概要
冨樫義博による漫画作品。また、それを原作としたアニメ、小説、ゲーム、映画、舞台作品。
略称は「H×H」・「ハンター」・「ハンハン」・「ハンタ」など。
週刊少年ジャンプで1998年14号より不定期(2006年から)で、連載中。
単行本は2019年4月の時点で36巻まで発刊、累計発行部数は約7200万以上。
原作1巻当時の読者に日テレ版でゴン=フリークス役を担当した潘めぐみがいる。
pixivでは劇中の「9月1日ヨークシンシティで」という合言葉から、9月1日に作品の投稿が多くなる慣例がある。
この項目は、コミックス最新巻以降の内容を含みます。 |
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あらすじ
「くじら島」の大自然に囲まれて暮らしていたゴン=フリークスには、物心ついたときから両親がおらず、「父親はゴンが生まれてすぐ事故で死んだ」と聞かされてきた。ゴンは8歳の時、森で巨獣に襲われたところを、通りがかりのハンター・カイトによって助けられる。彼はゴンの父親ジン=フリークスのことを知っていた。カイトは自分がジンの弟子で昔世話になったこと、ジンが自分の知る限り最高のハンターであること、そしてまだ生きていることをゴンに伝える。ゴンはハンターに対して強い憧れを抱き、「自分もハンターになって、父親に会いたい」と夢見るようになる。成長して12歳も間近になったゴンは育ての母・ミトを説得して、超難関のハンター試験を受けるために、生まれ故郷を旅立つ。|
・ハンター試験編
旅の途中で同じくハンター志望だったクラピカ・レオリオ=パラディナイトと連れ合うようになり、試験会場でゴンと同い年のキルア=ゾルディックと出会う。試験中も一緒に行動するようになった4人は、様々な試験の難題をこなしていくうちに仲を深めるようになる。
・ゾルディック家編
ハンター試験に見事合格したゴン・クラピカ・レオリオは、最終試験でボドロを殺害し失格となって家に戻ったキルアを連れ出すため、キルアの実家であるパドキア共和国のククルーマウンテンへ向かう。
・天空闘技場編
キルアを無事連れ出せたゴンは、クラピカ・レオリオと一旦別れ、キルアに誘われて、修行と金稼ぎのために天空闘技場に向かう。そこで心源流拳法の門下生ズシ、師範代ウイングと出会い、念能力というものを知ることになる。
・ヨークシンシティ編
ゴン・キルア・レオリオはヨークシンのオークションに出品される「G.I」を落札するため、様々な方法で金稼ぎを試みる。一方クラピカは、同胞の眼を回収するためにマフィアのノストラードファミリーに入団し、護衛団の一員となる。時を同じくして幻影旅団の団長・クロロは旅団員を召集し、オークションの商品収奪を実行する。
・グリードアイランド編
G.Iを落札した大富豪・バッテラのプレイヤー選考に無事合格したゴンとキルアは、G.I世界へ突入し探究を始める。G.Iで二人が出会った少女ビスケは、優れた素質を持ちながらそれを生かせずにいるゴンとキルアを歯がゆく思い、新たな師となって二人に戦闘技術を叩き込んでいく。
・キメラアント編
G.Iをクリアしたゴンとキルアは、クリア賞品として得たゲーム内の呪文カードを使用してジンに会おうとするも、それを読んでいたジンの策によってカイトのもとへ飛ばされてしまう。カイトの仕事に協力する中で、2人は「キメラアント」という生物の存在を知る。その頃、異常成長を遂げた「キメラアントの女王」は兵隊蟻を使って人間を襲い、着実に勢力を拡大していた。
・会長選挙・アルカ編
ネフェルピトーとの闘いで瀕死の重傷を負ったゴンを救うため、キルアはアルカに会いにゾルディック家へと戻ってくる。友を助けたいキルアの行く手を、兄のイルミが阻む。
同じ頃、次期ハンター協会会長を決める総選挙が開かれ、ジン、パリストン、チードル等十二支んが集結した。レオリオも会長選挙に参加する事となり、多くのハンター達の前で選挙演説が行われる。
・暗黒大陸編・(2014年6月以降連載)
5カ国連盟「V5」により不可侵条約で禁止されている「暗黒大陸」への進出をカキン帝国国王が突如宣言した。ハンター協会の十二支んは、暗黒大陸探検隊の責任者でアイザック=ネテロの息子を称するビヨンド=ネテロを拘束する。
一方、十二支んを脱退したジンは、パリストン傘下にあるビヨンド派と合流した。彼らは大陸への渡航手段を得るべく、刺客をハンター試験(Xデー)に潜入させる。
会長選挙での人気を買われ、新たに十二支んに推薦されたレオリオは、交換条件としてある人物の十二支ん参入を提案する。
巨大な思惑が蠢くなか、クラピカは山積する難題に立ち向かうことになる。
ヒソカvs団長編
天空闘技場にてフロアマスター同士の決闘が始まった。
カキン帝国王位継承戦編
暗黒大陸(正確には暗黒大陸近くの新大地)まで2か月の船旅が始まった。
ハンター協会(十二支んと協専)、カキン帝国、ゾルディック家、幻影旅団、そして乗船したビヨンド以外別行動中のビヨンド暗黒大陸探検隊といったキャラクターが集結し、ハンター登場人物最多となる予定。
・0巻 / クラピカ追憶編(2012年12月特別読み切り)
「外の世界」へ行きたいと願うクラピカに、クルタ族の長老から出された条件は3つの試験に合格することであった。2つの学科試験を難なくクリアしたクラピカは、「一度も緋の眼になる事なく隣町で買い物をして帰ってくる」という最後の自己抑制試験に合格するため、親友パイロと共に「外の世界」へと旅立つ。
特徴
少年漫画にありがちな善悪二元論に収まらず、複数の価値観を要素としている。人間の持つ「闇」や「負」の面にスポットが当たることが多い。
主人公たちだけでなく、脇役や敵キャラクターの心理や思考も詳細に描写されている。また様々な立場や思惑が交錯し、複雑で多面的な構成をしている。総じて作者ならではのアイデアと、予測のできないストーリーが高く評価されている。どんな強いキャラクターだろうが死ぬときは死ぬというシリアスさ。
グリードアイランド編以降はグロテスクな絵に自主規制が入るようになり、アニメでもあまりに残酷な描写はカットされている。
休載
また作者が休みがちなことでも有名であり、その休載の多さはたびたびネタにされている。
近年は再開する時にニュースサイトで大きく報道されるのがお約束化。
2014年8月のジャンプ本誌にて作者が腰痛である事が判明。
冨樫先生に励ましのお便りと腰痛グッズを!
アニメ版
旧TVアニメ(1999年)
1999年10月16日から2001年3月31日までフジテレビほかで放送(全62話)。制作は日本アニメーション(制作協力-スタジオディーン他)、監督は古橋一浩。後藤隆幸によるリアルで肉感的なキャラクターデザインが特徴。
日本アニメーションがアニメ事業縮小を行っていたため、実際にアニメーション制作に最も関わったのは制作協力のスタジオディーンである。その為、現在はスタジオディーン制作と表記される場合もある。
原作者からの「原作で描けなかった部分をアニメで描いて欲しい」という要望により『軍艦島編』が新たに追加されている。アニメが単行本に追いついてしまい、TV終盤はジャンプ本誌連載分から脚本を起こすという危機的スケジュール進行だったため、誤植がそのままセリフになった部分がある(向かうなら束が良い等)。当時新進気鋭の若手アニメーターを多く起用している(今では結構出世していたりする)。休載が続きアニメが原作に追いついてしまったためにテレビ放送は終了した。
緻密な演出や、重厚な画面づくりが特徴であり、特に少数精鋭で制作されたヨークシン編は現在でも評価が高い。ただし、現在は再放送、ブルーレイ販売、映像配信などの全てのメディア展開が停止されており、レンタルか海外版のDVDを輸入するしか視聴手段がない。
OVA版
旧TVアニメ版の続編。ヨークシンシティ完結編を描いた第1期(4巻8話)、グリードアイランド編を描いた第2期(4巻8話)および第3期(7巻14話)までが発売された。OVAはそれぞれスタッフと制作協力が異なり、監督は嵯峨敏(第1期)、ユキヒロマツシタ(第2期)、所俊克(第3期1話-4話)、佐藤真人(第3期5話-14話)。
新TVアニメ(2011年秋アニメ)
2011年10月から2014年9月までテレビアニメのリメイク版が日本テレビ系(NNN加盟30局)で放送された。スタッフ・キャストは一新され、ストーリーも最初からスタート。制作はマッドハウス(制作協力-スタジオ・ライブ)、監督は神志那弘志。キャラクターデザインは吉松孝博。
同局では毎週日曜・午前10時55分からという新たな枠を設けたが、同時ネットはミヤギテレビとくまもと県民テレビだけであり、ほとんどのネット局では深夜アニメとして放送された。結局2013年秋の改編で、日本テレビやくまもと県民テレビ、テレビ宮崎など深夜ではない時間帯に放送していたテレビ局も深夜アニメに移行している。なお、放送開始時期によって終了時期は前後する。また、本作終了に伴い、深夜アニメが全く放送されない県が出現することになる。さらに言えば、開始当初から深夜アニメとして放送された地域では、3年間深夜アニメとして放送されたことになるが、これは深夜アニメ史上最も長生きしたことになる。
異なる放送局での再アニメ化は過去にもドラえもん、キャプテン翼、遊☆戯☆王などの作品でもあったが、どちらかといえば極めて異例である。吉松孝博による個性的なキャラクターデザインと、ポップで漫画的な演出が特徴。
劇場版
初の劇場版として『HUNTER×HUNTER 緋色の幻影(ファントム・ルージュ)』が2013年1月12日公開。第二弾『HUNTER×HUNTER―The LAST MISSION―』が同年12月27日に公開されている。メインスタッフは新TVアニメ版と同じ。
登場人物
関連タグ
関連イラスト
外部リンク
フジテレビ版
日テレ版