ピクシブ百科事典は2023年6月13日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

東急田園都市線の編集履歴

2023-04-01 19:49:48 バージョン

東急田園都市線

とうきゅうでんえんとしせん

東急電鉄が営業する鉄道路線の1つ。

路線データ

路線長31.5km
最高速度
  • 急行 110km/h
  • 各停 100km/h
軌間1067mm
駅数27駅(起終点含む)
電化区間全線直流電化(1500V)
複々線区間二子玉川駅~溝の口駅(但し、大井町線と共用する)
複線区間渋谷駅~二子玉川駅,溝の口駅~中央林間駅
閉塞方式車内信号閉塞式 (ATC-P)

概要

東急電鉄の主力路線の一つで、会話などで「田都」と省略される事も多い。混雑の激しさゆえ「田園と死線」などとも。名前に反して、もはや車窓から田園地帯は望めない。

東京都渋谷駅から神奈川県中央林間駅までの31.5kmを結び、東急保有路線では最長の距離である。また、東急で横浜市川崎市以外の神奈川県下に駅を持つのも当線しかない(中央林間駅と、つきみ野駅大和市にある)。


東京メトロ半蔵門線と、その乗り入れ先である東武伊勢崎日光線と相互直通運転を行っている。


都心の重要交通ターミナルの一つである渋谷駅と、二子玉川駅までのビジネス街と繁華街、そして神奈川県内の日本有数の大規模な住宅街をつなぐ路線のため、ラッシュ時のあまりの混雑ぶりでも知られる。


1989年(平成元年)12月4日に横浜市青葉区(当時は分区前の緑区)にあった「田奈1号踏切」が廃止された事により、田園都市線内の踏切は全廃され路線は立体化されている。

また普通に乗っているだけではわかりづらいかもしれないが、多摩丘陵という非常に凹凸が多く高低差の激しい地形を高架トンネル、盛土、掘割などでスムーズにクリアしている。


路線としての歴史は、東急の前身会社の一つ「玉川電気軌道」が1907年(明治40年)に開業した渋谷駅と二子玉川園駅(現・二子玉川駅)間の路面電車の「玉川線」(玉電)から始まる。

「田園都市線」の名は、1963年(昭和38年)に現在の大井町線を一時改称した大井町駅溝の口駅間の路線として初めて登場した。


その後交通渋滞対策と輸送力の盤石化から玉川線が通常の鉄道路線へ転換される事になり、高度成長期におけるニュータウン「多摩田園都市」開発に伴う新規路線として、田園都市線の溝の口駅から中央林間駅までの延伸も始まる。田園都市線はこの「多摩田園都市」に由来する路線名である。

1977年(昭和52年)に旧玉川線のルート地下に地下路線「新玉川線」が開業し、半蔵門線との直通運転も開始。

この路線は当初は二子玉川園駅止まりであったが、1979年(昭和54年)には二子玉川駅以南と全面的な直通運転化に移行。合わせて、大井町〜二子玉川園間は大井町線の名称に戻り、基本的な運転系統も分離する形で切り替えられた。

その5年後の1984年(昭和59年)に中央林間駅まで全通した。

そして2000年(平成12年)に新玉川線は田園都市線に統合され、現在に至る。


2012年(平成24年)より駅番号が導入され、田園都市線の路線番号には「DT」(Den-en-Toshi)が付く。


朝ラッシュについて

田園都市線は以前から混雑率が高い路線として有名。

大井町線急行運行開始で混雑率は開始前の196%前後→180%未満まで減少し、東西線千代田線よりは下回ったが、それでも急行を中心に高い数字となっている。特に渋谷駅二子玉川駅までは特に混雑する。

この混雑の影響で分割可能な東武30000系は地上線に転用され、後に東上線に大部分が転属した程である。

また、渋谷駅は利用者の割にホームが島式1面2線かつ激狭。

(将来、上りホームを増設して2面3線化するという計画があるが、周りのビルの構造や敷地の関係もあり、改良に関する具体的な内容はまだ示されていない。 情報リニアの記事を参照


現在の定期列車種別

急行

最速達の列車。

朝夕のラッシュ時を除いて終日運行される。

かつては逆にラッシュ時のみの種別だった。

大井町線に直通する列車は大井町線の車両で運行。

大井町線直通列車の中にはQSEATが導入されている。


準急

準速達列車。かつては後述の快速を名乗り、ラッシュ時以外に運行されていたものの、一旦姿を消す。

2007年(平成19年)の復活当初は朝ラッシュの上りのみの運行で、停車駅は二子玉川駅までの急行停車駅と、二子玉川駅から先の各駅だった。後に南町田駅(現・南町田グランベリーパーク駅)が加わり、2019年(令和元年)10月1日のダイヤ改正で長津田駅〜中央林間駅間の各駅にも停車するようになった。


各駅停車

全ての駅に停車する普通列車


田園都市線系統の列車は基本的にほとんどの列車が渋谷駅から半蔵門線へ直通。更に一部は押上駅から東武伊勢崎線へ直通する。


大井町線直通は基本的に溝の口駅(一部鷺沼駅)発着で、大井町線用の車両が使われる。

大井町線各停の中には二子新地駅高津駅を通過する(これらの駅には大井町線のホームがないことから、厳密には通過ではなく非経由扱いとされている)「緑各停」と、停車する「青各停」があり、これらは列車や駅の電光掲示板で区別されているので注意が必要である。


かつての定期列車種別

快速

新玉川線直通と大井町線直通(大井町駅行きのみ)の二つがあり、新玉川線直通は長津田駅発着、大井町線直通は中央林間駅発だった。

停車駅は新玉川線及び大井町線内の各駅、田園都市線内は運行当時の急行停車駅(あざみ野駅及び南町田駅は当時急行通過駅)。


臨時列車

フラワーエクスプレス

2005年(平成17年)〜2010年(平成22年)のゴールデンウィークに長津田駅から半蔵門線を経由し東武伊勢崎線太田駅まで運行された列車。

群馬県館林市の「館林野鳥の森フラワーガーデン(→東武トレジャーガーデン。2020年閉園)」(茂林寺前駅)、「つつじ祭り」が開催される同市の「つつじが岡公園」(館林駅)、大藤まつりが開催される栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」(足利市駅)へのアクセス列車として運行された。

東武30000系で運行されていたが、これは10両編成が館林以遠に入線出来ない為であり、同駅で前4両を切り離していた。

停車駅


時差Bizライナー

2017年(平成29年)〜2019年(令和元年)の7月の平日に運行された臨時列車。


当時、東京都が推進していた時差通勤推奨プロジェクト「時差Biz」に連動して東急が行った混雑緩和施策「グッチョイモーニング」の一環としての運行で、中央林間発押上行が1本設定された。中央林間を朝6時過ぎに出発するのが特徴。


田園都市線では臨時とはいえ初の特急として運行され、渋谷から先半蔵門線内は各駅停車に種別変更した。

東急5000系の特定の編成が運用に就き、種別は無表示で行先表示は「ライナー」と表示された。


2020年(令和2年)以降は新型コロナウイルス感染症パンデミックによるテレワークや時差通勤の定着、鉄道利用者の減少による混雑緩和等の影響で設定されていない。


停車駅

  • 田園都市線:中央林間駅→長津田駅→あざみ野駅→溝の口駅→渋谷駅
  • 東京メトロ半蔵門線:各駅

ダイヤパターン

種別本数
  • 半蔵門線
  • 渋谷駅
二子玉川駅長津田駅中央林間備考
急行3本/h(半蔵門線直通)===>10両
準急3本/h(半蔵門線直通)===>10両
急行3本/h(大井町線直通)==>7両。東急6000系列のみ。
各駅停車6本/h(半蔵門線直通)===>10両。

駅一覧

通過=レ 停車=● 各駅停車は省略

駅番号駅名読み     準急急行接続路線その他
⇑東京メトロ半蔵門線経由東武伊勢崎線久喜駅まで、東武日光線南栗橋駅まで直通東武線へ直通せず半蔵門線押上駅で終着の運用も多数存在
  • DT01
  • Z-01
渋谷しぶや
  1. 東急東横線(TY01)
  2. JR山手線(JY20)/埼京線(JA10)/湘南新宿ライン(JS19)
  3. 京王井の頭線(IN01)
  4. 東京メトロ銀座線(G-01)/副都心線(F-01)
当時の営団地下鉄の主体で建設されたが、設計思想が古いので構内は広くない
DT02池尻大橋いけじりおおはし世田谷区池尻と目黒区大橋の境目で、近くに首都高速道路大橋ジャンクションがある
DT03三軒茶屋さんげんぢゃや東急世田谷線(SG01)「三茶(さんちゃ)」の略称で呼ばれる
DT04駒沢大学こまざわだいがく駅名は新字体だが、由来になった大学は「駒澤大学」と旧字体の「澤」を用いる
DT05桜新町さくらしんまち上下線別の二層構造であり、トンネル内の壁を隔てた急行の通過線がある。長谷川町子美術館の最寄り駅
DT06用賀ようが駅前は世田谷ビジネススクエア
DT07二子玉川ふたこたまがわ東急大井町線(OM15、一部列車は直通)「ニコタマ」の愛称で呼ばれる。駅の一端は多摩川橋梁上にある。なお駅名は、駅所在地の東京都世田谷区玉川と、対岸の川崎市高津区二子から付けられた
DT08二子新地ふたこしんち東急大井町線(一部の列車が停車)この駅から川崎市。地名は「ふたご」と濁る
DT09高津たかつ東急大井町線(一部の列車が停車)駅名はかつてこの付近が橘樹郡高津村の中心だったことから
DT10溝の口みぞのくち
  1. 東急大井町線(OM16)
  2. JR南武線(武蔵溝ノ口駅)
地名としての正式表記は「溝口」。天体戦士サンレッドの舞台として知られる。川崎市高津区役所の最寄り駅
DT11梶が谷かじがや付近に武蔵野線梶ヶ谷貨物ターミナル駅がある
DT12宮崎台みやざきだい高架下に東急グループが経営する電車とバスの博物館がある
DT13宮前平みやまえだいら川崎市宮前区役所の最寄り駅
DT14鷺沼さぎぬま隣接して東京メトロ鷺沼検車区東急長津田検車区鷺沼車庫がある。また、当駅で急行・準急と各駅停車の緩急接続が行われる。
DT15たまプラーザたまぷらーざ東急の駅で唯一駅名に漢字が含まれていない。また横浜市内にある駅では最北
DT16あざみ野あざみの横浜市営地下鉄ブルーライン(B32)地下鉄との接続駅を巡り横浜市と一悶着あったが、最終的にここに決定したらしい
DT17江田えだ1・3番線は通過線。そのため各ホームの通過線側には柵が設置されている
DT18市が尾いちがお横浜市青葉区役所の最寄り駅
DT19藤が丘ふじがおか昭和大学藤が丘病院と系列の施設が駅周辺に集中している
DT20青葉台あおばだい他路線と接続しない東急の単独駅としては最も乗降客数が多く、私鉄の単独駅としては日本で4番目
DT21田奈たな駅名の由来はかつて存在した都筑郡田奈村(現在の青葉区奈良町・恩田町、緑区長津田町が当時の村域)。また周辺の地形が棚状になっていることにもちなむ(恩田川によって形成された河岸段丘)
DT22長津田ながつた
  1. JR横浜線(JH21)
  2. こどもの国線(KD01)
ここまで横浜市。構内は横浜線との間に連絡線があり、車両の搬入・搬出はここで行う。鷺沼駅と同様に急行・準急と各駅停車の接続が多く行われ、また90年代半ばまでは優等列車はすべて当駅止まりだった。
DT23つくし野つくしの再び東京都に戻る(町田市)。大規模マンションの建設が禁止されているため、1980年代の町並みが保存されている
DT24すずかけ台すずかけだい「すずかけ」とはスズカケノキ(プラタナス)の事
DT25南町田グランベリーパークみなみまちだぐらんべりーぱーく2019年に開業した南町田グランベリーパーク」に合わせて南町田駅から改名。旧駅名標はモール内の通路にある
DT26つきみ野つきみのここで前述の大和市に入る。1日平均乗降人員が田園都市線で最少
DT27中央林間ちゅうおうりんかん小田急江ノ島線(OE02)地下駅となっている

使用車両

更新が遅れ東急8500系の割合が高く冷遇路線のイメージが強かったが、令和になってようやく本格的な置き換えが始まった。


現在の使用車両

自社車両(田園都市線用)


長津田検車区所属。全車両10両編成。

どちらも8500系を置き換える為に導入された車両だが、5000系は日本航空の破綻による東京急行電鉄の経営悪化の影響で導入が遅れ、その後は副都心線直通に備えた東横線5050系の増備を優先したため置き換え完了には至らなかった。

2020系は導入当初は東武直通非対応だった為、先頭車両の前面にステッカーが貼られ区別されていた(「サークルK」)。


自社車両(大井町線用)


長津田検車区所属。

7両編成は急行用、田園都市線内の運用区間は二子玉川〜中央林間。6020系全編成と6000系の一部編成は「QSEAT」対応。

5両編成は各駅停車用、田園都市線内の運用区間は二子玉川〜鷺沼。

9020系は田園都市線用2000系10両編成を短編成化して改番した車両。


東京メトロ所属


鷺沼検車区所属。全車両10両編成。

8000系は18000系への置き換えが進んでおり、2025年度までに廃車予定。


東武鉄道所属車両


南栗橋車両管区所属。全車両10両編成。

50000系は30000系とトレードする形で東武東上線から転属。


過去の使用車両

2009年(平成21年)の大井町線溝の口延伸以降に運用を終了した車両を記載。


自社車両


長津田検車区所属。田園都市線用は全車両10両編成。

8500系の一部編成と8590系、2000系は東武直通非対応で「サークルK」の処置が施された。

大井町線用は全車両5両編成で、田園都市線内の運用区間は二子玉川〜中央林間。


8500系は長らく田園都市線の主力車両だった。5000系投入により一部が5両編成化され大井町線に転籍したが、そちらは2019年をもって先に引退。残った10両編成も2020系の本格投入により置き換えが加速。2023年(令和5年)1月25日をもって運用を離脱した。


8590系は1997年(平成9年)に東横線から転属し、2003年(平成15年)まで運用。その後東横線に復帰するも2005年(平成17年)に5両化された編成が大井町線に転属、2006年(平成18年)には10両化された編成が田園都市線に再び転属した。

8090系・大井町線用8590系はは2013年(平成25年)までに、田園都市線用8590系は2020系投入に伴い2019年2月に引退した。


2000系は1992年(平成4年)より田園都市線で運用されていた車両。2020系投入により田園都市線での運用を終了した。その際に第3編成(2003F)のみ先に5両編成化された上で大井町線各駅停車用として運用を開始。

残り2編成の改造が完了した際に9020系に改番された。


東武鉄道所属

  • 30000系

南栗橋車両管区所属。4両+6両の10両編成で運用された。

通常は10両固定編成だったが、前述の「フラワーエクスプレス」として運行する時は館林駅で前4両を切り離し6両編成で運行された。

運用上の問題から10000系列や東武50000系とトレードする形で2020年までに全編成が東武東上線に移籍した。


関連項目

東急電鉄(東京急行電鉄/東急) 私鉄 大手私鉄 ニュータウン

東京地下鉄 半蔵門線

東武鉄道 東武伊勢崎線 東武日光線


林間田園都市駅···和歌山県橋本市にある南海高野線の駅。南海電気鉄道は長年、J-TRECの前身・東急車輌製造を主要な車両発注元にしていた点で、東急電鉄と縁がある。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました