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概要編集

悪のトランスフォーマー軍団「デストロンディセプティコン)」の破壊大帝。設定はシリーズごとに異なり、同じ破壊大帝であるメガトロンが強化された姿として描かれることもあれば、メガトロンとは別人として登場する場合もある。また、彼の背後にはユニクロンが大きく関与している事が多い。


G1(映画・TVシリーズ)編集

みんなみんなぶっ壊してくれるわ!!

CV:レナード・ニモイ(劇場版)、フランク・ウェルカー(TV版)/吹:加藤精三

SFレーザー砲台に変形(玩具は戦車三段変形)。

玩具には「スクランンブルシティ」のロゴがついていたが、OVAの『スクランンブルシティ発動編』には登場せず、『ザ・ムービー』にて初登場。


コンボイとの一騎打ちで瀕死の重傷を負い、また裏切りの行為をしたスタースクリームによって宇宙に放逐されたメガトロンが、マトリクスの破壊を条件にユニクロンの配下として改造されパワーアップした姿。逆らう言動をとると、ユニクロンの精神攻撃を受けてしまう機能が取り付けられている。

マトリクスだけではなくサイバトロンの皆殺しを宣言する一方で、ユニクロンに心から従った訳ではなく、サイバトロンにユニクロンへの共闘を提案するなど理性的な言動が見られる。


復活早々にセイバートロン星に帰還。ちょうどそのころ自身を宇宙に捨てたスタースクリームの戴冠式が行われており、到着早々にSFレーザー砲台形態の一撃でスタースクリームを粛清し、再びデストロン軍団の破壊大帝の座に返り咲く。

ウルトラマグナスからマトリクスを奪い、その力でユニクロンを自身の奴隷にしようと目論むがマトリクスを開放できず失敗。逆にセイバートロン星を襲撃されユニクロンに指で摘ままれ口から飲み込まれてしまう。

その後はユニクロンの体内で遭遇したホットロディマスにユニクロンへの共闘を提案するが、ユニクロンの精神攻撃には逆らえず一騎打ちとなり、マトリクスを開放しロディマスコンボイにパワーアップしたロディマスによってユニクロンの体をぶち抜いて宇宙の彼方に投げ飛ばされてしまう。


続く『トランスフォーマー2010』では、火山の星スラルで手だけを出した状態で溶岩に埋もれていたところをサイクロナススカージによって救助される。しかし溶岩風呂を楽しんでいたのに邪魔をされたと怒りだし、サイクロナスを溶岩に殴り飛ばすことで憂さ晴らしができたらしく、デストロンのリーダーへの復帰を宣言する。その後も親衛隊として仕えるというスウィープス達を腕試しとばかりに攻撃したり、去り際に火山の星をSFレーザー砲台形態の一撃で破壊するなど、「理想の上司」と称されたメガトロンの頃から一転、色々な意味で危険な人物になってしまわれた。


これはムービー時代に受けたユニクロンの精神攻撃に加えて、ロディマスコンボイに投げ飛ばされ頭を強打したことが原因らしく、ガルバトロンの頭部にはスパークのような発光が発生している。

しかし、一概にはこれだけが原因だとファンからは思われておられず、他にも以下の様な要因が考察されている。


そのあまりの暴君ぶりに部下達は愛想を尽かしかけ(かつてメガトロンに忠誠を誓ったモーターマスターでさえも)、見るに見かねたサイクロナスに精神病院にぶち込まれた末に大暴れするなど非常にカオスな人格を見せつけた。


それでも衰退したデストロンを立て直す実行力はあり、最終話においては自身を救った事についてサイバトロンの戦士に礼を返すなど、知性と人格が窺える部分もあった。また、古くからの腹心であるサウンドウェーブに対してはあまり暴力的にならず、14話では以前の頃と変わらぬ態度で接していた。


自らの復活とガルバトロンへの復讐のために霊体となって暗躍していたスタースクリームと再び遭遇した際は今まで以上にぶちギレており、ユニクロンをそそのかしてボディを手に入れ蘇った直後にウルトラマグナス率いるサイバトロンの攻撃で宇宙の彼方に吹き飛ばされたスタースクリームに対して「死ね、このくたばり損ない!」と叫び、SFガンを乱射し続けていた。


まるで別人のようなキャラ付けになっているが、日本語吹き替え版の担当声優である加藤精三は「メガトロンと同一人物」というディレクションを受けていたという。


事実、終盤にてコンボイが復活した際にはかつてのメガトロンよろしく好意的な反応を見せ協力するなど、結局のところは、単に親しい人達が居なくなって寂しかっただけなのかも知れない。


その後の去就は海外版と日本版とで展開が異なっており、日本独自展開の『キスぷれ』、『ユナイトウォリアーズ』のWEBコミックにも登場。これらとは毛色が違うものの、『トランスフォーマーレジェンズ』ではG1デザインのものが、G1メガトロンが乗るトランステクターという形で登場している。


ザ☆ヘッドマスターズ編集

完全に人格が破綻。粗暴な悪役としてのキャラクターが全面的に押し出されるようになり、この頃は一人称に「俺」を用いる時もあった。

サイバトロンのダブルスパイ・スペースパンチが「頭だ!頭がガルバトロンの弱点だ!!」と仲間に助言したように、物理的に頭が弱くなったばかりか、作戦立案にもセイバートロンを丸ごと奪おうとする等、大雑把で力任せなものが目立つようになる。だが、それでも部下であるサウンドウェーブサウンドブラスター)の前では以前の自身を取り戻すらしく、BLアニメと見紛うばかりの仲の良さを見せる。


メガザラックがミラクル合金をサイバトロン側に渡すくらいならばとベクターシグマに爆弾を仕掛けた時は激怒し、解除しに向かったもののそのまま行方不明となるが、生還しUFOで再び戻ってきた。


その後は地球を自らのボディとなすグランドガルバトロン計画を企み、その際弱点である頭を補強する為に彼を心酔していたシックスショット達を自らの部品にしようとしていた。この荒唐無稽かつ部下を顧みない計画が元で、彼は多くのデストロン兵士達から見放される事になる。最期は北極海でクロームドーム達サイバトロンヘッドマスター4人と単独で戦い、ヘッドフォーメーションで発生した氷山の崩壊に巻き込まれ、「誰か助けに来い!」と叫びながら海底へと沈み大爆発を起こして消息を絶った。


以後トランスフォーマーの日本展開では死亡扱いになり作中には登場しなかったが、『ザ☆バトルスターズ』においてスーパーメガトロンとして復活を遂げる。


ザ・リバース編集

セイバートロン星に眠るプラズマエネルギー貯蔵庫を狙い、サイバトロン壊滅を企む(プラズマエネルギー貯蔵庫の情報を教えたのはベクターシグマであった)。ウルトラマグナスらを倒してセイバートロン星を制圧、プラズマエネルギー貯蔵庫を開放するが、最終的に失敗。手を結んだネビュロン人のロード・ザラク(日本版のメガザラックに相当)と共に撤退し、新たな拠点を求めて再び宇宙の彼方へと消えて行った。


キスぷれ編集

『ザ・ムービー』のラストでロディマスコンボイに投げ飛ばされた後、ユニクロンの使徒によって航路を変えられたため、溶岩惑星スラルではなく日本の東京に落下する様子が描かれた。体内に「ガルバトロン細胞」を有しており、これを他の物体に融合させることで新たな生命体を生み出したり、特殊能力を発動させることが出来る。ただし、この細胞に融合されたものは強烈な破壊衝動に苛まれる。


ガルバトロン細胞から新型トランスフォーマー「レギオン」を誕生させたが、ラストで再びロディマスによって宇宙へと投げ飛ばされ、今度こそスラルへと落下した。


ユナイトウォリアーズ編集

『ザ☆ヘッドマスターズ』から10年後の2021年に幽霊となって現れ、かつての片腕であるサイクロナスに憑依して彼をスクランブル合体システムを持ったタクティシアンサイクロナスへとパワーアップさせる。


サイバトロン・デストロン両軍がユニクロンの頭部とボディを封印した「トリプルZポイント」へと赴き、完全復活を果たすため、ユニクロンにそのボディを要求。ユニクロンから、セイバートロン星を乗っ取ったら自身の新たなボディとして献上することを条件に、怨霊破壊大帝グランドガルバトロンへと合体できる力を与えられた。この合体形態は、半実体として復活したスタースクリームの幽霊や、強い恨みを抱いていたとして別次元から召喚されたアルマダスラストウォーブレークダウンローラーの計4体のデストロン兵士(うち1名はサイバトロン戦士)と合体することで完成する。


バルディガス編・後編(最終回)で、サイクロナスに憑依していたのは「要塞参謀ガルバトロンⅡ」…すなわち玩具版由来のガルバトロンであることが判明。メガトロンが変化したガルバトロンになりすましていた事が語られた。彼はメトロフレックスとの戦いで命を落としたが、クリエーションマトリクスの力により霊体となって活動。


そして宿主のサイクロナスが停止した矢先に離脱し、メガエンプレスに乗り移ろうとしたところをマトリクスを持つ者を全て標的とするグランドスカージに組み付かれた。だが、すかさずメガエンプレスに投げ出され、次元の亀裂に飲み込まれて退場した。


なお、メトロフレックスとの戦いで絶命する姿は、後にレジェンズWEBコミック第42話「ダイナザウラー計画編」で描かれた(作者は同じ)。


玩具編集

要塞参謀ガルバトロン

玩具は元々ウルトラマグナスのライバルキャラとして作られており、役職も「要塞参謀(ダイナザウラー基地の指揮官)」と設定されていた。概要でも述べた通り、SF戦車とガンモー-ドへの3段変形が可能で、ロボットモードの腰にある黒いボタンとガンモード時のグリップの付け根にあるトリガーを引くことで発射音が鳴り響く。


2005年にはアニメ準拠の色彩で復刻された。旧来の発射音に加えてソフビ製フィギュア「おしゃべりフォーマー」の台詞(全5種類)も収録。顔の造形にも変更が加えられ、使用する電池も9V形電池から単4電池2本となった。更に『ザ・ムービー』で首からぶら下げていたマトリクスも付属し、映画のシーンを再現することが可能。


オリジナル玩具のカラーリングも後にe-HOBBYで限定販売された(音声が1種類変更されたほか、『テレビマガジン』に掲載されたスタジオOXのイラストを再現できるレリーフデカールが付属)。この復刻版の発売に伴い、要塞参謀の姿には、ユニクロンが平行世界から呼び寄せた別人「ガルバトロンⅡ」という設定が付加。玩具オリジナルの設定ではウルトラマグナスのライバルという位置付けのため、役割は同じシティコマンダーとなっている。


余談になるが、初出となる『ザ・ムービー』は秘密裏に制作されていた為、玩具の開発に当たったタカラにはごく僅かな情報しか公開されておらず、雑誌記事やテレフォンサービスではニューヒーローにしてメガトロンの部下と紹介されていた。このガルバトロンはメガトロンを踏襲したグレーの色彩となっていたが、実際に公開された映画では紫を基調としたカラーリングに変更され、タカラの開発チームは困惑したという。(『2010』でもナレーションが「新破壊大帝」と紹介しているにもかかわらず、要塞参謀というテロップが表示されてしまったという事態が起こっている)


玩具メーカー泣かせのこの悪しき風習は後の実写映画シリーズの時代にも続いており、ロクな資料を与えられず、わずかな手がかりを元に玩具の設計に携わるタカラトミー開発チームのその苦労たるや、推して知るべしである。


IDW版コミック編集

メガトロンとは別人という設定で登場。それどころか、メガトロンよりも古い時代から生きていたトランスフォーマーという事になっている。


本作におけるガルバトロンは黎明期のセイバートロン星を支配した「最初の13人のプライム」の一人メガトロナス・プライムの眷属として仕えており、主君が同じ13人のプライムの一人リージ・マキシモと結託し内戦を起こした際は、戦線で数々の武勲を挙げた。


だが、最初の13人のうち原初のビースト戦士オニキスプライムと合体戦士の始祖ネクサスプライムが結託してヘッドマスター技術を開発したことを知ると、「下等なビースト戦士との融合などトランスフォーマーの純血を汚す冒涜だ」と激怒、ヘッドマスター達を抹殺した挙句ネクサスをも殺害した。これにより「プライムは同じプライムにしか殺せない」という伝承が偽りだったと判明し、他の13人はアルファートリンを除きセイバートロン星を去ってしまった。


そしてガルバトロンはアルファートリンと協力し、最初の13人で最も偉大たるプライマの眷属ノヴァ・メジャーを擁立してノヴァ・プライムとし、新たな文明を築き上げた。


その後ガルバトロンとノヴァ・プライムはサイクロナススカージジアクサスを引き連れ宇宙船アークで宇宙探索へと向かうが、生死が逆転した別次元の世界デッドユニバースへと流れ着いてしまい、ノヴァは新たな力「ダークネス」によってネメシス・プライムに転生し、デッドユニバースと通常世界の融合を目論んだが、戦いの末にノヴァは倒れガルバトロンもダークネス諸共コンボイに破壊された。


だが、ガルバトロンはダークネスの新たな宿主となったことで復活し、サイクロナスとスカージ、ダークネスの力で誕生させたスカージのクローン「スウィープス」を引き連れ軍団を再結成した。以降はデッドユニバースの支配者D・ヴォイドに対する拠点として故郷セイバートロン星の制圧を目論んだ。


なお、IDWコミックでアーシーはジアクサスに女性戦士として改造されたことになっているが、なんと彼女とガルバトロンは双子だったという驚きの設定がある。


ビーストウォーズⅡ編集

ガルバ兄ちゃん桃色の破壊大帝

CV:小村哲生

ビーストウォーズⅡ』に登場するデストロン機甲部隊を統べる新・破壊大帝。ドリルタンクドラゴンへの三段変形が可能。いつも健康的な白い歯を見せているお方で、口を閉じ歯を剥き出しにしながら喋れるというある意味ロボット生命体ならではな芸当を持つ。


また、歴代の破壊大帝の中では珍しい兄弟持ちであり、メガストームという弟がいる。メガストームからはたびたび反抗的な態度を取られており、彼も弟といえど(むしろ弟だからこそ)厳しく当たる一方で、兄としての情を垣間見せる。


惑星ガイア到着時は欲張って最強の兵器と生物のデータをダウンロードした結果バグで寝込んだ挙句、スタースクリームが作戦の為に用意した度の強いオイル(酒)を飲んで酔っ払って大暴れなどの失態を繰り返していたが、復活後は破壊大帝の名に恥じない活躍を見せていた。


また、破壊大帝としての信念は「絶対なる力による支配で平和を作る事」であり、敵であるライオコンボイとは形は違えど、同じく全宇宙の平和を実現しようとする信念を持っていたことが後に明らかになる。


終盤では説得を試みるライオコンボイを一蹴し、命を賭けた決戦を展開。彼の平和主義を屈服させ、デストロン的な不意打ちまで繰り出させたのだが、自らの流儀に則った上で敗北したガルバトロンは、一切の情けをかけず自身を討った彼を「見事だ」と称賛して逝った。


先に解説した初代ガルバトロンが(後天的な)精神疾患持ちだったのに対し、性格はその前身たる初代メガトロンと比較しても遜色ないほどに寛大で、部下のオートローラーズには、処刑直前に実力を見出して採用した者が居たり、反逆した者がほぼ居ないなど、部下からの信頼も厚い(弟のメガストームは何度も謀反を起しているが、気付かないか謀反がバレても一時的なお仕置きであっさり許している)。


なんだかんだで弟・メガストームに対する愛情も深く、手柄を立てた際は他の部下にも見習うように言う兄バカの節があり、ライオジュニアが現れるまでは、いずれ弟に破壊大帝の座を譲ろうとしていた。メガストームの方も、兄への反抗は憧れの裏返しであり、その思いから「ギガストーム」へと進化した。


最終回でライオコンボイに敗れてスパークは消滅したが、ボディは続編『ビーストウォーズネオ』で魂状態のユニクロンに利用される事になる。


スーパーリンク編集

ガルバトロンenergon megatron

CV:デビッド・ケイ/吹:遠藤純一

前作『マイクロン伝説』のラストでユニクロンに取り込まれたメガトロンが、10年の時を経てパワーアップした姿で、見た目も声も若返った。G1ガルバトロンを思い起こさせるデザインでありながら海外放送版『Transformers Energon』では何故かメガトロンを名乗っている。10年間もユニクロンの内部に居た所為か、以前よりも凶暴さが増した上にかつて和解した人間に対する情も消え失せてしまった。目覚めた直後にはメガザラックを顔がボコボコになるほどフルボッコにした。


洗脳が大好きで、元々アルファQの部下であったナイトスクリームとメガザラックを洗脳し、自身に忠実な部下に仕立て上げた。もっとも、実際には両者共にデストロン兵士のスパークをアルファQが利用していた存在だったので、ガルバトロンからしてみれば「横取りされた部下を取り返した」にすぎないが。また、サイバトロンのインフェルノを洗脳しようとした事もあるが、こちらは彼の命がけの抵抗によって失敗している。


暴君ではあれど部下思い(※ただし忠実な部下に限る)であり、アイアンハイドの死にはショックを受け、自らの意識を乗っ取ったユニクロンに対して部下達の命乞いをした事さえあった。


その一方で忠誠心の無い部下に対しては徹底的に容赦が無く、特に反逆を企てたレーザーウェーブシックスショット兄弟に対しては、最初こそ大目に見ていたものの、最終的にはスパークごと踏み潰して殺害している。


ガル様


終盤ではスーパーエネルゴンの力によってガルバトロンG(ジェネラル)にパワーアップ。

シックスショットを踏み潰してスパークごと抹殺すると、歓喜の高笑いを上げながら超巨大な姿に変身、その後ビークルモードにトランスフォームするとその場を飛び去った。

アルファQの思念は自分たちの星が狙われることを危惧していたが、それに反してガルバトロンが向かった先は何もない空域であり、プライマスの力で超巨大化したグランドコンボイと最後の勝負を繰り広げる。

殴り合いの中で一時優位に立ったかに見えたが、反撃のスレッジハンマーを喰らってジャングルプラネットに落下。

そのまま本当に一対一の決闘に臨み、まるで両方がユニクロンと化したかのような殴り合いを繰り広げる。


実はこの時点で両者の意識は半ばユニクロンに乗っ取られた状態にあったが、いち早く正気に戻ったグランドコンボイが必死に呼びかける。


グランドコンボイ「ガルバトロンよ! 私は……私はユニクロンに屈さぬ! 強い意志があれば、そんなもの、大した問題ではない! デストロンのリーダーであるお前に! 私の生涯の友であるお前に! それが出来ぬというのか!?」

ガルバトロン「……ふざけるな……ふざけるなぁ! ワシはデストロンの破壊大帝、ガルバトロン様だあっ!!」


その声に破壊大帝としての矜持を揺さぶられたガルバトロンもまた正気に戻り、改めて両雄が相対する。


ガルバトロン「だがお前は、ワシの魂を呼び起こしたことを後悔することになる! ワシ自身の魂と、ユニクロンから得たこの強大なパワー! これこそが究極のぉぉぉ! 超・超絶破壊大帝! ガルバトロン様だぁぁぁ!」

グランドコンボイ「フッ、そう来たか。だが、それは私とて同じこと! なぜなら私はサイバトロン総司令官、グランドコンボイなのだから!」


最大の宿敵を前に、正真正銘の全力を正面からぶつけ合う真っ向勝負が幕を開ける(なおこの時点で二人の作画がCGからセル画に変わっている)。

超巨大化状態のオメガコンボイを相手に、トランスフォームを駆使して有利に立ち回るが、グランドコンボイによりお互いの中のユニクロンをコンボイの体に封印され、決着がつかないまま戦いは終結。

これを不愉快に思ったガルバトロンは、しぶとく残っているユニクロンに自らケジメをつけることを決める。


「貴様はそこで寝ていろ! ユニクロンの本体はこのワシがぶっ潰す! その後でもう一度勝負だ!」


そう言い放つとトランスフォームしてその場を離脱、先にユニクロンのスパークを見つけていたキッカー、駆け付けたオメガスプリームと対峙。そこで彼らから、ユニクロンの意志はコンボイが封印したものや今目の前にあるスパークだけではなく、トランスフォーマーすべてが持つ心そのものに宿っている悪意そのものであり、ゆえに無限に存在することを語られる。


だが、それに耳を貸さずスパークを一撃、案の定ユニクロンに乗っ取られてしまったが、チームコンボイのコンビネーションスパークを得て復活したシャイニングオメガコンボイに圧倒される。

そのままプライマスが導いたスーパーエネルゴンに飲み込まれそうになるが、土壇場で意識を取り戻すとコンボイを振り払った。


「コンボイ邪魔だ! 貴様の手など借りぬわ! 自分の始末は自分でつける! 楽しかったぞ、コンボイ!」

「思い上がるな、ワシの中のユニクロンよ! 貴様の思い通りにはならぬぞ! ワシは……ガルバトロン様だ!!」


そして、道連れを申し出たナイトスクリームを伴い、自ら新たな太陽となるスーパーエネルゴンへと飛び込んでいった。


「見ろ、ワシの新たな世界が待っているぞ! 出撃ーっ!!」



ギャラクシーフォース編集

メガトロン様復活記念!

CV:デビッド・ケイ/吹:中田譲治

ギャラクシーフォース』ではマスターメガトロンがパワーアップしたマスターガルバトロンが登場。41話でマスターメガトロンがギガロニアのプラネットフォースの力でパワーアップした姿で、バンガードチーム3人がかりでも太刀打ち出来ない程に強力になっている。


人物像はまさにそのもので、そこに魅力を感じる視聴者がいる一方、終盤では部下を顧みないその傍若無人さが災いし、彼らの離反を招くなど悪役過ぎてネタにならないため、愛着を持てない視聴者もいた。


最終局面で上記の部下を顧みない行動から最後まで自分についてきたサンダークラッカー一団が離反してしまい、一度は野望達成を諦めたが、突如現れたスタースクリームの幻影に煽られ、月面でギャラクシーコンボイとの一騎打ちに挑む。自身の武器をフルに活用し互角に渡り合うが、ベクタープライムの剣を託されたギャラクシーコンボイの一撃で敗北、消滅した。

(この対決シーンは『勇者エクスカイザー』のオマージュでもあり、剣の切っ先を手前に映す勇者パースなども取り入れられている)


だが、彼のスパークはまだ生きており、最終回のエピローグでは別次元にてベクタープライムと戦い続けている様子が映し出された。


デザインはパワーアップ前のマスターメガトロンと同一だが、限定販売商品として発売されたマスターガルバトロンの玩具はパワーアップ前と並んで評価が高い。


シャッタード・グラス編集

Fan projects

善悪が逆転した世界を舞台にした『シャッタード・グラス』では、正義の心を持ったガルバトロンが登場。謀反を起こしたサイクロナスによって瀕死の重傷を負わされたメガトロンがネクサスプライムの力によって転生、パワーアップした姿で、救難ヘリコプターにトランスフォームするようになった。


Botconで限定販売された玩具は、『Transformers Cybertron』(海外放送版ギャラクシーフォース)に登場したイーヴァック(ライブコンボイ)のリカラー品である。


ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー編集

CV:ジェイソン・マルノチャ/吹:大友龍三郎

Netflixで配信されてるCGアニメ『ウォー・フォー・サイバトロン・トリロジー』第2期「アースライズ」に登場。


ダークユニバースに迷いこんだメガトロンの前に突如出現。何らかの方法で過去の自分=メガトロンがダークユニバースに迷いこんだ事を知り、自分もダークユニバースに入り込み接触を試みたと考えられる。


メガトロンにオプティマスプライムからマトリクスを奪取するように言い、ダークユニバース内での戦い方等を助言したが、ユニクロンによって元の世界に強制送還された。ガルバトロンがメガトロンに接触したのは自分の運命を変えてユニクロンの支配から逃れるのが目的だったようである。


実写映画版編集

I am GALVATRON!!All hail...

CV:フランク・ウェルカー/吹:大友龍三郎

実写映画版4作目『ロストエイジ』に登場。玩具での表記は従来通りだが、劇中での発音はガルヴァトロンとなっている。

現状ガルヴァトロン表記はこの実写版ガルバトロンの商品にしか使われていないため、「ガルヴァトロン=実写版ガルバトロン」と捉えても良いだろう。


前作『ダークサイド・ムーン』でのシカゴでの決戦でオプティマスプライムに討ち取られたメガトロンだったが、今作より台頭してきた反トランスフォーマー組織「KSI」がその頭部を回収。それを解析して得られたデータを基に開発された人造トランスフォーマーである。オプティマスをモデルに開発されたため、キャブオーバータイプのトレーラー(フレイトライナー・アーゴシー)に変形する。


KSIのリーダーであるジョシュアの指示により、メガトロンの頭部より採取された記憶データが移植されているが、同時にまだ意識のあったメガトロンの策略で意思もコピーされ、更に脳内に寄生していたインセクティコンを介してメガトロンの染色体が植え付けられている。


その染色体が原因でオプティマスをモデルに設計したにもかかわらずメガトロンそっくりな外見となったが、事実を知らないジョシュアはスタッフの過失と思い込み、何度も作り直しを命じていた。

最終的にはメガトロンの記憶と意思を引き継いで目覚め、事実上のメガトロン復活となった。

因みにガルヴァトロンはKSIが付けた名前なのだが、何故自分から名乗り始めたのかは不明である。


カラーリングは従来のガルバトロンと異なり、黒と銀色を基調としている。胸部には魂(スパーク)がないことを示すかのように中空となった円形のシュレッダーを備えており、戦闘時は「ヘヴィメタルグラインダー」というロケットランチャーと、肘から展開するブレード、腕のキャノン砲を武器としている。


また、ガルヴァトロンを初めとする人造トランスフォーマーには特殊金属「トランスフォーミウム」が使用されており、純正トランスフォーマーのようなパーツを組み替える変形ではなく、身体を一度粒子化して分解・再構築することでロボットモードに変形する(この場合は「変身」の方が正しいのかもしれない)。

ガルヴァトロンはこの特殊な変形の「粒子化する」という点を上手く活用しており、バンブルビーのミサイルを粒子化する事で衝撃分散して無効化・そのままバンブルビーに接触する事無く通り過ぎるという離れ業を披露していた。


劇中ではKSIへの襲撃から帰還するオートボット達を捉えるべくスティンガーと共にKSIの人間の操作により出撃。前述の武器で高速道路を破壊しつつオプティマスと交戦し、ロックダウンがオプティマスを捕獲する手助けをした(この時点から人間の操作を無視したり勝手に喋ったりとメガトロンの意識が垣間見られた)。


その後KSIの上海支部に輸送されたのだがそこで本性を表して他の人造トランスフォーマー達を掌握。

KSI側がロックダウンとの取引で入手していた「シード」を奪い、それを都市で爆破して自身の復活を世界にアピールしつつ爆破で得たトランスフォーミウムを用いてディセプティコンを復活させるという計画を実行すべく、人造トランスフォーマー達と共に上海の街を攻撃した。

ジョシュアを利用してそれを手に入れる段階まで到達したが、ダイナボットを引き入れたオートボットの乱入で阻止されてしまう。この戦いで兄弟とまで称した同じ出自の人造トランスフォーマー達をほとんど失ってしまったが、ラストシーンでは再起を誓いどこへともなく消えていった。

しかしながら続編の『最後の騎士王』では全く姿を見せず(メガトロンとして復活したと思われる)、第6作目でスピンオフ作品の『バンブルビー』はこれまでのシリーズとは直接的な繋がりを持たないリブートとなったため、実写映画シリーズでは最初で最後の登場となってしまった。


余談だが、ガルヴァトロンのビークルモードとして使用されたトレーラーは2020年公開の映画『ソニック・ザ・ムービー』にて再塗装して使用されている。


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