概要
ムド水水とは、ポケモンGOのgoバトルリーグにおける有名なパーティ編成の一つである。この編成はいわゆる「ギミックパーティ」と呼ばれるものであり、古くから使用者が多い。
初手ポケモン
「ムド水水」の「ムド」にあたる部分である。
エアームド
タイプ: はがね/ひこう 理想個体 0/15/13 or 0/15/14
「ムド水水」と言われるだけあって、この編成を代表するポケモンである。理想個体値(ステータス積が最も高い個体)は攻撃0 防御15 HP13または14である。
- 耐久力が高いはがねタイプのポケモンである。数多くの耐性をもちつつ弱点が少なく、ほのおタイプとでんきタイプの2つしかない。
- そのため、どんなゲージ技を食らってもHPが十割持っていかれることは普通は無い。
- 基本的には初手ポケモンとして使用する。相手の初手がプクリンのようなはがねタイプが弱点のポケモンといった圧倒的な出し勝ちでもない限り裏の水ポケモンに引くことになるだろう、
- 裏の水ポケモンに交替させずにエアームドが倒されることは、対戦相手の裏ポケモンにくさタイプなど水ポケモンが苦手なポケモンがいれば詰むので避ける必要がある。
- 明らかな不利対面ならば裏の水ポケモンにすぐ引けば良いが、厄介なのはハクリューやヤルキモノなど、圧倒的有利とも不利とも言えない微妙な対面の場合である。この場合、裏に引くタイミングをあらかじめ自分で決めておくか臨機応変に見極める必要がある。また、ブレイブバードを撃ち逃げして裏ポケモンに引く戦法もある。
- 通常技は、大幅強化が施されたはがねのつばさを採用したいところではあるが、裏の水ポケモンとの相性補完から鑑みてエアスラッシュを採用するのも良い。ただし、エアスラッシュは技スペックがはがねのつばさの完全下位互換であることと、覚えるゲージ技からひこうタイプ一辺倒になってしまいがちである。そのゲージ技がゴッドバードとブレイブバードである。苦手なトリデプス対面意識などでラスターカノンを採用するプレイヤーもごく稀にいるが、ほぼ見かけないと言って良い。
裏ポケモン
「ムド水水」の「水」にあたる部分である。採用されるみずタイプのポケモンは何種類も存在する。以下に例を示す。
ラグラージ
タイプ: みず/じめん 理想個体 0/14/14
ラグラージを始めとした みず/じめん 複合タイプは、みずタイプでありながらエアームドが苦手なでんきタイプにじめんタイプで耐性をもちつつ弱点を突けるという大きな特徴をもつ。この特徴が「ムド水水」というギミックパーティの存在理由であるといっても過言ではない。
- 基本的には初手のエアームドの引き先として使用するが、フィニッシャーとして使用しても良い。初手の対面が不利の場合はくさタイプなどを釣って倒されてもらい、エアームドへバトンタッチする役割をもつ。もちろん、初手のエアームドが出し勝った上で相手がポケモンを替えてきた場合に、それを水ポケモンで処理をする役割も担っている。
- 通常技はマッドショットで確定。ゲージ技はハイドロカノンは確定であり、他にはタイプ一致のじめんタイプの大技じしん、相性補完目的のヘドロばくだんがある。
- このハイドロカノンが強力であり、消費エネルギーが40でありながら威力が実質96もある。通常技のマッドショットの非常に高いエネルギー回収率とはかなり好相性であり、相手に負担をかけやすい。
- はがねタイプに対して強く出られることも大きく、トリデプスなど耐久力も高いポケモンに対しても有利な戦える。
ランターン
タイプ: みず/でんき 理想個体 0/13/14
裏の水ポケモンとして採用される一例である。耐久力が高い。
- 通常技はみずでっぽうとスパークを覚え、どちらを採用するかはプレイヤーによる。ゲージ技はなみのりと10まんボルトで確定である。
- 弱点がくさタイプとじめんタイプの2つのみと少ないのも強みである。もちろん、エアームドが苦手なほのおタイプやトリデプスに強く出られ、自身がみずタイプでありながらでんきタイプの技で弱点を付かれない。
ナマズン
タイプ: みず/じめん 理想個体 0/14/13
裏の水ポケモンとして採用される一例である。ラグラージと同じ複合タイプである。環境でトップクラスに強力なポケモンであるため、ムド水水に限らず採用するプレイヤーが多い。
- 通常技にはエネルギー効率が高いマッドショットを覚えるのでこれで確定であろう。また、ゲージ技にどろばくだん、30%の確率で相手に攻撃デバフを付与するねっとうを覚えてくれる。不利対面になりがちなひこうタイプに打点が欲しい場合はふぶきを採用できる。
- ラグラージ同様、くさタイプから二重弱点を突かれてしまう。
ヌオー
タイプ: みず/じめん 理想個体 0/15/14
またみず/じめんか。裏の水ポケモンとして採用される一例である。
- 通常技にはエネルギー効率が高いマッドショットを覚えるのでこれで確定であろう。また、ゲージ技にどろばくだん、エネルギー35実質威力66のアクアテール、じめんタイプの技との相性補完が非常に良いいわタイプの技ストーンエッジ覚えてくれる。相手の防御を確定で2段階のデバフを付与するアシッドボムを覚えてくれるのは良いが、通常技との相性が悪い。
- くさタイプから二重弱点を突かれてしまう。
- ラグラージでいいだとかナマズンでいいだとか色々文句を言われがちだが、普通に強力なポケモンである。
ニョロボン
タイプ: みず/かくとう 理想個体 0/14/15
ニョロボンはカウンターの使い手である。カウンターはダメージ効率が高くエネルギー効率も比較的高めであり非常に優秀な技である。
マリルリ
タイプ:みず/フェアリー 理想個体 0/15/15
みんな大好き青い悪魔。その圧倒的な耐久力により非常に場持ちが良い。
- 通常技はあわで確定。あわがなぜか強化調整を受けたので使いやすくなった。ゲージ技はじゃれつくはほぼ採用されているが、れいとうビームを採用するプレイヤーとハイドロポンプを採用するプレイヤーで綺麗に分かれている。
- 概して初動が遅めでもっさりしているが、初心者からトッププレイヤーまで幅広い層で採用される、環境トップクラスのポケモンである。
- マリルリの弱点の一つであるでんきタイプがエアームドの弱点と被っていることがこの編成における欠点になる。
オーダイル
タイプ: みず 理想個体 0/11/13
遅咲きのエース級ポケモン。シャドークローを覚えたことで一気に化けた。
- シャドークローは、そこそこのダメージ効率に加えて高いエネルギー効率を持ち合わせた、非常に恵まれたゴーストタイプの技である。
- そのシャドークローに加えて、ゲージ技は超優秀御三家限定技ハイドロカノンを覚えてくれる。他にはくさタイプなどに打点があるれいとうビームと30%の確率で相手に防御デバフを付与するあくタイプの技かみくだくを覚える。
- 耐久力が高くないため、弱点や不意な大技で大怪我をしやすい。
ゲッコウガ
タイプ: みず/あく 理想個体 3/15/12
その並外れた連射性能で相手を翻弄する忍者。
- みずしゅりけんの非常に高いエネルギー回収率がゲージ技と絶妙に噛み合っている。エネルギー40のハイドロカノンを9ターンで、エネルギー35のつじぎりを9→6…ターン周期で撃つことができるのである。
- ただし耐久力が低いため、不利対面どころか等倍対面であっさり倒されることも。弱点がでんきタイプでエアームドと被ることも残念ポイント。
ドククラゲ
タイプ: みず/どく 理想個体 1/15/15
こちらはみずタイプというよりはどくタイプとしての意味合いの方が強い。
- 通常技はダメージ効率もエネルギー回収率も高めのどくづきで確定、ゲージ技には相手の防御を確定で2段階のデバフを付与するアシッドボムを覚えてくれ、どくづきとのシナジー効果がかなり高い。さらには30%の確率で相手に攻撃デバフを付与するねっとうを覚えてくれるオマケまで付いてくる。
- 耐久力も高いため、すぐに倒される心配もない。シャドウ個体も存在するため、どくづきのゴリ押し性能を強化したドククラゲを使うことも可能。
- 弱点のでんきタイプがエアームドと被る。
ドヒドイデ
タイプ: みず/どく 理想個体 0/15/15
こちらもドククラゲと似た立ち回りをすることになるポケモンであるが、ナイアンティック社内で何かをやらかしたのか、不遇な扱いを受けている。
- 通常技はどくづきで確定。ゲージ技はエネルギーが50に対して威力が実質72しかない貧弱性能のしおみず、エネルギー65と重たい割に威力が実質132とすこぶる高くもないヘドロウェーブを覚えさせざるを得ない。
- 耐久力はあのマリルリをわずかに上回るほどには段違いに高いので弱くはないのだが、ドククラゲに出番を持っていかれがちである。
- 弱点のでんきタイプがエアームドと被る。
ジュゴン
タイプ:みず/こおり 理想個体 0/12/15
こちらはみずタイプというよりはこおりタイプとしての意味合いの方が強い。また、覚える技の関係からみずタイプの技は通常技ゲージ技共にほぼ採用されない。通常技もゲージ技もレガシー技である贅沢な子。
- 通常技はダメージ効率もエネルギー回収率もそこそこのこおりのつぶてで確定、ゲージ技には確定で攻撃デバフを付与するこごえるかぜを覚えてくれ、苦手ないわタイプやでんきタイプに打点がありほのおタイプ、どくタイプ、はがねタイプにも打点があるドリルライナーを覚えてくれる。
- 耐久力も高いため、すぐに倒される心配もなく、汎用性が高い。
- 弱点のでんきタイプがエアームドと被る。
ムド水水対策
goバトルリーグは「じゃんけん」と揶揄されることがあるほど、本家ポケットモンスターに比べて、出し負ければそこからの挽回が厳しいものとなっている。そのため、特定のパーティ編成の対策は容易である。
砦草草
ムド水水を絶対に許さない三銃士。ブレイブバードですら余裕でいなせるトリデプス、みずタイプのポケモンを一瞬で溶かすシャドウウツボットなどが目の前に立ちはだかる。この編成に当たったら基本的に降参することになるだろう。
- 余談だが、怨嗟の声は砦草草がほとんど受け止めてくれるので、ムド水水は嫌われにくい傾向にある。
デンヂムシ
タイプ: むし/でんき
ムド水水対策電車。初手に使うことでエアームドを撃墜させる。でんきタイプでありながらじめんタイプが弱点ではないポケモンでもある。
デンチュラ
タイプ: むし/でんき
ムド水水対策蜘蛛。初手に使うことでエアームドに圧力をかけられる。複合タイプはデンヂムシと同じ。
バクフーン
タイプ: ほのお
エアームド対策ネズミ(?)。
- やきつくす×ブラストバーンの使い手。なぜかかみなりパンチを覚えるようになったため、みずタイプのポケモンにも爪痕を残せるようになった。
- 耐久力が低いため、シールド管理をしなければ返り討ちに遭うこともある。
ファイアロー
タイプ: ほのお/ひこう
エアームド対策焼き鳥。昔から環境で暴れていたのに弱体化どころか強化を施された、ナイアンティックのお気に入り。
- なによりそのやきつくすの超優秀な技性能である。硬直時間が長いものの、ダメージ効率もエネルギー効率も良い。さらにはニトロチャージで火力を上げることもできるし、そらをとぶは純粋に優秀なひこうタイプ技であるし、ブレイブバードで撃ち逃げしたり防御を下げて起点にさせなくする選択肢も取れる。
- ただし、エアームドのゴッドバードでさえもなかなかのダメージを食らうことには留意する。
ラウドボーン
タイプ: ほのお/ゴースト
エアームド対策ハゲ。ポケモンSV世代の御三家でありブラストバーンを貰っていないのに環境で出回っている訳の分からないポケモン。
対策ポケモンは他にも多数存在する。
関連パーティ
夜水水
初手ポケモンをエアームドではなくヨルノズクにした編成である。通常技はつばさでうつ、ゲージ技はゴッドバードとシャドーボールで確定である。
鋼龍龍
エアームドもれっきとしたはがねタイプのポケモンであるため取り上げた。
- その文字通り、裏ポケモンにはドラゴンタイプを置く。シャドウカイリューも当てはまるが、ムド水水関連としては、アクアテールを習得するシャドウハクリューやヌメルゴンが採用されることがある。シャドウハクリューのゴリ押し性能は、シャドウウツボットにも引けを取らない。
ムド水龍
裏ポケモンの2体目をみずタイプではなくドラゴンタイプにした編成である。ドラゴンタイプのポケモンの通常技はとりわけりゅうのいぶきにされている。りゅうのいぶきはダメージ効率が高くエネルギー効率もそこそこであり扱いやすい技である。
ラグドラムド
ラグラージ、ドラピオン、エアームドで構成されるパーティである。
- goバトルリーグ黎明期によく使われていた編成である。ラグラージにとって対面不利ならば裏ポケモンに引いてラグラージにとって対面有利なポケモンを釣る。
ムド水グラ
水の2枚目をグライガーにした編成である。