「イッツ・テイスティング・ターイム!」
前置き
当記事ではアニメ『ポケットモンスター ベストウイッシュ』に登場するデントについて説明しています。ゲーム『ブラック・ホワイト』『ブラック・ホワイト2』におけるデントについてはデントを参照してください。
概要
CV:宮野真守
アニメ『ポケットモンスター ベストウイッシュ』(以下BW編)において、主人公・サトシと共にイッシュ地方を旅したレギュラーキャラクター。
サトシの旅の歴代男性同行者としては4人目であり、ゲーム版のジムリーダーがモデルの男性同行者としてはタケシに続く2人目。
ゲーム同様サンヨウジムのジムリーダーの一人であると同時に、「ポケモンソムリエ」という肩書の持ち主でもある。
人物
容姿
ゲーム版準拠のデザインで、「白目が描かれていない」という特徴もそのまま。
サトシやアイリスよりも大分背が高く、外見からすれば青年のようだが、年齢は不明。アロエから「ソムリエ坊や」と呼ばれる等「少年」扱いされることもあり、タケシ(15歳)と同程度の10代半ばではないかと推測されている。
普段はゲーム版と同じウェイターの制服姿(エプロンは調理時のみ着用)だが、就寝時はジャージを着用している。
性格
アイリスから「紳士的」と評される通り、基本的には穏やかで優しく、怒ることは滅多にない。
ゲーム同様兄弟がいるためか面倒見も良く、何かと張り合うことの多いサトシとアイリスをなだめる場面も多かった。
非科学的なものは信用しないタイプで、心霊現象を全否定したり(単に怖がりでもあるようだが)、「ポケモンの声を聞くことができる」と言うNに対しても懐疑的な反応を示したりしていた。
またタケシがポケモンを道具扱いするトレーナーに怒りを露わにしたのに対してデントはスワマがポカブを捨てたトレーナーと知っても、あまり怒らず冷静に接するドライなところも窺える(流石に窃盗に関しては激怒した他、デント自体はポケモンを酷使した事もない)。
また、なぜかチョロネコを苦手としている。 ヒカリにとってのプラスル・マイナンのようなトラウマがあるのではと推測されているが、現時点では明かされていない。
ポケモンに対する姿勢
ジムリーダーとして
旅に出てからもあくまで現役のジムリーダーであるため、チャレンジャーを迎える立場としての誇りや信念を持っている。
忙しい(趣味優先)という理由でジム戦を「エアバトル」(=シミュレーション)で済ませていたフキヨセジムリーダー・フウロに対しては、珍しく怒りを露わにして自らバトルを申し込んだ。また、道場破りの女性トレーナー・ドラゴによってサンヨウジムが閉鎖の危機に追い込まれた際も、ヤナップとのコンビネーションで相性の悪さを覆して勝利し、見事ジムを守り抜いた。
ポケモンソムリエとして
ポケモンソムリエ協会から正式に「Aクラス」に認定されており、実際にバトルの相手や自分のポケモンについての吟味を行う場面がある。
「イッツ・テイスティング・ターイム!」のかけ声でソムリエモードになるのがお馴染み。
最上位から2番目であるAクラスの実力は伊達ではなく、初対面のポケモンとそのトレーナーとの絆の深さを読み取ったり、ポッドとバオップのジム戦連敗の原因を正確に指摘して新しい技の習得を助言したりと、そのスキルが活きる場面は多い。更に、自身をライバルと呼んで勝負を挑んできたポケモンソムリエール・カベルネに対し、しっかりと勝利した上でポケモンの奥深さを説いたこともある。
ちなみに他にも様々な「ソムリエ」を名乗っているが、ポケモンソムリエ以外は全て自称だと思われる(詳細は後述)。
デントの立ち位置
タケシと入れ替わる形でレギュラーとなったデントは、物語における主な役割も受け継ぐこととなった。
旅においては食事の用意やポケモンたちの体調管理、バトル中の解説などを担当。料理の腕もポケモンに関する知識も申し分なく、サトシやアイリスにとって頼れる保護者的存在となっていった。
一方で登場当初から、
「○○なテイストだネ☆」
「○○なフゥレイバァ!」
「That's right!」
「ん~、芳醇な香り…♪」
などのポケモンソムリエ特有と思われる妙な言い回しが多かったが、それでも物腰はあくまで柔らかだったため、「ちょっと変わった(悪く言えばスベり気味の)お兄さん」程度の印象であった。
先輩ポジションのタケシが「年上の綺麗なお姉さん好き」という強烈な個性を持っていたこともあり、どうしてもインパクトの弱さが否めない部分もあった。
……しかし、BW編14話にて最初の事件が起きたあたりから、一気にネタキャラへの道を突っ走り始める。
フィッシングタイムで暴走するわ、2度も女装するわ、コスプレまでして探偵になりきるわ、果ては魔道士と化すわ、もはやツッコむ暇もないほどの弾けっぷりを立て続けに披露していった。
先述の「(自称)○○ソムリエ」も物語が進むにつれてどんどん増えていき、BW編だけで「サイエンスソムリエ」「釣りソムリエ」「映画ソムリエ」「メトロソムリエ」「ソムリエ探偵」などが誕生(?)している。
タケシのナンパの場合は必ず制裁役がいたためある程度のところで踏みとどまっていたが、残念ながらデントの周りには止めてくれる人がいない。元々ツッコミ属性ではないサトシはもちろん、アイリスも「めんどくさい」と呆れながら見ているのが常。これもデントの自由度を加速させた要因かもしれない。
他にも顔面に泥団子を喰らったり、川に突き落とされたり、キバゴの「りゅうのいかり」の暴発の巻き添えを食らったりと、何かと酷い目に遭っているのも特徴。
登場当初こそ不安視されがちだったが、今やタケシとは別ベクトルの賑やかし役としてすっかり定着している。二枚目も三枚目も幅広く演じ分ける中の人の熱演もあり、BW編を代表する強烈なキャラクターを確立させた。
ちなみにその中の人ネタでイジられることも多い……それも計画通り?
作中での動き
BW編
5話で初登場し、続く6話の終盤でレギュラー入り。
サトシとの出会いは、彼がサンヨウジムに挑戦してきたことがきっかけ。ポケモンと信頼し合い、タイプの相性をも覆す彼のバトルスタイルに興味を持ち、ポケモンソムリエとしての見識を深めるために自ら望んで旅に同行する。そして成り行きでサトシについてきていたアイリスを誘い、3人で旅をすることを提案した。
イッシュリーグ出場を目指すサトシのジム挑戦を見守る一方で、自らも何度かバトル大会に参加している。
サトシのイッシュリーグへの挑戦が終わった後は、デコロラ諸島を巡りながらのカントー地方への帰路に同行。クチバシティに到着後、ムロタウンのハギ老人が主催する釣り大会に出場するため、サトシと別れる。そしてアイリスと共にヤマブキシティのリニアに乗り、一路ジョウト地方へと旅立った。
本編終了後の番外編ではアイリスとも別れ一人旅をしており、ジョウト地方のとある町でタケシとの邂逅を果たす。ギャラドスに関する事件を共闘して解決した後、互いに名前を聞くことなく別れた。
XY編
本編終了後の番外編にて、ミアレシティの釣り大会に参加するためにカロスへ赴き、後輩ポジションのシトロンとその妹・ユリーカに出会う。繋がりが希薄になっていたBW編とXY編を結ぶ貴重な役割を果たした。
同話では新たに「タワーソムリエ」と自称し、プリズムタワーへ向かうところでもあった。兄妹とは名前を教え合ったが、ユリーカからは終始「ソムリエさん」と呼ばれていた。
シビルドンによる地下鉄での一悶着もあったが、無事に解決。夕日に映えるタワーの景色を眺めつつ、シャラシティのマスタータワーへ赴く予定だと言って兄妹と別れた。
途中デントもシトロンもサトシの行動を思い出していたが、タケシの時同様彼の名前を口にせず、共に旅をしていたことも知らないまま別れている。フレア団の事件があまりにも大事だったため、デントが知っていたらサトシについて尋ねたはずと想像したファンもいることだろう。
新無印編
第65話にて、アイリスの回想で登場(台詞は無し)。
ちなみに同話では、ゴウがデントのパートナー以外の2猿をゲットしていた。
第106話では「ラジオソムリエ」という彼と思われるラジオネームが終盤にあげられていたが、放送後のアニポケ公式twitterに投稿された「アフターストーリー」でデントのイラストが出たことから、視聴していたことが公式となった。
新無印132話で顔出し出演。どこかのポケモンセンターでWCS決勝戦を観戦、タケシ・パンジーと共にサトシとピカチュウの戦いの行方を見守っていた。どうやら今も旅を続けているようである。
具体的な所在こそ明らかにならなかったが、仮にタケシの拠点が『神と呼ばれしアルセウス』から変わっていなかった場合クロガネシティにいることになる。
タケシとは今回で特別編以来の再会を果たすことになった。
めざせポケモンマスター
第3話にて登場。声付きでの登場は上記のXY特別編から6年ぶりとなる。
旅をしていたところ、サトシ、カスミ、そして失恋で激しく落ち込んでいたタケシと偶然再会。タケシとは名前およびサトシの旅仲間であることを既に互いに知っていた(上記のWCS決勝戦か、それ以前のタイミングで出会って把握したと思われる)。
先の第2話でデントを模したルアーをサトシが使っていたことから、初対面となったカスミもデントのことは知っていた。デントも彼女の拠点であるハナダジムの噂は聞いていたものの、「美人3姉妹とその出がらし」と把握してしまっていたためカスミの怒りを買っている(本人に悪気は無かったが)。
ポケモンソムリエの腕は勿論、ソムリエ探偵・メトロソムリエ・駅弁ソムリエ(の自称)っぷりも健在。タケシを追って一同が迷い込んだ森では、彼を誘い込んだブリムオンの目的をポケモンへの知識を基に推理し、遭遇したミブリムに協力を頼むことでタケシ探しに貢献した。その後ブリムオンの幻覚にかけられた際は、駅弁を売っているノボリとクダリを幻視している。幻覚に囚われたタケシがハガネールを出した際は、相棒のヤナップを繰り出しサトシのピカチュウと共闘。事態収束後はノボリとクダリによる新車両のお披露目イベントに行くため、サトシ一行に別れを告げた。
ちなみに彼が劇中でイメージした駅弁は、キュレムVS聖剣士ケルディオで登場したダルマッカ弁当がガラルダルマッカ仕様になったものである(今話の舞台がルミナスメイズの森とラテラルタウンだからだろうか)。
所持ポケモン
ゲーム版ではくさタイプの使い手だが、アニメではそれ以外のタイプのポケモンもゲットしている。
- ヤナップ(♂)
CV:藤村知可
デントのパートナーポケモン。モンスターボールから出す際は「マイ・ヴィンテージ、ヤナップ!」と叫ぶ。
ポケモンソムリエであるデントのテイスティングに合わせてポーズを決めるなど、彼との息の合った連携が多く見られる。デントの兄弟であるポッドのバオップや、コーンのヒヤップとも仲が良い。
使用技:「ソーラービーム」「かみつく」「あなをほる」「タネマシンガン」「がんせきふうじ」「くさぶえ」「つるのムチ」
CV:三木眞一郎
旅に出て最初にゲットしたポケモン。別個体のイシズマイたちに奪われた殻(=家)を取り戻すのに協力してもらったことがきっかけで、デントの手持ちとなった。
BW編62話でイワパレスに進化している。
使用技:「シザークロス」「からをやぶる」「いわなだれ」「がんせきほう」(進化前は「きりさく」「まもる」「あなをほる」も使用)
CV:石塚運昇
ポケモンバトルで勝ったわけでも仲良くなったわけでもなく、デント自身が釣り上げて散々ぶん回した末にゲットしたポケモン。
登場するたびに絶妙な存在感で視聴者の笑いをさらった。
使用技:「でんきショック」「ねっとう」「どろばくだん」「ヘドロばくだん」(ゲット前は「ほごしょく」も使用)
余談
- レンタル用DVD『ポケットモンスター ベストウイッシュ』のパッケージ裏に、DVDの詳細情報と共に「デントのテイスティングタイム」なるコーナーがあり、収録話全体について吟味している。
- 東京メトロと直通運転を行っている東急田園都市線は、略称が田都(デント)だったりする。
関連イラスト
ネタ方面
関連タグ
関連キャラクター
デントのタグ一覧
※多すぎるため一覧が作られるほど
闇の三極神:アニメにダークトリニティが登場しなかったため、邪神トリオとして(闇サトシ・闇アイリス・闇デントが揃ったイラストに使用されたタグ。