注意喚起
- 実在人物を描いた作品群、いわゆるナマモノジャンルにあたる。実在の競走馬・競馬関係者の印象を損なうような表現は避けること。
- 一部のユーザーが本タグに該当する作品の存在や関連するネットミームを騎手本人やその関係者に伝える事例が散見されるが、ナマモノのルールとして、創作の題材となっている本人に当該作品を閲覧させるような行為はマナー違反である。特にSNSへの投稿を行う際には検索避けを徹底するなど、本人や関係者、一般の競馬ファンなどの目に本タグを付した作品が触れないような配慮を心がけられたい。
概要
JRA所属の騎手、池添謙一が主戦を務めた競走馬たちの総称。中でも、高い実績を挙げつつも気性難で池添を四苦八苦させた癖馬たちをチームメンバーに数えることが多い。
池添騎手のことをネット上で「ikze」と表記することから『チームikze』と表記されることもある。
池添騎手とは?
池添謙一(1979年熊本県生まれ・1998年騎手デビュー)は、JRA・栗東トレーニングセンター所属(フリー)の騎手。
父親は元騎手・元調教師の池添兼雄(主な管理馬は'99阪神3歳牝馬ステークスなどを制したヤマカツスズランなど。門下生に松山弘平がいる)、弟も調教師の池添学(主な管理馬は'22ホープフルステークスを制したドゥラエレーデなど)という競馬一家の一人。ちなみに学調教師とはヴィクティファルス・プラダリアで兄弟で重賞制覇もしている。
2011年にオルフェーヴルの主戦として史上最年少・32歳でのクラシック三冠騎手に輝いた他、春秋グランプリレースである宝塚記念・有馬記念を計7勝したことから「平成のグランプリ男」の異名を取るトップジョッキー。
一方、いうことを聞かず調教が困難だったり、競馬場にて各種問題行動を取ったり、果ては噛みつきや蹴り癖があるなど、気性難の競走馬に何かと縁があることでも競馬ファンに知られる。
スイープトウショウやドリームジャーニー・オルフェーヴル兄弟など、実力は一流だが気性難も一級品の優駿たちの主戦を務めたことでそのイメージが定着した。
現在では、高い能力を持ちつつも問題がある馬が現れると「池添を連れてこい」「癖馬はデムーロにシバいてもらうか池添をシバかせておけ」というのが競馬ファンのネタの1つになっており、実際メイケイエールのように複数回問題を起こした結果池添に主戦のお鉢が回ってきた事例も出ている。
なお、池添騎手本人はあくまでそういう馬の騎乗依頼ばかりが回ってくるだけで、「決して進んで気性難の馬ばかり乗ってるわけではない」としている。事実、池添騎手が手綱を取った馬でもカレンチャンやブラストワンピースなどは競走馬としてはむしろ穏やかな気性の持ち主だったりする。
ちなみに父親の兼雄元調教師も調教助手時代は癖馬を乗りこなすことでトレセン内では有名だったらしく(そのため所属厩舎の馬に留まらず多くの癖馬たちの調教を手掛けたとか)、息子である謙一騎手も「そういう馬が回ってくる血統」「逃れられへんわ」と癖馬に縁があることは父譲りの血統と笑ったことがあるとか。
チーム池添メンバー(例)
あくまで競馬ファン間でのネタであるためはっきりした基準はないが、以下のような馬たちがメンバーとみなされることが多い(掲載は年代順)。
デュランダル
(Durandal、2001~05現役、牡・栗毛)
父:サンデーサイレンス、母:サワヤカプリンセス、母父:ノーザンテースト
勝鞍:スプリンターズS(03)、マイルCS連覇(03・04)など
表彰:最優秀短距離馬(03・04)
馬名の由来となった聖剣デュランダルの名に違わぬ切れ味鋭い末脚を武器に短距離・マイルGⅠを計3勝。池添とのコンビは4歳(2003年)秋からで、スプリンターズSで重賞未勝利の身からいきなりGⅠ馬にのし上がった。さらにマイルCSを連覇し、2年連続の最優秀短距離馬受賞。サンデーサイレンス×ノーザンテーストという、社台グループを代表する2頭の種牡馬コンビによる最初のGⅠ馬でもある。
ゲート内で落ち着くことができずしょっちゅう出遅れるゲート難馬であり、追い込み戦法はそれを補うためのものでもあった。決着の早い短距離レースでの出遅れは致命的、後方からの追い込みも不利だというのにこれだけの成績を上げたあたり、気性難だが能力は凄まじかったと言える。追い込みを得意とする池添のスタイルは、この馬の騎乗経験で培われた部分が大きい。本人もその後の自分のキャリアを作ってくれた馬として思い入れが深いらしく、携帯電話の待受画像はデュランダルだとか。このエピソードから競馬ファンからは「池添の心に突き刺さった聖剣」などとも。
スイープトウショウ
(Sweep Tosho、2003~07現役、牝・鹿毛)
父:エンドスウィープ、母:タバサトウショウ、母父:ダンシングブレーヴ
勝鞍:秋華賞(04)、宝塚記念(05)、エリザベス女王杯(05)など
表彰:最優秀4歳以上牝馬(05)
平成を代表するわがまま牝馬の一頭。その末脚は凄まじく、2005年の宝塚記念では直線一閃でハーツクライやゼンノロブロイを退け牝馬39年振りの同レース制覇など、GⅠ3勝。
しかし、まずゲート入りが大嫌い。ディープインパクトの引退レースたる2006年有馬記念では主役を差し置いてゲート前で盛大にゴネ、枠入りに成功しただけで歓声が上がった。
さらに気に入らないことがあると頑なに動かない。2005年天皇賞(秋)では、よりによって天覧競馬で立ち往生、陛下の御前にて池添が下馬し、ゲート前まで牽引する羽目になった。冬場の調教で1時間動かず、鞍上で耐える池添に雪が積もっていったというエピソードも伝わる。
フジテレビの番組『すぽると!』のインタビューにて
🎤「(スイープを)彼女にしたい?」
池添J「(食い気味に)いやーキツイでしょ」
というやり取りが有名だが、それでも無事引退してトウショウ牧場へ帰すまで我慢強く主戦を務めたことで、池添は癖馬巧者として評価を高めた。
なお、後述するオルフェーヴルとの子を2015年に出産し「乗ったら池添の命が危ない」「池添専用機確定」などと競馬ファンに言われていたが、あまりの気性難でデビューができなかった。
他にも同じ気性難と知られたドゥラメンテとの間に牝馬のクリーンスイープが生まれ、こちらは競走馬となって3勝クラスになる実力を持っていたが、池添が騎乗したら本場馬入場前に池添を振り落とそうと暴れだし、池添を下馬させて馬場を歩かせるという、母親がかつて池添を歩かせた2005年天皇賞(秋)を思い出させる光景を披露した。しかもその後に調教師から「いくら調教しても気性が悪化する一方」と匙を投げてしまい競走馬を引退、池添が初騎乗したレースがラストランになるというエピソードも残してしまった。
トールポピー
(Tall Poppy、2007~10現役、牝・鹿毛)
父:ジャングルポケット、母:アドマイヤサンデー、母父:サンデーサイレンス
表彰:最優秀2歳牝馬(07)
馬自身の気性難ではなく、若き日の池添のやらかしでチーム池添扱いになりがちなJpnⅠ2勝馬。
2008年のオークスにて、中団待機から最終直線で内に道を開いて抜け出し勝利。しかし、直線の入り口で馬場の4分どころあたりから、ゴール板では内ラチ沿いまで継続的に斜行しており、この結果後方で複数の馬が進路を塞がれ不利を受けてしまった。当然のようにレース審議。池添はまったく気づかずガッツポーズを決めていたが、他の騎手の指摘やパトロールビデオで事態を把握したらしく、呼び出しによる聞き取り調査を終えてインタビューに現れた際は「迷惑をかけてしまって…」と蒼白になっていた。
なお、池添には開催2日の騎乗停止処分が下ったものの、レース自体に失格や降着はなく、オークスの舞台であったことも物議を醸した。
ドリームジャーニー
(Dream Journey、2006~11現役、牡・鹿毛)
父:ステイゴールド、母:オリエンタルアート、母父:メジロマックイーン
勝鞍:朝日杯FS(06)、宝塚記念(09)、有馬記念(09)など
表彰:最優秀2歳牡馬(06)、最優秀4歳以上牡馬(09)
いわゆる「ステマ配合」最初の活躍馬。父ステイゴールドよりさらに馬体は小柄で、2006年の朝日杯FS制覇時の416kgは現在も牡馬の最軽量GⅠ勝利記録。小柄なピッチ走法を活かした加速力とコーナリングの上手さを武器とした。
一方気性もステゴ以上に凶暴と言われ、噛みつきや尻っぱねは当たり前。引退後に池添が会いに行った時も気性は変わらず、かつての相棒にもかかわらず「命の危険がある」という理由で容易に近づけなかったエピソードが残る。
池添とのコンビは2008年(4歳)の安田記念から。ドリジャの主戦武豊が別の馬(スズカフェニックス)に乗るためのテン乗り予定だったが、武の騎乗停止により次戦の小倉記念も引き続き騎乗することになり、そこを勝利したことで主戦に定着。翌2009年には宝塚記念・有馬記念の春秋グランプリ制覇を達成した。全弟オルフェーヴルとの兄弟春秋グランプリ制覇は唯一の例である。
カレンチャン
(Curren Chan、2009~12現役、牝・芦毛)
勝鞍:スプリンターズS(11)、高松宮記念(12)など
表彰:最優秀短距離馬(11)、最優秀4歳以上牝馬(12)
池添主戦のGⅠ馬としては例外的に(?)とても大人しく素直な馬。そのため、チーム池添では数少ない癒し担当扱いのことが多い。
3歳までは条件馬に甘んじていたが、4歳から急速な成長曲線を描き、オープン入りから5連勝でスプリンターズステークス制覇、さらに翌春は高松宮記念を制し秋春スプリントGⅠ制覇を達成した。
目のぱっちりとした人から見ても美少女馬で、池添もメロメロ、「嫁にしたい」とまで発言している。美女なのは馬の美的感覚でも同じのようで、安田隆行厩舎の後輩ロードカナロアが片想いし、強い先輩を追って成長、最強スプリンターにのし上がり引退後ついに恋を実らせた話は有名である。
なお、人に対してはとても素直なカレンチャンだが、馬同士だと当たりが強いらしく、現在生まれ故郷の社台ファームでは牝馬のボス格として君臨しているそうな(野生馬がそうだから当然なのだが、繁殖牝馬はものすごい階級社会である)。カワイイだけでは強くなれないのだ…多分。
ちなみにだが、実馬の方は大人しくお利口さんな彼女だが、某競走馬擬人化コンテンツで擬人化された姿の彼女は、「カワイさ追求のためなら努力を惜しまない余り、初日の出を見るためにトレーナーを無理矢理連れ出す」、「トレーナーと全力駆けっこして疲労困憊にする」、「ローテーションへの抗議としてビンタしてくる」など、チーム池添の一員に相応しい一面も覗かせている。
オルフェーヴル
(Orfevre、2010~13現役、牡・栗毛)
父:ステイゴールド、母:オリエンタルアート、母父:メジロマックイーン
勝鞍:クラシック三冠(11)、有馬記念(11・13)、宝塚記念(12)など
表彰:最優秀3歳牡馬・年度代表馬(11)、最優秀4歳以上牡馬(12・13)、顕彰馬(2015選出)
ドリームジャーニーの全弟。2011年の三冠馬にして池添の騎手としてのキャリアを代表する騎乗馬だが、「金色の暴君」「激情の三冠馬」の異名通り、その道のりは平坦ではなかった。
新馬戦を勝利するもレース後は池添を振り落として放馬。重賞初挑戦となった京王杯2歳ステークスは出遅れのちひっ掛かりと幼さを見せ10着大敗。三冠達成までに2桁着順の敗北がある三冠馬は、現在まで三冠牝馬を含めてもオルフェのみである。
陣営は数戦かけて勝利よりも競馬を教え込むことに徹し、結果クラシック戦線直前のスプリングステークスで重賞初制覇。その後は連戦連勝、文句なしの7代目三冠馬に輝いた……が、菊花賞の三冠達成直後には外ラチ沿いで急停止して池添を振り落とし、脇腹を強打させている。
4歳・5歳時は2年連続で凱旋門賞に挑戦し、2年連続の2着。ただしこの時は陣営の判断でどちらも鞍上は池添から凱旋門賞を2勝した欧州の名手クリストフ・スミヨンに交代され、池添は悔しさにいくらヤケ酒をあおっても酔えなかったとか。1年目の時は最終直線でヨレたせいで惜しくもソレミアに差されており、「(オルフェーヴルの性格を分かってる)池添が乗っていれば勝てた」と主張するファンは今でも多い(逆に「凱旋門賞を熟知したスミヨンだからこそ2着に入れた」という意見や、「勝てたかは別として、池添で負けたなら諦めがついた」という声もある)。なお、スミヨン自身もその能力の高さからオルフェーヴルにすっかり惚れ込んでおり、レース後のパーティーでは悔しさのあまり泣いていたという。
そんなオルフェーヴルだが、古馬初戦の2012年阪神大賞典(通称「阪神大笑点」)では、圧倒的1番人気に推されながら第3コーナーでレースを放棄し逸走。レースが終わったと勘違いし、池添を振り落とすため外ラチへ向かおうとしたのではないかと言われている。そのくせ池添に必死でブレーキをかけられて減速し、後続馬群が自分を抜いていくとキレてレースに復帰。凄まじい加速で2着まで盛り返したが、もちろん平地調教再審査と池添に過怠金というオチがついた。これも三冠馬としては初めての事だった。
ちなみに、池添を振り落としたり他に気を取られている池添に蹴りを入れようとしたりとやたらと池添に厳しいように見えるが、関係者は揃って「オルフェは池添くんの事大好き」と口にするくらいには池添の事を好きらしい(ただし、「オルフェは遊ぶ時の力加減は結局覚えなかった」とも言われるというオチも付くのだが)。そのため、前述の振り落としも「困ったら体の上の重りを落とすとなぜか友達の池添が来て助けてくれると思ってる」「レースが終わったら一刻も早く池添と遊びたいので振り落とす」等とネタにされている
ブラストワンピース
(Blast Onepiece、2017~22現役、牡・鹿毛)
父:ハービンジャー、母:ツルマルワンピース、母父:キングカメハメハ
勝鞍:有馬記念(18)など
表彰:最優秀3歳牡馬(18)
ハービンジャーの代表産駒の一角。現役時の最高馬体重が550kgという筋骨たくましい巨漢であり、見栄えのために顔に装着した緑色のシャドーロールがトレードマークだった。
池添は主にキャリア前半の4歳春まで鞍上を務め、主要勝鞍である2018年、3歳での有馬記念制覇に導いている。なお、勝利後の口取り式にて池添は興奮したブラストから前蹴りを食らった(ように見える写真がよくネタにされるが、実際はブラストの前掻き癖を避けているだけである)。
2022年の引退後、種牡馬にならず乗馬となることが発表されたが、有馬記念の勝ち馬が牡馬牝馬問わず繁殖に入らないのは、現役中死亡を除き初のことだった。池添はこれに際し「ダービー、菊花賞、大阪杯。自分がうまく乗れば勝てていたんじゃないか。そうすれば種牡馬の道があったのに、騎手としての責任を感じています」とコメントを残している。
メロディーレーン
(Melody Lane、2018~現役、牝・鹿毛)
父:オルフェーヴル、母:メーヴェ、母父:Motivator
勝鞍:古都S(21)
2021年の菊花賞馬・タイトルホルダー(父ドゥラメンテ)の半姉にして、その小型軽量さから重賞未勝利ながらGⅠ馬に匹敵するほどの人気を集めるアイドルホース。
池添は1回しか乗ったことがないのだが、オルフェーヴル産駒だからかたまにメンバーに入れられることがある。
だいたいの場合、小さくてかわいい数少ない癒し担当にされてることが多い。
モズベッロ
(Mozu Bello、2019~2023現役、牡・鹿毛)
父:ディープブリランテ、母:ハーランズルビー、母父:Harlan's Holiday
勝鞍:日経新春杯(21)
テン乗りだった池添の好騎乗で2021年の日経新春杯を3勝クラスから格上制覇。以降、池添が主戦となった。その他池添騎乗で21年有馬記念8着などがある。メロディーレーンの同厩。
GⅠ勝鞍はないが、大阪杯であのコントレイルやグランアレグリアに先着しての2着など実力はある。
特に癖馬という訳でもないが、先述の大阪杯をはじめとして雨が降った日に好走することから、Twitterなどではレースの前に雨乞いをしたり、どこからともなく雨雲発生器を出してくる雨乞いキャラが定着している。
検索エンジンでも、「モズベッロ」と入力するとサジェストに「雨乞い」と出てくる。
メイケイエール
(Meikei Yell、2020~2024現役、牝・鹿毛)
父:ミッキーアイル、母:シロインジャー、母父:ハービンジャー
自身は鹿毛だが、白毛で知られるシラユキヒメ直系の牝馬。中京競馬場の管理会社である『名』古屋『競』馬(株)が馬主のため「メイケイ」なのだが、その走りからついた異名が「暴走名古屋走りお嬢様」。厩舎では大人しく真面目なお嬢様だそうだが、あまりに真面目過ぎた結果レースになるとイレコミすぎて周囲が見えなくなり暴走するという別ベクトルの癖馬。
チューリップ賞(武豊騎乗)では馬群に囲まれエキサイトして暴走(それでも同着1着)、桜花賞(横山典弘騎乗)では出遅れ→暴走→逆噴射の悪夢の3コンボを決め最下位。豊でもダメ、典弘でもダメ、もう池添しかないんじゃね?…と競馬ファンが言っていたら、本当に池添に騎乗依頼が回ってきた。
初騎乗のスプリンターズS(4着)でさっそくスタート直後に斜行して隣を事故らせかけ、平地調教注意を食らう(これにより、無事?チーム池添加入)。
4歳に入り、パシュファイアー(目を覆うネット)に折り返し手綱(腹帯に結ぶ制動力の強い手綱)と拘束具…もとい馬具を増やし、シルクロードSで復活勝利を挙げる。その後も京王杯SCでは掛かったりソラを使ったりと池添を疲弊させつつも勝利している。
その京王杯SCにおけるレース後のジョッキーインタビューでは、池添は短距離レース後とは思えないくらい疲労困憊した様子で息を切らしながら「いやーキツかったですね」とどこかのわがままお嬢様と同じような回答をしていた。また、池添の疲労具合を考慮してかインタビューの時間が異様に短かった(ただし、後にnetkeiba公式YouTubeチャンネルの企画「癖馬図鑑」でこのことを触れられた時は、「騎乗自体が疲れるものであって、別にメイケイエールに限って特段キツいなんてことはない」と語っている)。
走法が短距離馬よりも中長距離馬で多く見られるストライド走法であり、担当する武英智調教師曰く「短距離馬のストライドではない」とされていることから、本来の適性距離はもっと長いと考えられる。しかし、脚質以前に騎手がもたないから短距離しか出られない≒振り落としたりはしないが抑えるのに全身全霊を使わされるという、これまで池添がコンビを組んできた癖馬たちとは違った意味での問題児っぷりに、2022年発売の写真集でも「可愛いという言葉がピッタリな仔なのに、走り出したら…(笑)」との池添の帯コメントが付されている。
ソングライン
(Songline、2020~2023現役、牝・青鹿毛)
メイケイエールと同期の牝馬。池添とのコンビは桜花賞からだが、その桜花賞で暴走するメイケイエールの斜行・接触で大きな不利を受け15着惨敗。レース後の池添は「いいポジションが取れたところで(メイケイエールに)来られました。あれで気持ちが切れた感じで、手応えがなくなりました」と苦言を呈していたが、その後自身がメイケイエールを託され、スプリンターズSでスタート即斜行で加害者側になるとは何の因果なのだろうか。
その後はGⅠ勝利には恵まれなかったが、差し脚を武器に2022年の安田記念を制覇。気性面は池添いわく「女の子という感じ」の繊細なタイプのようだが、一般的な範疇(よって、チーム池添ネタでは常識枠扱いが多い)。
短距離~マイルを主戦とするメイケイエールと再度対決する可能性が十分あり、その時池添はどちらを選ぶのか双方のファンの関心を集めていたが、2022年9月のセントウルステークスで実現。この時は、ソングラインが米ブリーダーズカップ・マイルへの遠征を見据えていることもあり、春のサウジ遠征でも騎乗したクリストフ・ルメールがソングラインに乗り、池添はメイケイエール継続、という形で落ち着いた(結果はメイケイエールが1着、ソングラインは5着)。
その後、セントウルステークス以降から引退まではルメール、戸崎圭太が主戦を務め、池添とのコンビは2022年の安田記念が最後となった。
アオラキ
(Aoraki、2022~現役、牡・白毛)
父:ゴールドシップ、母:カスタティーヴァ、母父:High Chaparral
勝鞍:なし
シラユキヒメ牝系以外の白毛血統ということでデビュー前から注目を集めた。
父が数々の奇行で知られるゴールドシップということもあり、気性面が心配されていたが、「おっとりしている」「ピリピリしない」とデビュー前までは陣営から評価されていた。
そのデビュー戦では「ゲートで出遅れ」「道中思いっきり掛かる」「父ゴールドシップを彷彿とさせる追い込みで4着に食い込む」と見どころ満載のレースを披露。
2戦目の未勝利戦で3着、3戦目で5着と1着は取れずともその能力と素質を早くも見せていた。
しかし、デビュー当初の鞍上だった池添は別の競走馬での騎乗等の関係もあって札幌と函館でのみの騎乗に留まり主戦から離脱。今村聖奈・武豊・勝浦正樹・鷲頭虎太と騎手の変更を経たが結局1勝もできずに公営・笠松競馬場へ移籍、池添の手からは完全に離れた。
ドンフランキー
(Don Frankie、2021~現役、牡・栗毛)
父:ダイワメジャー、母:ウィーミスフランキー、母父:Sunriver
勝鞍:プロキオンステークス(23)、東京盃(23)
ダート戦線で活躍する、馬体重約590kgというヒシアケボノやショーグンを想起させるほどの巨体を持ったダイワメジャー産駒で、2024年現在のJRA重賞最大馬体重勝利記録保持者。
主にハイペースでの逃げ・先行を得意とするが、只でさえ大きすぎるその巨体を揺らしながら走る姿から話題と人気を呼んでいる。
池添とのコンビは5戦目の2022年3歳1勝クラスからで、以降は池添が2022年11月の骨折負傷で長期療養した際の代理騎乗を除いて一貫として続いている。
類稀な巨体の持ち主だから性格もドッシリとしている...のかと思いきや実は極度の臆病でビビりで、関係者からもブログで「性格:臆病(大型馬のくせに)」「特技:ビビり逃げ」とまで言われている。レースにおける逃げも他馬が怖いのが理由で、3歳時点で既に他馬が怖くてレース後はすぐに帰りたがる程だった。
pixivでは
pixiv上では、『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘のうち、モデル馬が池添謙一主戦であったキャラクターの集合タグとしての使用が多い。
現状、育成ウマ娘として登場済みなのはスイープトウショウ(ウマ娘)、カレンチャン(ウマ娘)。2024年2月にはオルフェーヴル(ウマ娘)が追加された(2024年5月現在サポートカードのみ実装)。なお、オルフェーヴルについてはコンテンツの発表当初に存在した(あくまでこの馬がモデルだろうと推定されている詳細不明の)キャラクターがおり、史実の「チーム池添」を語る上では欠くことができない存在のため一緒に描かれることが多かった。デュランダルやドリームジャーニーら、チームの主要メンバーには未登場のモデル馬も多いため、それらの競走馬をモチーフにしたオリジナルウマ娘が描き加えられることもある。