概要
保護地域(ホームエリア)は埼玉県。
2020年現在の親会社は西武鉄道である。
球団会社名は西武ライオンズで、通称は『西武』又は『ライオンズ』。
チームカラーは「ライオンズカラー」と呼ばれ、現在は濃い紺色である。
本拠地の1軍は、所沢市にある西武ドーム(メットライフ生命保険が命名権取得し「メットライフドーム」の名称を使用)。イースタン・リーグに所属する2軍と3軍は、ドームに隣接する西武第二球場(CAR3219が命名権取得し「CAR3219フィールド」の名称を使用)である。この3軍は20年に新設されたばかりで、試合は行わず若手のトレーニングや故障選手のリハビリクラスとなっている。
チームの起源は、1949年後半に福岡県福岡市に拠点を置く西日本鉄道資本の西鉄クリッパース創立の発足に始まる。51年に西日本新聞社の西日本パイレーツと合併し、西鉄ライオンズに改称。黄金時代を築くが、60年代後半に起きた黒い霧事件により、チームは失墜。72年オフに太平洋クラブライオンズ、77年にクラウンライターライオンズと命名権による改名がされる。
1978年オフにコクドを親会社とする西武グループが買収。埼玉県所沢市へ移転し西武ライオンズが誕生。2008年、地域密着を図るべく埼玉西武ライオンズと球団名を変更し、現在に至っている。
これまでに23回のリーグ優勝と13回の日本シリーズ制覇を達成している。
球団史
「埼玉西武ライオンズ」への改名前については上記の球団名の記事を参照。
不祥事と埼玉西武の誕生
2004年に発覚したコクド・西武グループの不祥事(証券取引法違反事件)に伴い、オーナーの堤義明が逮捕・失脚する。これにより西武グループは再編を余儀なくされる。
結果2006年に親会社がコクドからプリンスホテルへ変わり、2008年には西武鉄道へと変更されている(グループ内異動のため身売りではない)。
さらに2007年には球団スカウトによる裏金問題も発覚し、ドラフトの指名権を一部剥奪されている。
「西鉄とわれわれ(西武)は別の球団」という方針であった堤義明ら堤家の影響が離れたことや、一連の騒動をきっかけに、球団は福岡時代の歴史を公認し、復刻イベント「ライオンズ・クラシック」の開催や稲尾和久の永久欠番指定などを行うようになった。
そして地域密着をはかって2008年よりチーム名を埼玉西武ライオンズと改めることになった。
法人としては「西武ライオンズ」のままであり、球団旗や球団歌など主だった部分の変更はなされなかったが、ビジターユニフォームに「Saitama」の文字が入るようになり、さいたま市の大宮公園野球場を準本拠地として主催試合を行うようになった。埼玉県を舞台としたアニメを中心にコラボイベントが現在でも盛んに行われている。かつては埼玉県章がユニフォームにデザインされていたことがあった。優勝が懸かる大一番には県のマスコットコバトンがベンチに鎮座し、優勝すると一緒に胴上げされている。
渡辺監督時代
渡辺久信が監督に就任。
2008年は野手陣は片岡治大、栗山巧、中島裕之、中村剛也、G.G.佐藤(佐藤隆彦)、投手陣は涌井秀章、岸孝之、帆足和幸といった若手が台頭。それを西口、石井一久、平尾博嗣、江藤智といったベテラン勢が支え圧倒的な強さでリーグ優勝し、日本シリーズでも巨人との激戦を制し日本一。2009年は4位に終わるものの、2010年は再びAクラスの2位に返り咲き。ドラフトでは2009年に菊池雄星、2010年には大石達也といったアマチュアの目玉選手を相次いで獲得している。
2013年は土壇場で2位に食い込むも、クライマックスシリーズファーストステージで敗退。オフに渡辺監督が辞任を発表し、後任には伊原春樹が10年ぶりの復帰となった。
伊原・田邊監督時代
2014年は調子が上向かず、伊原はシーズン途中で休養。田邊徳雄が代行で指揮するが、一向に調子が上がらないまま、あわや35年ぶりの最下位かと思われたが、前年優勝した楽天が最下位に落ちたことで、どうにか最下位は免れた。
2015年・2016年もそれぞれ4位に終わったことで、田邊監督は無念の辞任。黄金時代の二塁手だった辻発彦が監督に。
辻監督時代
2017年は100勝ペースで勝ち続ける楽天・ソフトバンクを夏場に怒涛の13連勝で猛追。菊池雄星が最優秀防御率を獲得、また山川穂高や外崎修汰が覚醒、源田壮亮が球団新人最多安打・盗塁を達成し2位。しかしCSは1stで楽天に敗れた。
2018年は山賊打線と呼ばれた打線が猛威を振るい、10年ぶりのリーグ優勝。ところがCSではあいつらのせいもあって2勝4敗でソフトバンクに敗れ、日本シリーズ出場はならなかった。
2019年は菊池、浅村栄斗、炭谷銀仁朗ら主力が相次いで移籍し前途多難な船出となる。序盤はソフトバンクの陰に隠れるも、中村剛也や新加入のザック・ニールの活躍もあり8月から怒涛の追い上げを見せ、9月以降はソフトバンクとの熾烈な優勝争いを演じた。最終的には最大8.5あった首位とのゲーム差をひっくり返し2年連続のリーグ優勝を飾った。打撃タイトルも森友哉がパ・リーグ54年ぶりの捕手での首位打者を獲得するなど、打撃タイトル6部門中5部門を西武の選手が獲得し、前年よりも向上した打撃が活路を開いた。しかし、クライマックスシリーズでは、またまたあいつらがA級戦犯となり、2年連続でソフトバンクに敗れた。
そんな山賊打線は2020年以降不振に陥るようになり、2020年はシーズン終盤に連勝を積み重ねてようやく3位に入れたものの、2021年は西武球団初年度以来&42年ぶりに最下位を記録した。平良海馬が抑え投手になり2020年に新人王タイトルを獲得&2021年に「開幕からの連続試合無失点」および「1シーズンの連続試合無失点」となるプロ野球記録・39試合を達成。
pixivでは
埼玉県を舞台にした作品として公式コラボもあったらき☆すたとのコラボ絵が多い。
他にもあの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。、クレヨンしんちゃん、ヤマノススメなどの埼玉が舞台のアニメとのコラボイベントや放送が行われている。
選手一覧
2021年8月13日現在
監督・コーチ
一軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
85 | 辻発彦 | 監督 |
83 | 馬場敏史 | 作戦兼守備・走塁コーチ |
74 | 西口文也 | 投手コーチ |
81 | 豊田清 | 投手コーチ |
82 | 野田浩輔 | バッテリーコーチ |
76 | 阿部真宏 | 打撃コーチ |
86 | 赤田将吾 | 打撃コーチ |
87 | 黒田哲史 | 内野守備・走塁コーチ |
79 | 小関竜也 | 外野守備・走塁コーチ |
二軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
77 | 松井稼頭央 | 監督 |
92 | 清川栄治 | ファーム投手総合コーチ |
70 | 佐藤友亮 | 野手総合兼外野守備・走塁コーチ |
90 | 杉山賢人 | 投手コーチ |
95 | 大石達也 | 投手コーチ |
84 | 秋元宏作 | バッテリーコーチ |
88 | 上本達之 | 打撃コーチ |
91 | 高山久 | 打撃コーチ |
75 | 鬼崎裕司 | 内野守備・走塁コーチ |
三軍
所属選手
投手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
11 | 今井達也 | 右 | 右 | |
12 | 渡邉勇太朗 | 右 | 右 | |
13 | 髙橋光成 | 右 | 右 | |
14 | 増田達至 | 右 | 右 | |
15 | 宮川哲 | 右 | 右 | |
16 | 松坂大輔 | 右 | 右 | |
17 | 松本航 | 右 | 右 | |
20 | 浜屋将太 | 左 | 左 | |
21 | 十亀剣 | 右 | 右 | |
23 | 公文克彦 | 左 | 左 | 日本ハムからトレード移籍 |
25 | 平井克典 | 右 | 右 | |
26 | 佐々木健 | 左 | 左 | 2020年ドラフト2位 |
27 | 内海哲也 | 左 | 左 | |
28 | 森脇亮介 | 右 | 右 | |
29 | 小川龍也 | 左 | 左 | |
30 | 榎田大樹 | 左 | 左 | |
33 | リード・ギャレット | 右 | 右 | 再契約 |
34 | 佐野泰雄 | 左 | 左 | |
36 | 伊藤翔 | 右 | 右 | |
40 | 田村伊知郎 | 右 | 左 | |
41 | 井上広輝 | 右 | 右 | |
43 | 吉川光夫 | 左 | 左 | 日本ハムからトレード移籍 |
44 | 與座海人 | 右 | 右 | |
45 | 本田圭佑 | 右 | 右 | |
47 | 松岡洸希 | 右 | 右 | |
48 | 武隈祥太 | 左 | 左 | |
50 | 中塚駿太 | 右 | 右 | |
54 | ザック・ニール | 右 | 右 | |
57 | 齊藤大将 | 左 | 左 | 19から背番号変更 |
59 | 大曲錬 | 右 | 右 | 2020年ドラフト5位 |
61 | 平良海馬 | 右 | 左 | |
64 | 上間永遠 | 右 | 右 | |
67 | 粟津凱士 | 右 | 右 | 26から背番号変更 |
69 | 水上由伸 | 右 | 右 | 育成から支配下登録・2020年育成ドラフト5位 |
98 | マット・ダーモディ | 左 | 右 | 新外国人 |
118 | 多和田真三郎 | 右 | 右 | 育成選手 |
120 | 出井敏博 | 右 | 右 | 育成選手 |
121 | 赤上優人 | 右 | 右 | 育成選手・2020年育成ドラフト1位 |
124 | 豆田泰志 | 右 | 右 | 育成選手・2020年育成ドラフト4位 |
126 | 大窪士夢 | 右 | 右 | 育成選手 |
捕手
内野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
3 | 山川穂高 | 右 | 右 | |
4 | 山野辺翔 | 右 | 右 | |
5 | 外崎修汰 | 右 | 右 | |
6 | 源田壮亮 | 右 | 左 | キャプテン |
8 | 渡部健人 | 右 | 右 | 2020年ドラフト1位 |
22 | コーリー・スパンジェンバーグ | 右 | 左 | 外野手からコンバート |
31 | 平沼翔太 | 右 | 左 | 日本ハムからトレード移籍 |
32 | 山村崇嘉 | 右 | 左 | 2020年ドラフト3位 |
39 | 呉念庭 | 右 | 左 | |
49 | ブランドン | 右 | 右 | 2020年ドラフト6位 |
52 | 山田遥楓 | 右 | 右 | |
56 | 川野涼多 | 右 | 両 | |
60 | 中村剛也 | 右 | 右 | |
63 | 綱島龍生 | 右 | 左 | |
122 | 長谷川信哉 | 右 | 右 | 育成選手・2020年育成ドラフト2位 |
外野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 栗山巧 | 右 | 左 | |
7 | 金子侑司 | 右 | 両 | |
35 | 若林楽人 | 右 | 右 | 2020年ドラフト4位 |
46 | 鈴木将平 | 左 | 左 | |
51 | 西川愛也 | 右 | 左 | |
53 | 愛斗 | 右 | 右 | |
58 | 熊代聖人 | 右 | 右 | |
65 | 戸川大輔 | 右 | 左 | |
66 | 仲三河優太 | 右 | 左 | 2020年ドラフト7位 |
68 | 岸潤一郎 | 右 | 右 | |
72 | 川越誠司 | 左 | 左 | |
73 | 高木渉 | 右 | 左 | |
123 | ジョセフ | 右 | 右 | 育成選手・2020年育成ドラフト3位 |
過去に所属した選手
あ
か
さ
た
な
は
ま
や
わ
助っ人
永久欠番
24・稲尾和久(西鉄時代のエース)
マスコット
いずれも埼玉移転後に誕生しており、ジャングル大帝の作者手塚治虫がキャラクターデザインを手がけた。
球団歌・応援歌
現在の公式球団歌は『地平を駈ける獅子を見た』であり、公式応援歌は『吠えろライオンズ』である。
歌詞とメロディーのシンプルさからなのか、試合中や西武線の駅・車内放送では『吠えろライオンズ』が使われている。
イベントなど
上記の通り埼玉県を舞台にしたアニメとのコラボイベントが盛んに行われている。
球団の過去の歴史を振り返るイベント「ライオンズ・クラシック」はたびたび行われており、特に2013年には直接の関わりがないものの縁のあるチームとして東京セネタースのユニフォームが復刻された。
関連項目
西鉄クリッパース⇒西鉄ライオンズ⇒太平洋クラブライオンズ⇒クラウンライターライオンズ⇒西武ライオンズ⇒埼玉西武ライオンズ