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デウス・エクス・マキナの編集履歴

2023-06-02 16:52:02 バージョン

デウス・エクス・マキナ

でうすえくすまきな

作劇用語のひとつ(曖昧さ回避付き)。

曖昧さ回避

神話・フィクション

  • ラテン語で『機械仕掛けから出てくる神』の意。本項で解説。
  • SCP_Foundation』で登場するSCP財団が収容するオブジェクト1つの呼称。

 → SCP-2000

 → デウス・エクス・マキナ(WIXOSS)

  • ぶりるP』が投稿した楽曲。※下記参照。
  • HELLSING』で登場する巨大飛行戦艦。

人物・キャラクター名

 → デウスエクスマキナ(鉄のラインバレル)

 → デウスエクスマキナ(神撃のバハムート)

 → デウス(東京ドールズ)エクス(東京ドールズ)マキナ(東京ドールズ)

  • 魔剣X』の主人公で魔剣そのもの。
  • パズドラ』のモンスターの一体。

その他

  • オーストラリアのバイク用品ブランド。


概要

物語作品において、示唆や伏線が充分でないままに登場したアイテム、キャラクター、或いは現象や事件によって物語が片付けられてしまうことでもう少し単純な言い方をすれば超展開で話を畳むこと」


日本においては「状況を打破できる都合のいい何か」が伏線もなくいきなり出てくればそれがデウス・エクス・マキナであり、夢オチ(全部現実じゃなかったです)、爆発オチ(全部ぶっ飛ばして終わり)などは多くがこれにあたると思われるが、正式な意味と違うので当項目では省く。「強力な力を持った何かを持った助っ人」という意味が一番近い意味かも知れない。



観客にとってはクライマックスは作品の評価を決定づけかねないポイントだが、作家にとってはやりたい事をやり切った後の消化試合に過ぎない事が多く、気が緩みやすいポイントだったりする。この上畳み切れないほどの大風呂敷を拡げまくった後だと、作家としても収集がつかなくなり、何か唐突な展開を持ってきて話を畳みたくなってしまうものでもある。


ゲーテの戯曲ファウストやH.G.ウェルズの宇宙戦争のように、デウス・エクス・マキナの導入により作品がテーマを得ている事例もなくはない。不条理な展開を演出として用いる為にコメディなどで用いられる場合もある。


しかしながら基本的にはご都合主義としてギリシャ時代から批判を受けるものである。一番観客の記憶に残るラストが雑だと、遡って作品全体の評価を貶める事にも繋がる為、作家はクライマックスまでしっかりと気を張って取り組まなければならない。


ただし、決してデウス・エクス・マキナの全てがダメな訳ではない。下記するデウス・エクス・マキナに該当するキャラクターが登場する作品の中には、該当キャラ達を上手く物語内に落とし込んで物語を動かす原動力として巧みに活かしている場合もあれば、該当キャラ達に高い説得力を持たせたる事に成功したり、逆に振り切ってネタや作風の一環として昇華している場合もあり、ファンから高い評価を得ている作品も多い。要はこれについても作者の手腕次第という事である。


最後に神様や超展開が出てくればデウス・エクス・マキナかといわれればそうではなく、デウス・エクス・マキナが登場しうる伏線をキッチリ張っていれば物語そのものをデウス・エクス・マキナとして扱うことはない(序盤の一文に「うち捨てられていた石像を大事に持っている」と書いてあるだけで、オチに「実はその石像は神様の像だったのでお礼に助けてくれた」というような露骨かつ雑なモノは伏線とは扱わない)

また、発端が「神の不始末」だったりする場合、オチで神様がなんとかしても「尻拭いをしただけ」というより「神様のうっかりで要らぬ騒動が起きた」という"奇"劇になるためデウス・エクス・マキナとは見做さない。



また、異世界転生でありがちな「神の手違いによる死亡」「転生トラックでの轢殺」等、開幕にデウス・エクス・マキナが出てきて以降話に絡まない場合は「マクガフィン」という別の演劇用語となる


由来

演劇において、混乱に陥った局面に際し『』たる絶対者が登場し、登場人物たちの運命を決めてしまい強引に幕引きへ持っていく手法で古代ギリシャの演劇では、こういうのが王道の展開であったらしい。


ギリシャの演劇は「悲劇」と「喜劇」の二種類があり、喜劇はそれまでの苦労や信心が報われハッピーエンド、というオチありきであるため、それにそって話が展開するのだが、悲劇はとにかく登場人物が理不尽にひどい目にあう話が好まれており、読んで字の如く悲劇ありきであった。

その流れがエスカレートしていく中で、物語上であまりにトラブルを詰め込みすぎて事件の解決を登場人物の誰もできないようになってしまい、自然に「みかねた神様が全部なんとかしてくれました」というオチをつけることが脚本家たちの間で流行したようだ。


分かりやすく言えば、物語のオチなんて別にどうでもよく、その途中での登場人物に降りかかる鬱展開を感動的に描く方がこの当時は求められていたということである。

存在するだけでこれまでに起きたあらゆる事象を無かった事にさえ出来るので作家にとっては楽な手段だが、あまりに安易だとして当時の時点でもアリストテレスやホラティウスのような賢人からは批判されていた。


なお、「機械仕掛けの神」という訳がしばしば見られるが、「機械仕掛け」とは、その時代の演劇において、神様が登場する際の演出に大掛かりな舞台装置が用いられたことから。つまりエクスと合わせて「機械仕掛けで登場する神様」という意味であり、神様そのものが機械仕掛けで作られた作り物というわけではない。イメージ的には小林幸子に近い。


語源のラテン語で表記するとdeus(神) ex(~から出てくる。英語のfromあたりに相当) machina(機械。英語のmachineに相当)であるため、機械仕掛けの神と訳すのはエクスを無視してしまうことになり厳密には誤り。エクスは英語のexportやexceptなどに使用されている接頭辞exの由来だと覚えれば間違えない…かもしれない。


そのままの意味として

先述の「機械仕掛けの神」を知ってか知らずかそのままの意味で解釈し、機械でできた神、もしくは神に等しい力を持つロボットやプログラムにこの呼び名を当てることがある。


一方、それらは本来の意味(演劇用語)に引っ掛け、敵の場合は「理不尽を体現したような超絶的な存在」、味方の場合は「閉塞した状況をぶち壊してくれる荒唐無稽なヒーロー」という意味が込められている事も多い。


デウス・エクス・マキナとして扱われるキャラクター

※強力な力を持った何かを持った助っ人を記載して下さい。主人公が強化して解決などは対象外。

機械・ロボット


組織


人物・神

※作中から(メタ的な意味で)デウスエクマキナ的な解決を果たしたキャラ。


動物


道具


作品

  • スーパーロボット大戦MX
    • MXでは自軍部隊のことを「デウス・エクス・マキナ」と称されることもある。こちらでは「物語を終わらせる存在」という作劇的意味合いで呼ばれている。(ある意味では様々な作品がクロスオーバーしたスパロボの自軍部隊はそのような存在と言えるかもしれない。)
  • 超電磁ロボコン・バトラーV:最終回に文字どおりに行われた。
  • 大怪獣のあとしまつ:ラストの展開。

例外


関連タグ

YHVH 神様 夢オチ ご都合主義 無敵 最強

鬱クラッシャーズ メアリー・スー 打ち切り

ジェバンニが一晩でやってくれました もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな その時不思議な事が起こった


マクガフィン…類義語、オチではなく話の発端にのみ出てくる存在、他にも怪盗モノの宝石、スパイモノの機密書類など、話の動機にはなるが別にそれでなくてもいいモノ(宝石でなくても金塊でもいい、美術品でもいい。機密書類でなくても、最新兵器でも良い)もマクガフィンとして扱われる(ただし、宝石が"願いを叶える宝石"で、願い事が「ギャルのパンティおくれ」でも実際に使用される場合は大体不可能であるためマクガフィンにはならない」


関連動画

【初音ミク】 デウス・エクス・マキナ 【オリジナルMV】


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