wizardry
うぃざーどりぃ
「Wizardry」とは
このゲームは1981年にアメリカ合衆国のゲーム会社Sir-TechよりAPPLE II(*)用のPCゲームとして発売された。
愛称は『Wiz(ウィズ)』。
内容はワイヤーフレームで構成されたダンジョン内を探索するロールプレイングゲーム( RPG )であり、ダンジョンズ&ドラゴンズをシステムのベースとしている。
のちにシリーズ化されるが、そのゲームシステムは現在のRPGの礎となったとも言われる。
(*)APPLE II…Apple_Inc.が1977年に発売したパソコン。最初のオールインワンパソコンといわれ、早くからフロッピーディスクに対応した。
シリーズ( シナリオ )一覧
この作品は好評であったことから各種ハードに移植され、ナンバリングタイトルが第八作まで出たほか、日本版オリジナルや派生作品などが多数存在する。
日本においてはアメリカ合衆国等と異なり、シリアスなRPGとして受け入れられたが、これはアスキーから発売されたファミリーコンピュータ版の影響によるものである可能性が高い。
この優れた移植により、それ以降の続編などの販売に関してある程度アレンジが許されていたとされ、その縁もあり外伝作品が発売されることとなったと思われる。
また、Sir-Techが崩壊した際各所に「版権を用いたゲーム」の作成を持ち掛けたといわれ、そのため複数種類の関連作品が発生したといわれる。
さらに、版権の集約によりウィザードリィルネッサンスと呼ばれる企画も立ち上がったが、これはどうやらあまりうまくいかなかったようであり公式ページもドメイン未更新で閲覧不能となっている。
- Sir-tech製後期三部作
- Sir-tech製外伝的作品
- ウィザードリィネメシス( 原題:Nemesis - the Wizardry Adventure )(1996年)
- そのほか
- ウィザードリィ クロニクル 聖地奪還(2001年)
- ウィザードリィ サマナー(GBA)(2001年) / (PS2)(2005年)
派生作品
- ウィズ・ボール…アスキーによるカードゲーム。
- TRPG…ウィザードリィRPGを参照。
- ネザードメイン…外伝Ⅰ・外伝Ⅱから版権要素を除いたガラケー移植版。
- エルミナージュ
- Generation XTH…XTHを参照。
- 剣と魔法と学園モノ。
後のゲームに影響を与えたもの
- 複数のキャラクターを1括りとしたゲーム進行( パーティ制 )
- ターン制の戦闘
- HPが0になる事によって戦闘に決着がつく
- 経験値の蓄積によるパワーアップ
ネタの数々
- おおっと テレポーター!→いしのなかにいる!(全滅)
- 最強武器・村正の英語名→「MURASAMA BLADE!」( ※のちの移植や新作では修正 )
- 強力武器・カシナートの剣→正体は調理用ミキサー( クイジナート、cuisinart )
- 忍者は装備すべてなしでクリティカル攻撃&防御力ボーナス→全裸最強( 裸忍者 )
- 宿泊は馬小屋が基本( システム上HPを回復させると金と年齢が消費され、HPの回復しない馬小屋に行けば金はかからず、年齢は消費されにくい。なおHPはあとで呪文で回復させる )
- クリティカルの恐怖。どれだけ強くとも「××は くびをはねられた」( しかもおおむね初体験はかわいいうさぎ )で即死、敵も味方も。
- 2度の蘇生失敗→「ささやき えいしょう いのり ねんじろ! ××はまいそうされます」( キャラクター消滅 )
- アーマークラス・マイナス10はシャーマン戦車に匹敵( とマニュアルに書かれていた )。
……といったネタの数々から、現在も旧作( I~V )をベースにしたパロディが投稿され続けている。
ネタ要素を大量に仕込んだコメディ仕立ての作風であり、発売当時のアメリカの風俗や文化を基にしたおバカネタ、例えばモンティ・パイソンネタの他、映画やTV番組のパロディ、内輪ネタ、キリスト教の宗教的文化に基づいたネタなども多い( 特に「ユーザーへの挑戦状」と銘打ったIVではパロディ・バカ要素が全く自重しておらず、スペイン宗教裁判ネタが登場する )。
日本における展開
本シリーズがファミコンおよびMSX2に移植される際、先行していたドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーといった和製RPGと差別化するためか、キャラデザイナーに末弥純を、作曲に羽田健太郎を起用するなどシリアスな王道ファンタジー的な色彩が強められ、小説版などのメディア展開もそれに準じた結果、日本においては本国と異なる「ウィザードリィ=硬派なRPG」というイメージを浸透させることになった。
後に日本で制作された外伝作品などもこのイメージに準じているため、本家と日本製のオリジナルシリーズを区別する意味で、日本で作られたシリーズは「和製ウィズ」と呼ばれ区別されている( ただし、FC版PGの説明書イラストやウィザードリィ風野球カードゲーム「ウィズボール」や、TRPG版であるウィザードリィRPGの一部展開など、日本における展開からパロディ的な要素が皆無になった訳ではない )。
1980年代当時のゲーム雑誌の中で、特に本シリーズを推していたのがJICC出版局(現在の宝島社)の『ファミコン必勝本』。ライターのベニー松山はシリーズを日本に浸透させた立役者の一人として知られ、ノベライズ『隣り合わせの灰と青春』で作家デビューし、外伝Ⅱの製作にも参加している。
登場クラス( 職業 )
- 初期タイトル(#1~#3、#5)
- BCFからの追加職業
和製wizの一部タイトルではレンジャーが弓使い(Archer)に、君主が騎士(Knight / Paladin)になっており、ヴァルキリーとモンクの日本語表記も「神女」や「僧兵」など複数のパターンがある。
- 和製wizの追加職業
- 召喚師(Summoner)(複数タイトル)
- くノ一(Kunoichi)(複数タイトル)
- ヴァリアント(Valiant)(エンパイア(GBC))
- アベンジャー(Avenger)(エンパイア(GBC))
- ムサシ(Musashi)(エンパイア(GBC))
- 狂戦士(Berserk)(エンパイア(PS)&アスタリスク)
- 全能者(Wizardry)(エンパイア(PS)&アスタリスク)
- 義賊(Gizoku)(BUSIN0)
- 聖騎士(Paladin)(BUSIN0)
- 黒騎士(Dark Knight)(BUSIN0)
- 隠密(Onmitsu)(BUSIN0)
- 将軍(Syogun)(BUSIN0)
- 怪盗(High Thief)(BUSIN0)
- 剣聖(囚われし亡霊の街)
- 妖術士(囚われし亡霊の街)
- クラウン(Wizardry Online)