ゲンシカイオーガ
げんしかいおーが
概要
『アルファサファイア』のパッケージを飾る重要な伝説ポケモン。
ゲンシカイキする事によって、全身にみなぎるエネルギーが澄んだ海水と化してあふれ出し、体の組織も透明度の高い海水そのものへと変化。
深い青色の皮膚はサファイアのような質感で輝くようになり、透き通った体の内部には黄色い発光体のみが見えているという、生物というよりは光を帯びた海そのものの様な神々しく神秘的な姿。
さらに「α(アルファ)サファイア」の名の通り、体に刻まれた模様が「α」に見える形状へ変化している。
また、体長は2倍以上に巨大化を果たしている(ハガネール以上の高さという事になってしまうが、これについては「先端から尾先までが9.8m」と解釈する説が有力)。
名前が判明するまでは「メガカイオーガ」「アルファカイオーガ」などの名前が予想されていた。
色違いのカイオーガでゲンシカイキすると黒色になり、元ネタのシャチを彷彿とさせる。ヒレの先の部分が色違いのカイオーガと同じ、紫色になる。
ちなみにゲンシグラードンと違い、タイプは水タイプ単色のままである。
ゲーム上の特徴
形態 | H | A | B | C | D | S | T |
---|---|---|---|---|---|---|---|
カイオーガ | 100 | 100 | 90 | 150 | 140 | 90 | 670 |
ゲンシカイオーガ | 100 | 150 | 90 | 180 | 160 | 90 | 770 |
上昇値 | ±0 | +50 | ±0 | +30 | +20 | ±0 | +100 |
ゲンシカイキすることにより攻撃が大幅に上昇し、特攻・特防もこれに追従する形で上昇する。
とくこうの数値はメガミュウツーYに劣ってしまうものの、ゲンシカイオーガは高火力の一致技に恵まれている為、特性と合わさった特殊攻撃はメガミュウツーYを凌駕している。
この特殊攻撃力で繰り出される専用技・こんげんのはどうは強力無比。
…だが、何故か攻撃に+50もされてしまっているのが相当に痛手。
有用で相性の良い特殊攻撃(高威力の一致技及びサブウェポン)を多数習得できるグラードンと違い、攻撃能力が活かせる技がたきのぼり・アクアテール・じしん程度の上、攻撃+40の不憫な兄貴と違って一切の攻撃上昇技を習得できない。(しかし「じしん」に関しては、採用も検討できる性能である。理由は後述)
特性は初登場となる「はじまりのうみ」。
特性のページが詳しいので、詳細は該当ページ参照の事。
HP種族値100・特防種族値160という圧倒的な高さから生半可な特殊技で突破されることはほぼない。
特に弱点であるくさ・でんきタイプの技は特殊技が多く、弱点を突く戦法ではそうそうやられる事は無い。
但し防御はそのままである為、高威力物理技でのされる事もあるので注意したい。
そして、肝心の特性の追加効果が自分に対して恩恵が小さいという問題がある。
そもそもほのおタイプは半減(元があめふらしである為さらに半減)で受ける事が出来る。カイオーガに対してほのお技を撃ってくるポケモンは少ない。
ただし天候変化なので味方のほのお弱点のポケモンの保護にはなる。専用技も含めてダブル以上向けだろう。
設定された経緯を考えるとレシラム殺しホウオウ殺しゲンシグラードン殺しのための設定上で考えられた設定といえる。
最大の問題は相方のゲンシグラードンの特性・おわりのだいちに弱いということ。
折角4倍弱点を突けるはずなのに天候による効果でみず技を無効にされてしまう。
その影響はかなり酷く、メイン技であるみず技は無力化され、自身の特性との相性の良いかみなりは命中50%まで引き下げられる上にグラードンに対しては無効、頼みの綱のこおり技では相手が凍り付くことがなく運ゲーすら許されない(しかもグラードンがほのおタイプ複合になったため弱点すら突けなくなった)。散々にも程がある。下手すると特殊耐久が高いだけのただの的になりかねない。
この為、ゲンシグラードンにまともなダメージを通せる「じしん」は案外重要だったりする。「ぜったいれいど」は第7世代以降命中率2割と低く見積もられたため安定しない。
天候を確実に取る為には素早さを最も遅くする必要があるが、これをやるのはゲンシグラードンも同じである為堂々巡りである。
「トリックルーム」との相性も悪くないように見えるが、持ち物が「あいいろのたま」固定になる以上素早さは最鈍である85未満に出来ない為、天候を取れなかった時点で無駄足になってしまう。
他の対抗手段としてエアロック・ノーてんき持ちと組む方法もある。
なお勘違いされがちだが、ホウエン伝説同士が並んでいるときに天候主導権を握っていたポケモンが倒された場合残ったポケモンの特性は勝手に発動しないのである。つまりゲンシグラードンが主導権を握っていた場合倒した後に無天候と化す。
天候を取られた時にたとえゲンシグラードンを倒したとしても、倒した時点でゲンシカイオーガの特性は発動しないのである。
よって相手のパーティにグラードンがいる時に安全に天候を取りたければ交代出しするしか選択肢がないことになる。
このような経緯から誕生したのがメガレックウザとの組み合わせ「オーガレック」である。
グラードンが覚えている可能性のある技の大半を半減以下で受け止められる上にメガシンカによって天候を上書きすることができる(ゲンシカイキは場に出たその瞬間であるのに対し、メガシンカは技を使う直前が発動タイミングであるため)。
従来のレックウザと異なり味方の天候も止めるわけではないため、カイオーガを交代出ししておおあめに変えた上でゲンシグラードンを攻めるという戦法も使えるのがプラスポイント。
実際この組み合わせが第6~第7世代を通じてカイオーガ入りのパーティで最もよく見かける組み合わせだった。
そしてポケモンWCS2016で優勝メンバーの一員となった。
余談だが、実はゲンシグラードンと正面きって戦っても勝てる場合がある。
ゲンシグラードンはとくこうが上昇していること、「だんがいのつるぎ」が命中不安定なことから、特殊型として運用されることもあり、この場合ゲンシカイオーガのとくぼうの高さが勝り十分勝てる。
だがそれはゲンシグラードン側も心得ているため、別のポケモンなどで対策を仕込まれる可能性がないとは言えない。
性格は控え目・図太い・冷静などでゲンシグラードンやメガレックウザ意識で物理耐久を調整されることが多い。
戦闘BGMは、RSE時代のものをアレンジしたもの。
アレンジの一部に原曲が入っていて、かなり凝っている。
番外作品
アニメ版
スケール感が大きく、場面によっては数十mほどのサイズに見えることもある。
また作画が不安定でCGでも描かれる。
『最強メガシンカ』
Ⅲにて、ホウエン沖に出現した巨石の元にグラードンがゲンシカイキして来襲した後、同じように巨石の力を狙っていたカイオーガもゲンシカイキし、グラードンと交戦。
何故か水技も絶対零度も効かないグラードン、一方炎技で苦戦するカイオーガとやりたい放題である。
また、巨石の力を手に入れることを阻もうとするダイゴのメガメタグロスと交戦。
ダイゴのメガメタグロスですら寄せ付けないなど圧倒的な実力を見せたが、同じように巨石を狙って現れたメガレックウザとの激戦の末、レックウザのガリョウテンセイを受けてグラードンと共にゲンシカイキ解除まで追い込まれて敗れた。
映画『光輪の超魔神フーパ』
フーパの影によって他の伝説ポケモンと共に強引に呼び出され、闘争本能を操られてサトシとフーパ達に襲い掛かる。
劇中では何故かディアルガやパルキアと飛行能力を獲得しており(普段水中に棲んでいる分、肉体を地面に擦り付けないためと考えられる)、唯一飛行能力を持たないグラードンを置いてけぼりにしてやりたい放題な映画だった。
グラードンが少々可哀想である。
『ポケモンジェネレーションズ』
Episode 8: The CavernDeep(海底洞窟) にて登場。
アオギリが藍色の玉でイズミの説得も聞き入れずにカイオーガを目覚めさせた。
ゲームとは違いすぐにゲンシカイキを果たして海上に浮上。そして今作でも飛行している。
その後は悠々と空を飛びながら凄まじい豪雨と海流に竜巻などとまさに世界中を海に沈めかねない程の大災害を発生させていた。
自身の理想とはかけ離れた事態を引き起こそうとしていることを理解したアオギリはゲンシカイオーガを制止しようとするも、その命令が気にくわなかったようで猛然と海を泳いで突撃し、今にも襲い掛かろうとするところで物語は終わる。
関連タグ
0381.ラティオス(メガラティオス)→0382.カイオーガ(ゲンシカイオーガ)→0383.グラードン(ゲンシグラードン)
同みず単タイプ
ゼニガメ/カメール/カメックス/メガカメックス コダック/ゴルダック ニョロモ/ニョロゾ/ニョロトノ パウワウ シェルダー クラブ/キングラー タッツー/シードラ トサキント/アズマオウ ヒトデマン コイキング シャワーズ
ワニノコ/アリゲイツ/オーダイル テッポウオ/オクタン スイクン
ミズゴロウ ホエルコ/ホエルオー ヘイガニ ヒンバス/ミロカロス ポワルン(あまみずのすがた) パールル/ハンテール/サクラビス ラブカス
ポッチャマ/ポッタイシ ブイゼル/フローゼル カラナクシ ケイコウオ/ネオラント フィオネ マナフィ
ミジュマル/フタチマル/ダイケンキ ヒヤップ/ヒヤッキー オタマロ バスラオ ママンボウ