概要
1998~2020年の内に公開された全23(リメイク作品及び実写版を含めると25作)作品の中で、時たまに登場し、サトシ達及びゲストポケモンを苦しめる悪人達。
尚、中の人はゲスト声優が演じる事が多い。
ヴィラン(悪役)リスト
※注意! 本リストでは各作品のネタバレを含みます。
第2作「幻のポケモン ルギア爆誕」に登場。記念すべきムビポケヴィラン第1号である。
目的は世界征服などではなく、単に世界の珍しいものを集めることにこだわるだけのコレクターではあるが、同時にコレクションのこと以外に何の興味を持とうとせず、世界そのもの(伝説のポケモンを捕らえた事で起きてしまった天変地異など)を全く意識しない人物。
伝説の三鳥及び海の神・ルギアをコレクションに加えるべく捕獲しようと目論むも失敗、結果的に世界の均衡を崩した。
第4作「セレビィ 時を超えた遭遇」に登場。
サカキに次ぐロケット団最高幹部の一人。邪悪なるポケモンの使い手として知られる。ロケット団史上最強の能力を持つと言われ、通称「悪の仮面」と呼ばれている。
捕まえたポケモンを巨大化・凶悪化させる「ダークボール」という特殊なモンスターボールを使って、セレビィを邪悪な心に変え、ハテノの森を破壊しまくった(しかもセレビィを取り返そうとしたサトシに対しては暴行まで犯している)。
普段は正しく残虐非道ではあるが、あくまでそれは仮面を付けていた際に本性を隠していただけで、実はかなりの小心者。最終的にはサカキをも裏切ようとしたために、事件後は当然、ロケット団をクビにされた。
第5作「水の都の護神 ラティアスとラティオス」に登場。
水の都アルトマーレに伝わる伝説の秘宝「こころのしずく」を狙う怪盗姉妹。
コジロウ曰く、「盗みの世界においてはナンバーワン」と称されるほどの実力者らしく、裏社会の人間でその顔と名を知らぬ者は誰一人としていないと言われている。
因みにザンナーはかつて(キレイハナに進化させるつもりだった)リオンのクサイハナを勝手にラフレシアに進化させた確執があったが、それでも姉妹関係は良好な様である。
こころのしずくを手に入れる為に、ラティオス・ラティアス兄妹を窮地に陥れた。
特に妹のリオンに至っては、「こころのしずく」を使って古代装置の起動を成功させ、その力を使ってアルトマーレや世界の征服を画策するという野心家。最終的に古代装置の暴走を引き起こし、さらにはアルマトーレそのものが消滅しかねないとんでもない事態が発生。これを止めようとしたラティオスを死に追いやる一因を作ってしまった。
その後、二人そろって逮捕されたが、新たなターゲットを定めている事から懲りてはいない模様。
第6作「七夜の願い星 ジラーチ」に登場。
表向きはポケモン遊園地の人気マジシャンだが、その正体は元マグマ団の研究員。
採取したグラードンの化石からグラードンを復活させる研究を行っていたが、デモンストレーションの際に実験は失敗、組織から追い出された過去を持つ。
自身を追放したマグマ団への復讐の為、ジラーチの集める千年彗星のエネルギーに目を付け、再びグラードンを復活させようとするが、現れたのはグラードンとは似て非なる歪な存在だった…。
やがて、恋人のダイアンの献身によって自らの過ちに気付き、サトシ達と共に事態を収束。その後は荒れ果てたファウンスの自然を元に戻す贖罪として、ダイアンと共にファウンスに残った。
山寺氏が演じた初のムビポケヴィランであと同時に、劇中で初めて改心したキャラクターである。
- ファントム・トループ (CV:藤岡弘、)
第9作「ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ」に登場。
悪名高い「ファントム海賊団」のボス。海の神殿「アクーシャ」に眠る海の王冠を手にするべく、水の民に纏わる情報を集めて回っていた為、水の民の証を入手している他、古代文字の解読もお手の物。「世の中には二種類の男がいる…」が口癖。
かなりの怪力を誇るが、実は単にメカスーツを着込んでいただけだった。
第11作「ギラティナと氷空の花束 シェイミ」に登場。
ギラティナが支配する「反転世界」に魅了され、かつての師匠が設計した「メガリバ」を使ってギラティナの能力をコピー。どこかの東宝メカ怪獣ならぬメカギラティナを生み出し、反転世界を我が物にしようとした。
本来なら反転世界は現実世界とのバランスを保つために存在するのだが、ゼロ自身は自分の行為を「反転世界を守るため」と盲信する一方で、現実世界に対しては「反転世界を汚す存在」としか見ておらず、一言で言えば「歪んだ環境保護者」とも言える。
第12作「アルセウス 超克の時空へ」に登場。
アルセウスから借りた命の宝玉を返せばミチーナが元の荒れ地に戻ってしまうと考え、それを恐れたために宝玉を独占すべくアルセウスの排除を画策した。当然ながらこの行為はアルセウスの怒りを買ったうえ、彼が起こした時空の歪みによって後に起きる負の連鎖を巻き起こす一因となってしまった(特にその連鎖に巻き込まれたアルセウスの子どもの内一匹はサトシから街を崩壊させたとして暴言を吐かれてしまう羽目になっている)。
因みにギシンは上記の悪行の他にも、劇中においてポケモン達を魔装具で拘束し、奴隷同然の様に扱っているが、これは彼が「モンスターボールが存在しない時代において、その気になればいつ人命を脅かすかわからない」という(正に名前=「疑心暗鬼」の通り)ポケモンに対する恐怖心を抱いていた故の行為だったと思われる(実際、本作から13年後に発売されたとあるゲームをプレイしたファンの中には、ギシンの行動を再評価する声も少なくない)。
- グリンクス・コーダイ CV:陣内孝則
第13作「幻影の覇者ゾロアーク」に登場。
20年前、クラウンシティでセレビィの「時の波紋」に触れたことで未来予知の力を手に入れた(同時に時の波紋はセレビィ以外が手にするとその地のエネルギーが枯渇する危険性を秘めており、それがきかっけでクラウンシティの緑が枯渇するという事態を招いてしまった)。
その後は時の波紋で得た未来予知を使ってあらゆるメディアに影響力を持つ巨大企業・コーダイネットワークの社長となったのだが、月日が経つにつれてその力は衰え、再びその力を得るためにゾロアークを利用した自作自演の破壊工作を行いクラウンシティを混乱に陥れる。しかもそのやり方は、「ゾロアークの子どもであるゾロアを盾にして暴れさせて全ての罪をゾロアークにかぶせる」という悪質なものであり、近年までは「ポケモン映画史上最凶の悪役」とまで言われたほど(後に彼を遥かに凌ぐ悪役が登場したが)。
- ドレッド・グランギル CV:つるの剛士
第14作「ビクティニと黒き英雄ゼクロム・ビクティニと白き英雄レシラム」に登場。
伝説のドラゴンポケモン・レシラム(ゼクロム)に認められ、アイントオークの郷を取り戻すため、各地を旅をして散り散りになったかつての民に呼びかけ、大地の剣を動かそうとした青年。しかし、その為にビクティニを犠牲にしようとしたため、もう一匹のドラゴンポケモンに認められたサトシと対立する。やがて、大地の剣を動かす事は間違いだったという事実に気付き(大地の剣は龍脈の暴走を止める為の楔としての役目を担っていた為)、和解した。
シリーズの悪役が改心したのはバトラーに続いて二人目。通り悪役ポジションではあるのだが、(ビクティニを殺しかけてしまったとはいえ)その行動動機は母や故郷のためであり、立ち位置と名前に反してかなりの善人である(どちらかというとギシンの立ち回りに近いか)。
- ニンジャ・ライオット cv.山寺宏一
第17作「破壊の繭とディアンシー」に登場。
共に幻のポケモン・ディアンシーを狙う盗賊。最終的にその執念が仇となり、イベルタルの眠りを妨げ、共々石化されてしまう(後にゼルネアスによって復活)。同じくイベルタルから連帯責任同然に攻撃されたサトシ達からすればいい迷惑である。
同じく第17作「破壊の繭とディアンシー」に登場する親子。
当初はサトシ達の味方と思われていたが、実際は上記の2人と同様、ディアンシーを狙う盗賊(特にミリスは中川氏が演じた唯一の悪役である)。
劇中ではイベルタルに対し、何とミサイル攻撃を行うという大胆な行動に出たが、相手が悪かったのか、こちらも最終的に石化される(無論、同様にゼルネアスによって復活)。
第19作「ボルケニオンと機巧のマギアナ」に登場。もとい、「ポケモン映画史上最凶最悪のヴィラン」。
「『メガウェーブ』という劣悪なシステムを使ってポケモンを強制的にメガシンカさせる」、「サトシ達のポケモンを痛めつけて人質に取る」、「とある空中要塞を起動させるためにマギアナから『ソウルハート』を奪って大量破壊をする形で精神崩壊に追い込む」など、数々の外道行為を行い、多くのポケモンファンにトラウマを植え付けると同時に怒りを買った(実際、演じた山寺氏も危うくバッシング被害に遭いかけたという)。
第20作「キミにきめた!」に登場。
当作におけるサトシのライバルポジションで、「強さを求めるあまりポケモンを大事にしない」「ほのおタイプのポケモンを捨てる」など、アニポケに登場したダイスケやシンジに近いポジション(特に前者は捨てたポケモンが同じである)だが、こちらはその二人とは比にならない程の冷酷で暴力的な性格。
サトシとは違って「ホウオウに選ばれなかった」という理由で彼に逆恨みし、バトルに負けたにもかかわらず、サトシからホウオウの羽根を奪って無理矢理ホウオウを呼ぼうとするなど、身勝手極まりない行動に出た(特に当作と同時期に展開・アニメ放送されていたこの作品を知っている人ならこの人物と重ねた人もいるはず)。
しかもこの行為がきっかけで、ホウオウの儀式を冒涜されたとしてマーシャドーの怒りを買う事となり、サトシ達はクロス共々マーシャドーに操られた野生ポケモン達から連帯責任同然に危うく皆殺しにされそうになった(前述のイベルタルの件と同様、サトシとその仲間達からすれば何とも迷惑な話だが、サトシに至っては一度クロスに敗北した際の言い訳として「ピカチュウなら勝っていた」 「俺のパートナーがゼニガメかフシギダネだったら良かったのに」という、自分のポケモンを愚弄するかのような失言をこぼして仲間やマーシャドーからの憤りを買ってしまっており、サトシにも全く落ち度がなかったとは言い切れない)。
だが、その大惨事の際にかつて見捨てたヒトカゲ及びリザードンに助けられたのを機に改心。サトシ一行とも和解して大惨事を沈静化させ再戦を誓い旅立った。
シリーズの悪役が改心したのはドレッドに続いて三人目(ちなみにだがシンジもクロスと同じく劇中で改心してサトシ一行や見捨てたポケモンと和解している。)。
第23作「ココ」に登場。
「ビオトープ・カンパニー」に所属する博士。
その実態は映画のみならず、アニポケにおいて史上初の殺人を犯した人物。
オコヤの森の神木にあるという「「治癒の泉」を人間の為に使うべきだと主張するあまり、ザルードの縄張りとオコヤの森を守るために研究を凍結したモリブデン夫妻(ココの両親)と対立。カーチェイスで追い回した末、事故に見せ掛けて殺害した(当時、まだ赤ん坊だったココはこの後、ザルードに拾われる事になる)。
そして10年後、自ら新所長に就任すると一度は凍結していた治癒の泉の研究を再開。ココに発信機を取り付けて泉の場所を暴き出す形で利用し、更には専用の重機マシンで森を破壊するなどしてサトシやザルードの群れを苦しめた。
因みにザルードの群れはこれ以前からもオコヤの森において、他の野生ポケモン達から食料を略奪するなど皮肉にもゼットと変わらぬ所業を繰り返してはココと衝突していたが、この一件をきっかけに自分達の生き方を改め、ココや野生ポケモン達と和解している。そして、当の博士は後々罪がバレて逮捕されるという自業自得な終焉を迎えた。
関連タグ
ディズニーヴィランズ:ディズニー作品における悪役たち。
山寺宏一、中川翔子:ポケモン映画の常連さん方。上記の様に悪役を演じる事もしばしば。
パルキア:劇場版第10作に登場したゲストポケモン。本来なら「前述のギシンの悪行によって負の連鎖に巻き込まれた被害者」なのだが、同胞と共に街を崩壊に追い込んだためにサトシのみならず視聴者からも本シリーズの悪役達と同然の非難を浴びせられるなど、劇場版に登場した歴代のゲストポケモンの中でも特に不遇な扱いを受ける羽目になってしまった。ただし、(悪人達の所業が招いたとはいえ)前述のイベルタルやマーシャドーの様に、同じような被害を出した(危害を加えた)ポケモンはパルキアに限った事ではない。