曖昧さ回避
- 導線をグルグル巻きにしたもの。電気を流すと磁力を帯び、電磁石になる。
- 海外アニメ「スーパースリー」の主人公3人組の1人。
- 「ポケットモンスター」シリーズに登場するモンスター(ポケモン)の一種、本記事に記述。
基礎データ
全国図鑑 | No.0081 |
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ジョウト図鑑 | GSC:No.118 HGSS:No.119 |
ホウエン図鑑 | No.082 |
シンオウ図鑑 | No.178 |
イッシュ図鑑 | No.048 |
マウンテンカロス図鑑 | No.069 |
アローラ図鑑(SM) | No.047 (メレメレ図鑑:No.047 ウラウラ図鑑:No.025) |
アローラ図鑑(USUM) | No.054 (メレメレ図鑑:No.054 ウラウラ図鑑:No.025) |
ヨロイ島図鑑 | No.105 |
ヒスイ図鑑 | No.177 |
パルデア図鑑 | No.209 |
英語名 | Magnemite |
ぶんるい | じしゃくポケモン |
タイプ | でんき / はがね(第2世代から) |
たかさ | 0.3m |
おもさ | 6.0kg |
とくせい | じりょく / がんじょう / アナライズ(隠れ特性) |
タマゴグループ | こうぶつ |
進化
コイル → レアコイル(レベル30) → ジバコイル(特定の場所でレベルアップ。第8世代以降はかみなりのいしを使う)
概要
初代赤・緑から登場、活躍し続けているでんきタイプのポケモン。
丸い鉄球の真ん中に黒い点の目があり、左右にU磁石、頭頂部と目下の左右にネジが刺さっているという意外と簡単なつくりをしている。
左右の磁石ユニットから電磁波を放射する事で、体にかかる重力を遮り、ふわふわと宙に浮かんで移動できる能力を生まれつき持つ。
また磁石だけに強い磁力も出しており、ユニットは激しいスピードで回転させるほど放つ磁力も強まって、半径100メートル以内の金属を吸い付けるレベルにもなるという。
機械にしか見えない姿に違わず、電気がエネルギー源であり主食。電線などにくっついて電気を食べており、その時に触ると全身がビリッと痺れる。
より強く帯電しているものに惹かれる習性で、電気がある場所に大勢で群がり、電線や鉄塔、ブレーカーなどの送電設備にビッシリ張りついている光景もしばしば。
そうして停電を起こすことも多く、電線が地中に埋められ始めた近年は発電所を襲うケースが増えた模様。
更に電波に引かれる習性も持っており、ラジオやポケギアを使っていると時々近寄ってくる。
逆にそれを利用し、彼らが嫌がる波長の電波を流して、襲われないよう対策している発電所もあるようだ。
そんな生態であるため、体内に貯めた電力が足りなくなると、電池が切れたおもちゃのように動けなくなるが、電気を与えるとまた元気に動き出すという。
本当に生き物かどうか疑ってしまうかもしれないが、ポケモンである以上一応は生物。ある意味電気文明の天敵と呼べない事もないが、彼らもまた文明無くしては生きていけない存在なのである。
…と、言いたい所だが、まだ電気技術が生まれていなかったヒスイ時代から生息していた記録があり、最近は文明も何もない原始時代から来たという酷似した生命体も発見される等、その起源についてはますます謎が深まっている。
ゲーム上の特徴
ビリリダマなどの初代から登場する他のでんきタイプと比較すると、でんきタイプとしてはかなりの鈍足であるが「ぼうぎょ」が高めとなっており、何より種族値95という進化前の段階にして破格すぎる「とくこう」を誇るのが特徴。
上記にある通り金・銀にてはがねタイプが追加されたため、ほとんどのタイプの攻撃を半減する高い防御性能を得た半面、じめんタイプという4倍弱点が追加された。
宙に浮いてはいるが、ルビー・サファイアから特性の概念が登場しても、隠れ特性を含めふゆうの特性を持たないため、空中にいるのにじめんが最大の弱点という不思議なポケモンである。
最終進化に関わるほど地磁気の影響を受けやすい種族なので、地面技の悪影響もより強く受けてしまうのかもしれない。
進化前の時点から備わる高い火力と優秀な複合タイプに事故死防止の「がんじょう」に加え、ジバコイルに進化すれば思い出し技で覚える不利な相手への「ミラーコート」という奥の手があるため、きちんとした加入機会のあるソフトでは間違いなく1軍クラスの旅パ要員と言える。
第7世代のRTAではトレーナーズスクールのマリコ先生の使うコイルがリタイア製造機となっている。というのは、主流チャートのアシマリを抜群高火力で攻めるためである。このコイルに対してどれだけ力を見せられるかが記録を狙える個体とそうでない個体の分かれ目となる。
無限コイル法
第5世代(BW、BW2)以降では、コイルの特性の一つである「がんじょう」の仕様変更により、HP満タン時に即死するダメージを受けた場合、HPを1残して耐えられるようになった。
この特性に加え、使い捨ての道具を復活させる珍しい技「リサイクル」を覚えることができたため、HPを固定値回復できるきのみを持たせることで、LV1のコイルが通常の攻撃技でいくら殴ってもきのみで回復してはきのみを回収し続け、技のPPが尽きるまで場に居座り続ける無限コイルなるコンボが完成した。
これが「無限コイル法」である。
突破する手段は少なくないものの、対処法を知らない場合は詰むことになるので、思わぬ地雷として機能することになる。
この戦術はココドラ、ノズパスなど、類似のがんじょうを用いたポケモンでも行えるが、それぞれ攻撃手段や弱点が異なるため、刺せる相手、凌げる相手に差がある。
ちなみにこの系統、最終進化のジバコイルは言わずもがな、第一進化のレアコイルもしんかのきせきを使った耐久型や、こだわりスカーフを用いて素早さに特化した型などでジバコイルとはまた違った戦略を展開でき、初期形態のコイルすら前述のように下手すると詰む戦法を所持している。
その為、同じくレベル1戦法が使えるココドラ・しんかのきせきで耐久型にできるコドラ・メガシンカとしての運用も可能なボスゴドラ(メガボスゴドラ)などと同様、「2進化ポケモンの中で全ての進化形態を実戦投入できる可能性を持つ」数少ない系統となっている(剣盾以降は、ランクバトルで全ポケモンがレベル50になる仕様になったため、この戦法はカジュアルバトル以外使用できなくなったが)。
使用トレーナー
ゲーム版
- マチス:ジムリーダー(カントー)※1
- グリーン:初代ライバル
- シルバー:金銀HGSSライバル
- ミカン:ジムリーダー(ジョウト)
- テッセン:ジムリーダー(ホウエン)
- アクロマ:プラズマ団
- ユウイチロウ:コイルマスター
- アイカ:テラレイドバトルサポートトレーナー
- スパーク:チームインスティンクトリーダー
※1:ポケモンスタジアム2
アニメ版
- フォード(無印101話)
- ミカン(無印208~)
- 詐欺団の首領(無印195話)
- アントニー(AG10話)
- イズナ(AG38話)
- テッセン(AG)
- ショウ(DP74話)
- タケシ(DP88話)
- ボクゼン(DP144話)
- コダマ博士(DP149話)
- ゼロ(ギラティナと氷空の花束シェイミ)
- シトロン
- ベルモンド(XY66話)
- プラズマ団(BW112話・119話)
- レンジ(新無印)
ゲーム版
- マチス(ポケスペ)
- テッセン(ポケスペ)
- ダイ(ポケスペ)
派生作品
ポケモンカード
初代では自爆が代名詞のビリリダマを差し置いて、進化系のレアコイルと共にじばくを使用できるカードとなっていた。
ポケモンスタジアム金銀
- ミニゲーム「ゴルバットのどうくつたんけん」では妨害役で登場。触れるとハートを落としてしまう。
ポケモンスナップ
リンゴで気を惹かないと電磁波でカメラを妨害し、ポケモン判定をできなくしてしまう。また、こちらではリンゴで上手く三体集めると合体してレアコイルに進化(?)する。
ポケモン不思議のダンジョン
- その機械的なフォルムからかロボットのようにカタコト語で話す。また、ポリゴン系統と同様ほうでん使いとしてプレイヤーからは恐れられている。
- 『青の救助隊・赤の救助隊』
- ストーリー上では、なんと二体だけで連結してしまい、レアコイルとして生きていくことすら出来ずに助けを求めていた個体がいる。
- 『時の探検隊・闇の探検隊・空の探検隊』
- ジバコイルと共に警官のような役回りで登場。お尋ね者の依頼主や逮捕した際に現れる。
ポケモンGO
- ビリリダマやマルマインなどと同様、臨海工業地帯の近辺によく出現するが、それ以外の場所では(ポケモンの比較的出現しやすい公園や川沿いなども含めて)ほとんど出現しないという変わった分布をしている。一応、巣は設定されており、そこならば内陸部でもコンスタントに出会うことは可能。
- また、2018年4月に行われたカントーイベントでは、出現率に上方補正が掛けられ、内陸部でも結構な数のコイルと出会うことができたので、この間にアメの確保に勤しんだ方も多かったと思われる(特に第4世代実装後はジバコイルまで進化できるようになると思われるので、それを見越して強い個体の厳選やアメの確保を行った方もいたかもしれない)。
- ちなみにサービス開始当初、はがねタイプは出現率が低いかアイテム進化するポケモンしかいなかった。このため、メダル「てつどういん」が欲しい場合は必然的にコイルやその進化形であるレアコイルを乱獲しなければならなかったため、それ目当てで捕まえられることも多かった。
- 現在は、内陸部(特に傾斜地)ではココドラが大量に出現するようになったので、無理にコイルを狙う必要はなくなった。
アニメ版
鳴き声は一貫してエコーの付いた機械的で独特なもの。
『オーキド博士のポケモン講座』によるとネジを外されるのは嫌らしく、磁力でドライバーを奪って逃走した。外すとどうなるのかは不明。
- 無印30話
- フォードの6号
- 無印195話
- ポケモンの通訳をするといって依頼者から金を騙し取る詐欺団の首領(Nさん激怒案件)。コイルにポケモンセンターを襲わせるが、ラングの必死な説得により攻撃を止める。詐欺団の首領は逮捕され、自首したラングはこの功績から逮捕されなかった。
- ミカンのコイル
- 無印208話から登場。ミカンの肩にいつも留まってるのがチャームポイント。
- ジム戦ではサトシのピカチュウと対戦。意外に素早い動きでピカチュウを苦戦させたがピカチュウの10まんボルトや「でんこうせっか」に敗れる。
- AG10話
- アントニーのポケモンとして登場。ペリッパーの口の中からかみなりを使用していた。
- AG38話
- 山の灯台守のイズナのポケモンで登場。
- テッセンのコイル
- キンセツジム戦で使用するが、ピカチュウの強力な10まんボルトで敗れた。
- DP74話
- ショウが手持ちにしている。
- DP88話
- DP144話
- 谷間の発電所の警備をしていた。
- コダマ博士のコイル
- DP149話に登場。サトシのピカチュウとヒカリのポッチャマがくっついた原因となった『仲良しルンルンくん』が開発された切っ掛けとなったのがコダマ博士のコイルとヌオーであったが、実のところは仲が悪かったわけではなくバトルの練習をしたかっただけであった模様。
- 実際、コダマ博士がロケット団に連れ拐われた際にはヌオーがコイルを投げ、コイルがコダマ博士を乗せて救出している。
- ゼロのコイル
- 劇場版『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』で悪役ゼロの手持ちで複数体及び進化系共々登場。この映画に出た事で現実でとんでもねぇ事となる(詳細は後述)。
- プラズマ団のコイル
- BW112話・119話でしたっぱがくりだしてくる。
シトロンのコイル
- ミアレジムのポケモンとして登場。
- XY9話でシトロンを見て喜んだ後、暴走したシトロイドの命令を思い出して仕方なく攻撃するシーンは一種の見所。この時はケロマツのケロムースで動きを封じられる。
- XY&Z編43話ではアルバ戦の1番手で登場するも、ビビヨンに倒されている。
- ベルモンドのコイル
- XY66話に進化系共々登場。
- レンジのフランソワーズ
- 新無印サブレギュラーでサクラギ博士の助手・レンジのポケモンで登場。レンジは自身のパソコンの壁紙にも2ショット写真を設定するほど溺愛している。
- かつてレンジが通っていた喫茶フランソワーズに居着いた野生のポケモンで店が閉店する際にレンジが引き取った。ニックネームもここから取られている。
- 食に関してはこだわり屋でランプなどレトロな電化製品の電気しか食べず、最近は身の回りの小物にもレトロを求めるようになった(サトシのピカチュウは上述無印30話の事があったからか自信があったからか不明だが、フランソワーズにピカチュウの電気を拒否された際にはすごくショックを受けていた)。
- 後述の93話の件で頭にドアノブカバーを着けていたが、気に入ったのか最終話でも着けていた。
- 新無印93話
その他
無印 | 86話・169話・199話 |
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AG | 58話・77話 |
DP | 88話・171話 |
BW | 87話・89話・120話 |
XY | 47話・62話・78話 |
SM | 6話・16話・17話・40話・45話・60話・83話・90話・103話・115話・119話・135話 |
新無印 | 1話(ミュウがへんしん)・2話・8話・21話・38話・40話・44話(冒頭)・76話・109話・112話・136話 |
劇場版 | ルギア爆誕・波導の勇者・キミにきめた!・みんなの物語 |
漫画版
- 向水遙の4コマ漫画
初代ポケモンを題材にした4コマ漫画で伝説のピカチュウつねりたいのコイルくんが登場。
村に来たばかりで獰猛なポケモンたちに因縁をつけられていたピカチュウを助けたことが出会い。性格は非常に陰険かつ冷酷で自分勝手で、特に初期の作品ではピカチュウを理不尽な目に遭わせていた元凶。とは言えピカチュウに友情を抱いており、ピカチュウから邪険に扱われるとショックを受けてたり、ニョロモに対し嫉妬を感じる描写もあったりする。また、年賀状欲しさに年末に急に優しくなるなど意外とさびしがり屋な性格。
後にライチュウが登場してから出番が激減したものの、5巻では最後の4コマでトリを飾った。
第2章でマチスの手持ちで登場し、ジムリーダー対抗戦でマツバのムウマと対決。防御に使っていたエネルギーを全て攻撃に転化し「でんじほう」を撃つ事ができる。
他にも4章ではテッセンやカメラマンのダイの手持ちとして登場している。
あれこれ
でんきタイプの人気者(といえど組織票)
- ポケモン初代から登場するでんきタイプのポケモンであり、その中の代表例と言えるピカチュウとは古い縁である。かつて、映画『ギラティナと氷空の花束 シェイミ』に出演したポケモンの人気投票で2位を取ったことがあり、その結果壁紙のデザインに選ばれたこともある。といえどこれは元々組織票であり、2chのいわゆるVIPPER達による悪ノリの一つ(コイルショック)であった。2位の記事も参照。
- 『ブラック・ホワイト』の人気投票でもそのような組織票による動きはあったが、実際はアルセウスが1位となったため、コイルがプレゼントされることはなかった。
- 『ブラック2・ホワイト2』では、上記の「がんじょう」特性を逆手に取ることで簡単に捕獲できることから、このコイル同士をGTSで交換し、ポイントを稼ぎ、ジョインアベニューへの来客を増やすという、通称「コイループ」が世界的に行われた。この為、当時世界中でGTSに預けられたコイルの数は優に34万を超え、これは、次点のイーブイの約17倍にもなる数であった。『サン・ムーン』では似たような立場のポケモンとしてテッカグヤが登場しているが、コイルも序盤に出て来る為交換手段として当時は主流であった。
- pixivでは似たような境遇(映画人気投票の組織票)にある『イナズマイレブン』のキャラクター・五条勝とのコラボイラストが投稿されるようになった。
故に彼も「コイル2号」「コイルの再来」などと言われている。
- このように、コイルの人気は当初2chを始めとしたネットの住民による悪ふざけといった印象が少なからずあった。ただ、コイルは野生のポケモンとして出現する機会がかなり多く、野生ポケモンとして登場しない作品は『ブラック』と『X・Y』のみ。そのためたくさんのシリーズで目にする機会が多いことは確かであり、それによって多くのトレーナーの印象に残りやすいポケモンとなっている。何より『初代』から登場するポケモンの一匹ということもあり、近年では下記のように公式側からフィーチャーされる機会も増えつつある。
- 『スカーレット・バイオレット』では、ジムリーダーの一人ナンジャモが身に着ける髪飾りとしても登場。これは固定された物ではなく、彼女の動作に合わせて表情などが動いたりする描写がある。
- また、コイルという単語そのものは学校で電流や磁力の勉強をする時に登場するため、ある意味覚えておかないといけない名前だったりする。赤・緑世代の小学生は、鉄の棒に導線をぐるぐる巻いたものを3つ集めてレアコイルと言ってはしゃいでいたとかいないとか。
希少種?
リアル商品であるぬいぐるみで、まさかのエラーぬいぐるみが登場した。ポケモンの知識がない人では一見するとエラーなのかが見分けられないのだが、実はコイルの右についている磁石が左と全く同じ(上が赤、下が青)になっていたものが出回っていたのである。
なお、交換方法などは以下のポケモンセンターの告知を参照のこと。「ぬいぐるみ Pokémon fit コイル」に関するお詫びとお知らせ
こちらはねとらぼの記事。どうしても「??」と思う方は、こちらも併せてご覧いただくことをお勧めする。
ポケモンセンター、ぬいぐるみのミスで謝罪 「コイル」の磁石が逆さまに付いていた(ねとらぼ)
関連イラスト
向水遙先生の腹黒コイル
ポケモン20周年を記念してまさかの本人降臨。
関連タグ
0080.ヤドラン/メガヤドラン/ガラルのすがた→0081.コイル→0082.レアコイル