山海経
せんがいきょう
古代中国のモンスター図鑑。
地理書の体裁をとりながらも、凡そ実在とは程遠い地理・生物の情報が多数盛り込まれている。
もしかして
⇒山海経高級中学校(ブルアカ)
解説
作者は不明。春秋戦国時代 (cf.Wikipedia) から秦漢時代 (cf.Wikipedia) にかけて、複数の何者かによって著述・編纂 (cf.Wikipedia) されてきた。
山経5書、海外4書、海内4書、大荒4書、補遺1書で構成されている。
鳥山石燕が1776年(江戸時代中期)に刊行した『画図百鬼夜行 (cf.Wikipedia)』にも山海経に基づいた妖怪が見られる。
最も古く成立したとされる山経5書の一つ『南山経』に以下の記述があり、これをもって熟字「怪獣」の初出(≒最古記録)とされている。
- 原文「又東三百八十里 曰猨翼之山 其中多怪獸 水多怪魚 多白玉 多蝮蟲 多怪蛇 多怪木 不可以上」(※a)
- 書き下し文「また、東380里を猨翼の山といい、その中は怪獣多く、水に怪魚多く、白玉(真珠など白色の宝玉)多く、蝮蟲(蝮などの蟲)多く、怪蛇多く、怪木多く、以て上るべからず。」(※a)
「何とか山にはなんとかが住む。これは食べると病気によろしい」という記述が延々続く。
西王母とかいろいろの「ざっくり神話」がなんとなく書いてある。但しあくまで「なんとなく」なので共工が失敗こいて後に伏羲がどうたらでが具体的に書いてあるわけではない。
一覧
山経
巻二 西山経
羬羊 䳋 肥𧔥 蔥聾 鴖 䰷魚 肥遺 豪彘 嚻 橐𩇯 谿辺 櫟 玃如 數斯 𤛎 鸓 鸞鳥 鳧徯 朱厭 羅羅 挙父 蠻蠻 鼓 欽䲹 大鶚 鵕鳥 文鳐 英招 后稷 離侖 有窮鬼 天神 陸吾 土螻 欽原 鶉鳥 䱻魚 長乘 西王母 狡 胜遇 少昊 磈氏 猙 畢方 沙棠
天狗 𢕟𢓨 鴟 耆童 帝江 蓐收 紅光 讙 鵸鵌 当扈 眾蛇 神𩳁 蠻蠻 冉遺魚 駮 窮奇 蠃魚 鰠魚 𩶯魮 孰湖 人面鴞 𩹂魚 脩辟魚
海外四経
海内四経
巻十三 海内東経
外部リンク
- 「【ゆっくり解説】 山海経 古代中国 奇奇怪怪の神話世界 【春秋戦国 漢】」 鳥人間 中国史三昧(YouTubeチャンネル)、2024年3月2日投稿。