基礎データ
全国図鑑 | No.0861 |
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ガラル図鑑 | No.240 |
カンムリ雪原図鑑 | No.039 |
パルデア図鑑 | No.287 |
キタカミ図鑑 | No.192 |
ローマ字表記 | Ohlonge |
分類 | ビルドアップポケモン |
タイプ | あく / フェアリー |
高さ | 1.5m |
重さ | 61.0kg |
せいべつ | 100%♂ |
特性 | いたずらごころ/おみとおし/わるいてぐせ(隠れ特性) |
タマゴグループ | ようせい/ひとがた |
各言語版での名称
ドイツ語 | Olangaar |
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英語・スペイン語・イタリア語 | Grimmsnarl |
フランス語 | Angoliath |
韓国語 | 오롱털 |
中国語(簡体字) | 长毛巨魔 |
中国語(繁体字) | 長毛巨魔 |
進化
キョダイマックス
詳しくはキョダイマックスオーロンゲの記事にて。
概要
ポケモン剣盾で初登場したポケモン。ベロバーの最終進化系。
ギモーの時に生えた髪の毛は進化することでさらに伸びて全身に巻き付くまでに至り、フェアリータイプらしからぬ何ともゴツイ姿へと変化した。
体色もピンク色の部分がほとんど無くなってほぼ緑色に変化し、それまでとは大きく印象が変わる。
攻撃モーションの際に片手を覆う毛が一瞬ほどけるので確認できるが、その身体は実はギモーの時と同じような細身である。
筋繊維のような働きをする髪を全身に纏う事によりマッシブな体型に見せかけるだけでなく、実際にカイリキーをもねじ伏せるパワーを発揮する。また、敢えてほどいて相手を絡め捕る触手のようにふるうことも出来る。
このように心身ともに逞しくなったものの、性格はベロバー時とあまり変わらない悪ガキのままで、相変わらずくだらない悪さと悪戯はやめない模様。
この点は進化していく内に凶暴性が増していくミブリム系とは逆と言える。
元ネタは恐らく、オーガまたはオーク。名前の由来はそれらに「ロン毛」を加えたもの。
あるいはベロバーと合わせて見るに、妖精王オベロンに由来している可能性もある。
また、生息域が同じブリムオン系統とは共通点が多く、度々話題に上がる事がある。詳細はオロブリを参照。
色違いは全身白髪で、皮膚はマゼンタ色である。
ゲームにおける性能
種族値
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
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95 | 120 | 65 | 95 | 75 | 60 | 510 |
見た目に違わず攻撃が一番高く、HPと特攻が続いて並ぶ。反面、防御と特防は低めであり、見た目より打たれ弱い。髪で覆っているだけで本来は華奢だからだろうか?
しかし、対戦環境では耐久に振られた妨害型が多いため、相手にするとしぶといポケモンに感じやすい。
タイプ
悪・フェアリータイプの組み合わせは弱点3、耐性が4(エスパー・ドラゴン無効)と可もなく不可もない組み合わせ。
あくタイプの弱点がほとんど等倍になった代わり、自身も持つフェアリーが弱点となっている。
技
専用技として、ギモーの時に覚える悪タイプの必中技「どげざつき」と、フェアリータイプの特攻ダウン効果付き物理技「ソウルクラッシュ」を持つ。
それ以外にもふいうちにDDラリアットとあく技は充実しており、フェアリー技もじゃれつくを覚える。サブウェポンも3色パンチにアームハンマー、パワーウィップなど豊富。これに特性いたずらごころを踏まえた補助技も充実しており、戦術の幅はかなり広い。
特性
特性の中でもかなり強力ないたずらごころはあくタイプに無効化されてしまうが、第9世代の項で述べるように壁貼りに関しては影響はなく、オーロンゲの場合は自身があく複合であるため、同タイプや同特性のポケモンと対面しても不利どころがむしろ非常に有利である。このメリットを活かして強引に繰り出されるリフレクター&ひかりのかべなど、サポート面での安定性の高さが大きな魅力となっている。
隠れ特性のわるいてぐせは効果そのものよりもいたずらごころを用いない場合に相手のトレースによりいたずらごころを渡したくない場合や、悪タイプ相手にも補助技を通したい時に用いられる。おみとおしは自身がいたずらごころで無いことをバラしてしまうため、どうしてもラムのみやカゴのみを確認して眠り状態を通したい場合などを除き選考外。
持ち物
持ち物は壁技の持続ターン数増加に役立つ「ひかりのねんど」、相手の行動順を強制的に後攻に操作できる「こうこうのしっぽ」、「まんぷくおこう」がメインであった。初期環境では「たべのこし」型も使われたが、発動回数を稼ぐとその分壁の持続ターン数を消費してしまうというジレンマがあり、すぐにそうした型は廃れた。
第8世代において
初期環境で幅を利かせていたドラパルトやミミッキュに対して強く出れる点が高く評価された。初期環境から既に一定の採用が見られ、ドラパルト、アーマーガアと共に第8世代の厨ポケの仲間入りを果たした。
期間限定で開催されたミュウツーのマックスレイドバトルにおいても、「いたずらごころ」により変化技をいち早く繰り出せる、イカサマで大ダメージを狙える、ソウルクラッシュでダメージを与えつつ相手の特効を下げられるといった利点が評価され、主に壁張りサポーター要員として大活躍を見せた。
鎧の孤島ではグラススライダーを習得したゴリランダーの流行により使用率は減ったが、役割遂行の強さは健在で、ウーラオスに対しても強く出れる等、強さは相変わらずである。
素早さインフレが進んだ伝説解禁戦以上のレギュレーションでは、「いたずらごころ」を活かしての先制「こわいかお」による素早さデバフ要員としての性質が強くなった。ダウンロードコンテンツ解禁前に同じ「いたずらごころ」サポータとして同じような技である「さきおくり」を主軸としたヤミラミが使われていたことを考えるとある意味では当然である。
WCS2022期にはガオガエンとオーロンゲで起点を作り、グラードンで晴れを展開し、ザシアンと「サンパワー」リザードンをエースに据え、そこにトリトドンを足した晴れパがダブルバトルで流行。「ぼうふう」をメインウエポンにするサンダーをWCS環境から駆逐する格好となった。
第9世代において
第9世代ではソウルクラッシュがテツノブジンでも習得可能になった為、専用技では無くなった。ほか新たにすてゼリフを習得出来るようになり、いたずらごころとの相性が良くなった。特にこのすてゼリフを獲得したのは大きい。不利対面でも先制すてゼリフさえあれば、安定して交代できるようにった。しかも音技なのでみがわりも無効。いたずらごころ無効のあくタイプにさえ気を付ければ最強クラスのサイクル型として利用できるようになったと言える。
前から得意であった変化技によるサポートも変わらず担当可能。悪テラスタルで対策できる……と思いきや、意外な抜け道として壁貼りは味方に対する変化技であるため、悪テラスタルされても当のいたずらごころは無効にされず先手で発動できる。そのため先発オーロンゲの壁貼りを咎める手段は、第8世代でもそうだったが基本的には「かわらわり」か特性すりぬけしかない。こうした事情から初期環境では、最強の壁貼り要員として非常に高い支持を得ている。
一応、穴はありハッサムが数少ない対策となる。「こだわりハチマキ」を持ったA特化ハッサムの「テクニシャン」込みテラスタル「バレットパンチ」で物理耐久特化型でも確定1発にできる。しかも、素早さ種族値はハッサムの方が65とオーロンゲより5勝るため、先制技同士の撃ち合いになってもハッサムが勝てる。
マスカーニャも確定急所の「トリックフラワー」で壁を無効化しに掛かるため、パーティにおけるくさの一貫を切らないと苦戦しやすい。
新規の相方としてはラウドボーンを獲得している。オーロンゲにとっての苦手技である相手のみがわりや積み技を、ラウドボーンの特性「てんねん」と音技の「フレアソング」で対策できる。
サポート型のオーロンゲ相手に悪テラスタルすると、テラスタル無駄撃ち+壁貼りによるダメージ半減+返しの一致フェアリー……と酷い返り討ちに合ってしまうので注意したい。
テラスタイプはテラスタルなしを前提とした一致テラスタルの採用に始まり、ハッサムの「バレットパンチ」対策となるほのおやはがねがメイン。
シリーズ2、シリーズ3においては環境に刺さるハッサムに締め付けに遭い、弱体化。シリーズ3では四災が厄介で、いずれもあくタイプなので相手を対象にした変化技が無効化されてしまう。使用率もシリーズ2では早くも40位前後に低迷。
総合的には「すてゼリフ」まで貰ったにも拘らず期待外れと言うべき状況となった。というのは、相手を対象にする変化技がサーフゴーに全て無効な上にフェアリー打点も半減されるためである。シリーズ3に「いたずらごころ」を無効化するあくタイプを含む上にあくで抜群打点を作れる四災が追加されたのも大きい。
それでもシーズン15辺りにママンボウと共にサイクルを回し、自身の「イカサマ」やママンボウの「ミラーコート」で迂闊に攻撃してきた相手を料理する「ロンゲママンサイクル」が流行。
一方ダブルバトルではなかなかの活躍をしている。PJCS2023優勝パーティには「ミストフィールド」で状態異常対策をした型が投入されていた。ランクバトルではシリーズ4からハバタクカミを通すための「うそなき」サポーター型も散見されるように。
だが藍の円盤で「サイコファング」がマシン技として普及すると、一気に失墜。オーロンゲ自体はあくタイプなので「サイコファング」は無効だが、控えのエースに引いた際、あるいは「ねこだまし」や「しんそく」警戒でテラスタルを切った際に合わせられると最悪。
その高いサポート性能を買われて、テラレイドバトルでも壁張りで味方を保護したり、ちょうはつで相手の積み技を妨害したりと、ブラッキー等と並ぶ優秀なサポーターとして活躍している。相手を攻撃しつつ(=バリアで防がれない)能力を下げる技を準専用技に加えひやみずを持つため、物理用と特殊用で分けると良い。
使用トレーナー
ゲーム版
番外作品
『ポケモンマスターズ』
エピソードイベント「海の上のライバル対決!」開催と同時に水着verマリィのバディとして登場。
性能はビルドアップとスキルによって攻撃・防御・急所率を上げ、ソウルクラッシュ・かみくだくの2タイプの技で攻めることができる。
トレーナー技で回復付帯と堪える状態を付与し、攻撃・防御ランクと同じ分だけ素早さ・特防を上げることができ、バディーズ技も自分のバフの量だけ威力が上がる。
必要な能力をすべて自己完結バフをかけることができるため、編成の自由度がかなり高い。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
余談
これまで登場したポケモンの中でもトップクラスに威圧的で恐ろしげな風貌をしているオーロンゲだが、キャンプでは他のポケモンと仲良く遊んだり(時々喧嘩もする)、プレイヤーが話しかけると笑顔で応じてくれたり、果ては美味しそうにカレーを平らげたりとその見た目との凄まじいギャップを見せてくれる。
愛嬌があると捉えるか、違和感があると感じるかは人それぞれである。
元々設定として「身体は大きく成長しても性格はベロバー時代のイタズラ好きのまま」と言うのがあるのでこれは愛嬌と言えるだろう。
また、特徴的な鼻の形から某ギャンブラーを連想する人もいるとかいないとか…
設定や種族値を見る限りは攻撃一辺倒の脳筋に見えるが、「ゲームにおける性能」の項にあるとおり実際は「攻撃もできるサポート役」といった活躍が多い。印象で騙し変化技を駆使するあたり、ある意味老獪な魔王らしい。
設定と実際多用されている運用がまったく逆のあくタイプという点ではサポートに見せかけた脳筋イカを髣髴とさせる。
伝説のポケモンでも無いのに専用技が2つもある。この点はエースバーンも同じ。
上記のような対戦における壁張り役が浸透し過ぎたのか、2020年3月にポケモンカードゲームにてオーロンゲのスターターデッキが発売された際のネット広告で「壁張ってる場合じゃねえ!」というキャッチコピーがつけられてしまった。
ヤミクモケリンがオーロンゲと見た目が似ているということでGoogle検索のサジェストに「オーロンゲ ケリン」と出ていたが、本人がそのことをネタにした動画を配信した。
同じBANsのメンバーだった天開司もゲットしたベロバーに「デスケリン」と名付けて育てたり、ケリンのネタを再現したりしている。
エルフのえるも似ていることを認識しているが、旅には連れて行かなかった。
外見に限ればドイツの『黒き森(シュヴァルツバルト)伝説』(シューベルトの楽曲のモチーフにもなっている)の魔王・エル・ケーニッヒ(『ハンノキの王』を意味する)が、スコットランドに伝わる妖精・ウリシュクの中でも、邪悪な個体であるピアレイ(『モジャモジャなもの』を意味する)が存在し、これもモチーフではと思われる。
関連イラスト
関連タグ
0860.ギモー→0861.オーロンゲ/キョダイマックスオーロンゲ→0862.タチフサグマ
♂️しかいないポケモン
ケンタロス/パルデアケンタロス(コンバット種/ブレイズ種/ウォーター種)