ディエゴ・ブランドーがグランドオーダーに挑むようですとは、Fate/GrandOrderを原作とした長編あんこやる夫スレ。
作者は◆2sRGUbBO9j2n。2019年4月22日から同年12月27日まで連載された。
概要
根源到達を悲願とする魔術師であり、カルデアの副所長であるディエゴ・ブランドーが人理修復に挑む、というのが主なストーリー。
いわゆる「あんこスレ」であり、様々な場面でダイスによって展開する。そしてこの手のあんこスレではお約束のごとく、ダイス監督がすごい目を出してディエゴが予想だにしない活躍を見せるのが特徴。
本作は原作沿いかつカオスでありながらヒロイン達とのラブコメ展開も見所であり、ディエゴの鈍感さと紳士ぶりが発揮される。
1.5部まで連載しており、2部原作が未完であり一旦完結した。2部は内容が根幹に絡んでくる話であるため原作が完結してから連載をする予定である。
ちなみにいくつかイベント時空も通っており、作中のイベントは描写された物と言及されただけのものも含めてAZO・ぐだぐだ本能寺・オガワハイム(実際には少し違う案件)・監獄塔・羅生門・鬼ヶ島・サバフェスの7つに1.5部として組み込まれた深海電脳楽土SE.RA.PHを入れた8つ。
主な登場人物
本作主人公のイギリス人。
ある事件がきっかけで魔術刻印を破損しており、更に時計塔から入学を拒否されたため、ロードの一人に取引を持ちかけ、自身の刻印の修復の手伝いかつ時計塔入学の足掛かりを作る代わりに傭兵としてパシリをやっていたところ、カルデアの動向を怪しんだ雇い主により派遣された傭兵魔術師。
根源到達を悲願とする典型的な魔術師であり、暇さえあれば研究に没頭し、6徹もザラ。
しかし等価交換の原則に従い借りは必ず返す主義で、非常に義理堅く善性が高い。
魔術師としては三代目と歴史は浅いものの、カルデアの副所長及び原作リーダーを差し置いてAチームリーダーに抜擢されるなど、魔術師としては天才的、魔術刻印の破損さえなければ次代を背負って立てたと言われるほど。
ただし、スパイなのに組織の準トップに上り詰めてしまっているのを見ればわかる様にそれを損なって余りある破天荒な性格をしている。
一方でやたらとハラスメントに気を配る等、変なところに拘る妙な生真面目さも目立つ。
しかし、カルデアの副所長としての支持率はまさかの5%と、あのマシュすら塩対応されるほど人望がない。その理由は後々になって明らかになってくる。
重度の英雄ファンであり、初めて会う英霊には(余程致命的敵対関係にでもなければ)会って早々サインをねだるのがお約束。その愛の深さは消える直前のサーヴァントにサインをもらうために地平線の彼方から飛んできたり、あの愛の真祖相手に7時間中国最強討論をするほど、ちなみに彼の推しは韓信。
サインをもらう際は大体ちびキャラ化して無邪気に大喜びしている。
勘が非常に強く、少ない情報から正解を導き出すことが多い。ただし周りから見れば突拍子もない事を言い出した様にしか見えない上、過程は盛大に間違っているのに結論だけあっている事が多々ある。黒幕もなんとか過程を変えて誘導しようとするのだが、間違わせることに成功した筈なのに斜め上にかっ飛んで最終的に正解に着地するディエゴに胃を痛め続ける羽目になる(通称「俺だけが理解する」本当にディエゴにしか理解できないのがたまにキズ)。
レイシフトに度々失敗し、カルデアからはぐれた位置に契約サーヴァントである清姫と孔明だけでほっぽり出される事が多々あり、その度に第三勢力を作る事に定評がある。
この第三勢力とは単純に黒幕組、カルデア組、ディエゴ組ではなく、場合によってはカルデア組と敵対し得る目的をもった勢力が生まれ、挙げ句の果てにはその中心人物になることもある。例えばセプテムでアレキサンダー打倒後、アレキサンダー自身とディエゴの前世の縁(ディエゴの前世はプトレマイオス一世、ファラオの一人であり、王の軍勢にも参加している。これが判明した際には本人が一番困惑していた)を手繰り、イスカンダルが連鎖召喚された際には(黒幕率いるローマ皇帝軍と共倒れを画作していたとはいえ)世界征服を目的としたイスカンダル勢力に属する客将として手腕を振るっていた。(当然万が一これが成されてしまった場合、ローマ云々とは別の形で人理がおかしくなってしまう)
賢王時代のギルガメッシュ曰くディエゴの適切な運用法は「適当な無茶振りを放り投げれば斜め上の戦果を持ってくる」
実際数多くの無茶振りをトンチキな発想と言動でひっくり返し、最適解を引いてくるため正しい運用であると言えよう(関係者の胃のダメージは考慮しないものとする)。
また、初対面のコミュニケーションの為に唐突に歌い出す事があり、ネロやエリザベートには特に好評、つまりそういうことである。
他人のために歌えば天使の歌声になるエリザベートや、本人が気持ちいいからオールオッケーのネロとは違い、本当に上手いと思い込んでいるため、度々披露しては阿鼻叫喚の地獄を作る(ゲリラライブを聞いたウルクの民が魔獣の精神攻撃と誤認して恐慌に陥るレベル)
……なのだが、狂人にはウケるらしく剣ジル及びフランス軍の誤解を歌で解いたり、とある魔性菩薩が彼のファンになるなどと言う事もあった。
一族の根元到達へのアプローチは「起源及び環境の逆行」、その為獣性魔術の使い手で、自身の体に触媒として恐竜の骨を埋め込んでおり、自身及び他者を恐竜化する事ができる(AZOイベント時のケイネス曰く「現代魔術と彷徨海の術式が調和した素晴らしい術式」)。
またその都合上人体構造に詳しく、医療魔術にも秀でている、その腕前は「ゲイボルクまに破壊された心臓を引っこ抜いて間髪入れずに混沌から新しい心臓を生成し、埋め直す」ことが可能なほど。
更に、一割当たる占いの魔術、自分の前世を調べられる魔術、サーヴァントも誤認させる程の性転換魔術(見た目はフェイト)等妙な魔術も身に付けている。
実は親戚と二人の師匠及び大師がとんでもない人物であり、先祖の経歴も大概カッ飛んでいる。
作者曰く「一昔前のオリ主最強モノでもここまで盛ってない」
これもひとえにダイスの神に愛されているからこそ起きる妙、及び生まれる設定である。
また、作中の描写や人間関係等から、とある存在に特効を持っている疑いが掛かっている。
必殺技は作中のとある行動から生まれた「ディエゴパンチ」。英霊にさえ確実に1ダメージ与えられる(本シリーズでは基本的に鯖の体力は15前後)威力がある、通称ミリ残し絶対許さないマン。そしてDGO最終局面にて使用された「固有結界・回帰創生式・始原の荒野(エヌマ・エリシュ)」および「暴竜絶滅式・始原の荒野」「「」到達式・始原の荒野」。
Aチームのメンバーにして本作のヒロイン。オルガマリー所長の気遣いでディエゴのそばにいたため、彼の医療魔術を受けて戦線に復帰しグランドオーダーに参加する。
反ディエゴ派の急先鋒とされているが、実はディエゴに恋している。「特別ではなく他の皆と同じ様に接してくれた」事が要因らしい(ディエゴ副所長的には「コンプライアンス的に誰かに入れ込むのは良くない」という真っ当といえば真っ当な動機なのだが)。
その恋も二人以外はクリプター含め全員把握している。その様子はまさに砂糖製造機。
(本編でキリシュタリアに本格的に惚れたのはコフィンに入り、孤独の奮闘を目にしてからで、キッカケを逃してしまっただけなのでキリオフェ派の皆さんはご安心を)
宝石の魔眼の持ち主であるため、度々ディエゴ達の戦闘をサポートをしている。
その生真面目さ故にディエゴのムチャクチャにツッコミを入れるが。キャメロット辺りから相棒サーヴァントの影響もあって「ディエゴに似てきた」と称される程の力技を披露する。
一般人枠のマスター。
魔術とは関係ない一般人だがマスターとして選ばれる。本作では女性となっている。
歴史知識は小学生以下のポンコツ、そのため彼女が正しい知識を披露すると洗脳か何者かの変装を疑われる始末。
彼女から見た魔術師の例が魔術師から見ても異端のディエゴ副所長と、魔眼等の例外が多いオフェリアしか居ないため、魔術師に対する認識が少しバグっている。
ディエゴの奇行により時折リヨぐだ子化する。
なお、カルデアのマスターらしくあちらの素養もあった模様。
ディエゴのサーヴァントでキャスター。
ディエゴがお世話になっているある人物を依代としている。
しかしディエゴの雇い主とはあくまで別人であり、記憶も経験も共有していないディエゴには度々苦しめられており、本作の胃痛枠でもある。
発狂するとウェイバーになる
ディエゴの二人目のサーヴァントでバーサーカー。本作の第二のヒロイン。
オルレアンで運命的な出会いをする。
最初はディエゴの事を安珍だと思っていたが、ディエゴが前世を占うというトンチキな方法で論破。
終盤には画面越しでも嘘を見破れるようになり通信機越しに火炎を転送したりしている。
また、経験を経て聞いてないふりをするという事を学んだ様で、どうしても嘘をつかないといけない時はそっと席を外したり耳を塞いだりする場面も。
普段はバーサーカーらしく暴走気味なのだがディエゴのトンチキに対しては慣れないツッコミを行うことも、物語が進むにつれてディエゴの悪影響を受けたマスター二人と比較して相対的に常識人枠に陣取る事に。
有志(ファン)の皆さまの手により作られたスニーキングスーツ(作中の説明ではディエゴやダ・ヴィンチちゃん含むカルデア技術部の技術の結晶である気配遮断付与礼装)を纏うことにより、上記イラストのアサシンスニーキングきよひーにクラスチェンジする。
オフェリアのサーヴァントでバーサーカー。
本作では無数のワイバーンの群れを一騎で100%撃滅する等、三国無双に恥じない桁外れの強さで要所要所で活躍する。
物語が進むにつれて彼のせいでオフェリアは脳筋気味になってきている気がしないでもない
藤丸立香のサーヴァントでシールダー。
真面目で優しい少女だがディエゴには塩対応。(通称塩なすびちゃん、由来はもちろんリヨぐだ子)
カルデアの職員。作者のスレの伝統でクワトロ・バジーナのAAがあてられている。
数少ないディエゴ支持者の一人でディエゴと仲のいいメンバー。
ディエゴに大人のビデオを渡したりする仲(ディエゴは単純に人体研究の為に使用している)。
AZO編に登場した連載当時FGO未実装鯖。マスターはディエゴ。
その後もちょくちょく再登場を果たすがいずれも野良サーヴァントであり、結局本契約は結んでいない。
カッコいいことをしないと能力が下がるが敗者からの略奪は当時の騎士的にOKらしい。
ご存知黒幕の手先、当初からディエゴをよく思っていなかった
ディエゴがお得意の勘でオーダー直前にいきなり「特異点Fにはいかないで管制室に残る」と言い出したため、オルガマリーの隣に立たせて演説の間に爆破しようとするもオルガマリーのオフェリアへの気遣いのせいでディエゴはオフェリアの近くに陣取ってしまい爆破の瞬間オフェリアがディエゴを庇い失敗、それどころかディエゴが医療にも秀でていたせいでAチームであるオフェリアを治療され、逃すという大ポカをやらかす事になる。
以降も彼のトンチキな行動や勘であらゆる計画が台無しにされ続け、ついに彼というか黒幕はディエゴに対しとある感情を抱く事になる。
サバフェスにて生み出され、まさかの単独顕現を果たしたAAの大先輩。
場所が場所だけに数多くの英霊に存在を認知されてしまったために起きた奇跡である。
本人曰く「本来なら英霊どころか幻霊にも満たない存在」。
AZO編に初登場したヒロイン。AZO終了後、時計塔への入学を断られたその時空のディエゴを恩返しとして招き入れる。その後も空の境界編でも再登場し、ディエゴをサポートしてくれる。
あくまでもAZO世界線の桜であり、SNやDGO本編世界とは辿った経歴や関わった人間が違う為本来の初恋の人や義理の兄とは一度も会っておらず、間桐の改造もそこまで行われない内に「未来のスーパーティーチャー、ウェイバー」を後見人に、ウェイバーが一人前になるまでという条件でディエゴの保護者兼師匠の元に預けられ、現在は時計塔「鉱石科の」エルメロイ教室(ケイネスが生存しているため)で生徒として活動している。
初対面の時はディエゴの年齢を大人だと認識していたが「この時代ではまだ俺は産まれてないから大人もクソもない」というトンチキ理論を鵜呑みにして成長し、ディエゴに対しては自分が年上としつつも印象と年齢の剥離から、妹の様な振る舞いもする。
空の境界編にてディエゴが縁召喚したファラオ、当初はネフェルタリの触媒を使用して自身を召喚した召喚者を断罪すべく降臨したが、ディエゴが前世の縁(前世がファラオでもあるプトレマイオス1世)で召喚した事を知るや否や上機嫌になりチートっぷりを遺憾なく見せつけた。
本来登場する6章では原作とは違った活躍を見せ、カルデア組にアシストを行った。
ディエゴの歌の下手さ加減に(あのキングハサンが!)僅かながら恐怖し、その胆力を認めて力を貸してくれたグランドアサシン。
あるディエゴのやらかしによって重要な事柄が変わったサーヴァントでもある。
胡散臭いもったいぶり名探偵。登場タイミングを悉く逃し続け、1.5部まで影も形も存在しなかった不遇な人。登場期間が短い為、本作では大した事をしていない。
厳密には登場人物ではないが特筆性有りのため記述。
ダイスが跳ねたせいで存在そのものが消し去られてしまったサーヴァント。
カルデア勢は一度も彼女と逢えずじまいになってしまった。
ディエゴの祖父にあたる人物でブランドー家初代魔術師、番外編で経歴が紹介された、下半身不随は患っていない。
元々はジョースターという貴族だったが、平民からの依頼でケジメを付けさせる為に貴族を殺害。
それによって実家を放逐されたため、母方の姓であるブランドーを名乗り始める。
その後は表向きベストセラーホラー作家として活動しつつ裏では悪事を働く者を抹殺するダークヒーロー路線で活動していたが、ホラーの題材のオカルトについて取材中、感じた違和感から魔術の存在に辿り着き、初めて会った魔術師に弟子入りし魔術師となる。
大師曰く「コイツの血筋なら自分の追い求めた命題に辿り着くかもしれないと直感的に思った」、そしてそれは僅か三代目にしてディエゴがとある根源的存在に辿り着いたことで的中することとなる。
ディエゴの父であり、ブランドー家二代目、空の境界編で黒幕により英霊召喚の応用で魔神柱に縁のある者かつディエゴの弱点として無理矢理呼び出された上に身体を乗っ取られて敵対
魔術師として二代目にもかかわらず固有結界に辿り着いており、根源への到達の道筋も既に見当がついている超がつくド級の大天才。
後はそれを実行できる器=次代の魔術師であるディエゴがそれを実行すれば根源到達、というところで家族の情から乱心(ある意味抑止力的介入だったのかもしれない)、自分で根源に到達すると言い出して死徒となって無理矢理根源に行こうとするが聖堂教会の代行者や封印指定執行者の介入で失敗し一家全滅、ディエゴはたまたま通りかかった魔法使いに助けられるもののブランドー家の魔術刻印は破損してしまう事になった。
実は生前魔神柱の計画を一度止めており、その時魔神柱に覚醒した者に囚われていた女性に一目惚れし、駆け落ちしているため、ディエゴは生まれる前から魔神柱と因縁がある事になる。(魔神柱に覚醒した者はアトラス院の縁の者であり、アトラス院はディエゴの前世と深い関わりがある事からもはや運命を感じさせる。)
ちなみにこの時囚われていた女性は当時バルトメロイ家次期当主であった彼女の姉で、魔術的素養こそあまりないものの母体としてとても優れた素養を持っており、彼女を利用する事で自らを再臨させようとする魔神柱とマリスビリーを通した魔術協会の依頼で救出に来たディオの激闘があった模様(二人の関係はディエゴとエルメロイⅡ世の様なもの)。
ということはディオは人間の魔術師でありながら、(まだ魔神柱として目覚めて間もなく変性が不完全とはいえ)魔神柱と同等、あるいは少し劣る程度には戦闘力を有しているということになる。
作者曰く「この激闘における勝敗がFGO正史とDGOの分かれ道なのだろう」としている。
すなわち「ディオが敗北、殺害され、魔神柱の再臨が完了したのがFGO(当然ディエゴも産まれない)ということになる。
ディエゴの実母、魔術的素養は皆無と言っていい程度だったが、ディオの項目にある通り魔術的母体として優れた素養を持っていたために魔神柱として覚醒した者に狙われることに。
マリスビリーを通した時計塔(というよりバルトメロイ家)からの依頼でディオが助けに来たことでお互い恋に落ち、そのまま駆け落ち、そのことでバルトメロイ家はディオに対してブチギレ、マリスビリーは胃を痛めていたが、当の次期当主は「血が繋がっているだけで所詮他人」と実の姉に対して良くも悪くもなんとも思っていなかった様子、だがバルトメロイ家としては魔術的に鍛錬する必要がないからか一般的に愛されて育っていた。(だからこそ駆け落ちで攫って行ったディオにブチギレたわけなのだが)
その後ディオの乱心とそれに付随する騒動で命を落とした模様。
シナリオをすっ飛ばしてディエゴ達が遭遇した本来は第七特異点のボスだったはずのキャラクター。
トンチキに次ぐトンチキで爆速で遭遇、マーリンの策も魔術王の目論見も何もかも宇宙の彼方にぶっ飛ばしてしまった。
その上100面ダイスでディエゴを完璧に理解してしまい、ディエゴもディエゴで「俺だけが理解する」にはじまる説明下手がどこに吹き飛んだのかという完璧な説明で会話を成立させるという本作でもトップクラスにとんでもないことをやらかしてしまう。
読者の感想は「何かの神話にありそう」。
2023年にあるサーヴァントが実装された際には多くの人が驚きを覚えた。
反響
「2019年上半期のオススメ作品は?」で3位、下半期で2位を獲得している。
また、中華圏でやる夫スレが話題になったきっかけの作品でもあり、作者は現在でも中華圏で人気があるやる夫スレ作者となっている。
関連タグ
コードギアス反骨の無惨様…同作者の別作品。
ライナーのなく頃に…ひぐらし×進撃の巨人のクロスタグだが同名の作品を同作者が連載していた。
外部リンク
やる夫Wiki-ディエゴ・ブランドーがグランドオーダーに挑むようです