加賀(艦隊これくしょん)
かが
概要、出撃します。
因みに、ゲーム内において赤城のことを「赤城さん」と呼ぶ。
ファンからはよく「加賀さん」とさん付けされる事が多く、月刊娘TYPEの表紙に描き下ろしになると発表された時の公式ツイートでも「加賀さん」と呼ばれていた。
容姿は譲れません。
髪はサイドテール。
胸当てや中破(大破)時のイラストなどから、赤城や翔鶴などと共に巨乳というイメージが二次創作で定着している。
加賀の胸囲について、しばふ氏本人はtwitterで赤城よりは大きい事を明言している。
性格が出てくるのなら……流石に、慎重に攻めたいところだわ。
ゲームにおいては、あまり感情を顔に出さない沈着冷静な性格が前面に押し出されており、提督との初対面の時も彼を試すような口ぶりをする。
感情的起伏が見受けにくいということもあって、加賀というキャラクターについては人の想像に委ねられている部分が大きく、二次創作・公式関連を問わず作品によって大きくキャラ付けが異なることが多い。
ゲーム内において赤城に言及する台詞は多く、その点を意識して「赤城さんLoveなキャラ」として描かれることはしばしば。アニメにおいてもこの部分は強調されている。
2014年1月22日のアップデートにて加賀に「時報」も含めたボイスが追加された(参考ツイート)。
追加されたボイスには、今まで図鑑と轟沈時にしか触れなかった赤城への言及が僅かに増えている。
普段通り事務的な台詞は多いが、時間的に眠くなったり夕食の肉じゃがを楽しみにするなどの人間味ある描写や、「そう…あの子達もなかなかやるのね」の流れで「あの子達」を認めるような発言もある。ただし「あの子達」が具体的に誰なのかはゲーム内で明言されてはいない。
時報に関しては様々な憶測を呼んでいるが、史実では加賀の沈没時刻は現地時間午後7時25分(日本時間午後4時25分)。
同時刻に赤城も自力航行不能により救難不能と判断され、総員退艦命令を発令し雷撃処分を要請している。
しかし現地時間午後10時25分(日本時間7時25分)山本五十六長官から「処分待て」の命令が入り、赤城は翌日午前二時の沈没まで数時間にわたり無人のまま漂流を続けている。
どちらの時刻に拠るかは不明だが、自身の沈没後も辛うじて生き延びていた赤城の身を案じている…という可能性も指摘されている。
また、担当イラストレーターであるしばふ氏によれば「感情の起伏は人一倍だけど顔に出ないだけ」であるとの事。(頭にきました)
つまり一見クールのように見えて、本性は激情家(参考ツイート)であり、無口そうで物静かな佇まいと性格の傲慢さ、提督に対しても上な目線な点が特徴的である。
声帯の妖精さんである井口裕香氏によれば「みんなのお姉さん的存在」とのこと。
相棒・赤城の大食艦キャラのおかげであまり話題にならないが、艦載機搭載数の関係で実際は加賀さんの方が大食らい。
まあ、真っ先に入手できる大型艦が赤城さんだから仕方ないね。
ただし、一航戦という括りから巻き添えになる事もしょっちゅう。
あまり知られていないが、彼女も間宮さんのアイスクリーム(給糧艦「間宮」)でキラキラ状態(戦意高揚状態)になる。
公式サイド曰く、アイス好きだと高揚状態になるらしい。
本来は駆逐艦のような幼い艦娘向けのシステムだが、加賀の場合はギャップ萌えが大きいだろう。
某ビッグ7もそうだが、凛々しい姿の裏は結構乙女なのかもしれない。
また、時報ボイスでは夕食のメニューが肉じゃがである事に気分が高揚している。
アーケード版では新しい艦娘が着任する度に(当然それが五航戦であろうと)「みんな優秀な子達ですから」と言うなど雰囲気が柔らかくなった印象がある一方で、敵艦隊に接近すると「さすがに気分が高揚します」と言うなどバトルジャンキー気味な印象も増えている。
キャラソン
2015年7月17日のアップデートで、加賀のキャラソン『加賀岬』が実装された。
タイトルからも想像がつく通り、演歌である。
艦娘のキャラソンはこれまでも幾度か実装されてきたものの、演歌は史上初という事で話題になっている。
期間限定で西方海域までの第4海域ボス戦BGMとなったほか、ジュークボックスでも先行公開版が聞ける。
しかし人気が出たためか、16年10月までBGMは変更されてなかった。
奇遇なことに、この期間の最中、いずも型護衛艦の二番艦が進水式を迎え、その名が「かが」であることが発表されるという出来事があった。
ノベライズ・コミカライズ
- 公式4コマ「吹雪、がんばります!」
公式4コマでは赤城のフォローに回っている。
本作の赤城は基本的に優しいお姉さんではあるが、過去のトラウマと大食い絡みでちょっと抜けた所のある事も関係している。
4コマの加賀さんは原作の鉄壁キャラではなく、少しお堅いお姉さんキャラとなっており、感情の起伏などが現れやすくなっている。
赤城の事はさん付けではなく呼び捨てで呼び、敬語を使う描写も少ない。
ただし、提督と電話連絡をしていた際には赤城をさん付けで呼んでいる事から公私もしくは会話相手によって使い分けている可能性がある。
響が過去の記憶が蘇ってヴェールヌイになった回では、戸惑う第六駆逐隊の面々に対し、頼れるお姉さんとして接する描写もある。
そんな加賀さんだが、公式4コマでは、史実で「焼き鳥製造機(独特の煙突配置により艦内蒸し焼き、艦載機焙り焼き状態の為)」と揶揄されたネタで涙目になるなど豆腐メンタル疑惑もある。
ちなみに同じ煙突ネタからの由来なのか暑がりらしい。
そのせいか身体から相当な排熱もされているようで、18話でコタツに入った際は先客の飛鷹から「暑いってか熱い!」と言われ、隼鷹には熱源扱いされてしまい、ショックで泣きながら逃げた。
この事から加賀さんとコタツを組み合わせるネタも二次創作ではそれなりにある。
ただしこれは竣工時、三段式甲板を持っていた時期の話である。
この当時は世界中で空母が試行錯誤状態(ただし同時期に米国が建造したレキシントン級だけは何故か最初から一段式甲板、ハリケーンバウ、カタパルト、右舷へ寄せた艦橋と煙突など現代の空母にも劣らない近代的な姿だったが)であり、加賀はミスではなくもうひとつの案(赤城が装備した下向き煙突)との比較の為、機関部から舷側を通って後部に排気する延長煙突を採用した事から。
上記の通りこの方式は弊害が多いとされ、後に一段式甲板に改装される際に赤城と同じ下向き煙突に改造されている。
この形状には利点があるが欠陥もあった。
採用時はただ飛行甲板を煤煙が避けるだけではなく海水によって冷却されることがわかり好評だったのだが、浸水して喫水が下がると逆サイホンの役割を果たしてしまい、機関部へ大量浸水してしまうのである。
赤城譲りのこの煙突が結果としてミッドウェー海戦での加賀の撃沈を早めたのではないかという説もあるが、実際には多数の爆撃や内部からの幾度とない大規模誘爆に耐えつつ、約9時間もの間傾くことなく浮かび続けていた。
また、浸水して喫水が下がり傾斜すると海面により排煙不能になる可能性もあった為、その対策として煙突の上面に非常用の排煙口が設けられていた。
ただ、これは戦後の風評に限らず当時の海軍でも懸念していたことで、飛鷹型及び大鳳では新しい形状の煙突を採用している。
しかし、後に新年の肌寒い時にはその排熱による高い体温から赤城、蒼龍、飛龍が加賀に触れる事で直接暖を取るネタもある。
公式4コマにおける加賀さんの存在が南雲機動部隊の中核である事が(ある意味)窺えるだろう。
加賀さん本人も、まんざらではない様子だった。
また、五航戦の瑞鶴・翔鶴が登場した際は完全にビビっている。
これは、ミッドウェーで加賀含む機動部隊が壊滅した事により、瑞鶴・翔鶴の五航戦に瑞鳳or大鳳を加えたメンバーがその後の機動部隊の中核になったから(「私たちはまだ沈んでない」という台詞はこれに由来する)と思われる。
一方後輩に当たる翔鶴・瑞鶴は加賀のことを悪く思っておらず、公式4コマでも赤城ともども先輩として尊敬されている描写はある。
また、ゲーム中の図鑑では翔鶴が先のミッドウェー海戦を「惨劇」と呼び、その戦いを悼んでいる。
更に、赤城の前でも何かと持ち前のクールキャラが成り立たない。
公式4コマコミックでも赤城との絡みが多い、というよりどこか依存している節があり、赤城轟沈に関わる事柄(五航戦や舞風の登場)には目に見えて動揺していた。
また、青葉に誤解をされた為に変な噂が広まってしまった。→赤賀も参照
例の演歌も作中で熱唱しており、演歌の大御所を目指しているという艦隊のアイドルみたいな目標が出来ている。ちなみにそのアイドルとは単行本のおまけコーナーでコラボのコンビを組んでおり、後に例の音頭を二人で熱唱している。
- 「一航戦、出ます!」
主要キャラとして登場。
赤城の真っ直ぐさを「好き」と言っているが、最後には提督にデレる。
なお、本作の提督は真っ直ぐで艦娘を想う有能な人物である。
同じ世界線の物語である「とある鎮守府の一日」においても、実質的にヒロインの1人として登場。提督のために用意した鍋を赤城とともに食べてしまうシーンがある。
秘書艦のお姉ちゃんが、陽炎に「提督は赤城さんに甘えようとして加賀さんの弓の的になってる」とさっくり流すシーンがある。
この作品の提督は、なんだかんだで有能で根は艦娘を大事に想う人物ではあるのだが、基本的には空母の母やダメ提督製造機の某暁型駆逐艦に甘えてるダメ提督であり、赤城に甘えようとしたのもその延長であると思われる。
- 「鶴翼の絆」
五航戦の瑞鶴視点のノベライズだけあって、加賀も彼女の先輩として登場。
冒頭の深海棲艦との戦闘シーンにおいては、赤城・金剛・霧島・響・雪風と共に作戦を行い、史実での反省を生かして零戦を多めに積んで制空権を握る戦術を取った。
ちなみにこの小説版では赤城から「加賀」と呼び捨てにされている(作戦中という事もあるのかもしれないが)。
プロローグ「わだつみの少女」においては一航戦の名を譲る気がない加賀が瑞鶴に模擬戦を仕掛けた。
史実のミッドウェー海戦で赤城・加賀が轟沈した後に瑞鶴・翔鶴・瑞鳳or大鳳らが「一航戦」の名を継いでいる事にも触れられている。
蒼龍・飛龍にもさりげなくとばっちりが向いたりするが、加賀なりに瑞鶴の速度や努力などは認めている描写もあり、その一方で一航戦はまだ譲らないという事で落ち着く。
「ここは譲れません」
しかし、「幸運の空母」である瑞鶴に対して「それなりに期待している」らしく、薄い表情ながら瑞鶴と翔鶴に対して強い信頼を置いているようである。
なお、6巻では赤城に「軍艦だった頃意外とドジッ娘だった」と言われ、「記憶が曖昧でよくわからないわ」とはぐらかす場面がある。
- 「瑞の海、鳳の空」
提督が着任した鎮守府で初期から秘書艦として登場する。「恋愛禁止」の設定がある当シリーズにおいてやはり風紀を気にしているからか提督には淡々とした態度で接するが、淡白すぎて提督に本意が伝わらないこともある。
また前任提督が女性であったせいで異性経験がほぼゼロのため、艦これには珍しいウブなデレの加賀さんを見ることができる。ある意味、瑞鳳に次ぐ本作のもう一人のヒロインである。
主人公・赤井誠一郎少尉と女性提督の青崎すみれ中将が所属する舞鶴鎮守府の第七艦隊のメンバーとして登場。
3話では自らの存在意義に思い悩む島風と2人で会話するシーンがある。
亡き妹(土佐?)の事や空母に改造された事を話しつつも、現在に感謝している旨の事を島風に説いている。
- 「艦々日和」
プレイ日記の体裁が強い一作。
2-4に苦労している水本提督達の元に、金剛と共に現れて参戦。
アニメでの加賀
端的に言えば、同じ一航戦である赤城には盲目的に好意的で甘く(デレ)、それ以外の艦娘、とりわけ五航戦の瑞鶴にはとことん厳しい(ツン)。
赤城とともに当初は第一機動部隊に所属。彼女の決め台詞、「ここは譲れません」も(若干不自然ではあったが)2回披露した。
以後しばらく出番がなかったが、第5話で主人公の吹雪と同じ第五遊撃部隊に配属され再登場。瑞鶴も同じ部隊に配属されていたが彼女との仲は険悪そのもので彼女と同じ部屋は嫌と言い、彼女が旗艦決めの際旗艦に立候補すると反対した。
なお、加賀自身は「皆のレベルに合わせて指示を出す自信がない」と旗艦の座を一度は辞退した。
その後、金剛の提案で交代で旗艦を務めることになった際は彼女も旗艦を務めたが、緒戦でいきなり中破する失態を犯す。おまけに瑞鶴が旗艦を務めた際は彼女の指示を無視するなど大人気ない態度をとった。
雷巡チ級との戦闘の際も、吹雪に指摘されるまで演習で教わってきたはずの艦隊として規律をとった行動(空母である彼女の場合は索敵)を怠るなど慢心が目立つ(彼女に限ったことではないが)。
そんな彼女だったが、入渠中には(赤城に教わった)手ぬぐいで兎人形を作る、就寝前にはアイスクリームを食べるなどかわいらしい一面も見せた。その兎の作り方を瑞鶴に教えてあげて欲しいと吹雪が彼女に頼み彼女がそれに応じたのをきっかけに、瑞鶴と一応の和解を果たした。
6話の鎮守府カレー大会では彼女が切ったじゃがいもを生のまま頬張る赤城を見て、それを咎めることなくただ顔を赤らめその後も黙々と赤城にじゃがいもを渡すというシーンがある。
なお、この時「五航戦のカレーなんかと一緒にしないで」と呟いた。
7話では雷撃を受けそうになった瑞鶴を庇って自ら被弾、大破してしまう。鎮守府ではバケツが底をついていたため、別の作戦で被弾していた赤城共々長時間入渠する羽目に。しかし、そのことで当事者の瑞鶴や旗艦である吹雪を責めたりせず、責任は自分にあると宣言し、度量の大きさを見せた。
なお、この際彼女が「もし(瑞鶴が)あの無防備な状態で被弾していたらおそらく轟沈していた」と言ったことから、被弾前に無傷であったとしても轟沈する可能性があるという、ゲーム版よりもシビアな設定であることが裏付けられた。
彼女は瑞鶴を庇う際に被弾箇所を選んだと発言しており、史実では軽んじていたダメージコントロールにもしっかりと気をつけている模様(「盾のような形」と言われている飛行甲板を実際盾にして防御態勢に入ってる)。
ちなみに、入渠時に赤城にこういう時間は久しぶりと言われた時、明らかにデレていた。
そして、空母ヲ級2隻を含む敵艦隊を撃破し凱旋した第五遊撃部隊を「みんな、優秀な子たちですから」と評して7話を締めくくった(奇しくも7話は、サブタイトルが五航戦瑞鶴の台詞、締めが一航戦加賀の台詞だった)。
8話ではトラック島の前進基地で第五遊撃部隊と合流。自らの戦果を自慢する瑞鶴に、
「私たち(一航戦)だったらMOを攻略していた」
と相変わらずな態度で彼女の慢心を戒める一方、「頑張ったわ」と彼女の頭を撫でその労をねぎらった。
10話では、赤城が吹雪を随伴艦に誘ったところを険しい顔で突如現れるや否や
「貴方は私にとって…いえ、連合艦隊にとって」
と赤城への想いを思わず口に出し、
「無理だと言うなら、今ここで辞退して」
とまるで娘を嫁に出す父親のような態度で吹雪にその実力を試させるよう迫り対空演習に。
しかし吹雪にも情がわいていたのか大破ダウンした際に構えを一旦は解いたが、ここで赤城が真剣極まりない顔で「立ちなさい!」と命じたためその気迫に押されるように再び弓を構え演習を続行した。
11話では大和たちとの合流が遅れていたためこのまま合流地点で待つか否か悩んでいた赤城に進軍を進言。進軍後飛行場姫を奇襲大破させた事で、このまま飛行場姫を撃沈しようと意気込むが直後に…。
なお夢では気絶して赤城に抱えられているが、現実上では中~大破程度で赤城にも抱えられておらず自分で行動している。
最終話では大破し艦載機を飛ばせなくなり絶体絶命の状況に陥るも、突如駆けつけた翔鶴・瑞鶴によって新しい弓と艦載機、そして応急修理女神を手渡され戦線復帰。7話での貸しを思わぬ形で返されることに。
ちなみに帰還後に瑞鶴へ弓を返却する際、彼女の大好き(?)な兎の折り紙人形を一緒に付けていた。
余談だがゲーム版では『アニメでは私も相当活躍すると聞いています。』というメタい台詞が期間限定で存在した。
その後の劇場版でも活躍を見せるが、その時に意外な過去を語ることになる。
五航戦姉妹(翔鶴・瑞鶴)との関係
ゲーム中の加賀は、「五航戦(翔鶴・瑞鶴)の子なんかと一緒にしないで」という台詞を発言する。
これは、史実において加賀・赤城から成る一航戦が、練度において五航戦に優っていたことに由来する。
もっとも、五航戦も比較的高い練度を有していたのだが、一航戦の練度はそれを凌ぐほどのチートレベルだったという。
現に赤城・加賀健在時は太平洋最強艦隊の名を欲しいままにしており、そのキルレシオは10:1とも言われていた。
五航戦が珊瑚海海戦で米空母撃沈の戦果を挙げた際も彼らを再評価するどころか「妾の子に出来たのだから自分達が負ける筈がない」と認識を改めようとせず、自身の力量に慢心していた。
とはいえ、この時期は戦闘続きで十分な訓練が取れなかった事や、他の航空隊への人事異動などで一航戦全体の練度は開戦時よりも落ちていたのだが。
なお、史実上で五航戦に対する辛辣な発言が確認されているのは主に赤城航空隊の搭乗員のみであり、加賀航空隊やその搭乗員とはあまり関連性がない。
艦これに於いて加賀の代名詞とも言える「鎧袖一触」の台詞の由来も、実際は赤城の乗組員である源田實大佐の発言とされている。
この通説に対し、実際は当時の海軍上層部が五航戦に対して発言したものであり、上層部に虐げられていた五航戦搭乗員に対して一航戦搭乗員から励ましの言葉が送られている程に一航戦と五航戦の関係は良好であったという証言や書籍もある(実のところ、こちらが真実らしい)。
当時、翔鶴の高橋赫一飛行隊長、瑞鶴の嶋崎重和飛行隊長など、元加賀搭乗員も在籍しており、当時配属されたばかりの五航戦搭乗員に発着艦訓練を教えたりと交流があった。
また珊瑚海海戦では、自分達が手塩にかけて鍛え上げた五航戦搭乗員を多数喪った事を知って言葉を失ったという証言もあり、現場では仲間意識があったものと思われる(ある意味当然ではあるのだが)。
また源田大佐の「(米艦隊など)鎧袖一触」も信憑性に疑いがあり、実際に発言したのか不明である。
ミッドウェー海戦では誤情報や不運が重なり、米空母を攻撃する為の艦載機が発艦する前に攻撃を喰らってしまい大敗した。
偵察機の報告から米空母から敵機が来るまで距離的にも余裕があり、兵装換装は間に合うとされた。
しかし、偵察機の報告した米空母の位置は間違っており、既に護衛機を随伴させる事ができる距離にまで接近していた。
また、格納庫内で準備中の艦載機が被弾した際に誘爆する危険がある事は知られていたが、珊瑚海海戦で大破しながらも帰還した翔鶴のダメコンの経験が活かされる事はなかった。
その後、生き残った一航戦の搭乗員達は、翔鶴飛行隊長の「雷撃の神様」村田重治など、五航戦(新一航戦)などに配属され、主に飛行隊長や分隊長として活躍している。
※そもそも五航戦は開戦直前に編成されたばかりの部隊であり、一航戦と比較して練度が劣っているのは当然。
瑞鶴に至っては就役してから僅か二ヶ月という短い期間で真珠湾攻撃に参加している。
五航戦はただでさえ短い訓練時間で真珠湾攻撃に参加出来るまでに成長したのである。
しかし、やんちゃな妹の瑞鶴と加賀さんの関係はファンによって解釈が少々分かれる模様。
性能は大事。
現在、『艦これ』に登場する空母の中では最大、殆どの軽空母の倍以上となる98機という凄まじい搭載能力を誇り、かつ艦載機ごとの攻撃力を司る火力も赤城と並んで高い為、その航空打撃力は圧倒的の一言。現状では最新鋭の空母よりも性能が優れている。
比較対象としても赤城改が82機、瑞鶴改・翔鶴改が84機、大鳳改が86機と見ると加賀さんの圧倒的搭載数が分かるだろう。
攻撃に関しては現在でも上位の一角を維持している(注2)。
対空防御に関しては、最大の搭載数を誇る第三スロットに強力な艦戦を搭載する事で、通常海域ならまず制空権を失うことはなくなるレベルの制圧能力を発揮してくれる。
海域の制空権を語る上で、加賀と烈風(開発可能な艦戦の中では最上位)を組み合わせた「加賀に烈風満載」という組み合わせは、しばしば戦術を立てる上での指標の一つとして扱われる。
制空特化カスタムである「烈風3+爆戦1」という組み合わせにした場合の制空値は赤城や五航戦をも10以上突き放す驚異の168、さらに爆戦も12機あるため連戦での全滅もほぼ心配なく、肝心の攻撃力も136となかなか高水準・・・という非常に安定した性能を発揮している。
とは言え、最近では烈風満載加賀さんでも単艦では航空優勢がおぼつかないような高難易度海域が実装される事もあり、赤城他と組み合わせて使う事が求められるようになっている。
……というのは全て過去の話。艦載機熟練度システムにより制空は1スロットの搭載数より「何スロットに熟練度MAXの艦戦を積むか」の方が重要になったため、制空のみを考えた場合、相対的に加賀の重要性は落ちている。
もっとも、同時に「艦攻/艦爆が全滅すると熟練度がリセット」(艦戦もそうなのだが、仕様上艦戦が全滅することは滅多にない)という要素があるため、46機という全滅しにくい大スロットを持つ加賀の重要性は相変わらず高い。
2019年5月アップデートで僚艦・赤城にさらなる改修が実施されたことで、五航戦を含めた「南雲機動部隊唯一の改二未実装艦」となってしまったが、依然として艦載機搭載数の高さが光る。最大搭載数こそ物量の米艦たるイントレピッド改の112機に明け渡したが、スロット最大値46機は未だに破られない凄まじい数値。
後発の正規空母が装甲化や夜間戦闘化などの個性を手にする一方、「戦艦譲りの打たれ強さ・最上位艦戦装備時は空母編成数不利すら覆す制空の鬼」という強みをLv30の改造で獲得することが可能というのは驚異的とも言うべき事項である。おまけに正規空母中最低レアリティによる入手のしやすさまで付いてきて、そのまま改二空母勢と肩を並べても遜色ない性能なのだから恐ろしい話ですらある。
???「やりました。」
史実面では……
史実の加賀も優秀な性能(広大な飛行甲板や日本一の格納面積、10000海里に及ぶ長大な航続距離など)を持つ空母として現場から高評価を得ており、大鳳や翔鶴、瑞鶴などの最新鋭艦(何の制約も受けず純然たる空母として設計・建造された正規空母達)とならび、作戦立案しやすい最有力空母として扱われていた。
また戦艦として設計された船体の安定性は非常に優秀で、ある軍医が横須賀入港時に上陸許可を求めて舷門に行くと、そこで初めて既に1時間以上も前に出港して洋上を疾走していたことに気づいたという逸話が残されている。
荒天のハワイ作戦時においても船体の揺れは新型の「翔鶴」よりも少なかったと報告されている(横揺れについて最大「加賀」3度、「飛龍」11度、「翔鶴」20度)。
上海事変や日華事変では史上初の機動部隊の実戦参加となり、機動部隊の運用確立や新型艦載機の試行導入、航空部隊の練度向上に貢献。
歴戦の艦として積み上げてきた経験と運用実績は、後の翔鶴・瑞鶴の設計、建造にも活かされている。
その一方で、日中戦争時に開戦前のアメリカの避難民を乗せた商船団を中国軍と誤認して撃沈するという大事件の濡れ衣を着せられたこともある。
この『パナイ号事件』については、実際に誤認・攻撃したのは当時の帝国海軍第二連合航空隊(第十二航空隊・第十三航空隊)が要請に従っただけであり、加賀航空隊は事件に関与していない。米軍側が一方的に「航空母艦加賀の一将校によって故意に計画されたものだ。」と認識しただけなので、加賀さんに責任を問うのは全くのお門違いである。
また当時はまだ戦闘機不要論もあり、先の戦闘で中国軍に打撃を与えていたため反撃は少ないと考え爆撃機のみによる出撃を行うも、戦闘機による護衛を軽視した結果大損害を被ったという苦い経験もしている。しかし何故かこの経験は生かされず珊瑚海海戦で繰り返されてしまった。
太平洋戦争の緒戦では上陸作戦や軍港、飛行場攻撃、制空権確保などで戦果を挙げ、日本の作戦遂行及び勢力圏拡大に大きく貢献。
真珠湾攻撃では、練度が一番高い加賀艦攻隊が重要な攻撃箇所(敵戦艦部隊)を任される。敵の濃密かつ熾烈な対空砲火に遭い損害を出しながらも、日華事変で鍛えられた飛行隊が大活躍。共同戦果を含めてアメリカ太平洋艦隊の戦艦8隻中5隻沈没、3隻中破という戦果を挙げ、太平洋戦争以前からの戦果と合わせて功勲の筆頭格に数えられている。
艦載機については他空母に比べ総合的に損耗率が低い。最激戦区に投入された真珠湾攻撃こそ多くの損害を出したものの、その他の作戦での艦載機生還率にかけてはトップクラスであった。
また真珠湾当時の甲航空参謀であり赤城乗組員の源田實氏の証言によると、「加賀の雷撃隊は昼間は90~100%、夜間なら75%の命中率をむらなく保持する事ができた。一・二航戦の他の母艦の雷撃隊も相当の腕を持っていたが加賀ほどではなかった」と称され、雷撃においては南雲機動部隊でも随一の練度を持っていたことが窺える(残念ながら第二次世界大戦中はその実力を発揮する機会に惠まれなかったが…)。
しかし一方で、インド洋作戦前に座礁して一時戦列を離れていた事があり、『艦これ』内で実装されている一航艦空母の中で、加賀の太平洋戦争中における敵空母撃沈数は『最下位』である(ちなみに翔鶴、瑞鶴は共同戦果を含むと空母三隻を撃沈、二隻を大破で、空母撃沈において日本海軍トップクラスの武勲を持つ)。
4コマでは赤城に雷撃処分した第四駆逐隊の舞風にビビっていたが、実は史実のミッドウェーで炎上する加賀から乗船員を救助したのは第四駆逐隊の萩風と舞風である。
むしろ舞風は加賀さんの恩人である。
運用・入手に関連すること
軽空母・正規空母と違って中破状態でも艦載機を放てる装甲空母の大鳳や五航戦の瑞鶴・翔鶴の方が小回りは何かと効くのだが、彼女達は入手難度が高い。
五航戦コンビは建造レアドロップなり難関ミッションのボスドロップなりと貴重な空母であり、大鳳に至っては資源を大量に使う大型艦建造のレアドロップ限定である。
しかし、加賀さんは正規空母の中では蒼龍に次いで比較的手に入りやすく、任務報酬の赤城と共にローテーション組ませるなり一航戦コンビを再結成するなりしやすいのが強み。
南西諸島海域(2-X)以降のボス出現地点、北方(3-X)・西方(4-X)海域以降の特定のエリア全域でドロップが見込める為、運が良ければ早い段階で出会う事も可能。
2-4こと沖ノ島海域の攻略に育成して連れて行く事も現実的である。
そして2014年4月23日に新システム【弾着観測射撃】が導入された結果、制空権で優位が取れないと昼間から敵艦隊にフルボッコにされる危険が生まれた。
これにより加賀さんの第3スロットに烈風を載せる事が定石化し、更に同時期に開催されていたイベント『索敵機、発艦始め!』でE-1攻略のボーナスとして『烈風改』(烈風の上位版)の登場により、演習で高レベル提督の加賀さんとやり合うとボーキがマッハで消えるという事態が多発している。
2015年8月10日には新システムとして【艦載機熟練度】が導入。これによって制空が取りやすくなり、また艦攻/艦爆の攻撃力が上がったこと、そして艦載機が全滅すると熟練度がリセットされることから、以前の「最大スロットに艦戦」のセオリーが通用しなくなり、最大スロットには艦攻/艦爆が積まれることが多くなった。加賀の持つ第3スロットの46機は現状1スロットの機数としては最大であり、このシステム下でも十分に強力な存在である。
アーケードでは
南西諸島海域(2-X)からドロップが確認されている。アーケードでは赤城の確定入手が無いため、初めて入手する正規空母が加賀さんだった、という提督は多いはず。
アーケードの航空攻撃は各スロットの艦載機の機体性能、搭載数、艦娘の火力値から計算されているため、ブラウザ版と比べて艦載数の重要度が増しており、正規空母最大クラスの艦載数を誇る加賀は航空攻撃で高い火力を出せる。
またアーケードでは偵察機の搭載数が一定以上になると索敵フェイズ時に飛ばせる偵察機の数が増えるのだが、加賀は最少スロットである4スロット目に偵察機を積むと索敵フェイズ時に偵察機を2機飛ばせるので偵察機の運用にも向いている。
欠点もいくつかある。
まず速力。ギリギリ高速と表記されている速力だが正規空母の中ではもっとも遅く、アーケードの仕様だと速力の高さが回避力に直結するため、敵からの攻撃をかわしにくくなってしまう。
もう一つが発艦モーションの長さ。索敵フェイズ時の航空攻撃では発艦モーション中もマップ上の自艦隊および敵艦隊は動き続ける。そのため発艦モーションが長いとその間に敵艦隊が航空攻撃の範囲から出てしまうことがあり、発艦モーションが長い加賀はその点で不利になる。
欠点はあるがその搭載数から繰り出される高い制空能力と高い打撃力は大きな魅力。
サラトガやイントレピッドがまだ実装されていないアーケード版では速力に優れ搭載数も優秀な五航戦、中破しても航空攻撃可能な装甲空母であり速力、搭載数も優秀な大鳳改と共に空母機動部隊の花形的な存在であり、五航戦や大鳳よりも入手難度が格段に低いこともあって初心者から上級者まで多くの提督に愛用されている。
加賀さんの過去
八八艦隊計画からの転身
何故加賀さんが空母になったのかと言うと、本来なら赤城はお姉さんである「天城」と揃って空母に改装されるはずだった(つまり“天城型空母”になるはずだった)のが、関東大震災で天城の船体が致命的損傷を受けてしまった為、急遽加賀の解体工事が中止され天城の代替として空母に改装されたのである。なお、この天城は解体後にボイラー部分が給糧艦間宮に流用されているが、本来の予定では加賀さんがその役割を担うはずだった。
轟沈や時報で赤城の事を気にかける台詞があるのは、姉の天城の代わりをしようとしている可能性もある。
なお当初は赤城と共に長門型を超える戦艦として設計されていた為、最終改装後も大型空母としては速力が少々遅く、南雲機動部隊の足を引っ張っていたのではないかという説もある(赤城30ノット、加賀28ノット)が、加賀の速力が問題になっていたという記録は一切ない。
上記のように実際には加賀の速力が艦隊行動の障害になったという実例記録や証言は存在せず、更に艦載機発艦時の安定速度(最高でも26ノット~28ノット)や、随伴する駆逐艦の航続燃費に合わせた艦隊行動の基本巡航速度(14~18ノット)から考えると非現実的な説であり、あくまで個艦単位のカタログスペックから憶測した空論に過ぎない。
また仮に事実だった場合、再編後の機動部隊に編成された瑞鳳や飛鷹型2隻は間違い無く加賀以上の足手まといとなっていたはずであるが、そのような事実もない。(瑞鳳は飛行甲板長が、飛鷹型は飛行甲板長、最大速力共に加賀以下である)
また28ノットという高速を発揮するために戦艦時代の名残であった舷側の分厚い装甲を一部削って(平均的には翔鶴型の舷側装甲より薄くなった)減量している。
ただ、『艦これ』でやたら弄り回される原因は加賀本人だけが理由ではない。
- 軽巡洋艦である夕張のカタログ速度は35.5ノット。実際には太平洋戦争時には装備品の追加でもう少し遅くなっていたと思われるが、少なくとも水雷戦隊旗艦として支障が出ていた形跡はない。が、『艦これ』の夕張は「足が遅い」と事あるごとに繰り返すため、「じゃあなんで加賀さんは……」という話になってしまうのである。
仮に戦艦として建造された場合は八八艦隊3番艦……つまり長門と陸奥の妹になっていたのだが、正確には改修型なので、どちらかと言えば古鷹型と青葉型、吹雪型(特I型)・綾波型(特II型)・暁型(特III型)の関係に近かったのかもしれない。
pixivには「当初の予定通り戦艦として就役していたら」という設定の戦艦娘バージョンの加賀のイラストも投稿されている。
一方、加賀型戦艦として建造が進められていた土佐にも「建造中止を免れて空母として完成していたら……」という想定がある。
いくつかの架空戦記では赤城ともう1隻(天城か高雄)が巡洋戦艦として完成し、加賀型は加賀・土佐とも空母になっている。
潜水艦による追い討ちと救助活動
ミッドウェー海戦で大炎上し総員退艦中の巨大な加賀は絶好の獲物となり、米ナーワル級潜水艦ノーチラスを呼び寄せてしまった。
漂流中の加賀乗組員達が視界の妨げになっていたが、それでもノーチラスは魚雷一発を命中させている。幸いにも不発弾だったのだが、再び雷撃される危険性がある為に加賀乗組員の救助は捗らなかった。
敵討ち
伊168によるヨークタウン撃沈は有名だが、もう一つ、加賀とまったく同じ目にあわされた米空母がいる。空母ワスプである。犯人は伊19。
伊19の雷撃を受けたワスプは、やはり丁度発艦作業中で、甲板上は搭載機が準備状態で待機していた。前部に受けた1本の衝撃で飛行甲板前方にいた給油車が爆発炎上、たちまち搭載機の弾薬に誘爆し大炎上した。大爆発を3度繰り返したワスプはダメコンを施す手段すら失い、最期は同様に駆逐艦による雷撃処分である。
従来、赤城と加賀は間接防御(ダメコン)に関心の薄い日本空母の代表のように謗られてきた。
だが、現実は米空母でも同じ目にあわされたらひとたまりもないのである。
そして“ガソリンの誘爆”は日米とも大概酷い目にあっている。火薬より制御が難しい危険物なのである。この問題の最終的な解決は艦内からガソリンの一掃、つまり“ジェット化”以外になかった。
なお、ワスプを介錯した駆逐艦ランズダウンの所属するグリーブス級駆逐艦は1939年と1940年の発注で、日本で言えば陽炎型に相当、つまり舞風とほぼ同期なのだ。
注?いいけれど。
注1)戦史家のほとんどは1980年代頃から「ミッドウェーで敗北したのは珊瑚海々戦で損傷した五航戦が参加できなかったのも遠因のひとつ」というのが定石化している。
それ故コレに関しては疑問符が付く。
ちなみに現在、一切の制約を設けず「最強の機動部隊」を組もうとすると、加賀+翔鶴+瑞鶴+軽空母から誰か1人(速度から言って龍驤か祥鳳型か千歳型)+能代+阿賀野の組み合わせになる(潜水艦避けが3隻は要る為)。
出撃させた瞬間鎮守府の物資倉庫の底に穴が開くが。
注2)大鳳は搭載数では大きく劣るものの、防御力の高さに加え『中破しても攻撃能力を喪失しない』という性質の為高い継戦能力を持っており、今後加賀を上回る評価をされる可能性がある。
また現在未実装だが、信濃は大和型戦艦を元にした改造空母であり、設計時期自体に大きな時代差がある為、仮に実装された場合は搭載機数(と運)以外の全ステータスで加賀を上回り、大鳳同様の継戦能力を与えられる可能性がある。
艦これ未実装装備
加賀は赤城共々空母でありながら、重巡洋艦の主砲と同じ20センチ砲を10門を搭載していた。なぜ航空戦(遠距離戦)を行う空母がこのような大きな砲を搭載していたのかというと、赤城と加賀が空母として誕生した当時は、まだまだ艦隊同士の砲撃戦が海戦のメインで、空母もそれに参加する状況が想定されていたためである(赤城や加賀と同様の経緯で誕生したアメリカのレキシントン級も、当初8インチ(20.3cm)砲を搭載していたが、こちらは太平洋戦争開戦前に撤去されている)。なので飛行甲板がやられても、あるいは夜戦に巻き込まれても最低限の応戦は可能であった、との評もある。だが実際のところは、砲の設置場所(艦尾の両舷)の関係もあって、視界・射界ともに狭く、運用実績も不良だった。当時の乗組員もその存在意義に疑問を抱いていたらしく、従軍記者に対して「発射すると、爆風で飛行甲板がめくれあがって、飛行機が飛べなくなってしまうから、一発も撃ったことがない」「無用の長物というものの代表的なやつ」と語ったほどである。
このように乗組員からも不評だった20センチ砲だが、架空戦記ではこれを使って敵の意表を突くような、たとえば、「空母としては無力化した」と油断し切っていた米艦隊に夜襲をかけ、20センチ砲で圧倒するようなストーリーが描かれることもある(ちなみにアメリカ側の戦艦は、この時は真珠湾でダメージを受けた状態である)。残念ながら『艦これ』ではこれができない。どうしても赤城さん加賀さんの砲撃戦を愉しみたい方は『提督の決断III』、『提督の決断IV』、あと『ワールドアドバンスド大戦略』で可能なので試してみるといいかもしれない。