概要
2022年7月1日(6月30日深夜)からテレビ東京系列の『木ドラ24』枠で放送されたオリジナルドラマ。
監督はアベラヒデノブ。乃木坂46の与田祐希がドラマ初主演を務める。
「プラモデル」を題材にしたホビー・ヒューマンドラマで、バンダイスピリッツをはじめとするプラモデルメーカー各社の協力により実在のプラモデルが登場する。
2023年6月29日より第2弾が放送開始。キャストも大半が前作と同じ役で出演するものの、世界線は第1弾のパラレルワールドとなっている。この理由については、公式サイトにて「今一度「量産型リコ」という作品テーマに立ち返ってみて、「もしかしたら、この世界には他にも“量産”されたリコがいるのではないか?」という妄想から、この新たな続編の構想に辿り着きました。」と説明されている。
あらすじ
第1弾
イベント企画会社「FUNFUN CREATE」に勤務する小向璃子(こむかい りこ)は、社内でも「のほほん部署」と揶揄されるイベント3部に所属し、スマホを片手に雑用をこなす日々を送っていた。
ある日のこと、イベント1部に所属する同期の浅井祐樹(あさい ゆうき)から、仕事に対してのやる気のなさを指摘され「量産型の人間」と評される。
特別な趣味や特技もなく、日々の安寧だけを望んで生きてきた璃子は「量産型」の意味を追求していく。
先輩の中野京子(なかの きょうこ)が担当する個人商店活性化企画「まぼろし商店フェス」のサポートに就いた璃子は、小さい頃は玩具店が大好きだったことを思い出し、仕事帰りに訪れた商店街で小さなホビーショップ「矢島模型店」を発見する。
大量に積まれたプラモデルの中から「量産型ザク」に目が止まった璃子は、店主のやっさんこと矢島一(やじま はじめ)とアルバイトの郁田ちえみ(いくた ちえみ)に勧められるがまま、初めてのプラモデル作りに挑戦する。
第2弾
幼い頃から明るく活発で、表裏がない性格のため友達が多く、成績はいつもオール3.5でクラスの中間値をいくようなタイプの人間・小向璃子。
就活中に思いついたフードシェアリングのアイデアを元に、大学の同級生の高木真司(望月歩)と浅井祐樹(前田旺志郎)の3人でスタートアップ企業「ドリームクレイジー」を立ち上げ、スタートアップ企業支援プロジェクト「ドッグラン」の支援のもと、売れ残りフードシェアリングサービス「NOKORUNA(ノコルナ)」のサービスを開発するため奮闘中。
ユニコーン企業(※評価額が10億ドルを超える、設立10年以内の未上場のベンチャー企業)を目指すために、オリジナルのアイデアを捻り出すリコは、いつもとは違う道から帰宅していると「矢島模型店」を見つける。店主・やっさんからある言葉を言われたリコは、意を決して「HGUC 1/144 ユニコーンガンダム」を作ってみることに。「プラモデル」というホビーとの出会いをきっかけに、リコに人生の転機が訪れていく…。
登場人物
主人公。「FUNFUN CREATE」に勤務。社内で「のほほん部署」と言われるイベント3部に所属。
性格、容姿、好きなもの、価値観など、何もかもが平均的なごく普通の「量産型」の女子。「矢島模型店」を訪れたことでプラモデルの世界にハマっていく。
第2弾では、第1弾とは異なり高木、浅井とともに「ドリームクレイジー」を起業し、社長に就任している。
しかし、こちらの世界でも中野と浅井から「量産型」と言われてしまい、「矢島模型店」を訪れプラモデルの世界にハマっていく。
FUNFUN CREATE
イベント3部
- 中野京子(演:藤井夏恋)
璃子の先輩で、お姉さん的存在。
第2弾では、「Perfect Beans」の社長に就任している。こちらでは周りには流されないタイプであり、璃子とライバル関係となっていく。
- 高木真司(演:望月歩)
イベント1部から異動してきた、璃子の後輩。かなりのお調子者。
第2弾では、璃子の同級生となっており、ドリクレ共同創業者でエンジニア担当。大学時代からプログラミングが得意。
- 猿渡敦(演:与座としあき)
3部の年長3人組の一人。
第2弾では、最終話にて満を持して登場。スコープドッグの司会を務めた。
- 雉村仁(演:森下能幸)
部長代理。年長3人組。嶋田社長とは同期。昔はプラモデル製作が趣味のモデラーだった。
璃子と一緒に『宇宙戦艦ヤマト』のプラモデルを製作してから、仕事でも璃子や真司に頼りにされるようになる。
第2弾では、犬塚の秘書をしている。
- 犬塚輝(演:マギー)
部長。年長3人組の1人。
第2弾では、スタートアップ企業支援プロジェクト「ドッグラン」代表に就任している。
イベント1部
- 大石亮太(演:中島歩)
イベント1部のエース社員。ミニ四駆のイベントを通してリコと親交を深めた。リコは大石に好意を持っていたものの、大石は「(リコは)妹のようにしか見えない」と全く恋愛対象として見ていなかった様子であり、リコはあっさりフラれてしまった。
第2弾では、リコの兄「小向亮太」として登場。婚約者がいたものの、なんやかんやあってリコにそのことを伝える機会を見誤って全く伝えておらず、妹を混乱させてしまうことに。
- 浅井祐樹(演:前田旺志郎)
璃子の同期。かなりの野心家。
第2弾では、璃子の同級生となっており、ドリクレ共同創業者3人の中では一番の行動派。切り込み隊長的な存在。
矢島模型店
- 矢島一(演:田中要次)
矢島模型店の店長。通称「やっさん」。
度々口癖のごとく「プラモデルは自由だ」と言い出し、それがリコ達へのアドバイスとなっている。
- 郁田ちえみ(演:石川恵里加(LINKLPLANET))
アルバイト。璃子のことを最初に製作したプラモデルから「ザクねえ」と呼ぶ。
第2弾にも登場。ジオラマの専門であることが今更ながら発覚。こっちの世界の璃子のことも「ザクねえ」と呼んでいた。
- アオ(演:石田悠佳(LINKLPLANET))
第2弾に登場するアルバイト店員。璃子のプラモデル作りを優しくフォローする。ウェザリングの専門。
- マイカ(演:荒井芽依(LINKLPLANET))
第2弾第8話に登場するやっさんの知人。ディテールアップの専門。璃子と初めて会った際に、「こっちの世界の璃子さんは…」と、とんでもないメタ発言をかましている。パラレルワールドからやって来たのだろうか…。
第2弾からの登場人物
- 後田浩一郎(演:矢柴俊博)
ドリクレの新メンバーで財務担当。前職は大手銀行である三橋銀行の行員。
- 熊本侑美(演:市川由衣)
ドリクレの新メンバーでデザイナー担当。前職では大手IT企業で、さまざまなサービスのデザインを担当している。
- ハル(演:天川れみ(LINKLPLANET))
Perfect Beansの研究開発担当。中野のことを「ボス」として尊敬している。
放送リスト
第1弾
話数 | サブタイトル | 脚本 | 登場プラモ | 放送日 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 量産型なワタシ | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS 旧キット 1/144 量産型ザク | 2022年7月1日 |
第2話 | 1/24の情熱 | ゴージャス村上 | アオシマ ザ・モデルカー 1/24 ニッサン R35 GT-R ピュアエディション'14 | 7月7日 |
第3話 | イベント3部の真司君 | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS RG 汎用ヒト型決戦兵器 人造人間エヴァンゲリオン初号機 | 7月14日 |
第4話 | 雉村さんの船出 | 畑中翔太 | BANDAI SPIRITS 1/1000 宇宙戦艦ヤマト2202(最終決戦仕様) | 7月21日 |
第5話 | リコ、レディ・ゴー! | オコチャ | タミヤ 1/32 ミニ四駆(ビクトリーマグナム他) | 7月28日 |
第6話 | 8歳のパイセン | ゴージャス村上 | BANDAI SPIRITS BB戦士 No.373 LEGEND BB 武者頑駄無 | 8月4日 |
第7話 | ローマは一日にして成らず | オコチャ | BANDAI SPIRITS Figure-riseLABO 南ことり | 8月11日 |
第8話 | 姉御はヒーロー | 畑中翔太 | BANDAI SPIRITS Figure-rise Standard ULTRAMAN(Bタイプ) -ACTION- | 8月19日 |
第9話 | 機動戦士アサイ | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS HGUC 1/144 RGM-79 GM | 8月25日 |
最終話 | 1/1のワタシ | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS MG 1/100 RX-78-2 ガンダム Ver.3.0 | 9月2日 |
第2弾
話数 | サブタイトル | 脚本 | 登場プラモ | 放送日 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 量産型リコ行きます | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS HGUC 1/144 RX-0 ユニコーンガンダム ユニコーンモード | 2023年6月29日 |
第2話 | 無限の中間形態 | オコチャ | BANDAI SPIRITS HG 1/100 YF-19 | 7月6日 |
第3話 | 難攻不落の熊本さん | 畑中翔太 | 童友社 日本の名城 1/350 熊本城(※1) | 7月13日 |
第4話 | シン・後田浩一郎 | オコチャ | BANDAI SPIRITS Figure-rise Standard 仮面ライダー(シン・仮面ライダー) | 7月20日 |
第5話 | ドリクレ・ジェットストリームアタック | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS HGUC 1/144 MS-09 ドム/MS-09R リック・ドム | 7月27日 |
第6話 | リコの夏休みだーZ | 山元悠加 | BANDAI SPIRITS HG 1/144 マジンガーZ(マジンガーZ INFINITY Ver.) | 8月3日 |
第7話 | ドリクレの決闘 | 畑中翔太 | BANDAI SPIRITS HG 1/144 ガンダムエアリアル | 8月10日 |
第8話 | リコ、修行する | マンボウやしろ | タミヤ 傑作機シリーズ 1/48 グラマン F-14A トムキャット(後期型)発艦セット(※2) | 8月17日 |
第9話 | リコと中野の戦い | マンボウやしろ | BANDAI SPIRITS HGUC 1/144 MS-06S シャア専用ザクⅡ(※3) | 8月24日 |
最終話 | 小向リコは自由だ | 畑中翔太 | BANDAI SPIRITS HG スコープドッグ | 8月31日 |
※1:元は相原模型製作所(アイハラ)が開発したキット。アイハラ倒産後に童友社に引き継がれた。
※2:この他に、「アオシマ ミリタリーモデルキットシリーズ 1/72 陸上自衛隊 96式装輪装甲車A型」と、「ハセガワ ウォーターラインシリーズ 1/700 日本戦艦 金剛」も登場している。
※3:HGUCのシャア専用ザクⅡはNo.32とNo.234(いわゆるREVIVE版)の2種類があるが、登場するのは後者。
余談
作中に登場した「量産型ザク」のプラモデルは40年以上前に発売された旧キットの1/144スケールのザクⅡであり、接着剤と塗装が必須。
作中では塗りミスをフォローして肩を赤く染めたため、別のロボットアニメを彷彿させる外観となった。……というか、公式Twitterで「レッドショルダー」と言ってしまっている。
なお、リコが完成させた量産型ザクは「量産型リコ専用ザク」としてガンプラ化が発表されている。
矢島模型店のロケ地は、目黒区にあるアートギャラリー「ORANGE PARLOR」。また、店内に展示されているラストシューティングのジオラマは「メガサイズモデル 1/48 RX-78-2 ガンダム」を使用したもので、制作は川口名人こと川口克己が担当した。
オープニングテーマの「ビューティーMYジンセイ!」「ぶっ飛んでラニカイ」はにじさんじのVTuberである樋口楓が担当。第1弾最終話では作中のプレゼンの資料として登場した。
関連項目
BANDAI SPIRITS 青島文化教材社 タミヤ 童友社 ハセガワ - 作中で製品が扱われた模型メーカー。
GSIクレオス - 作中でのプラモデル製作シーンにて、接着剤や塗料といった同社製の模型用ツール・マテリアルが登場している。
境界戦機 - 再放送の際に矢島模型店の2人が商品を紹介するコラボCMが放送された。
お耳に合いましたら - 制作スタッフ繋がり。主演も、元乃木坂46の1期生メンバー・伊藤万理華。
ポケットに冒険をつめこんで - 制作スタッフ繋がり。主演も、元乃木坂46の1期生メンバー・西野七瀬