概要
両者は仮面ライダーシリーズと共に三大特撮ヒーローに数えられるシリーズであり、どちらも長い歴史と膨大な作品数を誇っている。
ただ、同じ東映作品だから当然結びつきが深い「ライダー」と「戦隊」、製作会社は異なるものの公式コラボが実現したこともある「ウルトラ」と「ライダー」と比べると、両シリーズはそれほどには直接的な接点がないのも実情である。
とはいえ、日本を代表する特撮シリーズの二つであり、両シリーズを共に愛好しているファンも多いので、二次創作も含めコラボの余地は多大にあるだろう。
コラボ例
イラスト未確認
- ウルトラマン80と地球戦隊ファイブマン:共に教師がヒーローに変身する作品。
- ウルトラマンメビウスと海賊戦隊ゴーカイジャー:共に過去作との繋がりがあり、後日談の要素もある作品。
- ウルトラマンギンガと海賊戦隊ゴーカイジャー:変身ツールが似通っている。
- ウルトラマンXと特命戦隊ゴーバスターズ:共にサイバーパンクの要素があり、主人公の境遇も似ている。
両シリーズの関連性
- 石ノ森章太郎による『秘密戦隊ゴレンジャー』のコミカライズ版第1話では、初めてアカレンジャーのスーツを目にした海城剛が「ウルトラマンみたいなコスチュームだ」と漏らすシーンがあり、この世界においてはウルトラシリーズがTV番組として放映されている(劇中劇)事が窺える。
- 『電撃戦隊チェンジマン』は「宇宙からの侵略者に対抗するために結成された地球規模の防衛組織内の特殊部隊」という設定からしてウルトラシリーズに作風が極めて近い。わけても伊吹長官とMAC時代のモロボシ・ダン隊長は、共に正体が宇宙人である指揮官にして宇宙の事情に詳しく、部下を鬼のようにしごくなど共通点が多い。
- 『鳥人戦隊ジェットマン』と『ウルトラマンメビウス』のCREW GUYSとは、「第1話の敵襲で既存の防衛組織が壊滅し、ただ一人の生存隊員と寄せ集め同然でメンバーを集める」というチーム結成パターンが非常に似ていることが当時から話題となった。しかも生存者の名前が天堂「竜」、アイハラ・「リュウ」と同じ読みであり、それぞれにとって大切な相手が死亡したかに見えて実は別の形で生存していたという共通点もある。結城「凱」とCREW "GUYS" まで繋がりを感じさせるのは偶然か?
- 『特命戦隊ゴーバスターズ』で宇佐見ヨーコ/イエローバスター役を演じた小宮有紗と、そのバディロイドのウサダ・レタスの声を担当した鈴木達央は、『ウルトラマンギンガS決戦!ウルトラ10勇士!!』にてそれぞれアレーナ、エタルガー役で共演している。なお、エタルガー役は小宮の推薦があり、それを鈴木が快諾したもので無関係ではない。
- 『騎士竜戦隊リュウソウジャー 』の長老役を『帰ってきたウルトラマン』の主人公・郷秀樹役の団時朗が演じ、第34-35話の劇中でもあからさまなセルフパロディネタが満載であった。
- 2021年の戦隊作品『機界戦隊ゼンカイジャー』のOP「全力全開!ゼンカイジャー」を歌うのが『ウルトラマンダイナ』の主人公アスカ・シンを演じたつるの剛士で、ゼンカイジャーの制作発表会で登場時にソルジェント光線のポーズをとったことも話題を呼んだ。
- 同作第15カイの巨大戦でダイレトロワルドが「レトロ」ゆえかあからさまにスペシウム光線を思わせるポーズで光線技を放ったため、ウルトラシリーズとは直接無関係なところで「スペシウム光線」がこの日のトレンド入りを果たした。もっとも、ポーズは正確にはむしろこの辺りの方が近い。
- 2024年のウルトラ作品『ウルトラマンアーク』とその10年前の戦隊作品『烈車戦隊トッキュウジャー』とは、ともに「想像力(イマジネーション)」をテーマとしている。奇しくも『アーク』の放映時に『トッキュウジャー』がYouTubeで公式配信されている。
出演者繋がり
両シリーズとも膨大な作品数を誇るにも拘らず、両シリーズで変身者を演じたケースは少ない。
- 萩原佐代子:星涼子/ユリアン&立花レイ/ダイナピンク
- ケイン・コスギ:ケンイチ・カイ/ウルトラマンパワード&ジライヤ/ニンジャブラック
- 正岡邦夫:四日市昌平/オーグリーン&剣持慎也/ウルトラセブン21(『ネオス』第4話のみ)
- 谷口賢志:巽流水/ゴーブルー&デッカー・アスミ/ウルトラマンデッカー
の4人のみである(「ウルトラ」と「ライダー」、「ライダー」と「戦隊」の両方で変身した俳優は比較的多い)。
また、アカレンジャーこと海城剛役の誠直也氏は、『ゴレンジャー』の2年前に放送された円谷特撮『ファイヤーマン』にて主人公、岬大介を演じており、本作は彼の役者人生に大きな影響を与えており、マニアからは「アカレンジャー」の出世作と知られている。ウルトラシリーズではないものの、誠氏は円谷作品と戦隊シリーズ両方の主演となった俳優でもある。
「赤=主人公」のイメージ
両シリーズの初代ヒーローはどちらも赤色をメインとした姿をしており、次作以降の主人公も赤色メインであり、その後様々な色を使った戦士が登場しても赤色の主人公が続いたことから、両シリーズ共に、「主人公=赤」という世間からのイメージを確立した。
上記の通り、両シリーズ共に長らくこの伝統は続いたが、ウルトラシリーズでは2001年放送の『ウルトラマンコスモス』にて、シリーズで初めて(基本形態のみではあるが)赤色を一切含まないウルトラマンが主役となり、戦隊シリーズでも、2021年放送の『機界戦隊ゼンカイジャー』にて、初の赤ではない主人公が登場(ただしアクセントカラーには赤色が存在する)、「赤=主人公」の伝統は一度途切れることとなった。
ちなみに、前者はウルトラシリーズ誕生35周年記念作品であり、後者はスーパー戦隊シリーズ第45作記念作品であるという、「記念作」同士である。
なお、ウルトラシリーズでの「赤を含まない」主人公は、2021年現時点ではコスモスが唯一であり、スーパー戦隊シリーズでの赤以外の主人公も現時点では唯一である。ちなみに、前者は青メイン、後者は戦隊ホワイトである。
関連項目
ウルトライダー:こちらはウルトラシリーズと仮面ライダーシリーズとのコラボ。