概要
対象ポケモンはLv.100どくテラスタルゲッコウガ。忍者やカエルのイメージとしても毒は似合っている。
特殊行動
(単位:%)
対策
内容を見た瞬間、多くのトレーナーが戦々恐々した。
まず、どくの弱点は地面とエスパーなのであるが、ゲッコウガの元タイプはみず・あくである。
つまり、じめん持ちで行けばみず技、エスパーで行けば悪技で弱点を取られるという、レイド戦という観点ではゲッコウガにとって相性が良過ぎるテラスタルである。
当然ながら、安易に生半可なフェアリーを使おうものなら、どく技に瞬殺されるのは目に見えている(マリルリも例外ではない)。
そしていざ始まってみると、技構成は「ダストシュート」「ハイドロポンプ」「れいとうビーム」「つじぎり」という両刀型で、準専用技「みずしゅりけん」は不採用となった。
行動パターン
初手に特殊行動として「かげぶんしん」→「どくびし」を使用。その後も特定ターンで「かげぶんしん」を使用し、こちらを攪乱して来る。
どくタイプに抜群を突ける必中技は存在しないため、対策なしでは大切な攻撃を外しかねないリスクから逃れることは実質不可能。汚いなさすが忍者きたない。
一方、「どくびし」は倒れなければ全く怖くない上、「ダストシュート」の毒付与はどくorはがね持ちかおんみつマントで防げる。
前回同様、テラスタルオーブチャージを奪う行動をしないのでテラスタルもしやすい。
ある程度ターンが経過すると、こちらのバフを打消して来る。
ただ、幸いなことに、かつての最強リザードン同様、こちらのバフを打ち消す特殊行動は序盤に1回行うのみである。
アシストパワーを目的としたバフ積みは1度目の特殊行動後に行うようにしよう。
また、「かげぶんしん」以外にバフ・デバフ技を使ってこないので、バフ技で防御面を強化すれば、2倍弱点くらいならある程度耐えることが可能(後述のように、バフ積み「アシストパワー」戦法でのソロ討伐報告があるのも、そのためである)。ステータス強化バフがないのであれば、変化技が使えない代わりに特防を強化するとつげきチョッキがお勧めである。
ただし、急所に当たりやすい「つじぎり」の関係上、物理防御を固めても大ダメージを受ける場合があるため要注意である。このため、急所に当たって事故死してしまうことを防ぐために、何かしら回復手段も用意しておく必要がある。
そして、定期的に「ハイドロポンプ」を撃つターンがあるため、特性「ちょすい」または「よびみず」持ちポケモンなら、無力化して回復または特攻上昇するメリットが得られる。
ただし、バフ消し特殊行動が発生したターンでは特性が無効化されるので、そのターンは回復に徹しよう。
「かげぶんしん」対策は弱点を突けなくても良いので必中技を用いるか、「つめとぎ」や「とぐろをまく」などで自分の命中率を上げるか、はたまた「クリアスモッグ」や「くろいきり」で打消すという方法が挙げられる。
ただし、「くろいきり」は味方のバフも消してしまうため、使うのであれば最初のターンにやることをお勧めする。クリアスモッグも敵へ掛けたデバフも消してしまう危険性があるが、相手がデバフ解除の特殊行動をしたのを見計らって使用するという方法も取れる。
どちらかといえば、味方のバフを消さない分「クリアスモッグ」の方がお勧めである(「クリアスモッグ」の追加効果はバリア中でも通じる)。
よって「ぼうぎょ」・「とくぼう」を強化してHPを半分以上キープすれば、ソロでも安定して討伐しやすいというのが現時点での最強のゲッコウガに有効な攻略法である。
お勧めポケモン
アタッカー枠
- ノココッチ
「とぐろをまく」を覚えられ、同技命中率上昇により「かげぶんしん」の運ゲーを回避可能な、今回最適性のポケモン。
「めいそう」や「こうそくいどう」など能力を上げる技を豊富に覚えられ、回復技「はねやすめ」も完備。積み技を積み切ってから「アシストパワー」を連打するのが基本戦術となる。
両バージョンで入手出来る上、南3番エリアでどくテラスタル個体を捕獲出来るので入手・育成しやすいのも利点。
今作からは適当に捕まえた野生個体も完全にカスタマイズ可能となったため、戦力として投入可能。ただ、「つじぎり」があるので出来れば特性は「びびり」が望ましいため、「とくせいパッチ」が必要となる場合があるのが難点か。在庫がない場合はやや難易度が上がる。
「すばやさ」に関してはジャッジ画面で「かなり良い」以上あり下降補正性格でなければ、「こうそくいどう」か「びびり」が2回発動することでゲッコウガに先制出来る様になる(ついでに「アシストパワー」威力も上げられる)。
戦術としては、バフ消しが来るまで何もせず(あるいは「はねやすめ」連打)待機し、凌いでから「とぐろをまく」→「めいそう」の順で交互に積んで行くのが基本。こうすることでゲッコウガが思考パターン上「ダストシュート」を撃たなくなり、どく状態となることを防げる。
ただし、ニンフィアが「ムーンフォース」で「とくこう」を下げてしまうと「めいそう」を余程積んでいない限りは「ダストシュート」を撃ちやすいため、いる場合はやり直し推奨。
「とぐろをまく」を3回積めれば、「アシストパワー」が外れることはほぼなくなるのでストレスフリーで周回可能。
テラスタイプに関しては、先述のどくならダストシュートを半減しどく状態とならなくなり、他技も弱点とならないのでかなりお勧め出来る。
火力重視でエスパーとするのもありであるが、「つじぎり」の急所が怖い。対策として「ずぶとい」B252振りの場合HPを70%以上確保出来れば余程連続で当たらない限りは安定してテラスタル出来るようになる。
持ち物に関しては、「かいがらのすず」がお勧め。
威力を上げ切った「アシストパワー」は非常に火力が高いのでかなりの量を回復可能。
上記の戦術を使えば「ダストシュート」もほとんど撃たれないため「おんみつマント」は優先度が低め。仮に「れいとうビーム」で凍った場合でも「いやしのエール」を使えば良い。
こちらも両バージョンで入手出来るのが利点。特性も基本的にはどちらでも良い。
大まかな立回りはノココッチ同様で、「あまえる」で攻撃を下げた後、「とける」と「めいそう」を積んでから「アシストパワー」を連打するのが基本戦術。
ただし、そのままでは相手の回避率アップを打消すことが出来ず終盤に外しまくって負けるパターンも多いため、「あまえる」の代わりに「くろいきり」を採用して開幕の「かげぶんしん」は打消す立回りも考案されている。「ねがいごと」を覚えさせておけば回復しながら粘ることも可能。
テラスタイプもみずやノーマルのままでも十分攻略可能。ノココッチと比べて素の特攻が高いため無理にエスパーとする必要はない。
総じて育成コストはノココッチよりも大分安いので、金欠やアイテム不足の場合には最もお勧め出来る。
前回に引続き活躍。「つじぎり」があるのでヤドランの方がお勧め。
ノココッチやシャワーズ同様バフ解除が来るまで何もせず放置し、そこから前回同様「てっぺき」×3→「わるだくみ」×3→「いけいけドンドン」の応援→「アシストパワー」連打が基本戦術となる。適宜「なまける」で回復しておこう。
ただし、AIが学習して「つじぎり」しか使って来ないことがある上に、いくら「てっぺき」で防御を固めても「つじぎり」が急所に当たれば沈んでしまう。そのため、上記のシャワーズと比べるとやや安定性には欠ける。
当然マルチで選出しようものなら弾かれても文句はいえないので注意。
なお、参考までにヤドランに「つじぎり」が急所に当たった際のダメージは、B252H4振りの場合41.5 - 49.3%、「ぼうぎょ」が上がりやすい性格の場合は37.9 - 45.1%となる。このためHP半分以上をキープすると安定する(「なまける」や「いやしのエール」などの回復手段は必須であるが)。
毎度お馴染み。
全技を等倍に抑えられる。
等倍ではあるが、専用特性「でんきにかえる」からの「パラボラチャージ」により安定した攻略が可能。
「ひやみず」や「アシッドボム」「どろかけ」「かいでんぱ」「あまごい」とデバフ技も豊富である。
持ち物は「とつげきチョッキ」で「とくぼう」を上げておきたい。
だが相手の「かげぶんしん」を対策出来る技がないためソロでは中々厳しい。安定攻略にはマルチで味方に回避率をリセットして貰う必要があるため、上記2匹と比べると優先度は低め。
特性「よびみず」で「ハイドロポンプ」を無効化出来、「ダストシュート」も半減可能。
バフ消しは序盤1回のみであるため、「よびみず」を無効化されてもハイドロポンプが痛手となることは少ない。「じこさいせい」で回復も可能。
「たくわえる」や「とける」で防御を固め、「のろい」で攻撃を上げて「じしん」を連打。
「クリアスモッグ」を覚えるため、ノココッチ同様運ゲーを回避可能。
「ひやみず」や「どろかけ」でデバフも掛けられるため、アタッカーサポーター両面で優秀である。
西の姿と東の姿で色分けされているので、一方をソロ、もう一方をマルチサポート用に育てると、いざという際に判別しやすいのも利点。
はがね複合なので「ダストシュート」を無効化し、「つじぎり」や「れいとうビーム」も半減可能。
「ハイドロポンプ」もHD振りとすれば2発持ち堪えることが可能。
バークアウトで特攻を下げた後に「つるぎのまい」を3回積み、必中技「ドゲザン」を連打して行くのが基本戦術。
積み技を使う回数が少ないため、相対的に急所運ゲーも大きく抑えることが可能。
テラスタイプもはがねで問題ない。火力重視であくとすると各技に対する耐性が失われるため安定感が落ちる。
サポート枠
耐久面における種族値が高いことに加え、「とける」や「たくわえる」、または「ほおばる」の様な耐久バフを覚える。
「アシッドボム」に加えて「クリアスモッグ」も覚えられるのでサポーターとして活躍可能。
残りの枠は「てだすけ」などを入れると良い。欠点としては実用的な回復手段が「のみこむ」しかないのが少し辛いか(しかも、「のみこむ」は「たくわえる」で上昇したステータスが戻ってしまう)。
またマルノーム系統はバイオレット版限定ポケモンであるため、スカーレット版をプレイしているプレイヤーにはやや敷居が高いのが難点。
隠れ特性「いかく」や「ひやみず」で攻撃デバフ、アシッドボムで耐久デバフが可能で、味方に「つぼをつく」を使うことでアシストパワーの威力を上げることができる。
たまにそのポケモンが使う積み技と上げる能力が被り「もう上がらない!」で1ターン無駄とすることがあるのは御愛嬌。
回復手段には乏しいが、「ちいさくなる」でこちらからも運ゲーを仕掛けることが可能。
味方が積み技を積み切ったら応援連打が基本となるか。
「アシッドボム」や「ひやみず」双方を揃え、「じこさいせい」で粘れるので、安心してサポートを行える。
ドオーについては「れいとうビーム」導入で非推奨と思われていたが、HDベースとした上で、「ドわすれ」や「たくわえる」などで強化していけば、HPの高さも相まって「れいとうビーム」に数発は耐えられることが判明している(「じこさいせい」も覚えるので、回復手段もある)。テラスタルでどくとなれば弱点ではなくなるのでより安定する。
はがね複合なのでフェアリーでありながら「どくびし」やダ「ストシュート」が無効である上に、こおり・あく技に耐性があるため、唯一の脅威は「ハイドロポンプ」のみという高耐性が魅力。しかも特防種族値が高い。
「うそなき」や「はいよるいちげき」などのデバフ技や両壁、「てだすけ」などのサポート技も充実している。
お勧めテラスタイプもはがね一択。フェアリー側は折角のどく耐性を消してしまうため非推奨。欠点としては回復手段に乏しいことか(「ドレインキッス」もどく相手では回復量に期待出来ない)。
非推奨ポケモン
こおり技が紛れ込んでいるため、今回もコライドン・ミライドンを始めとしたドラゴン全般は足手まといにしかならないので注意。
お馴染み野良レイドの嫌われ者である四災も非推奨で、唯一パオジアンのみ弱点を突かれないが、メイン火力になれず、特性「わざわいのつるぎ」のせいで「つじぎり」と「ダストシュート」に沈みやすいので、やはりお勧めしにくい。
一応、「くろいきり」で相手の回避力とこちらの防御力をリセットすることが出来るが、それならばパオジアンでなくても「くろいきり」が使える別ポケモンを出せば済む話である。
上述にもあるが、はがね複合でないフェアリーはどく技で押されるため、勿論非推奨。
当然、今回の報酬である最強のゲッコウガ自身も、そのままでは活躍出来ない。
報酬
初回のみどくテラスゲッコウガを入手可能の他、「とくせいパッチ」1つとわざマシン091「どくびし」を確定入手。
個体値は6V確定、隠れ特性持ちで、性格は「なまいき」(「とくぼう」上昇、「すばやさ」下降)固定。残念ながら今回はそのままではガチ戦闘に向いているとは言い難い性格となっており、どうしても実戦で使いたい場合は、ミントによる補正が必要となる。
そして、最強のゲッコウガにはリボン「さいきょうのあかし」を所持している。
また、クリアする度に「インドメタシン」を数個ドロップする。
ピックアップレイドについて
最強レイド配信時には、同時に何かしらのポケモンがピックアップされ、レイド出現率が上がるのがお約束となっているが、今回公式が同時配信したイベントレイドはドータクンとルカリオ。
普段からそこそこの確率でレイドが出現するドータクンはともかく、ルカリオは普段レイドには一切登場しないため、事実上イベント限定レイドとなっている。
また、ルカリオ系統ドロップアイテムである「リオルのけ」はわざマシン「インファイト」作成に必要な素材であり、一方のドータクン系統ドロップアイテムである「ドーミラーのかけら」もカルボウをグレンアルマへ進化させるのに必要な「イワイノヨロイ」の交換アイテムであるため、ルカリオやドータクン自体に用はなくとも、素材目当てに周回するのもありであろう。
一方で、ゲッコウガへの対策として有用かといわれると微妙なところ。
いわずもがなドータクンはエスパー複合であるが故に
「つじぎり」が怖い上に、ルカリオも火力面はともかく、相手の技を全て等倍以下に抑え込めるとはいえ肝心の耐久面に難があるためお勧めしにくいのである。
ただ、ルカリオに関しては、相手の「ハイドロポンプ」の威力を削ぐことが可能な「にほんばれ」、回復技「いのちのしずく」「いやしのはどう」といったサポート技を覚えられるので、あくまでサポートへ特化して行動するのであればそこそこ有用という声も聞かれる。難点である耐久面もHD特化すればある程度はカバーが可能。
メタ的に、「はがね持ちがお勧め」という公式からのメッセージである可能性もあり、事実ゲッコウガの技にはがねの弱点を突けるものはなく、「ダストシュート」を無効化可能。
全くの余談であるが、ゲッコウガとルカリオには
- どちらもスマブラにファイターとして参戦している。
- 『ポケモンユナイト』にも揃ってプレイアブル参戦
- アニメ版で主人公:サトシのエースとして活躍
- 2020年に行われた人気投票「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」でワンツーフィニッシュを飾る(ゲッコウガが1位、ルカリオが2位)
といった具合に色々と接点が多い。
敢えてルカリオがピックアップ対象として抜擢されたのは、こうした事情もあったのかもしれない。
一方ドータクンは一見何の関係がない様に見えるが、両者雨と関係している(ゲッコウガは蛙→雨の連想、ドータクンは別世界から雨を呼び寄せ降らせる能力を有する)、神通力を操ることが出来るという共通点がある。
余談
実は、ゲッコウガ参戦の伏線自体は張られており、ネモの自宅にゲッコウガを描いたと思われる抽象画「しのび しのぶ」が飾られている。
テラスタイプがどく、忍者モチーフのポケモンということもあり、プレイヤー間では、スター団ボスの1人であるシュウメイにこれ以上ないくらいピッタリのポケモンという意見が多い。
ただ、スター団は諸事情によりポケモンテラスタル化に必要なテラスタルオーブが使えないため、仮にシュウメイがこのゲッコウガを入手することが出来たとしても、残念ながらどくポケモンとしての運用は難しいのではないかと思われる…。
そして、ゲッコウガを入手したプレイヤーの中には早速シュウメイの元に赴いてゲッコウガを見せびらかして来たという者も。果たしてシュウメイの心境やいかに。
また、今回のゲッコウガ内定に伴い、カロス時代のサトシの旅パを『SV』で再現することが可能となった。
なお2023年5月に『ポケモンHOME』との連動が解禁され、特性「きずなへんげ」のゲッコウガを『SV』へ連れて来れるようになったが……詳細はサトシゲッコウガの記事を参照。