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プロフィール

襲名妖精騎士ランスロット/メリュジーヌ
真名???
身長147cm
体重20kg
属性中立・悪・地
出典フランス妖精史、メリュジーヌ伝説
地域暗い沼
好きな物自分より弱いものを労われる人
苦手な物あるにはあるらしい(たぶんこれ)
イラストCHOCO
CV高野麻里佳


概要

Fate/GrandOrder』第二部第六章『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』にて登場した妖精騎士ランスロットの真名。
第二再臨から真名が表示される。

真名

湖の騎士の名など偽り。其はヒトに恋した美しき竜女「メリュジーヌ」。

出典はフランスの民間伝承に登場する雌型の水妖。フランス出身のランスロットとは故郷を同じくする。

これまでのFateシリーズではサクラファイブの一人ヴァイオレットに組み込まれた女神の一体として登場。当時はケルトの古い女神の系譜を汲む存在と設定されていた。

史実の伝承では人間と妖精のハーフであり、母の出産を見てしまった人間の父親を洞窟に幽閉したが、母はそんな娘に「土曜になると半身が蛇や竜になる呪い」を与え、変身する所を見られると永久に戻れなくなるという運命を背負わされた。
その後、メリュジーヌは人間の男性と恋に落ち、1人の子供を授かったとされる。
ちなみに、その結末はハッピーエンドとバッドエンドの二種類があり、どちらがオリジナルかは不明。

しかし異聞帯における彼女は、汎人類史のメリュジーヌとは全く異なる存在らしく…

メリュジーヌも本当の名前ではないけどね。でも、とても大切な名前なんだ

人物

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妖精騎士ランスロット


第1霊基では、全身をメタリックブルーの鎧で固め、目元を鎧と似たデザインのバイザーで覆っている。バイザーは任意で着脱可能で、叛逆小僧よろしく胸部の装甲にマウントされる。
両腕の小楯のような武装はアロンダイトの鞘であり、防御はもちろん、ナックルパーツでパンチの威力を倍加させたり、パドルパーツを遠心力で振り回して殴りつけるといった攻撃が可能。内部には彼女が生成したアロンダイトのレプリカがストックされており、真名解放時にナックルから剣身を展開できるが、これは魔力を固めてガワのデザインを模しただけの魔術的に不安定な贋物であり、外気に触れると短時間で霧散してしまうため、抜刀は一瞬しか行えない。
一見不便だが、本人曰く「ゼロ距離で行う射撃だと思えばいい、串刺しにするのも切り裂くのも得意なんだ」とのことである。
また、腰には鞘を引っ掛けておくラックが付いている。

妖精騎士ランスロット


第2霊基ではアロンダイトの鞘を装着している点を除き、脇が露出した私服姿の可憐な少女の姿になる。この私服は非常に気に入っているらしく、あまり汚されたくないと言う。
また、この服装にプラスして、夜会用の青紫のベールで目元を覆うこともある。
本編でのバイザーやベールを着けた立ち絵は、六章読了後に簡易霊衣として追加される。

公私によって一人称を使い分けるタイプで、公人としての一人称は「僕」。
命令に忠実で生真面目な仕事人で、私情を表に出さず、課された仕事を善も悪も関係なく迅速かつ完璧に遂行する。その冷徹な仕事ぶりは、見るものに殺戮マシーンのような印象を与える。また、冗長な話し合いで解決するよりむしろ実力行使で手早く済ませようとする節があり、戦闘マシーン的なイメージに拍車をかけている。
第三者に対しては、常に“完璧な騎士”として礼節を以って振る舞う。そのため、戦場での彼女を知らない民衆からは人気が高く、質実剛健なバーゲストよりも持て囃されている。ただ、本人はそういった態度が相手に(特に女性に)どういった感情を抱かせやすくするかを理解していない。要するに天然たらしである。ランスロットの名前をもらったのもあながち的外れではないかもしれない。
私人としての一人称は「私」で、オフ時には寂しがり屋で甘えん坊な一面が顔を出す。そこから垣間見える本質は、無垢で一途な純情乙女そのものである。



その正体は、竜の中の冠位(グランド)と呼ばれる境界の竜アルビオンが、世界の裏側へ辿り着こうと足掻いた末に力尽きた際、自ら切り離した左腕の細胞塊。
湖水地方の昏い沼の中でアメーバ状態で漂っていたところを、オーロラに掬い上げられ、その在り方を美しいと感じ、彼女の姿を真似て「妖精メリュジーヌ」として再誕した。
自らの存在意義であるオーロラを愛し、彼女を輝かせ続けるために働き、自らのカタチを保つためにモルガンと取引をして妖精騎士としても活動している。

根本的に社会活動を行う生き物ではなかったために他者の心の機微に疎く、何よりどうしようもなくおしゃべりが下手。また、地球最強であるという自負(彼女にとっては純然たる事実)から、時に相手を見下すような態度を無自覚に取ってしまうため、相対した者から(特に荒事において)は冷酷で傲慢な性格と誤解されやすい。その上、自らの出自に関して必要以上に喋ったり、正論で説き伏せられると拗ねて退却したりと、他者との距離感も測り損ねがち。
本人もコミュ障ぎみなのは自覚しており、カルデアに来てからはなるべく直そうと努力している。

好みの相手は「自分より強いモノに立ち向かう勇気ある者」ではなく、「自分より弱いものをいたわる優しさをもつ者」。そのため、主人公は相当タイプらしい。
召喚してくれた主人公に対しては、彼/彼女の力になれる事を喜び、絆レベルが0の段階ですらその関係を「恋人」「あなた以外をマスターと呼ぶ気はない」と言い切る程に好意的。
絆レベルが上がると自分がマスターを想う気持ちと同じぐらいマスターに想われたい心中を告げたり、会いに行っても会えない事が続くと「マスターが優秀なのは良いことだけどね」と言って拗ねたり、24時間眺めていたいとぼやくなど、ちょっと愛が重い

なお、寂しさが限界になると「マスターを縛るもの」としてカルデアを滅ぼそうとする。水泳部も真っ青である

センシティブな作品


第3霊基では、ドラゴンを思わせる黒い翼の生えた露出度の高い姿に変化する。エピローグで登場した「赤き竜」としての姿も、簡易霊衣:赤熱偏位として実装される。
この姿になると、落ち着いた女性口調に変化すると共に声にエコーがかかり、自身を「戦闘機」と定義するようになる。人間や妖精に寄せていた感覚の一切を抑え、本来の機械的(デジタル)な感覚が露わになるが、無垢な少女としての本質までは変わらない。ただし、より価値観が機械的になったことで、思考の間がなくなっており、即決即断する面が強くなっている。つまり、マスターが恋しくなったら即実力行使に出る。
鞘に納まっていたアロンダイトは抜き身のツインブレードに変形しており、剣身に魔力を充填して具現化させたドラゴンのアゴで相手を挟み斬ったり、大爆発するビームをぶっ放したり、刃を縦横無尽に飛ばして斬り刻むなど、第1・2再臨に比べて攻撃方法が多彩になった。
とにかくむちゃくちゃにかっこいい要素をあれこれ詰め込んだせいで忘れそうになるが、クラスはあくまでランサーである。

自身を戦闘機と定義しているためか、ミリタリーものが大好き。カルデアのメカ系宝具(主にアラフィフの棺桶バルカン砲とか源氏名の元ネタ黒い方の空爆とマシンガン掃射)を前にすると、マシンガンにトキメかない戦闘機はいないと断言し、自分の翼にも付けたいとボヤいたり、オデュッセウスの宝具であるトロイの木馬の変形機能を羨ましがったりしている。一方エウロペのタロスはカッコいいといいつつも設計思想が自分とは真逆の超重量級・大火力型だからか、トロイの木馬ほど対抗心は燃やしていない。

センシティブな作品


そして最終再臨のセイントグラフは、第三の黒い姿から一転して純白の姿に変化し、全体的に竜と妖精の要素を併せ持つのが一目で分かるデザインとなっている。
これは取り戻せるはずのなかった「本来有り得ざる姿」らしく、ここまで辿り着けた事に対してマスターに感謝を伝えている。

種火の正体に言及する数少ないサーヴァントの一人。ちなみにおいしいらしい。
聖杯に望む願いは特になく、「たかが核融合反応程度」と魔力リソース程度にしか考えていないため、そこまで重要視していない。ただ、食べてみたいとは思っている。

能力

第1・2霊基では、翼は無いものの魔力の放射によって飛行可能であり、マッハまで1秒未満で加速できる。その圧倒的なスピードこそ何よりの自慢であり最高の武器だが、なぜか敏捷のランクはBに落ち着いている。魔力放出を伴わない素の状態でB、ということだろうか。
どの再臨でも二刀流で戦うが、第1・2再臨では武器の構造上、徒手空拳でも戦える。

着名したランスロットの霊基は、特殊な出自で不安定な自分の存在を安定させるため。本来の実力としてもサーヴァント以上のものを有しており、妖精騎士として活動している時はむしろ弱体化している。

ステータス

筋力耐久敏捷魔力幸運宝具
CA+BA+BA+


保有スキル

対魔力(B)ランサーのクラススキル。魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。
陣地作成(B+)自らに有利な陣地を作り上げる能力。本来はキャスターのクラススキルだが、彼女はその出自ゆえか高ランクで有している。
ドラゴンハート(B)竜の炉心、あるいは竜の宝玉と呼ばれる、メリュジーヌの魔術回路。『魔力放出』にも分類される、生体エネルギーの過剰発露状態。“竜の妖精”として自身を再構築したメリュジーヌは、竜種ではないものの竜と同じ生体機能を持つ。
無窮の武練(B)汎人類史の英霊ランスロットから転写されたスキルで、極限の修練により肉体に刻み込まれた戦闘経験。どのような精神状態であれ、身につけた戦闘技術を十全に発揮できるようになる。しかし、生まれつき強大なメリュジーヌにはあまり必要がなく、むしろ煩わしく感じている。
ペリー・ダンサー(B)本来は英国東部サフォークに伝わる妖精の名。北の地に生じる美しく残酷な光に心奪われた情景の呪い。
レイ・ホライゾン(A)イングランドに伝わる、異界への門とされる「地平線」「境界」を守る竜(ミラージュ)の逸話。メリュジーヌはあくまで“妖精”としての名前と器であり、本来の役割にして姿である『境界』そのものに変貌するための手順。


宝具

誰も知らぬ、無垢なる鼓動(ホロウハート・アルビオン)

レイ・ホライゾン


  • ランク:EX
  • 種別:対界宝具

ジークヴリトラのように、己を完全なドラゴンへと転身させ(この時、光の輪を三つくぐる事で竜になる。)、そのまま時計盤のような魔方陣にエネルギーを収束、展開した胴部から破壊光線を発射する。
レア演出として、姿が変化せずテュケイダイトを投擲するバージョンがある。

ゲームでは第三再臨と簡易霊衣「赤熱偏位」の場合にのみこの宝具を使用する。
第一・第二再臨時の宝具「今は知らず、無垢なる湖光(イノセンス・アロンダイト)」とは演出のみならず効果も全くの別物となる。

関連人物

彼にあやかって名前を与えられた。モルガン経由で彼の話を聞き、立派な騎士だと思っていたが、ナンパな一面を目撃してしまい、自身もそんなふうに思われていたのかとショックを受ける。
本人に自覚はないが、モルガンの見立ても割と的を射ていたりする。

こちらのランスロットの方は割と好みらしい。なんでも、マシンガンにときめかない戦闘機はいないとかなんとか。

汎人類史に詳しい時計塔の魔術師。かつて彼がある霊廟を探索した事を聞いて興味を持ち、話を聞こうとした。

妖精國での主君。彼女のイデオロギーに共感し、自身の存在を保つために妖精騎士の霊基まで与えてもらったにも関わらず、最後には裏切ってしまったことに強い罪悪感と申し訳無さを抱いている。

同僚。質実剛健な彼女とはよく周囲から比較されていた。そのためかバーゲストからはライバル意識を持たれている。
本人はバーゲストと仲良くしたいようだが、それは可愛い大型犬を見るような目であったため、結局二人の価値観は噛み合わない。
また、強者と弱者の関係についても認識が食い違っており、メリュジーヌは「僕が最強だからみんな僕に従うべき」という野性としての弱肉強食がデフォルトなのに対し、バーゲストのそれは「強者たるもの弱者を守護する責任がある」というノブレスオブリージュの精神に根ざした、“人としての”弱肉強食であるため、最強生物のくせに気に入った者以外の弱者を積極的に庇護しようとしない在り方が気に入らない様子。

同僚。彼女の極悪非道ぶりに思うところはあったが、自らも脛に傷持つ身であったため、彼女を弾劾するは資格は無いとして見て見ぬフリをしていた。

彼の事はファヴニールとして認識している。昔の彼女なら、人から竜になることに抵抗を感じていたようだが、現在の自身がそれに近い状態にあるため、親近感をもって「それもまたよし」と認めている。

彼の弁舌はあまり好かないが、宝具の方は好みらしく、サブウェポンとして翼をくっつけられないか相談している。

彼のトロイの木馬(の変形システム)にライバル意識を抱いており、どちらがマスターの乗機に相応しいか勝負を挑んでいる(勝負内容は曲技飛行。さりげなく自分の有利な勝負を提案している)。

彼女の乗るタロスは好みらしい。なんでもデザインに温かみとユーモアがあり、自分とは設計思想が真逆だからだとか。

彼の育ての親で、姉のような存在。かなり入れ込んでおり、少々ブラコンの気があった。
カルデアで汎人類史のパーシヴァルと出会った折は異聞帯のパーシヴァルだと思って喜んだが、すぐに別人だと気が付いて落ち込んだ。
あちらはただの人間であり、一介の妖精であったガレスと同じくそっくりさんでしかない事から記録としてすら持ち込まれてはいないだろう。

自身を召喚し契約した人間。関係について問われた際、絆0の時点ですら「所有物、一心同体、恋人と、関係をどう表現すべきか悩む」「彼/彼女以外をマスターと呼ぶつもりはない」等、召喚時から好感度がぶっちぎれている。
24時間一緒に居たいがためにぶっ壊れ周回性能を引っ提げて来たのでは?とも。

なんだか他人の気がしない相手。特に一度だけ対峙した宝具「ストーム・ボーダー」をいたく気に入っており、自身を搭載する母艦として認めている。

異聞帯にて「アルビオンの竜」を手中に納めるべくメリュジーヌと戦った
最終的にコヤンスカヤの霊核をぶち抜くが、後にこれが最大級のファインプレーであった事が判明する。
カルデアに召喚された「光のコヤンスカヤ」に対しては一応仲間だと認めてはいるが、警戒は解いていない。

余談

ヴァイオレットに取り込まれた女神は、他にメドゥーサやインド神話のアプサラスがおり、彼女たちとは+目を覆うバイザーや水の精といった属性が共通している。

クラスがランサーである上に「竜特性」を持っているため、ジークフリートシグルド竜特攻が面白いほどぶっ刺さる(ストーリーで真の姿と戦闘する際も宝具一発でゲージ一本まるごと持っていかれる見事な効きっぷりである)。
おまけに第二再臨までは無敵貫通スキルの類を持たないため、彼らに対して強力な攻撃バフや無敵バフをばら撒けるマーリンも加わればメリュジーヌ戦の攻略はかなり楽になる。後にイベントや高難易度戦はゲーティアキリシュタリアのようにいきなりフルチャージして3臨宝具を使ってくる可能性もあるが、この場合には対粛清防御を用意すれば問題ない。

反面、味方に回れば全サーヴァントの中で唯一無二の性能を持つため、非常に心強いサーヴァントとなるだろう。
詳細なゲーム内性能については彼女の表の姿の記事に譲る。

奈須きのこ氏は1999年当時同人活動に懐疑的だった頃にCHOCO氏の作品を見て衝撃を受けており、以降一緒に仕事ができればと思っていたらしく、この妖精騎士ランスロットのイラスト担当という形で実現。
ちなみにアルビオンの設定を話した際本当に本物の奈須きのこか疑われたそうな…
この時話した設定は、

  • 「ファンタジーの中に一人だけSFというか、コイツだけ異物感すごい」
  • 「他のサーヴァントがモビ◯スーツならコイツだけゲッ◯ー
ここで奈須きのこが言っている"コイツ"とはアルビオンのことなので、ゲッ◯ーそのものに例えられてるのはメリュジーヌではなくアルビオンである。メリュジーヌはあくまで「ゲッ◯ーの左手」といったところ。

ちなみに実は型月…というか武内氏こと社長とCHOCO氏の間にはstaynight発売時に既に面識がある

また、CHOCO氏は実装後にキャラクターデザイン等についてツイートをしており、
第一、第二再臨時の服の構造についてツイートしたり
外部リンク
外部リンク

彼女の特徴の一つである二つの眉毛についての解説も行っている。
外部リンク

製作時の愛称は「メリさん」、娘さんからの愛称は「メリュ子」ないし「メリ子」。
今はメリジューヌ等と間違えて覚えられる事が多い為、「メリュ子」と呼ぶか検討中らしい。
外部リンク

今回の章で実装された個性豊かな妖精騎士の中でもかなり多くの属性を兼ね備えたサーヴァントである。挙げるだけでも「お姉ちゃん」、「ママ」(自分を母竜だと例えるシーンがある)、「ドラゴン娘」、「変身ヒロイン」、「」、「合法ロリ」(年齢的には「ロリババア」)、「女騎士」、「メカ娘」、「愛が重い」、「メカクレ」(ただしバイザー)とてんこ盛りが過ぎるレベルである。それでいて男のロマンに理解があり、かっこよさと可憐さが同居するデザインであるため、幅広い性癖を持つファンから人気を博している。

関連イラスト

妖精騎士ランスロット
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妖精騎士ランスロット
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センシティブな作品センシティブな作品


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関連タグ

Fate/GrandOrder 妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ ランサー(Fate)
妖精騎士ランスロット
エリザベート・バートリー:同じくドラゴンタイプのランサー。
ランスロット・アルビオン:「ランスロット」で「アルビオン」で「高機動型」で「大出力ビーム兵器搭載」と共通点の多いロボット。
キュレム:「きょうかいポケモン」で「ドラゴンタイプ」。そして本体から分離した点も共通。
























二部六章幕間の重大なネタバレを含みます
























女王暦2011年に「鏡の氏族」が滅ぼされた最大の理由と原因。
それらは全て、メリュジーヌが最愛のオーロラのためにやった事だった。

あの日オーロラは「予言の子」の話を周囲に吹聴して回るエインセルを、自分に注目させたいがために根も葉もない虚言で不安を煽っているとして、いかにも鏡の氏族そのものがモルガンに反逆しようとしている危険な存在だとメリュジーヌに説く。それこそが彼女の妖精としての本能に由来する思いつきの虚言だと分かってはいたが、それでもメリュジーヌはオーロラの望むままに鏡の氏族を皆殺しにする。何故なら、メリュジーヌにとって愛するオーロラを輝かせる事こそが最優先事項であり、心の支えそのものだったからだ。

そして後述するように「自分が一番に愛されること」を目的とするオーロラが枯れないようにしなければならないから。
その輝きが失われた末路を「死よりも残酷」と考えるメリュジーヌにとっては、彼女のその“思いつき”は鏡の氏族とオーロラの二者択一を迫るものであり(「私の翅は曇ってしまうの」と恐らく無自覚に脅されてもいる)、どれだけ無辜の者を手にかけ数多もの罪を重ねようとも、贖罪の苦しみと罪悪感に心が押し潰されそうになっても、ただ一つの愛するものを守ろうとした。

だが、その時は相手が悪すぎた。というのも、鏡の氏族は長年彼女の本体の骸を守っていた穏やかな妖精だと、他ならぬメリュジーヌが知っていたから。
そして鏡の氏族達も彼女の境遇を慮り、憐れみつつも一切抵抗すること無く自ら命を差し出した。そして全てを終えたメリュジーヌは、オーロラにだけは自分の行いを肯定されたい、感謝してくれるのならそれだけで……と、返り血を浴びたまま、身を清めることもせず彼女の元を訪れる。

だがそこで見聞きしたのは、オーロラのさっきとは反対に手の平を返してエインセルを素晴らしいと称える態度と、鏡の氏族を襲ったモノ(=メリュジーヌ)を、「この世のものではない、体はおろか心まで汚れた最も醜い腐ったケダモノ」「外見はどんなに綺麗にとりつくろっても、所詮は自分の真似ごとをしているだけ。あんな汚いモノは思うだけでも汚らわしい」と罵る、よりにもよってこれまでの自分の存在を全否定する言葉だった。当然その言葉には悪意も善意も全くなく、そう言えばチヤホヤしてもらえるからと、今まで通りその場限りの思い付きの美辞麗句を並べただけの、陰口ですらない空っぽの罵倒だった。
どれだけ自分や周りを犠牲にして全てを捧げても、オーロラからはなんとも思われていないという事実を改めて突きつけられ、それでもなお彼女の「愛」に縋ってしまう自分をどうすることもできず、メリュジーヌは降りしきる雨の中一人、絶望の涙を流した。
(選定の槍に選ばれた当時10歳のパーシヴァルが見た光景はまさにこの時の姿であり、同時にソールズベリーに近付きたがらない要因になった)

そして来たる大厄災の日。大量のモースが発生し、オーロラを案じて暴徒化した妖精で溢れたソールズベリーへ駆けつけるメリュジーヌ。
彼女が消えれば自分も霊基を保てなくなってしまう。それでも最期まで自分は傍にいると言いかけるが、それらを遮るように彼女の口から出た言葉は領民も国も、何もかもを捨てて2人で逃げようという提案。流石のメリュジーヌもコレには愕然とし、一体どこへ逃げるのかと問いただすと、「ブリテンの外(汎人類史の世界)」だと事も無げに返される。その理由も「自分達よりも憐れで汚くて弱々しい人間だけの世界なら、つまらなくなったブリテンよりは行儀のいい『理想の世界』が簡単に作れる」という、いかにもその場でふと思いついた程度のあっけらかんとしたもの。確かにそうすれば「妖精は」自分とオーロラの2人きり。竜の骸より生まれ落ちてからずっと望んでいた、これ以上ない理想郷を得られるのだ。
そこまで考えた時ふと違和感を感じ、側近はどうするのか聞いた所、これにまたあっさり「ちょっと口煩かったので毛虫に変えた」と言ってのけた。さらには「さっき間違って踏んづけちゃった。まだ(死骸が)その辺に落ちていて床が汚いから気をつけてね」と宣う始末。
そこまで聞いたメリュジーヌは、暫しの静思の後、「例え自分の愛が、オーロラを飾るための装飾品と変わらないものだとしても、彼女が一番大事で、どんなに邪悪で醜悪なことでもその願いを叶える」ことを改めて告げると、オーロラが困惑したまま微笑んで手を取ったのと同時にアロンダイトを抜き放ち、彼女の体を貫いた。

訳が分からないままその場に頽れるオーロラを、メリュジーヌは糾弾する。
ブリテン異聞帯のように一筋縄ではいかない汎人類史では、オーロラのような存在はすぐに害悪と見抜かれてしまう。そうなれば美しかった翅も姿もすぐ衰えてしまうこと、それを一番我慢できないのは他ならぬオーロラ自身であること。そして何より一番危惧したのは、彼女が「こんなのは私(オーロラ)じゃない」と毎日毎日自分を騙し続け、そんな姿を毎朝毎朝鏡で見る度にショックを受けて『心を殺す』日々をひたすら送り続ける残酷で惨めな責め苦に陥ること。それを到底傍らで見ていられる訳もなく、メリュジーヌなりに考えた末の、オーロラを救う精一杯の介錯だった(妖精國であればモースになって終わりだが、汎人類史には恐らくモース化現象というものが存在しないので、自己愛の塊である彼女は自死することも壊れることもできず、生来のあり方からその現状を変えようと足掻くことも省みることもできずに永劫の生き地獄を味わうことになる)。

そしてメリュジーヌは刃を引き抜いたと同時に倒れたオーロラを前に、絶望と哀しみに打ちひしがれるまま雄叫びと共に本来の姿に変貌
三つ目の厄災「炎の厄災・純血竜アルビオン」と化し、ブリテン中に火の粉を振り撒いて一帯を焦土に変えると、“島の崩壊を阻むものを潰す”という本能のまま、聖剣を持ち帰ったアルトリアストームボーダーを執拗に狙う。その姿をモニター越しに見たパーシヴァルは覚悟を決め、自ら囮役を志願してデッキに立ち、捨て身の一撃によって元始の竜を撃墜した。



████ALBION


美しき妖精…!
醜き厄災よ…!
運命まで奪うのが愛だと言うのなら!!
それを、この槍で打ち砕こう!!!



──さらば、我が愛











……だが、その堕ちゆく今際に自我を取り戻した竜骸は、ある光景を目にする。

それは、愛した者たちの世界を呑みこむ、おぞましい「終末」の姿だった。


折れた翼を広げ、潰れた喉を張り上げる。
もう何も思い出せないはずの記憶の底には、彼女が過ごしたかけがえのない日々を示す空白があった。

兵器としては失格。生命としても矛盾している。それを理解していながらも、その目には炎が宿り、黒鉄の体は再び奮い立つ。



飛びなさい――おまえは、たとえ残骸であろうとも


私の名は、メリュジーヌ───
妖精騎士、メリュジーヌ!
飛びなさい……!
おまえは、たとえ残骸であろうとも……!



崩れゆく竜は、このブリテンに掬われた生命の一つとして、奈落を落ちゆく人理の艦を救うべく、最後の咆哮を響かせた。





──どこまでも高く、飛んでゆく

光を目指して昇る、一縷の希望を見届けた黒鉄の残骸は、ブリテンの黄昏に一筋の光を遺して消えて逝った。

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妖精騎士ランスロット ようせいきしらんすろっと

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