳されており、原文では「I'm talking to a dead man(俺は死人と話している)」というもっととんでもない内容だった。なお、総集編では「絶体絶命です」とさらにマイルドな訳になっている。
- 目撃証言:航空事故が起きた際、機体の残骸やブラックボックス、写真などの物証は確度が高い証拠品として扱われる。しかしそういったものが都合よく見つからないこともままあり、近隣住民などの目撃者に聞き込み調査をしなければならないという場合もある。後から無自覚に誇張されたり、当時起きたことではない記憶が混ざっていたりなどするため、人間の記憶の精度は事故調査においては低めに見積もられるのが一般的であり、「日本航空123便墜落地点で自衛隊が証拠隠滅をしていた」「TWA800便はミサイルで撃墜された」などの証言は見間違いであることが判明している。メーデー民の記憶確度はさらにあてにならず、事故調査パートにおいて証言のシーンがあったりすると「ボナンがピトー管に詰まってレバノンストライクしていた」などの荒唐無稽なコメントで画面が占められて、画面が見えなくなるのでコメントを消したほうが良いかもしれない。もちろん信じてはならない。逆にそれらの元ネタが全部わかったら君もメーデーマスターだ。
- 元軍人:前職の空軍などで戦闘機や輸送機の操縦をしていたパイロットのこと。通常のエアラインパイロットが持っていない技量で危機を救うこともあれば、威圧的な気質から抜け出せずに他のクルーを委縮させて事故の遠因となることもあるため、良きにつけ悪きにつけ「元軍人はフラグ」と言われている。尤も民間パイロットでも特殊技能を持つ人もいればパワハラ体質の人もいるので、一種の偏見であることはお忘れなく。なお、サウスウエスト航空1380便エンジン爆発事故では、パイロットが元軍人しかいないというかなりレアなケース(おまけに世界的に見ても貴重な女性機長だった)であり、見事な操縦で空港への緊急着陸を成功させていた。なおメーデーでは軍用機の事故も取り上げており、その場合パイロットは基本現役の軍人である。1991年アメリカ空軍KC-135エンジン脱落事故(ただし所属は予備役に当たる州軍)、1989年アメリカ海洋大気庁P-3エンジン喪失事故(ハリケーンハンター達は「アメリカ海洋大気庁士官部隊」という武官組織に属する“軍人”である)がこれにあたる。
ヤ行
- 夜勤学者:金属の性質や加工技術などを研究する冶金学者の誤字というか言葉遊び。事故機の残骸の分析、特にファンブレード、タービンブレード破壊が起きた際に招聘され活躍するが、事故というのは時間を選ばず起きうるので、時には深夜に呼び出されて本当に夜勤してしまうことも。
- 有能回:前述の無能回の対義語で、こちらはパイロットの機転や優れた技量、優秀な搭乗員やクルーの賢明な努力、迅速な状況判断などで緊急着陸や不時着に成功し、犠牲者0人、あるいは出ても少数(ガルーダ・インドネシア航空421便不時着事故等が該当)にとどまった場合に付く。以下の事故は多数の死者が出たり、墜落としてカウントされた事故ではあるが、パイロットの行動が有能であったために有能回として語られているため解説を行う。
- ユナイテッド航空232便不時着事故:日本航空123便墜落事故の教訓が生かされた事例としても知られる。DC-10が第2エンジンの爆発で操縦系統が破壊されて操縦不能に陥ったが、JAL123便の事故について研究していた訓練教官が偶然同乗していたという奇跡もあり、エンジンの推力のみでスー・ゲートウェイ空港の滑走路まで降ろす事に成功。ただし、直前でバランスが崩れた結果、着陸に失敗して大破炎上してしまい、112人の犠牲者が出てしまった。しかし、事故機の絶望的な状況(油圧全喪失による操縦不能)から何とか機体を空港の滑走路までたどり着かせたこと、そしてパイロットと訓練教官を含む184人が生還したことを考えれば充分な結果と言え、有能回に数えられる。
- UPS6便墜落事故:飛行中に機内で火災が発生。内部機構が焼損し手動操縦は機能停止、充満する煙で窓の外はおろか手元の計器すら視認困難となってしまう。さらに、無線も故障により周波数の切り替えが不可能になったため、管制官との通信は他の機を経由しての中継頼りになり、情報に大きなラグが発生してしまう。挙句の果てに、炎で機長の酸素マスクの酸素供給システムが破壊され、呼吸できなくなり予備のマスクを取ろうと操縦席を離れて未帰還(煙に巻かれて死亡したと思われる)と、どんどん状況が悪い方向に傾いていった。さらには、前述の周波数の関係で、ドバイ管制塔→バーレーン管制塔→周辺機→事故機と伝言ゲームをせざるを得なかった事で、情報の伝達の遅れや欠落が発生し、滑走路への進入に何度も失敗した。それでもなお、関係者のほぼ全員が諦めずに連携して機体を着陸させようと奮闘したが、それも叶わず遂に墜落してしまった。パイロット2名全員が死亡。しかし、それでも最後まであがき続けた管制官達の連携と副操縦士の奮闘は決して無駄にはならなかったため、こちらも有能回に数えられる。
- 与圧:高高度の薄い空気中では人間は生存できないため、飛行中のコックピットや客室はエンジンから取り出した圧縮空気やエアコンなどを使い、ある程度まで空気密度を高めてある。このことを与圧という。メーデー民はこの言葉を原義通りに使うこともあるが、事故調査が難航している際に
- 「早く事故調査報告書を出せ」
- 「テロが原因として捜査せよ」
- 「空間識失調などありえない!墜落するような欠陥機は即刻導入を中止せよ!」
- など、被害者遺族、マスコミ、プロ市民、果てはFBIなど各方面から航空事故調査組織に加えられる理不尽なプレッシャーのことを与圧と言ったりもする。
ラ行
- ラムエア・タービン:飛行機が何らかの原因で電力不足に陥り、補助動力装置(APU)も使えなくなった場合に作動する装置のことで、小さな風車が重力で降りて風力発電を行い、計器や駆動系などに最低限飛行を維持できるだけの電力を供給する。事故を起こした飛行機を動かし続けるための最終手段でもあり、エア・カナダ143便滑空事故やエア・トランザット236便滑空事故、エチオピア航空961便ハイジャック墜落事件など、燃料不足でエンジンもAPUも動かせない絶体絶命の状況で待ってましたとばかりに出てくるため、メーデー民の間ではラムたんと呼ばれ人気が高い。しかしボーイング737には搭載スペースがないため搭載されておらず、737の事故の回で「ラムたんは?」などと言おうものなら、ベテランメーデー民にフルボッコにされる。
- レバノン料理:風評被害を受けすぎた料理。エチオピア航空409便墜落事故のCVRには「よく眠れなかったよ」などの睡眠不足を示唆する言葉や「マリファナ入りか?」という深夜テンションの冗談で笑う声、「眠くならないか?」「きっと食事のせいだ」という声が記録されていた。そして、集中力を欠いていたパイロットの最後の食事場所がレバノン首都ベイルートのレストランだったと紹介されたことから、レバノン料理は体調不良フラグとしてやり玉に上がることになった。本事故の原因はCVRで示唆されているような睡眠不足と疲労、そしてパイロットが直近51日中45日も働いていた飛行記録があるなどの航空会社の総合的なマネジメントの問題が語られており、決してレバノン料理だけが原因では無いものの、風評被害は治まらなかった。その結果、後日ニコニコ動画にうpされたレバノン料理の紹介動画にはメーデー民からのコメントが多数寄せられた。ちなみにその料理動画には何故か「航空事故」「エチオピア航空409便墜落事故」がタグロックされている
随時追加お願いします。
メーデー人物録
メーデー三大パイロット(FND3大パイロットとも)
- ピエール・セドリック・ボナン:エールフランス447便墜落事故における副操縦士。失速時に高度を上げようと操縦桿を延々引き続け機首を上げ続けるというパイロットとしてはありえない初歩的ミスをやらかし、機体を大西洋に墜落させる直接的な原因を作ってしまった。このため、機首上げ失速/腹打ち墜落の代名詞扱いされており、『ボナン墜ち』・『ボナン落ち』・『ボナーン(爆発音)』・『オートボナン』・『逆ボナン』・『アンチボナンシステム』『ダブルボナン』など「ボナン」の名が付く用語が多数存在している。
ちなみに、Googleに「bonin」と入力すると、3~4番目くらいに「idiot」が表示されるため、海外でもボロクソに言われていることがわかる。
- ハンス・ウルリッヒ・ルッツ:人類最強のパイロットの一人とよく似た名前のベテランパイロットだが、クロスエア3597便墜落事故を起こした。それ以前にも幾度も試験に落ちたり軽微な事故を起こしていたりと単に長いだけでその経歴は誇れるものではなかったことで、ナレーションからも「無能」呼ばわりされている。ただし、ルッツは単純に無能だっただけで一応仕事自体は真面目にやっており(というか事故自体も他の原因が色々絡んでおり彼一人だけの問題ではない)、後の放送回に次々出てきたモンスターどもよりははるかにマシなのだが。
- ヤーコプ・フェルトハイゼン・ファン・ザンテン:KLMオランダ航空のベテランパイロット。当時のKLMの広告塔たるエースパイロットであり、当時のKLMの747パイロットは全て彼の教え子というほどのKLMにおけるジャンボジェットの第一人者だったが、テネリフェの悲劇においてその立場故の焦りと慢心から史上最悪の事故の致命的な引き金を引いてしまい、自身も犠牲となる結果になってしまった。輝かしい経歴の最後の最後に犯した残念なミス故に、メーデー民からは「残念機長」と呼ばれている。この自己での教訓は「上司や有能な人間であっても失敗する」ということであり、一人の人間の失敗を致命的な結果に招かないように、この事件以降CRMが叫ばれることとなる。
ア行
- デニス・アキヤマ:メーデー三大デニスの一人。通称デニヤマ。役者であり、事故の再現映像においてアジア系の人物を演じる場合が多い。日本航空123便墜落事故を紹介した際には上述の高濱雅己機長を演じたことで知られる。2018年6月28日癌のため死去、66歳没。
カ行
- デニス・グロッシ:メーデー三大デニスの一人。通称デニグロ。NTSBの航空事故調査官。
- チャールズ・ケイプウェル:ブリティッシュ・エアウェイズ9便エンジン故障事故に乗り合わせてしまった乗客。その顔があまりにも北野武そっくりだったため、ピトー管とビートたけしの捩りでピトーたけしと(勝手に)呼ばれている。
サ行
- チェズレイ・サレンバーガー3世:USエアウェイズ1549便不時着水事故、通称ハドソン川の奇跡の機長で、緊急着水を成功させたその人。全米で称えられ業績が映画化までされたが、彼自身は英雄扱いをあまり好んでいない謙虚な人柄の持ち主。
- ロン・シュリード:日本航空123便墜落事故におけるNTSB側調査団の代表。4年後のUA811便貨物ドア脱落事故も担当し、747に関係する事故を2件担当する事になる。
- タミー・ジョー・シュルツ:サウスウエスト航空1380便エンジン爆発事故の機長で、上述の通りメーデーどころか世界的に見ても貴重な女性機長。元海軍のパイロットで尚且つ史上初のF/A-18の女性パイロットの一人で、湾岸戦争時にはアグレッサー教官として参加し様々な勲章を受賞、その後も消防用飛行機や旅客機を長年飛ばしてきた歴戦の女性操縦士。サウスウエストには94年に入社、事故時も冷静に対応し副操縦士とも綿密に連携、自身の戦闘機パイロットとしての経験をフルに活かし無事着陸させた。ちなみに彼女の夫も元は海軍のパイロットで共にサウスウエストに入社、事故当時は夫の代わりに出勤していた。
タ行
- 高濱雅己:日本航空123便墜落事故における機長。海上自衛隊出身で富士航空・日本国内航空を経てJALへ入社。油圧全喪失及び垂直尾翼喪失によりフゴイドとダッチロールを繰り返す機体を、エンジン推力の調整だけで30分間も飛ばし続けた。乗客の大半を救うことができなかったものの、その機体制御技術の高さと最期まで諦めない意志が称えられ、民間航空で最高の栄誉であるポラリス賞をクルーと共に授与されている。また、この際の教訓が後年のUA232便不時着事故やDHL貨物便撃墜事故等で生かされて、多くの人命が救われる一因ともなった。
- カルロス・ダルダーノ:タカ航空110便緊急着陸事故における機長。パイロット一家の三世代目として生を受けた鳥人であり、内戦の際に銃撃を受けて片目失明のハンディを負いながらもパイロットを務めた超人。両エンジン停止した機体を堤防に緊急着陸させた際の「見える!」というロボットアニメのような発言(恐らく"I see."の誤訳と思われる)は、死者はおろか機体の損害すらもほとんどない本事故における笑いのポイントとなっている。
- VK・ドゥッタ:ニューデリー空中衝突事故における管制官。事故直後は彼の誘導に疑いの目が向けられたものの、実際にはカザフスタン航空1907便のクルーに問題があったと結論が付き、晴れて無罪放免となった。事故後も管制官を続けており「管制官が天職」と言い切るほど仕事に誇りを持つ聖人っぷりからV系仏陀と呼ばれることも。
ナ行
- ジョン・ナンス:アメリカの航空評論家。小説家としての一面も持ち、航空機を舞台とするサスペンスは豊富な知識量に裏打ちされた説得力がある。(*>△<)<ナーンナーンっっのコメントはお約束。
ハ行
- パク・ヨンチョル:大韓航空801便墜落事故における機長。本人は別に髭面な訳ではないが、メーデーで紹介された時、彼を演じた役者の口周りには立派な髭がたくわえられていた。その容貌が某ビデオジャンルの有名人「ヒゲクマ調教師」に似ていたことからヒゲクマ機長と呼ばれてしまう羽目になった。シーズン10までのオープニング映像ではこの回のコックピット内の様子が毎回流れるため「ヒゲクマ機長すこ」「すこクマ機長ヒゲ」のコメントはお約束。ヒゲクマで801……たまげたなあ
- パッションフルーツ:ドイツの三人組ダンスポップユニット。クロスエア3597便墜落事故にて二期メンバーの3名が搭乗しており、事故で2名が犠牲となった。とある乗客は夜にも拘らず機内で騒ぐ彼女らを避けて後方の座席にいたために難を逃れ、皮肉交じりに彼女らを命の恩人扱いしている。
- デニス・フィッチ:メーデー三大デニスの一人。ユナイテッド航空232便不時着事故で客室にいたユナイテッド航空のDC-10型機訓練審査官で、誰よりもDC-10を知る男。独自にJAL123便の事故について研究していたこともあり、油圧全喪失のトラブルに協力を申し出てエンジンの推力操作を担当、機体をアイオワ州スー・ゲートウェイ空港までたどり着かせた。
- アラン・ブイヤール:建物がしょぼいBEAの航空事故調査官。瞬きをほとんどしないことに定評がある。エールフランス447便やコンコルド墜落事故の事故調査を担当したため、BEAの顔とも言える人物。通称VR。
- グレッグ・フェイス:NTSBの航空事故調査官。番組登場の度に白ベースに赤青緑や金一色などの派手なネクタイを着けて現れることに定評があり、彼がサムネイルに設定されている動画はその派手さゆえに特定が容易なためサムネグレッグ余裕とまで言われる。
- アンドレアス・プロドロモウ:ヘリオス航空522便墜落事故の客室乗務員。パイロットが夢であった元特殊部隊隊員でダイバーの経験がある人物で、低酸素状態に陥った機内で唯一意識を保ってコックピットにたどり着いたが、判断能力の低下は避けられず、近場のアテネに届かない周波数で「メーデー」のコールをひたすら呟いていた。また、明らかな航路逸脱により空軍が追尾してきていたが、無線が通じず、ハンドサインで簡易的な緊急事態を知らせる事しかできなかった。やがて燃料の関係上、最早何処にも着陸できない事を察し、せめて郊外に落とすために、急降下を敢行するとハンドサインで伝達(「被害の拡大を避けるために死にます」と宣言するのと同義)し、狙い通り郊外に墜落し死亡したため、メーデー民にとっては悲劇のヒーローとして知られている。(見送るしかなかった空軍パイロットのやるせない表情がとても印象的である)
- ボブ・ベンゾン:ロバートとも呼ばれる。メーデーでも特に解説員として登場することの多い御仁だが、とにかくメガネをかけてたりかけてなかったり、口ひげがあったりなかったりと、グレッグやナンスに比べて容貌が安定しない。
ラ行
- ステファン・G・ラスムッセン:スカンジナビア航空751便不時着事故機の機長。「ローテート」を「回転」と誤訳された回の人でもある。事故の際の対応は完璧であり、乗員乗客全員の命を救ったのだが、この事故で「機械が勝手に動いて事故を起こした」という理由で機械不信を発症したのが要因でパイロットを引退した。メーデー出演で身体的理由以外でパイロットやめた理由が判明するというかなり珍しい例となった人物。航空機を愛し空を愛した人だったのだが、事故を機に自分の意思でその道を閉ざしてしまったという経緯から上述のプロドロモウとは別の意味で悲劇のヒーローといえる。
- ティム・ランカスター:ブリティッシュ・エアウェイズ5390便不時着事故における機長。17400フィートまで上昇したところで、不適切な機体整備により機長席側の窓ガラスが吹き飛び、機長自身が外に吸い出されて、足が操縦桿に引っかかった状態になってしまった。その後、機体は副操縦士の懸命な操縦でサウサンプトン空港への緊急着陸に成功している。なお、この際機長は完全に死んだものと思われていたのだが、僅かに意識が残っていた事故直後に比較的酸素の多い機体側に身体を向けることができたこと、乗務員たちが迅速な対応で必死に機長の足を押さえ続けたこと、副操縦士が迅速に機体を降下させて酸素濃度を回復させつつ着陸も素早く成功させることができたことなどの幸運が重なったことで生存。結果的に乗員乗客全員が生還している。その後、機長は5ヶ月で現場復帰して定年まで勤めた。これらの経緯によりメーデー民からは異能生存体として扱われている。ただし、正面窓が外側からボルトで止められている形式の飛行機であった事と、それが原因であった事でトラウマを負い、窓が外からボルトで止められている形式の飛行機には乗れなくなってしまった(なお、副操縦士はこの直後退職、番組出演も辞退するなどそれ以上の精神的後遺症を受けてしまった)
- アンドレアス・ルビッツ:ジャーマンウイングス9525便墜落事故における副操縦士。鬱病を患っており、機長がトイレのタイミングで席を外した際にコックピットを封鎖して機体をわざとアルプスの山肌に激突させたことで知られる。ルッツじゃないのかよ!騙された!は禁句。
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